ここ最近、ゴールドシップは一枚のコピー用紙にペンを持って向かい合っていた。珍しく、勉強でもしているのかと思いきやそうでは無く、何かのイラストのような物を描こうとしているようだ。
「だーちくしょう! どんな見た目にするか思い付かねえ!」
彼女が描こうとしている物の正体はハイゼンベルクに渡すための図。時折、彼女はふざけた物を作って欲しいと彼に頼むが、そこに彼を惹きつける要素が無いとそう簡単には作っては貰えない。
そんな、ロマン二進法を採用した男に対して聴覚だけでなく視覚からも魅力を伝えるべく、彼女は悩みながらもペンを取っていた。
「なあマックイーン! 相手に抵抗を許さずに速攻で拘束する装置ってどんな見た目してると思う?」
「はあ? また訳の分からない事を……光線銃を反射できる盾の話じゃ無かったのですか?」
「その話はもう終わったんだ! そもそも、光線銃撃ってきそうなヤツなんてあの工場長のオッサンぐらいしか居ないしな! それよりも、さっさと何かアイデアくれよー! そのモンブラン奢っただろー?」
メジロマックイーンは口の中に甘いモンブランを放り込みながら、ほんの少しだけ考える。しかし、拘束すると言っても彼女の脳裏には、警察が犯人を取り押さえる時の光景しか浮かばない。
「拘束するといえば、手錠とかが思い浮かびますが……まあ、見た目の話であれば良いと思いますわ」
「なるほど! 手錠をかけたら電流で相手が動けなくなるってヤツか! オマエ……意外とえげつねえこと考えるんだな……流石のアタシもちょっと引くわ……」
「ちょっと!? 電流の事なんて一言も言ってませんわ!」
「よーし! 一つ目終わり! 次は一瞬で海を渡れる装置についてだ! マックイーン、アイデア頼んだぞ!」
不満げな表情を浮かべる彼女を横目に、ゴールドシップはラフなスケッチを描き終える。そして、紙をひっくり返すと次の発想へと移行した。
「一応考えてるのが二つある! 海を真っ二つに割るか、海の上を走れるようにするかだな!」
「非現実的にも程がありますわ……そんな物作れる訳ないでしょう」
「おいおい、あんなにガッツリ観てたくせにライトセイバーの事忘れたのか? アレ作ったのそのオッサンだぜ? しかも半日で」
「どうせ、見た目だけのおもちゃでしょう? あの機械を切ったのだって演出の一環ではなくて?」
「じゃあ今度持ってきてやるよ! マックイーンの食おうとしてるパフェをそれで袈裟斬りにしてやっから楽しみにしとけ!」
「あれ……? その反応は……まさか本当に切れますの……!?」
何やら墓穴を掘った気がしてならない彼女は好物の甘い物を食べているにも関わらず、冴えない表情を浮かべていた。
だが、そんな状況でもしっかりと案は考えているようで、数分後には一応それっぽい方法を提案した。
「海の上を渡るのならば、凍らせるというのはどうでしょう? もし、アイススケートの様に海を渡れるとしたら、優雅の一言に尽きますわ!」
目を輝かせる彼女は、凍った海の上でアイススケートをする様を想像し、夢みたいなその光景に思わず笑みが溢れる。
しかし、ゴールドシップにその素晴らしさはあまり伝わらなかったようで、彼女は水をストローで吸いながら、つまらなそうな目でその話を聞いていた。
「なんか違うんだよなー……海の上走るんだったらもう少し面白そうなやつが良いぜ! 例えば、海面ギリギリで浮ける靴とかな! あのオッサンだったらジェットか何かでやってくれんだろ!」
またまた少し非現実的じみた発想に、メジロマックイーンは現実逃避の様に目の前のモンブランを平らげる。
だが、彼女はバカでは無い。段々とその法則性に気が付き始めた。
