ISの完結に関して絶望的になってしまったことに関して...
コメントが難しいですね...自分としては完結することを祈ってます。
「じゃあ日本に戻ったら千冬さんに報告よろしく、それまではゆっくり家族の時間を過ごしてね」
「うん、ありがとう武藤君、気を付けてね」
テロリストによるデュノア社襲撃から一夜明けて俺はイギリスに向かうために高速鉄道の駅に来ていた。飛行機も考えたがそこまで急ぐ必要もなかったので手続きの楽な高速鉄道にすることにした。
「2時間弱か...景色とか楽しみたいところだけど仮眠かな...ユメ、悪いけど着きそうになったら起こしてくれ」
『分かった、ゆっくり休んでね』
シャルロットさんに見送ってもらい、車内に入ってチケットを取った席に座った後、俺は直ぐに眠った。
『海!そろそろ到着だよ!起きて!』
「んんっ...ああ...分かった、ありがとうユメ」
ユメに起こされて目を覚ますと丁度車内にあと数分で到着するアナウンスが流れた。
「ふぅ...よしっと」
立ち上がり出口の前まで歩いて到着を待っていると何か視線を感じる。
「(この視線は何だ?敵意...ではないけど何か変わったものを見るような視線だ...しかも1つじゃない?幾ら俺が男性操縦者として世界中で知られていてもこんな視線を向けられるのは初めてだな...)」
向けられる複数の視線を気にしながらも、駅に到着しドアが開いたので高速列車から降りる。
「ふぅ...今回はある程度余裕あるしゆっくり行動しようかな...まあ、ともあれまずはセシリアさんに連絡だな」
俺はかけているダブルオーガンライザーの待機形態の眼鏡型端末の縁をタップしてメール送信のホロウィンドウを展開しセシリアさん宛てのメッセージを打ち込んでいく。
「(今、イギリスにいるんだけどセシリアさんの都合が大丈夫なら色々案内を頼めるかな?もちろん無理はしなくて大丈夫だから!)っと、これで送信!」
セシリアさん宛てのメールを送信し終えたところで俺は改札にチケットを通して駅から出た。
「流石に平和だな、今回は無事に目的を達成できそうだ」
『海、それはフラグでは...?』
「(いや、流石にそう何度も無いだろ...)」
ユメからボソッと言われた事に対してコアネットワーク内で突っ込んでいるとセシリアさんから直接電話が来た。
「お、セシリアさんから電話だ、レスポンス早いな...」
セシリアさんからの電話がメールを送って直ぐにかかってきたので電話に出ると...
「海さん今何処にいますの!?」
怒号に近いレベルの声でセシリアさんの声が聞こえた。
「ど、どうしたのセシリアさん、そんな大声で...」
「とにかく今の場所を教えてくださいまし!迎えを出しますわ!理由は合流したらお伝えします!」
「わ、分かった、今は高速鉄道の駅にいるけど...」
「そこでしたら直ぐですわね、直ぐに迎えの者を出します!そこから動かないでくださいね!絶対に!」
「分かった...」
そして電話は切れた。一体どうしたのだろうか?
「(ユメ、詳細じゃなくていい、コアネットワークで今のイギリスの状況って見れるか?)」
『見れるよ、ちょっと確認してみるね』
セシリアさんの焦り方から、俺がフランスにいる間にイギリス情勢に何か大きな変化があったのかと思い、ユメに調査を頼んだ。
「(どうだ?ユメ)」
『うーん、ざっと見てみたけど前と同じかな、主戦力をISに決めてMSは導入せず、女尊男卑が強まってるってだけだよ』
「(変わってないか...ならあのセシリアさんの慌てようは一体...)」
ユメが調査しても結局何も分からず、ぐるぐると頭の中で考えを巡らせていると...
