アインクラッドany%攻略RTA 【暗黒剣】チャート 作:塩なめこ
やったぜ。
第25層のボスクリアです。いやー、盾以外で攻撃貰うと即死なのでマジでキツかった。でもディアベルやアインクラッド解放軍も生きてるし、血盟騎士団も守れたし、タカキも頑張ってたし、第一関門は突破です。
攻略組からの評価はまずまずですね。危険なヘイト役を自ら買って出ていることや、危機に陥った仲間たちを助けに行ったり、一人でボスを抑えつけて回復の余裕を作ってやったりしているためです。まだ標的認定はされていないでしょう。
まぁその評価も、この25層攻略後に暴落していくことになります。なぜって? これまで隠し通していたオレンジ狩りがみんなに知れ渡るからです。
このクォーターポイントでオレンジのままある程度活躍すると、プレイヤーの預かり知らぬところで、プレイヤー自身を信仰するギルドが結成されるイベントが発生します。
このギルド、プレイヤーの額面しか見ていないので普通に犯罪行為を繰り返し、かなりの規模のオレンジギルドに発展します。具体的には、こいつらの謀略のせいで攻略組に被害が出るくらいには強くなります。
そうなったら攻略のためには人殺しも辞さないガイくんの出番です。
信念知らぬものに生きる価値無し! と言わんばかりに皆殺しにします。……嘘です黒鉄宮にも転移させます。
このイベントの面倒なところはプレイヤーが制裁できるようになるタイミングです。なんと、ラフコフレベルの知名度を奴らが獲得しないと接触することすら出来ません。信奉対象に会いにこないとか馬鹿なの? 〇ぬの? 〇ね。
よってどう頑張っても秘密裏に処理できません。急にあの規模の犯罪ギルドが消滅したことを訝しんだ情報屋によって黒鉄宮の一斉捜査が開始。これまでの所業も明らかになり、人殺しとしての悪名がアインクラッド中に広がってしまうという訳です。
こうなるとグリーンからも襲撃を受けることになります。討伐という名目でカチコミに来るわけです。なまじガイくんが強いので攻略組しか来ません。
これが第二関門。ユニークスキルをゲットするまでの間、殺さずの誓で討伐部隊を退けなければいけません。
しかもラフコフに喧嘩を売っているのでそっちも迎撃です。討伐隊とのブッキングとか普通にありますあります。殺しに来た奴らを守らなきゃならないとか頭にきますよ!
あとオレンジと間違えて攻略組も殺さないようにしよう! 呪いの剣は強化されて非常に危険なのでおじさんとの約束だぞ! (2敗)
とはいえギルドができあがるまで特にイベントもないので、じゃけん25層サバイバルしながら犯罪ギルドを潰しましょうね〜。今回はどんなレア食材が手に入るかな? (料理レベル500の貫禄)
いつもうるさかったメールの着信音がココ最近限なりを潜めている。
おかしいなと思って履歴を見ても未読のメールは1つとしてない。やはり今日も何も収穫がなかったということなのだろうか。
スラスラとメールリストをスライドしていく。時間も量もその日によってまちまちだが、数日前までメールが来なかった日がない。
思い返すようにタップして見てみれば、ずらっと画面を埋め尽くす文字文字文字。タイトルの下に小さく書かれた差出人欄は全てガイという男の名前が記載されていた。毎日毎日、本当によく頑張ってくれていると改めて思う。
私とガイのこの関係はゲームが始まった2日目の朝からずっと続いている。
はたから見たら不思議な関係だと思われるだろう。自分もそう思う。1層や2層では結構な時間を共にしていたものだが、3層で別れて以来メールでのやり取りが増え、5層に到達してすぐの時に会ってからは、28層に至った現在までお互いの顔を見たことは無い。
その理由はいくつかある。
まず一つはこっちの情報網の構築に時間がかかったこと。
情報は迅速かつ正確であるほど良い。ガイと私だけじゃその速度はたかが知れていた。一応ベータ時代から囲っていたお客もいたが……、その数は様々な事情により少なくなってしまった。正式版リリースに伴った新しい情報網の構築は急務だった。