「常識を……今だけ捨てるのです……! 恐らく、SFの様な発想でないとこのモンブランの対価は支払えません!」
頭を抱えて念じる様に考え始めた彼女。そんな様子を横目にゴールドシップは席を立ち、どこかへ行ってしまった。
肝心の張本人が目の前にいないにも関わらず、彼女は閃いたかのように目を見開いて、大声で頭の中の発想を口に出す。
「そうですわ! 水を弾くバリアのような物を張って海底を走るのはどうでしょう! きっと水族館のようで面白いと思いますわ!」
「おお!? 完璧な発想じゃねえか! 流石マックイーンだぜ!」
彼女の横からスッと姿を現したゴールドシップは、ハイテンションでその発想を褒め称えながら、彼女の目の前に一つの大きなタワーを置いた。
「こ、これは何ですの……?」
「ここの名物のタワーパフェ! お礼に奢ってやるよ! その代わりあと三つぐらい付き合ってもらうぜ!」
「でも、カロリーが……」
「レース終わったんだろ? 一日ぐらいなら問題ねえって!」
「うう……! い、頂きますわ!」
魔の誘惑に負けたメジロマックイーンは、ゴールドシップと共に常識破りな発想をし続けたらしい。しかし、そんな中でつまむ犯罪的な味は彼女から正常な思考を奪い取ったのか、後半の方に限ってはゴールドシップが本当に引くような発想が沢山出てきたのだった。
「これだけあれば一個ぐらい作ってくれんだろ!」
その次の日、ゴールドシップが意気揚々と向かって行ったのは工場長の城。道はしっかりと覚えた故に、案内役はもう不要であった。
ジャリジャリと音を鳴らす道を歩いて行くと、彼女の前に立ち塞がったのは金網の門であった。しかし、上部に有刺鉄線が付いているそれを、彼女は周辺に生える木を使っていとも簡単に飛び越えてしまう。
「えーと、確かスカイの情報通りならここにでっけえ落とし穴があるって話だったな! そんなもんでこのゴルシ様を止められると思うなよ!」
優秀な諜報員からの情報を元に、彼女は大きく助走をとる。どうやら、ウマ娘の身体能力を生かし、落とし穴を飛び越えるつもりのようだ。
「よっしゃ、ゴルシ行きまーす!」
ふざけた掛け声から放たれる全力の加速と全力の跳躍。その瞬間、彼女は見事に鳥になったと言えるだろう。感嘆の声が漏れるほど完璧な走り幅跳びに、地面に潜む大口はなす術もない。
だが、単純な罠こそ侮るなかれ。その様な安易な仕掛けには裏がある。
まるで、マンホールからこちらを覗くかの様に、幾つかの地面が上方へ開く。そんな隙間から顔を覗かせたのは何かの発射口。空飛ぶ船を落とすかの様に、その対空砲は迎撃を開始する。
放たれたのは、ワイヤーと鉄球から作られたボーラ。絶対に捕らえるという強い意志が感じられる弾丸が、次々と空を優雅に飛ぶそれへと巻き付いた。
六個のボーラが纏わりつき、帆が折れてしまったその船は地面へと落ちていく。しかし、落ちた先は地面などではない。侵入者を食らう大口だ。
結局、彼女はスポンジという柔らかな舌の上で文字通り芋虫と化したのだった。
「マジで!? ただの紐じゃなくてワイヤーじゃねえか! どうりで千切れねえと思ったぜ……」
複数のボーラが絡まり合った結果、それは彼女を捕らえる拘束具と化した。流石にワイヤーは千切れないのか、彼女は声を上げながら何とかその絡まりを解こうともがいていた。
そんな彼女の元へ、複数の足音が響く。
「あっ! ゴルシちゃんだ! ここで何して遊んでるの?」
穴の縁から顔をひょっこりと覗かせたのはハルウララだった。どん底に落ちた彼女にとって、その姿はもう一つの太陽の如く輝いていた事だろう。
「お、ウララじゃん! 後でジュース奢るからコレ解いてくれよ! このアタシとした事がしくじっちまった!」
「ほんとっ!? じゃあ、今からそっち行くねー!」