「失礼します。武藤様でいらっしゃいますでしょうか?」
声を掛けられて顔を上げるとそこにはメイド服を着た女性が立っていた。
「お迎えに上がりました。セシリア様がお待ちです。こちらに」
「あ、はい」
言われるがままに着いて行くと1台のリムジンが停まっていた。
「どうぞ武藤様」
「あ、ありがとうございます」
メイドさんにドアを開けてもらって乗り込むと、血相を変えたセシリアさんが目の前にいた。
「海さん!大丈夫ですか!何もされていませんか!?」
「セシリアさん、大丈夫!大丈夫だから落ち着いて、何があったの?ユメに調べさせてもイギリス情勢に何も変化は無かったのに...」
「それはネットを一切解さずに情報のやり取りが行われているからですわ、今イギリスは非常にまずい状況にあります」
「まずい状況?」
「今のイギリスは過激派の女性権利団体が支配している状態ですわ...女王陛下も幽閉されています...」
「は?イギリス女王が幽閉?女性権利団体がイギリスを支配?本当に言ってる?冗談じゃないよね?セシリアさん」
「残念ながら冗談ではありません。世間にこの事が漏れていないのは先ほど言いましたがネットを一切解さずに情報のやり取りが行われている事とメディアも含めて完全に統制されているからで、実際の所では既に国内で男性の方の不当逮捕等が横行していますわ...海さんに何も起こらなかったのは運が良かったとしか...」
「MSの台頭でも思ったより反応が少ないと思ってたらとんでもないことしでかしたな女権団は...」
「私を始めとした一部のISパイロットは女王陛下の計らいによって動くことができた国家代表のお陰で身を隠すことが出来ましたが、女尊男卑に染まっていた代表候補生も女権団についているのもあって現状身動きが取れない状態です...」
「成る程...はぁ...ユメの言ってた通りにフラグを回収しちまった...」
頭の中で情報を整理しながらイギリスに来る車両の中でユメと話していたことを思い出して思わずため息が出てしまった。
「フラグ?回収?どうゆうことですの?」
「ああ、気にしないで、とりあえずイギリスを女権団から取り返す算段を付けよう」
「お願い致します、私の屋敷は今女権団に張られていますので今向かっている別荘に着いたら詳細な作戦を話し合いましょう」
「分かった」
セシリアさんの言葉に頷いて俺はイギリス奪還の為の段取りを考え始めるのだった。
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--オルコット家 別荘
セシリアさんの別荘に着いた俺達は早速作戦会議を始めていた。
「...以上が現状私が把握できている情報ですわ」
「うーん...思ったより状況は芳しくないな、まず幽閉されている女王陛下の救出、これに関してはステルス装備を持っている俺が単独で実行できるから問題ない、しかし、主要施設を占拠している女権団の制圧が難しいな...」
「そうですわね...女性であることに驕っている女権団のISパイロットなど私や海さんの敵ではありませんが、制圧しなければならない主要施設が複数あるのが辛いところですね...現状まともに動けるのは私と海さんだけですし...」
「他の代表候補生やイギリス国家代表は動けない?」
「海さんがイギリスに来る前に連絡は取りあっていましたが私以外は厳しいですわね...国家代表は現状女権団に張られて釘付け、他の代表候補生は専用機を持っていませんから...」
「動けるのは俺とセシリアさんの2人だけ、そして俺が女王陛下の救出に向かうなら女権団の制圧が出来るのは実質セシリアさんのみ、それに対して制圧が必要な施設はさっきセシリアさんが教えてくれた5箇所...人手が足りないな...隠密行動の出来る特殊部隊でも居れば...あ!」
「どうしましたの?海さん」
「一つ伝手を頼ってみるよ、大丈夫なら人手は何とかなるかもしれない」
そうセシリアさんに言ってから俺は束さんに電話を繋げた。
「束さんもね、分かっちゃいるんですよ、分かっちゃ...でも理解はしてても納得は出来ないんですぅ!束さんはもっとかーくんにべとべとしたいのだ!夏以来全然ゆっくりできない!かーくんも大忙し!」
「束様、そればっかりはどうしようもないと思いますが...あ、お電話です束様、これは海様からですね」
「かーーーーくぅぅぅん!!!」
舞台は移り変わってイギリスになります。
今までおとなしかった女権団がここにきて牙を剥きます。
それでは次回も楽しみにしていただければと思います。
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