IS インフィニットストラトス 〜The beginning of the end〜 作:クローサー
次は第二章、第三章を見直し、修正を入れていきます。修正が入った話には(改訂版)と表記します。
なお、設定の明確化や話を円滑にしやすくする、などの理由で話が追加される可能性があります。
現在の時点で修正が確定しているのは第十三話、第十九話です。
一夏の初陣となったリード潜入から、約1年半の歳月が経った。
リード潜入をきっかけに、一夏はセレンと共に戦いの渦へと飛び込んだ。
アメリカ、ロシア、フランス、ドイツ、イギリス、中国、ポーランド、スペイン、etc。ありとあらゆる国を飛び回り、
この1年半で一夏が、自らの手で奪った人命の数は、どれだけ低く見積もっても500人は下らない。
人命を奪った罪悪感は、最初こそあった。しかし、それを感じる前に彼はまた戦いの中へと飛び込んでいた。
50人の命を奪った頃には、僅かに残っていた躊躇は消え。
60人の命を奪った頃には、”罪悪感”は完全に消え失せ。
70人の命を奪った頃には、一夏は完全に変わっていた。
過去の一夏を知る者が今の一夏を見たら、その姿に戸惑うだろう。
そして一夏は今、なにをしているかと言うと。
「っ!!」
「…」
シークレットアイランドの砂浜で、セレンと体術の模擬戦を行っていた。
2人の手には、刃を潰したサバイバルナイフが握られている。
一夏が積極的に攻撃するのに対し、セレンは防御の構えを崩さない。
キンキン、とサバイバルナイフの潰した刃が打ち合う音が響く。
「…時間よ。私も行かせてもらうわよ」
その瞬間、突如防御の構えから攻撃に転換。ナイフで防御した瞬間、左手を握り、放つ。
「…っ!!」
一夏はそれを受け流そうもせず、バックステップで距離を取る。
距離を取り、足が地面に付いた瞬間。
セレンが、既に目の前にいた。
何の事はない。ただ両足の脚力を使って接敵しただけだ。
「ふっ!!」
懐に入ったセレンは右足を地面に付け、左足をその勢いで振り上げ。
一夏の、
「っ!!!!!!!!?」
蹴りの威力の高さを表すように、蹴られた瞬間、両足の踵が浮き上がる。
骨折しない程度に手加減されてるとはいえ、肉体的にも精神的にも男にとっては1、2番目を争う弱点を蹴られた一夏は悶絶しかけるが、気力で耐える。
次の瞬間、腹部に強烈な衝撃が走る。
「ぐ…」
強力な2回の連撃により、片膝が砂浜に付く。
「ここまで」
サバイバルナイフが、一夏の首元に突き付けられた。
「いくら実戦に近いって言ったってな…流石にあれは無いぞ」
「流石に、私もあれに関しては悪かったとは思ってるわよ」
模擬戦終了後、2人は昼食を食べながら会話をしていた。横にはテレビがアメリカのニュースを放送している。
「2時間後には、またアメリカに飛ぶわよ。今度は──」
『ここで、緊急速報が入りました』
その時、ニュースのアナウンサーが速報の情報が入った事を告げ、セレンは話を一回辞めて画面を見る。
『つい先ほど、日本にてISの男性操縦者が発見されたとの事です』
「「なっ!?」」
『未確認情報でありますが、男性操縦者は”織斑真也”、15歳。第一回モンドグロッソ大会優勝者である織斑千冬の弟との事です』
「…真也だって?」
その時、テーブルに置いてあった通信機器がなり、セレンは即座に回線を開いた。
『いきなりで悪いけど、ニュース見てる!?』
「ええ、丁度見てるわ。今からで悪いけど、すぐに信頼出来る情報を可能な限り集めて!!報酬は後で払うわ!!」
『分かったわ!!』
通信を素早く終え、回線を閉じる。
「一夏、アメリカ行きは中止よ。今は情報を集めて、世界の動きを見る」
「…ああ」
同時刻。
某所に存在するカラード本拠地の一室にて、3人は居た。
「…ISの男性操縦者、か」
「はい。情報によると、男性操縦者は織斑千冬の弟、織斑真也との事です」
「リリウム、ウェンディー、各部に通達しろ。情報収集を最優先だ」
「「了解」」
「この出来事で十中八九、世界情勢は動く。どんな些細な情報でも見逃すな」