彼女は可愛らしい掛け声と共に、その身を落とし穴へと投げ出した。彼女の体は穴の底にあるスポンジへとめり込む。そして、元気にその顔を上げると、楽しそうに柔らかい床の上で跳ねながら黄金芋虫の元へと向かって行った。
「わわっ……! なんかすごい事になってる! よし、頑張って解くぞー!」
彼女はまるで知恵の輪にでも挑戦するかのように意気込むと、複雑に絡まり合ったそれを弄り始める。
「右手のヤツをその穴に通せば一本取れるぞ!」
それから暫く経った頃、ゴールドシップの的確な指示もあり、彼女はその難解な知恵の輪をなんとか攻略する事に成功した。
「いやー助かったぜ! このままじゃ確実に埋葬されて、ゾンビ化でもしねえと復活出来ねえとこだった!」
「わたしもゴルシちゃんが無事で良かったよ!」
「それで薄々思ってたんだけどよ、どうやってこの穴から出るんだ?」
「あっ! どうしよう、考えてなかった……! そうだ、シューちゃんに頼もうっと!」
「シューちゃん? シュークリームのマスコットキャラみたいな名前だな!」
ハルウララが外へとその名前を呼びかけると、聞いた事のない重い音が響き渡る。シュークリームのシュの字も無いその音に、ゴールドシップの表情は僅かに困惑したものへと変わった。
彼女がそんな不穏な空気に動揺する中、ズッシリとした足音と共に縄梯子が投下される。どうやら、ちゃんと上で固定されているらしく、縄梯子は問題なくその役目を果たしている。
ハルウララは迷いなくそれに掴まり、地上へと舞い戻った。
「ありがとー、シューちゃん!」
穴の底で佇む彼女の上では、いつも通りの元気な声と風を切るような轟音が会話のように交わされていた。
「あれ……? アタシは風邪でも引いたのか!? ウララじゃない方のヤツが何言ってるか全然分かんねえ……!」
思わず頭を抱える彼女だが、このままでは埒があかないと思ったのか恐る恐るといった様子で、縄梯子を登って行く。
登り終えた時に彼女の目に入ってきたものは、装甲が所々に貼られた片足。縄梯子が落ちないように踏み付けて固定してくれたのは、どうやらこの足の持ち主のようだ。
「いやー助かった助かった! ありがと……な……!?」
とりあえず助けてくれた事にお礼を言いつつ、彼女はその視線をその恩人の顔へと向けた。
そこにあったのは顔では無い。
巨大な鋼鉄製のプロペラであった。
「なっ!? オ、オ、オマエ……!?」
顔の代わりにその上半身を覆っていたのは異様な雰囲気を放つターボプロップエンジン。驚愕の表情を浮かべる彼女に、それが生ぬるい風を送っていた。
目を見開いて固まる彼女を、その異様な者はただじっと見つめている。正確には、プロペラを向けているだけなのだが、そのように感じてしまう。
そんな威圧感しかない視線を向けられた彼女は脱兎の如く逃げ出す……
訳が無かった。
「めっちゃくちゃ強そうじゃねえか! 暗黒卿よりヤバいオーラがビシバシ感じるぜ! もしかして、ゴルシ宇宙軍の秘密兵器として採用しても良いんじゃねえか……?」
どうやら黄金船に搭載されたスカウターによると、彼の戦闘力は宇宙にも通用するという結果が出たようだ。
「おい、なんか強そうなオマエ! 名前なんて言うんだ?」
彼は何も言わず、ただそのプロペラをブンブンと回転させハルウララを見やる。どうやら、喋れないようだ。
「あのね、この子はお化けのシューちゃんだよ! 本当の名前はしゅつるむ?って言うんだって!」
「シュツルムだって!? 地味にカッコいい名前してやがる……! ってか、今お化けって言わなかったか?」
「うん、シューちゃんはお化けだよ! トレーナーは、マロンとうさいがたお化け?って言ってた!」