ガイと別行動をとったのは、3層攻略時点で既に彼が攻略組にとって不可欠なメンバーとなっていたからだ。積極的に前に出て味方への攻撃を一挙に担うその戦い方は、たくさんのプレイヤーの命を救っていた。こっちに手間を取らせてメンバー落ちする方が不利益だと判断したのだ。彼には最前線の情報収集だけを任せた。
そうしてガイドブックを作成しながら協力者を集め終えると、今度はその運営に手間取られた。これが別れた理由の二つ目。
情報の裏取り要員の選定や、出資してくれた金の管理、プレイヤーサポートの充実などなど、組織が出来たら出来たでやることが増えた。仕事の分担もできるようになったので最初は楽だろうと思っていたが、並行してやっていたガイドブックの作成は思っていた以上の仕事量を要求されてしまった。その原因は考えてみればすぐに思いつくことで、単純にアインクラッドが解放されればされるほど送られてくる新情報が増えていっただけなのである。正直、あの時は疲労で誰彼構っていられない状態だった。
そして三つ目の理由。それは単に攻略速度がはやすぎたのだ。
クォーターポイントに至るまで攻略組はノンストップで城を登り続けた。情報の更新が追いつかず大胆過ぎると危機感すら持ったほどである。しかし、それでも彼らは24層までの迷宮区攻略では一人も死者を出さなかった。
無論、それに追い付けなくなって無茶した結果消えていってしまった人たちもいる。しかしそれでも多数が残り、攻略組はその戦力を落とすことなく25層まで走りきってしまったのだ。
そうなるとこっちもこっちで必死だった。集める情報は攻略に必要な最低限のものだけという訳にはいかない。本筋には関係の無いダンジョン、良い装備をドロップするモンスターやクエスト報酬の確認、おいしい食材とその食べ方など、攻略メンバーがやらなかったような細かいところまで確認してまとめていかなければならない。
ぶっちゃけた話、中層や低層で既に手一杯だったのだ。
それでも最前線でガイドブックを配布できたのはガイの力が大きい。キー坊やクライン、エギルの旦那なんかも信頼出来る情報源ではあったが、その密度やスピードはガイに比べると劣っているのは否定できない。
彼のメールはいつも辞書を読んでいるような気持ちにさせてくれる。書いてあるのは大抵街の外のことばかりで、モンスターのレベルや武器、ドロップ情報などや、迷宮区までの道、ダンジョンギミック、果ては外で採れる食材とそのレシピまで事細かに記している。
一番特徴的なのは、
「かなり絆されたもんだナ」
メール履歴をスクロールしながら、内心ニヤついている自分に対してそう呟いた。直接会うことは無かったが、一番心許せる人間になっていたのは事実なのかもしれない。
毎日欠かさず送られてくるメールの数々。そのほとんどは情報屋としての自分へのものだ。だが同時に、少なくない数の【アルゴ】というプレイヤー個人を気遣うメールも存在していた。
『頑張りすぎていないか?』とか、『無理をしすぎるなよ』とか、『倒れるんじゃないぞ』とか、直前に目を瞑りたくなるほどの文章を送ってきておいて何を言っているんだと文句を言いたくなるような、そんなメールを最後に送ってくる。
「……こうして待ち焦がれる自分がバカみたいだナ」
彼の心からの感謝と心配が記されたその文を見て、心踊っている内心をそう評価する。まるで遠距離恋愛でもしているかのような心地だ。
「数日何も無かっただけでこんな気持ちになるんもんなんだナ。……仕事も落ち着いてきたし、今度メールが来たら会う約束でもするカナ?」
25層をクリアしてから加速した攻略スピードは一度落ち着いた。ボス戦で初めての死者を出したあの層から、地力を高めていこうという風潮が攻略メンバーの中で流行っていた。あの良からぬ噂もそれを後押しした。
今、皆一息ついている。多分彼も今は最前線にいないのではないだろうか。もしかしたら回収していないクエストやイベントを消化していて、だから新しい情報を仕入れてくれないのかもしれない。なら、たまには自分も短い休暇をとって、誘うくらいのことをしてもバチは当たらないだろう。
