IS インフィニットストラトス 〜The beginning of the end〜 作:クローサー
3人の運命の歯車が、大きく動き出す。
太平洋海域上空にて、高機動戦闘を行っている千冬と真也。その相手は、《
状況は、千冬と真也は全力であっても一夏に一太刀も入れる事が出来ず、それに対して一夏は手加減をしており、プライマル・アーマーも一切起動させていないのに、一夏が2人に一方的なダメージを与え続けている。
「くっ!!」
千冬が一夏に接近し、打鉄の近接ブレードを振るう。
「遅い」
振るわれる刃に合わせて一夏は刃を左手で”掴んで”千冬の動きを止め、カウンターで右脚のブースターのみを全力稼動。超高速の蹴りが放たれ、千冬の腹部に直撃する。
「────ッ!!!?」
その衝撃と痛みに、千冬の両手に握られた近接ブレードが離れ、絶対防御でも防ぎきれない衝撃をまともに受けて血を吐き、吹き飛ばされる。
「うぉおおおおおお!!!!!」
そして、一夏の後方に回り込んでいた真也が零落白夜を発動させた雪片弐型を振るう。それに対し一夏は振り向き、右手の07―MOONLIGHTで防ごうとする。
(行ける!!)
零落白夜は、いわばエネルギー無効化攻撃。自身のシールドエネルギーを犠牲に、ありとあらゆるエネルギーを切り裂き、相手に強力なダメージを与える。
しかし、一夏はレーザーブレードで零落白夜を防ごうとしている。エネルギー無効化攻撃に対して、エネルギー攻撃であるレーザーブレードは悪手。
普通ならば、エネルギー無効化攻撃がレーザーブレードを切り裂くだろう。
そして、青の刀身と蒼の刀身がぶつかり。
鍔迫り合いが、起こる。
(……………え⁇)
そして次の瞬間、零落白夜が”切り裂かれ”、レーザーブレードが真也に直撃。零落白夜使用による減少とレーザーブレード直撃によるダメージにより、大きくシールドエネルギーが削れ、バランスを崩して落ちていくが、すぐに体勢を立て直す。
そして、真也の横に千冬が近付く。口元には血が流れた跡がある。
「姉さん…大丈夫か?」
「なんとかな…」
その時、一夏の左手に握られた打鉄の近接ブレードが千冬に向かって放り投げられ、千冬はそれを受け取る。
「どうした、世界最強のブリュンヒルデ。この程度か?」
「…一兄、何でこんな事が出来るんだよ」
真也の疑問に、一夏はため息をつく。
「…さっきも言っただろう、織斑真也。2度も説明する程、俺はお人好しじゃないぞ」
「違う‼︎何が…一体何が、一夏兄を変えたんだよ‼︎」
その言葉に、一夏が僅かに反応し。
「…ハハハハハハハハハハハハハッ!!!!!!」
「「!!!?」」
突如、ワラい始めた。
「ハハハッ…愚問にも程がある。俺が変わったんじゃない、世界そのものが変わったんだよ。十年前の白騎士事件から」
そして、一夏の纏う気迫が少しずつ変化し始める。
「ISは発表当初、宇宙進出の為のパワードスーツだった。だが、今はどうだ?白騎士事件により、世界各国は軍事利用にしか目を向けず、更に女尊男卑の世界を作り上げることになった。
この世界は、十年前からずっと狂い続けているんだよ。ずっと、ずっとな。
この狂った世界を、人々を救う為に、俺達は戦っているんだよ」
「けど…それでも人を殺すなんて間違ってるだろ⁉︎」
「…」
その時、一夏のレーザーブレードの刀身が長くなり、一夏の気迫が殺気に変化する。しかも、それは尋常ではない程の濃さを纏っている。その殺気に当てられた2人は、まともに身体を動かす事が出来なくなる。
「何生温い事を言ってんのか…もう少し手加減してやろうと思ってたが、やめだ」
そして、2段クイック・ブーストが発動。一瞬で千冬に接近し。
「死ね」
レーザーブレードを振るう。千冬は動かない身体を無理矢理動かし、近接ブレードで防ごうとするが、触れた瞬間、刃が一瞬で融解してゆき。
打鉄のエネルギーシールドを貫通し。
絶対防御をも貫き。
千冬の身体を、斜め一文字に切り裂いた。
そして、流れる様に左にクイック・ブースト。真也の前を通り過ぎた瞬間、真也の腹部には一本の切り傷が出来ていた。そして、トドメに真也の背部に回し蹴り。スラスターを破壊し、衝撃で真也は吹き飛ばされる。
大量の血を流しながら、墜ちていく2人。その光景を、一夏は見ていた。
「…”織斑一夏”は、もういない。
ここにいるのは、反IS組織所属─────
唯の、”一夏”だ」
そして千冬と真也は、太平洋の海に墜落した。
次回はセレンvsカラード。つまり次回も戦闘。
P.S.
いきなりですが、アンケートを募集したいと思います。活動報告にて募集。