IS インフィニットストラトス 〜The beginning of the end〜 作:クローサー
最近思ったんですが、自分はハーレム描写とか書くのは不向きみたいです。
P.S.
更新ペースが落ちる可能性があります。中々モチベーションが上がらない…
臨海学校。
それはIS学園の数少ないイベント。
専用機を持つ代表候補生からしたら、専用機の専用パッケージの試験を行う場であり、世界各国からしたらライバル国の専用機のデータを諜報出来る数少ないチャンスの場。
このようにIS学園には、常に裏が付きまとう。
だが、それを知る由もない一般生徒からしたら、数少ないお楽しみでもあるのだ。
「「「「「「海だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」」」
長い間バスに揺られていた生徒達は、その反動のせいか超が付く位のハイテンションで海へと駆けて行く。真耶が生徒達に時間について大声で説明しているが、果たして聞こえていたのやら。
「「「「「「はーーーーーーい!!!!」」」」」」
そう思っていたら生徒達から返事が聞こえてきた為、あのテンションの中でもちゃんと聞こえていたようだ。
「皆テンション高いな〜…」
そして水着姿の真也もまた、海に向かって歩いていた。
「しぃ〜んやっ!!」
「うおおっ!!?」
すると突然、背後から鈴が飛びつき、バランスが崩しかけるがすぐに立て直す。そして飛びついた鈴は、真也の両肩に跨がる。
「おぉ〜、たっかいわね‼︎遠くまで良く見えるわ〜」
「鈴か…いきなり飛びつくなよ」
「いいじゃない。幼馴染みの仲なんだし」
「はあ…」
鈴の言う事が否定出来ないのもあり、溜め息を付きつつも鈴が落ちないように両手を腰にやる。
「ほら、さっさと皆の所に行きましょ」
「分かってる」
その後いつものメンバーと少々ドタバタしたり、バレーボールに千冬が参戦してある意味悲惨な事になったのは別の話。
同時刻。
「準備はいいかしら?一夏」
「いつでも」
臨海学校より北46km地点にある海岸の砂浜。そこに一夏とセレンはいた。2人は今、水着姿だ。
「言っておくけど、遊びでも負けるつもりはないからね」
「大人気ねぇな」
「子供で結構」
砂浜の上に俯けになる2人。
「Ready…」
次の瞬間。
「Go‼︎」
セレンがそう叫ぶと同時に2人は…いや、0.07秒だけ早くセレンが起き上がり、そして2人は後方に振り返り、全速力で駆け始める。
(っ…出遅れた‼︎)
一夏がそう思うのには理由がある。
僅か0.07秒の差。
一般人にはそれは何とも無い時間差なのだろうが、2人は違う。
2人は常に死がつきまとう戦場で、時には圧倒的とも言える戦力差の中でも、全方位を敵に囲まれようが、生き残ってきた。
自分達以外に味方はいない。それ故に戦場では常に集中砲火が2人に飛ぶ。
文字通り全方位…前後左右上下から飛来する銃弾、ミサイル、レーザー。
正に嵐の如く飛来する攻撃を躱す為にも、0.01秒の思考の遅れも許さない。
故に”0.01秒”という時間は、2人にとって十分な時間になり得るのだ。
閑話休題。
(けどな…‼︎)
2人の差は僅か93cm。スピードはほぼ同等。まだセレンを射程圏内に捉えている。
徐々に一夏がセレンとの差を縮めていく。
(よし…このまま行けば…!)
その時、セレンとの差が徐々に開き始めた。
(なっ⁉︎)
「ほら、しっかりついて来なさいよ?」
セレンの声には、まだ余裕の色がある。
(まさか…俺のペースに合わせてたのかよ⁉︎)
差を縮める為、更にペースを上げる一夏。しかし、セレンもまたペースを上げていくの繰り返し。
((…‼︎))
2人は小さい赤い旗を視界に捉えると同時にラストスパート。某オリンピック選手もビックリなスピードで、2人は砂埃を巻き上げながら駆けてゆく。
そして2人は全く同じタイミングでダイブ。目と鼻の先にある赤い旗に向かって手を伸ばす。
ズザザザ、と2人の身体は砂浜を滑り、そして止まる。
「…負けた」
そう言って仰向けになる一夏の手には、何も握られていない。
「私からしたら、あのスピードについて来れたのにビックリよ」
既に起き上がっているセレンの右手には、赤色のフラッグが握られている。
察しはついているだろうが、2人はビーチフラッグをしていた。コースの距離が1000mという異常な長さな点を除いたら、だが。
「さて、次は何にする?」
「………」
「…セレン?」
「…ああ、ごめんなさい。何?」
「次は何をする?」
「そうね〜…準備運動もしたことだし、ここは純粋に海を楽しまないかしら?」
「ま、それがベターだろうな」
「決まりね」
会話を終えた2人は海に向かって歩き、そして泳いで行く。
(…にしても、まさか私の”全力”のペースを、一夏がついてこれるなんて…)
その後、2人は夕方まで海を楽しんでいた。
所変わって、夕方。臨海学校の宿泊先の旅館。
既に海から上がり、全員が夕食までの空き時間を楽しんでいる間、とある場所に隠れて通信機器を用いて通信をしている人物がいた。
「聞こえますか、オッツダルヴァさん」
『通信良好だ、”────”。どうだ、バカンスは?』
「……………………正直、あまり楽しむつもりはありませんでしたが、楽しめました」
『ならいい。お前も今は潜入中とはいえ、休息は必要だ。まあ、もうすぐ準備は完了するがな』
「………では」
『ああ、そろそろお前にはIS学園を抜けてもらう。タイミングについては追って連絡する』
「分かりました」
『良かったな。お前の大好きな姉にそろそろ会えるぞ』
「…オッツダルヴァさん、流石の私でも怒りますよ?」
『はは、冗談だ』
「…コホン。臨海学校の初日ですが、特に報告すべき事はありませんでした」
『初日から報告するような事は起こるまい。だが、明日からは正念場だ。抜かるなよ』
「はい。それでは」
『ああ、少し待て』
「?」
『…感謝する』
「…はい」
そう言って通信を切り、自身の部屋へと戻る為に歩き出す。
(もうすぐ、姉さんと会える…‼︎)
最も、もうすぐ自身の姉と会える事の喜びにしばらく思考がフル回転していたが…
次回は臨海学校2日目に突入。
そしてあの人も登場。