「だからサ、はやくメールをくれヨ、ガイ……」
恋焦がれるような一言に、言ってから恥ずかしくなる。なんてことを口走っているのか。……久しぶりに会う男を食事に誘うだけだというのに、緊張している自分がいることが信じられなかった。
だが結局、待ち人からは何の連絡もなかった。
彼からの音沙汰がなくなったまま28層、29層が攻略され、アインクラッド史上に残る殺人事件が起こることになる。
◆◆◆
《黒騎士親衛隊》
そう名乗るギルドの活動が騒がれるようになったのは25層をクリアしてしばらく経ってからのことだった。
クォーターポイントでもライフを削ることなく生き残ったオレンジプレイヤー《黒騎士》を信奉するギルド──。奴らは襲ったパーティーの生き残りにそう伝えたらしい。
だが、やっていることは傍若無人極まりない。自らの利益のために略奪を続ける悪党以外の何物でもなかった。いや、それ以上に悪趣味な代物かもしれない。奴らは殺しを楽しんでいる節があるらしかった。
ある日、始まりの街に転移してきた一人のプレイヤーがいた。彼は奴らに攫われたプレイヤーで、なんとか転移結晶で逃げてきたと言う。そして、奴らの所業が明らかになった。
人を攫い、戦わせて、最後には自分たちで殺す。……奴らはもはや第二の『ラフィン・コフィン』になろうとしていた。
そんな世間の中で、更に追い討ちともなる嫌な一報が俺のもとに届く。
「ガイの安否が分からなくなっただって!?」
「……あぁ、オイラの方から呼びかけても反応がないんダ。キー坊、ガイと組んだことのあるアンタだ。何か知らないカ?」
やつれた様子で情報屋《鼠のアルゴ》が俺の元を訪ねてきてそう言った。
「……悪いけど、そっちが知らないなら俺も行方は分からない。アイツとはしばらく会ってな」
「ふざけんなッッ!!」
ダンッ!
と彼女は勢いよく立ち上がり、こぶしを机に叩きつけた。普段の飄々としている彼女から聞いたことのない叫び声が聞こえる。明らかに冷静ではなかった。
揺れた拍子で水の入ったガラスコップが落ち、大きな音を立ててポリゴン片となり消えた。その音ではっとした彼女は「すまない」と言ってこちらに謝ると、椅子に座りなおして続けた。
「……一応聞いておく、いつからダ?」
「5層に入ってすぐに会ったのが最後だ」
「やっぱりカ……」
なぜか彼女は俺とガイが最後に会った時期を知っていた。一体なぜと考えてそこで気づく。
「まさか、ガイはあれから誰とも会っていないのか!?」
「あぁ、そうだヨキー坊。アイツは、ガイの奴は、5層の時点で姿を消したんダ」
アルゴは項垂れながらそう言った。アルゴはここに来るまでに、アスナ、クライン、アインクラッド解放軍などの様々なプレイヤーへ聞き込みを行ったらしい。しかし得られた情報はすべて同じ。4層のボス戦以降、顔を見たこともないということだけだった。
「なぁ、キー坊。オイラがこれまで話していたやつは誰だったんだろうナ……」
泣きそうな声でアルゴが聞いてくる。
「ボスの情報も、迷宮区の場所も、イベントギミックだってアイツがオイラたちにもたらしてくれたものなんだゼ? オイラはずっと、ずっと、キー坊たちと戦ってるって思ってタ」
「なのに現実はどうダ? どこにいっても、誰に聞いても、足取りが掴めやしない。影も形もなくなっちまっタ。この《鼠のアルゴ》さまでさえ、特定できないほどにサ」
「オイラが見てきたアイツはなんだったんダ? オイラが話してきた【ガイ】ってフレンドは実在したのカ? あるいは偽物で、ずっと騙されてきたっていうのカ? オイラには分からナイ」
「オイラにはアイツが何も分からないんダ」
畳みかけるように、すがるようにアルゴは言う。……俺にも何が何だか分からない。アルゴとガイがやり取りしているということからしか、奴の生存を確認できるものはなかった。どこかで必死に生き抜いているのだろうとのんきに思っていた。
