IS インフィニットストラトス 〜The beginning of the end〜 作:クローサー
まだ執筆意欲は完全回復していませんが、執筆をボチボチと再開したいと思います。
更新ペースは今までより落ちます。
P.S.
第三十四話を加筆修正しました。見ていない方は、先に第三十四話を閲覧してから第三十五話を閲覧してください。じゃないと訳分からないと思います。
太平洋上空にて、カラードとの激戦を繰り広げたセレンと真改はその後、織斑千冬と織斑真也を墜とし、”織斑”の名を捨て、決別した一夏と合流し、これまでの経緯を説明しながら日本上空から高速で離脱。
そして、現在。
「ここよ、真改」
三人は、シークレットアイランド上空へと辿り着いていた。
「砂浜へ降りるわよ」
そして三人は、セレン、真改、一夏の順でシークレットアイランドの砂浜へ着地し、アーマードコアを待機状態へと移行する。
ちなみに、真改が所有するスプリットムーンの待機状態は刀のエンブレムが刻まれたプレートのエンブレムだ。
そして、セレンが真改へと振り返る。
「ようこそ、反IS組織ORCA本拠地《シークレットアイランド》へ。ORCAのリーダーとして、貴方を歓迎するわ」
そして、セレンは笑顔を見せる。しかし、その笑顔は本来の意味の笑顔ではない。だが、その笑顔の奥に秘められた”何か”は、見破る事は出来ない。
「さて、とりあえず今から───」
その時。
セレンの足の後方に衝撃が走り、身体が宙に浮いた。
「───っ!!!?」
突然の事に驚愕するセレン。そしてそのまま、セレンの身体は砂浜に仰向けに落ち…
「よっと」
…る前に、一夏がセレンをお姫様抱っこで受け止める。
「…一夏、何のつもりかしら?」
セレンは、鋭い目で一夏を睨みつける。
そう。セレンが予想した通り、セレンの身体が宙に浮いた原因の、足の衝撃の原因を作ったのは一夏。
一夏は気配を消し、素早くセレンの後方に回り込んで足払いをし、宙に浮いたセレンを受け止めた。
しかし、この程度の事は普段のセレンならば軽く躱す事が出来る筈。しかし、それが出来なかった。それは何故か。
「…普段のセレンなら、この位躱せるだろ?大方、UFTシステムの負荷で身体がやられてるんだろ」
「………」
「無理すんな。後は俺に任せて、休んどけ」
一夏の、有無を言わさない瞳がセレンの顔を見つめる。セレンの顔…いや、体全体に汗が走っていた。
「…………ごめんなさい、一夏。少し、任せるわ…」
そう言って、セレンは瞳を閉じる。 その直後、セレンは寝息を立て始めた。
「…すまないな、真改」
「……いや、構わない……」
「そう言って貰えると助かる」
「……話は、明日だな……」
「そうだな。それじゃ、セレンをちゃんと寝かせてから案内………」
一夏の言葉が途切れる。
「……どうした……?」
不思議に思った真改が、一夏に問いかける。それと同時に、一夏の頬に冷や汗が流れる。
「…なあ、真改」
「…………?」
「セレン、十中八九UFTシステムの負荷が原因なんだろうが、汗で身体がびっしょりなんだよ」
「……ああ……」
「それで寝かせる前に、セレンの身体を拭いたり服を変えなきゃいけない訳だ」
「……それで……?」
「…それ、誰がやる?」
「…………」
そこで、真改は一夏の言いたい事を理解した。してしまった。
今、シークレットアイランドには男子2人、女子1人がいる。
そして、唯一の女子が汗びっしょりの状態で眠ってしまい、身体の汗を拭かなければならない。
しかし今起きているのは、男子である一夏と真改のみ。
つまり………
「「………………………」」
とりあえず、真改は…
「……頑張れ……」
一夏に応援(?)の言葉を掛ける事しか出来なかった。
所変わって、臨海学校の海岸にある、とある崖。
そこに、ISの開発者である篠ノ之束が崖に腰を下ろしていた。
「いっくん…」
束は、太平洋に落ちた千冬と真也を救出。応急手当の後、旅館へと運ぶ最中に白式からダウンロードした映像を空間ウィンドウで見ている。
映し出されるのは、ブラック・グリントを纏った一夏の姿。
『ISは発表当初、宇宙進出の為のパワードスーツだった。だが、今はどうだ?白騎士事件により、世界各国は軍事利用にしか目を向けず、更に女尊男卑の世界を作り上げることになった』
そして、流れる一夏の声。
『この世界は、十年前からずっと狂い続けているんだよ。ずっと、ずっとな』
その言葉は、束の耳の鼓膜を刺激し、脳へと送られてゆく。
「…そうだね、いっくん。私は、私の望みを叶える為に、ISを作った。その結果が、この狂った世界だよ」
束は俯く。
「私は、こんな世界は望んでなんかいなかった…だけど、この世界を作った責任は全部私にある」
束の頬に一筋の涙が流れるが、すぐにそれを拭う。
「反IS組織ORCAか…もし、いっくんが許してくれるなら、協力したいな…私の望みの為にも、いっくん達の願いの為にも」
不意に、束の横に一つの空間ウィンドウが現れる。
「…それにしても、箒ちゃんはどうやって───
コアネットワークに”直接”干渉したんだろう?」
訪れた長き静寂。それを破ったのは。
第三者の足音だった。
「…!」
近付いてくる足音に気が付いた束は空間ウィンドウを全て消し、無表情の仮面を被って振り返る。
「…何だよ、お前」
そこにいたのは、青臭さが少しだけ残った顔の少年。
「初めまして、だな。篠ノ之束。私の名はメルツェル。カラードの参謀を務めている」
少年の名前はメルツェルと言うらしいが、今の束にとってはどうでもいい。
「お前の名前なんてどうでも───」
そう、どうでもよかった。
「”───”」
その単語を、聞くまでは。
「!!!!!!!!!!!!?」
赤の他人から絶対に発せられる筈の無い単語を聞いた束は驚愕し、飛び上がる様に立ち上がり、少年に向き合う。
「貴様も、よく知っているだろう?」
「篠ノ之の伝承をなんで……⁉︎ま、まさか、お前等は……!」
「今更何をしようが手遅れだ。我々も、この世界も、争いも止められない。しかし”ーーー”の血を受け継ぐ貴様は何れ我々の障害ともなる。故に……」
「ここで死ね」
うーん…上手く書けたかな?少々ブランクがあるから不安。