〘不穏な予感の正体がわかりましたわ〙
「ユリウスこの辺りですわ・・・」
「もしかして魔物なのか?」
「ええユリウス・・・どうやらそのようですわね・・・」
全身が黒く、その姿はまるで巨大な狼のようだった・・・。
今にも襲ってやるぞと言うような鋭い目付きで
「ちっ!カレン危ないから私の後ろにいるように!」
「ユリウス!大丈夫ですの?ユリウス1人では危ないですわ・・・」
「大丈夫だと言いたいところだけど、剣を持っていないから武が悪すぎるな・・・。やはり剣を持ってくるべきだった。私の判断ミスだ。カレンは心配しなくていい。私が必ず守るから」と言いユリウスは強化魔法をかけた。
「ユリウス・・・」
「強化魔法で、どれだけ耐えられるか・・・」
その時
『助けてくれ・・・』
え?
今声が聞こえたわ・・・。
『お願いだ助けてくれ・・・』
この声は・・・もしかして魔物なの?
「あなたなの?」
『!!!我の声が聞こえるのか娘よ・・・我の名はジャガードだ。そなたの名は?』
「ええ、よく聞こえるわ。ジャガードね。
『頼むカレンよ。我を助けて欲しいのだ』
助けを求めてるわ・・・。
それに苦しそう・・・。
ジャガードを助けてあげたい・・・。
「ユリウス・・・待って」
「カレンどうした?」
「ジャガードが助けてって言ってるの・・・」
「ジャガード?もしかして魔物のことか?」
「ええ。
「わかった」
もしかしたら
「ユリウス
「急にどうしたんだ?カレン」そう言いつつユリウスは
「これでユリウスもジャガードの声が聞こえるかも知れないと思ったの。さぁジャガードなにか喋って」
『聞こえるかユリウス』
「・・・聞こえたよカレン。ジャガードはじめましてユリウスだ。君の話を聞くよ」
よかった・・・。私の勘は当たっていた・・・。
《b》〘わたくし突然 能力(ちから)が目覚めたみたいですわ〙《b》
「ジャガードあなたは魔物なの?」
『いや・・・我は魔物ではない。狼族なのだ』
「狼族?狼族って100年前の魔物の戦いの時に滅びたと私は聞いたが・・・」
『正確には違うな・・・。滅ぶ一歩手前で我は助かったのだ』
「もしかしてジャガードだけ助かったの?」
『ああ・・・なぜか我だけが生き残った・・・』
「で、今なぜジャガードはこのような状態になっているのかしら?」
『誰かに呪いをかけられたらしい・・・それでこの有り様だ・・・』
「呪い?誰にかけられたかわかるの?」
『いや・・・わからん』
「呪いか・・・厄介だな。呪いをかけた奴はジャガードのことを魔物に仕立て上げようとしたんだろう・・・」
「仕立て上げようとしたって・・・ジャガードなにも悪いことしてないじゃない!なのになぜ・・・?」
許せないわ・・・ジャガードに呪いをかけてその上魔物に仕立て上げようなんて!!!
お願いよ。ジャガードを助けてあげて・・・。
そう祈るように願った・・・。
パアアアと強い光がジャガードに降り注いだ・・・。
なにかしら?
でも・・・すごく綺麗な光だわ・・・。
そして光が消えた先に見えたのは・・・小さくて可愛い狼だった・・・。
え?可愛い狼さんだわ・・・。
ぬいぐるみみたいに可愛い♪
でもジャガードはどこに行ったのかしら?
・・・もしかして目の前にいる可愛い狼さんがジャガードなの?
ってことは・・・呪いが解けたんじゃ?
「カレン・・・そんな力あったんだね・・・すごいよカレン」
ん?
「ユリウスなにを仰っているの?」
「カレン気づいてないの?カレンが強く光ったと思ったらジャガードにその光が降ったんだ・・・そしたらジャガードの呪いが解けたんだよ。どうやったんだ?カレン」
え?
信じられませんわ・・・。
「どうやったと聞かれましても、なにもとしか言いようがありませんわ・・・。あっでもジャガードを助けてあげたいと祈るように願いましたけど・・・まさかそれで力が目覚めたのかしら?」
「カレンの強い思いがジャガードを救ったんだ・・・きっと・・・」