だが、それはどうやら違うらしい。それが分かった今だからこそ、俺の中にあった疑念が再燃し確信へと変わっていっている。
「ガイは生きてるのか?」
「……黒鉄宮にあったプレイヤーリストには、確かに載ってタサ。アイツの名前は単純だからナ、見間違えるわけがナイ」
ならば、もう間違いない。最前線で姿を隠しながら、正体不明のまま行動を行える奴を俺は知っている。奴ならば、戦い方もアリバイも一致する。奴がきっと──―。
「なにか、心当たりがあるのカ……?」
──―そのアルゴの一言が俺の心臓を鷲掴みにした。そして思う。情報屋アルゴの前で考え込むなんてことをなんで俺はしてしまったのか、と。ちくしょう俺は馬鹿だ。
「なにか心当たりがあるんだナ?」
もう誤魔化すことはできない。たとえここで話さなかったとしても、アルゴは隠れて追跡してくるだろう。彼女はそういうことに特化したプレイヤーなのだから。
腹をくくるしかない。脈打つ心臓を大きく息を吸ってなだめてから俺はアルゴに言った。
「ガイはきっと、黒騎士だ」
「────」
空気が凍り付く。
あぁクソ、一体黒騎士は、ガイの奴は何を考えているんだ。
ここがあのギルドのハウスね。
ということでやってきました29層のはずれ。どうも皆さんこんにちは、悶絶ギルド専属粛清者のガイです。
今回粛清するギルドは《黒騎士親衛隊》。悪趣味なシンボルマークと、均一のとれた犯罪歴。まだ生後半月のこのギルドは教祖様直々の粛清に耐えることができるのでしょうか。
ということで突撃じゃオラァ! ラフコフと連携なんかしやがって。アイツらに俺の居場所探させたらしいけどさぁ? アイツら俺に恨みしかないの! 見当違いな奴らに金払ってんじゃねぇよ! おかげさまでここ最近はボス戦にも参加できなかったぞどうしてくれんじゃい!
まぁ、2、3層くらい攻略に専念しなくても【暗黒剣】は取得できるけどさぁ……。君たちのせいでアルゴ君の信頼度ダダ下がりよもう。いや、この後どうせ地の底まで激減するから別にいいんだけどね? てかラフコフ君はラフコフ君でメールに返信する余裕すらないってどういうことだよ。ウェーブ制にして戦力逐次投入してこないでくださいマジで。殺人中毒者多すぎて草なんだわ。ク〇ロ団長に殺されてしまえ。
怒りが収まらん。あーあ、これもすべてこんなクソ面倒なイベントを用意した開発陣のせいです。茅場晶彦〇す。
と改めて殺意の波動に目覚めたところで門番兵士の二人組と遭遇です。彼らは黒騎士信奉者と名乗っているだけあって、こっちにはかなり友好的です。ほら、あの兵士君も警戒心ゼロで近づいてきました。ここでギルドの一員になれば、それはそれで楽しいイベントがあります。
でもこれはRTAなのよね。申し訳ないがクリア妨害しようとするのはNG。強化された呪われし装備でボコボコにして差し上げましょう。鉄 拳 制 裁 。
門番君はポリゴン片となってしめやかに爆散! どうやらレベル差がかなりあった模様です。ファーストキルゥ……。
「ひっ」
急に消え去った仲間を見て門番B君はSANチェックです。まぁ、判定が終わる前に近づいて蹴りを入れますけどね。セカンドキルゥ……。
これが強化された呪われし鎧の効果です。装備してもスリップダメージしか与えず、HPが1なのでその耐久性も今まで意味がありませんでしたが、なんと体術関係のスキルにダメボとリキャスト短縮効果を付けてくれるようになりました。しかもスキル発動の反動ダメにも完全耐性! これで対人戦なら遠慮なく殴れるようになったため、盾を手放せば原作キリトがALOで使っていたシステム外スキル、《スキルコネクト》が使えるようになります。盾は最後の砦でもあるので、ディアベルはんの時みたいに剣を投擲してから殴ったりもします。
呪われし剣には麻痺毒をはじめとした対人戦必須級の状態異常がありません。これからはバンバンこのテクニックを使っていくことになるでしょう。インチキと思われるかもしれませんが、体術系統のスキルも全部ソードスキルにした茅場晶彦が悪いです。俺は悪くねぇ!