「なるほど、飛行機で栗の木に突っ込んだ結果こうなっちまったって事か……! いやー、それにしてもお化けなんて初めて見たぜ!」
「そうだよね! わたしもシューちゃんに会うまでお化けを見た事なかったもん! みんな恥ずかしがり屋なのかな?」
どこかズレのある会話を繰り広げる二人を横目に、シュツルムは縄梯子を器用に足で丸めて、ボールのように蹴っ飛ばして工場へと片付けていた。
「そういや、あのオッサンはどこだ? また秘密道具をちゃちゃっと作って欲しいんだけどよ」
「えーとね、トレーナーはたづなさんに呼ばれてどっか行っちゃった! だからね、わたしがシューちゃんと一緒にお留守番してるんだ!」
彼女が明るい声でお化けの友人へ声を掛ける。彼はその重そうな巨大な頭をゆっくりと縦に振った。
どうやら、彼は意思疎通の方法として首を振る事を覚えたようだ。
「そうだ! ゴルシちゃんはトレーナーが帰ってくるまで暇でしょ? 一緒にレースしようよ!」
「レース? 別にいいけどよ、二人じゃそんなに面白くなんねえぞ?」
「大丈夫! シューちゃんも走るから三人だよ!」
両手を上にあげて元気よく言い放つ彼女の隣では、シュツルムが肯定の意を示すかのようにそのプロペラを唸らせていた。
「マジで!? オマエ、お化けのくせに走れんのかよ! それで、どんぐらい速えんだ?」
ゴールドシップはワクワクした目をハルウララへと向ける。そんな期待に応えるかのように、彼女は得意げにその答えを返した。
「すーーーっごい速いよ! 初めて走った時ビックリしたもん!」
「おおお……!? なんか武者震いがしてきたぜ!」
段々とけたたましいエンジン音が響き始めると、彼女の背中に何故か冷たいものが走り、勝手に体が震え出す。
テンションが最高潮まで上がり切った彼女はハルウララに案内されて意気揚々とレースのスタート地点まで赴いた。
きっと、その震えが本能が送る危険信号であると彼女が気付くことは無いだろう。いや、むしろその方が幸運だ。
最近よくそのお化けと友情トレーニングをしているからだろうか。スタート地点には何かのスイッチが置かれていた。どうやら、タイマーで一定時間後にスタートの合図を鳴らしてくれる代物のようだ。
三人で走れる事が嬉しくてたまらないハルウララは、そのスイッチを思い切り押すと一番内側でスタートの体制を取った。そのすぐ外側にゴールドシップ。そして、一番外側に彼女達とは二人分ほど間隔を空けて立っている。
「シューちゃん! アレやるんでしょ? 頑張ってね!」
ハルウララの放つその言葉に、思わず彼女の視線は外側の異形へと向けられる。そこには、普段通りの轟音を響かせてプロペラを回すシュツルムの姿があった。
しかし、その体制は些か不自然だ。腰を深く落としたそれは、まるで何かの衝撃に備えるかのようだ。
そんな彼女の疑問はブザー音と共に解決する事となる。
いつも通りにスタートを切ったゴールドシップだが、ブザーと共に起きた爆発音に驚き、その視線を横へ向ける。そこには、ふざけた勢いで加速していく一つの影が映る。
瞬く間に彼女の前に躍り出るシュツルム。その様子を見た彼女の口元には笑みが浮かぶ。
当然のようにシュツルムを風除けに使うハルウララを見習って、彼女も同じように彼の背後につくのだが……
「だあああ!? なんだなんだ!? ここだけ暴風域の大嵐じゃねえか!」
彼の背負うターボプロップエンジンの後方から出る気流が見事に彼女を襲う。彼の名前の由来でもあるその嵐は、背後につくことが悪手と言わんばかりに、彼女へ強烈な向かい風を吹き付ける。その結果、彼女は横へ移動せざるを得なかった。
ちなみに、ハルウララは小柄なお陰で一切影響を受けていない。
