IS インフィニットストラトス 〜The beginning of the end〜 作:クローサー
亡国機業。
その組織は、第二次世界大戦の最中に生まれ、50年以上存在している。
裏の世界ではトップレベルの規模を誇り、世界のあらゆる場所に浸透している。政治、社会、軍隊、警察、etc。
そこまで大規模な存在にまで成長している亡国機業の目的は、世界の支配。
裏から、世界を自分達の意のままに操る。
その目的の為に、世界中から様々な人物を引き入れ、動いていた。
そう、”動いていた”。
某所、亡国機業本部。
裏世界のトップの組織の総本山が、燃えている。
燃えている。何もかもを、全てを消去する様に。
その上空に、”ナニカ”が佇んでいた。
それは、人間を思わせる造形が特徴の、白い装甲を全身に身を包んでいた。
それは、白き翼を背中から生やしていた。
それは、青いカメラアイで自身の下、地上を見下ろしていた。
その先には、操縦者自身の血で装甲を赤く染め、原型を残さない程に大破したISが何機も、最低でも6機分は転がっている。
そして、カメラアイが真横に移動する。
「…可能性は消去する」
次の瞬間、背後の翼…X字型ブースターに急速にエネルギーが収縮。
そして、収縮したエネルギーが爆発。白き彗星と化して、”目標”に向かう。
そして、同時刻。とある海域を、一機のISが飛行していた。
だが、殆どの装甲は既にボロボロ。装備もスナイパーライフルも両断され、 ビットは既に全て破壊されており、残りは非常装備のハンドガン二丁のみ。
(スコール…オータム…)
そして操縦者は、先程亡国機業本部を奇襲した、あの《白い羽根つき》から自分を逃がす為、自らを囮にした仲間達を思う。
だが、彼女は知らない。
既に、仲間達は1人残らず死んでいるのに。
(………?)
突如、彼女の鼓膜に響く、甲高い音。
その音は後方から聞こえ、徐々に大きくなっていく。
「…まさか⁉︎」
後方を振り向くと。
背中からX字型に、膨大なエネルギーを放出しながら急速に接近する、《白い羽根つき》。
「………何なんだ」
こちらのシールドエネルギーは残りわずか。それに対して、白い羽根つきは無傷。
後2、3秒で完全に追い付かれるだろう。
「何なんだ貴様はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
その咆哮と共に、両手に握るハンドガンを連射。だが、その弾丸は白い羽根つきを捉える事は無かった。
次の瞬間、白い羽根つきが、”消えた”。比喩でもなんでもなく、消えた。
それを認識した一瞬後、腹部から、強烈な衝撃と痛みを感じた。
「ーーーーーーーーッ!!!!?」
最早、声にも出せない。骨が折れ、内臓の破裂音が自身の身体から聞こえ、墜落していく。今の一撃でシールドエネルギーが枯渇し、唯の重い鎧となる。
『お前で28人目…』
そして、追撃にレーザーブレードを起動し、高速でこちらに向かってくる白い羽根つき。その声は、マシンボイスによって感情が無い様に聞こえる。
『恐れるな、死ぬ時間が来ただけだ』
そして、レーザーブレードが、振り下ろされた。
『…C、亡国機業及び28人目の候補者を排除した。生存者は居ない』
『お疲れ様でした。D-75に移動し、帰還して下さい』
『了解。Jはどうだ?』
『既に完了しています。ああ、Jから貴方に伝言です。No.14621と接触した、と』
『…そうか』
『質問、よろしいでしょうか?』
『何だ?』
『いえ、Jが貴方に伝言した内容が気になりまして。No.14621と何か関係が?』
『…さあな。だがあいつが言うという事は…』
『…可能性のある者、ですか』
『…だろうな』