さて、解説はこれくらいにして先へ進みましょう。あ、その前に出入り口に適当に岩でも置いておきましょう。逃げられたら困るしね。
「誰だ!」
おう、邪魔するぜ(ORG並感)
「あ、あなた様は……!」
えー、こほん。《黒騎士親衛隊》、あんたらに話があって来た。
「英名轟く黒騎士様がついに我々の元に! それで? いったいどのような」
折角助けた
「一体何を言って……」
この落とし前、あんたらどうつけるつもりだ?
「お、お待ちください! 我々はあなた様の意思の元──」
あんた何言ってんの?
俺は落とし前をつけに来た。最初にそう言ったよな。てめぇらのくだらねぇお遊びの成果を誉め散らかしに来たんじゃねぇんだよ。
これはてめぇらとの戦闘で負った一般プレイヤーの被害額だ。まずはその倍のアイテムや金額を賠償金として払ってもらう。
「は……払えるかこんなもの! 我々はあなたの──」
払えねぇ場合はどうなるかぐらい分かってるんだろうな?
「待っ──」
バンッバンッバンッ!
ワンターンスリィキルゥ……(ボソッ)
じゃあ送ってやるよ地獄に。
戦闘開始です。不意打ちで三人消し飛ばせたのはでかいですね。え? イキりORGの下りがなければもっと倒せただろ? あの下りはいる(鋼の意思)
一応監獄エリアへの転移結晶をばらまいて逃げたい奴はこれで帰ってもらいましょう。全員倒すよりも楽でいいので。まぁ一生出られなくなるため脅す必要がありますが。
試走の段階でリーダー格や幹部の居場所は大体わかっています。29層の場合ですと……この洞窟を抜けた森のキャンプにいますね。奴らは監獄エリアにも行きませんし、取り逃すとラフコフが強化されるので優先的に排除します。これが先ほど述べたメンバーへの脅しになるので、シールドバッシュしながら突き進みましょう。呪われしブーツの走破性と盾の頑強さなら吹き飛ばすのは容易です。敵のレベルが高いと後ろから強襲されるのでそこだけは気を付けます。(1敗)
あ、今更ですが敵プレイヤーのレベルは幹部たち以外ランダムです。層を重ねるごとに上がっていきますので片付けるならはやめにやりましょう。
言ってる間に最奥へと到着しました。なんとか逃亡を謀られる前に追いついたので全員そろい踏みです。
ここからは主要メンバー数名との戦いになります。モブどもは巻き込まれると思って手出ししてきません。だから道中は無視してもよかったんですね。
この戦闘は普通にきついです。オワタ式のガイくん対同レベルの実力者数名ですからね。いくら呪われし装備がぶっ壊れでも劣勢なのは否めません。むしろHP上限のデバフのせいではとか言うのは無粋だゾ♡
時間かけると逃げるのでチキンプレイするわけにもいきません。攻めっ気全開で急所を突いて、一人一人確実に減らします。プレイヤースキルの見せ所さんです。
「オラァ!」
来ました。最初の方はパターンが決まっています。突撃してくる大男を盾で受け止め担ぎ上げます。そのまま相手の力を利用して対角線方向の奴にシューーートッッ!!