しかし、そんな彼女も加速し続ける背中について行く事は叶わず、無理矢理引き剥がされてしまう。
一人だけぶっちぎりで駆けていくその様子は、ゴールドシップの走りの常識をシュレッダーにかけて粉々にした事だろう。
そして、この先のカーブで彼女の常識は更新される事だろう。
「……? アイツ、何処行くんだ? 腹でも壊したのか?」
カーブなど存在しないかのように真っ直ぐ突き進むシュツルム。既にトラック外へ暴走を始めているその背中を見ながら、ハルウララ、ゴールドシップの順でカーブへと差し掛かる。
彼の行き先は、前の物よりグレードアップされた鋼鉄の分厚い壁。
何をするのか気になって仕方がない彼女は、適当に走りながらその視線を向けている。
そして、彼は期待を裏切る事なくそれに火花を散らして衝突し、強引に停止する。そして、とんでもない音を鳴らして激突したにも関わらず、何事も無かったかのようにその向きを変えると、再び爆発音を響かせて突っ込んでいく。
勘のいい彼女はその動作を見ただけで色々と不味いことに気づく。
「やべっ!? このままじゃ追い付かれちまう!」
カーブの出口で彼女は早めにスパートをかける。グングンと上がる速度。普段ふざけているとしても、彼女の実力が上位にある事には変わりはない。
しかし、そんな彼女の目の前にある小さな影は思ったよりもしぶとく頑張っていた。
「……あれ? コイツ、こんなに速かったっけ? まあいいや、あらよっと!」
彼女の死角から余裕の表情で追い込みをかけるゴールドシップ。勿論、瞬く間に抜かされてしまうが、折れる事なく頑張るのがハルウララである。
「ええっ!? ゴルシちゃんがいきなり出てきた!? でも負けないぞー!」
二人が先頭争いをしている中、背後から爆発音と共にプロペラの風切り音が段々と近づき始める。心の臓が縮こまるような感覚に、黄金船はより速度を上げる。
その後を、春が風となって追い縋る。
そして、黄金船を沈めるべく、風を切って戦闘機が突き進む。
そんな三つ巴の戦いを制し、ゴールのカメラに映ったのは他でもない黄金船のマストであった。それに続いて二位をもぎ取ったのは戦闘機のプロペラ。ビリはハルウララであった。
ゴールしてなお、その速度を緩めないプロペラはその先にあるスクラップの山へと突っ込んで行く。山を半分崩すほど威力の高い山籠りを終え、彼はやっと停止したのだった。
「ふう〜……よし! アタシが勝ったから、オマエは今からゴルシ宇宙軍のメンバーな! そんだけ速ければ宇宙船に入り込んだ侵入者の一人や二人、余裕でぶっ飛ばせるだろ!」
勝者の特権で勝手にシュツルムをチームメンバーに加え入れたゴールドシップ。しかし、当の本人は意味を理解出来ずにただただ首を傾げていた。
まあ、もし彼が侵入者を迎撃しようものなら、一人当たり約三つほどの大穴が宇宙船に開けられる事を覚悟しなければならないだろう。
「やったねシューちゃん! トレーナーのお陰でまた速くなったね!」
「オッサンのお陰で? 一体何したんだ?」
「えーとね、確かにとろ?がどうとか言ってたよ! よく分からないんだけど、とりあえず速くなるってさ!」
「マジ!? それって多分液体だよな? アタシもそれを飲めば速くなんのか?」
「あ、そっか! シューちゃんも速くなったんだから、わたし達も使えば速くなるよね!」
今の会話をどこかの科学者が聞けば、笑い過ぎて椅子から転がり落ちるだろう。
無知ゆえの恐ろしい発想は留まることを知らない。そんな、夢中で話し続ける二人の横では、全てを知る者が必死になって首を横に振っていたという。
しかし、残念な事に彼女達がその行動に気付くことは無かったそうだ。
ゴールドシップのヒミツ
実はイタズラ用の道具をハイゼンベルクに作って貰っている。