二人の動きを止めるとすぐさま後ろから突撃が来ます。ここはソードスキルを使わずに足払いで対処。反動ダメが来ないよう丁寧丁寧丁寧に転ばせます。
すると転んだ奴以外が避けようとして間合いを取ります。この隙に一番害悪の槍持ち幹部に盾を投擲。当てて視界をふさげればOKです。無理にダメは取りません。
空いた手で腰から動物狩り用の麻痺毒付きピックを取り出したら畳みかけます。まずはソードスキル《シャープネイル》の三連撃。強引に体を捻じ曲げれば周囲のプレイヤーを巻き込めます。しかし殺しきれるわけではないのであくまで牽制用です。本命のリーダー格をここで倒します。
振りぬき終えたら《スキルコネクト》で投擲スキルにチェンジ。ピックを投げます。標的は前方の適当な奴でOKです。当たったことを確認する暇もなく足に意識を集中。上半身とのリンクを切ったように思いこませて蹴り技のソードスキルを発生させます。狙いは足払いで転げ落ちた奴です。これでツーダウン。
最後にまた剣に意識を持っていき、移動もできる《スラント》で害悪槍使いの喉にぶっ刺しながらそこら辺の木に縫い付けてやりましょう。威力が低いのでまだ倒せてませんがもう無力化できたようなものです。
ここで一気に硬直が襲い掛かります。槍使いを痛めつけているようにふるまいながら威圧して、近くに落ちている盾が取れるくらいの時間を稼ぎましょう。相手はいきなり4人も仲間が消えて戦意喪失気味なので割といけます。運が悪いと死にます。具体的に言うと麻痺毒が外れたときですね。ここで運ゲーなのか……(呆れ)
今回はうまくいったようです。隙だらけなのに攻撃してこない素人さんばっかで助かりました。
態勢を整えたら槍使いから剣を引き抜いて容赦なく斬首。事故要因はこれで消えました。
ここからはアドリブです。大体3人くらいしか残ってないので堅実に戦って終わらせましょう。麻痺毒が消えちゃうと厄介ですが、まぁ間に合うでしょう。体術と片手剣の《スキルコネクト》でひねり潰します。
あとは殺意を込めて麻痺毒でぶっ倒れてるやつに剣突き刺してお腹をぐりぐりして終了です。
あー、なんとかなりました。拠点の調査や襲撃なんかもきついですが、やっぱりここがこのチャートの最難関です。走者がこのイベント嫌いな理由の9割をこの戦闘が占めていると言っても過言ではありません。
逆にここの戦闘を突破できるようになったからこのチャートで走ってみようってなったんですけどね。
っと忘れずに再度転移結晶を取り出して警告しましょう。これで大半は監獄エリアに飛んでくれます。抵抗してくる奴らも四肢を一本吹き飛ばせば聞き入れてくれます。それでも懲りないやつらは──ワッフルワッフル。
さて、処理している間にどれくらい粛清できたかの人数は数えておきましょう。幹部含め事前に入手した情報分のメンバーを処理しないと不意打ちで死ぬことがあるので。とは言ってもあと一人みたいですけどね──って。
▼ 後ろから二人分の足音が聞こえる。
なんかイベントシーン始まってません?????
▼ 見ればそこにいたのは──。
「ガイ──」
え?
「アンタ……なんデ……ッ!」
ちょお待ってんかぁ!?
え? は? なんでアルゴいんのキリトいんのこのタイミングじゃまだ発覚してないはずじゃていうかまだ一人残ってなんか選択肢出てきたんだけど時間制限付きなんだけどこれ不意打ちされませんかされますよねここまできて死ぬのは嫌というかなにこのイベ────あ。
アルゴパートは難産でしたが走者パートが楽しくて1万字近くなってしまいました。