戦姫絶悪シンフォギア 悪意の体現者   作:爆走ボンバー人間

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初めまして!
もはや定番となっているシンフォギアと仮面ライダーのクロスオーバー作品に手を出しました!
暇で気が向いたときとか、駄文で文章力とか乏しいから書くのに時間掛かって、更新とか遅かったりするかもしれませんが、楽しくよんでもらえるようにがんばります!
では、第一話どうぞ!


プロローグ

『悪意』

 

相手にとって害のあることを理解した上で行動すること、他人や物事に対していだく悪い感情、または見方のことであり、相手のよくない結果を望む、心の中に生じる意思を意味する言葉とされている。

全ての知的生命体に否応なく必ず宿り、生み出される負の感情。他人や物事に対しての良い感情、または見方や好意、相手にとって喜ばしいであろうとすることを行う、思いやり、相手によい結果を導こうとして行なう意思を指す『善意』とは対極的な意思。

他者を蔑み、陥れ、見下すことで自らの価値を上位に引き上げることに悦楽を覚え、自らの欲望、欲求のために他者を利用し、騙し、傷つけ、犠牲にし、生け贄とし捧げることを当たり前のことだと受け入れ、自らを邪魔するもの、傷つける要因、要素となりえるものを攻撃的意思をもって破壊し、滅ぼし、排除することに戸惑わず、他者を尊重せず己の感情、目的を優先し、そのためならどんなに非人道的な方法や手段を使う事も厭わない・・・

どこまでも利己的で、どこまでも他者を顧みず、どこまでも正しさから踏み外れ、善意から離れていく・・・

ときには、その悪を隠さずにその感情、欲望のままに暴れ・・・

ときには、集団の意思を統一し、それによる正義というベールで悪を包み隠し、自らの悪意を自覚せず正しき行為として正義を執行し・・・

ときには、必要な犠牲、必要な行為として必要悪と称し、よりよい未来のために周囲の被害や悲鳴、懇願を無視してh破壊と殺戮を繰り返す、それもまた悪意・・・

 

そして、もっとも悪意をため込み、悪意に染まりやすい種族こそが『人間』。

 

そんなこの世で最も悪意に染まった・・・いや『悪意』によって生け贄に捧げられた人間である彼は、この世で最も哀れで、どうしようもなく悲しい人間なのだろう・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人々が行き交う、昼間の街中で談笑しあう男女、スーツ姿で会社へと向かう中年の男性、ゲラゲラと複数人でつるんでいる不良など、ありふれた街道で、少年とすれ違った人々は、誰もがその少年に目を向けてしまう。

しかし、それは良い意味で見られているわけではなく、むしろ悪意がこもった視線で見られているのがほとんどだ。

黒いパーカーにジーンズといったどこにでもいそうな普通の服装に、しっかり切り揃えられた黒髪、体格も少し痩せているように見えるが、それを踏まえてもどこにでもいそうなごく普通の少年だ。

しかし、問題は彼の顔、正確には目が問題だった。

イケメンというわけでもなく、ブサイクというほどでもない百人中百人が普通といわれるほどの彼の目元はぱっと見でもわかるほどにクマの跡がはっきり残っており、目の中の光が完全に死んでいるように見えるほど黒く、暗い目は、憔悴しきっているように見えるが、しっかりとした足並みから、極度の寝不足といった様子でもない彼に対し、周りの人々は彼のその不気味な様相に恐怖や嫌悪感を表し、侮蔑や不快感といった視線を向けるものがほとんどであり、危うげな彼の様子に対して心配したり、気にかける人は一人も居なかった。

当然だ。

自分の身内でもなければ親しい仲でもなく、知り合いですらない見ず知らずの奴を気にかける人など滅多にいない。むしろ面倒ごとに巻き込まれたりすることで、損をするのは自分で得なことなど一つもないのだから、関わりたくすらないと思うのが人間だ。

というか、避けるだけならまだ良い方で、中には少年の様子から自分より格下だと認識した人間の中には、

 

「あいつの顔ヤバwあんなクマしてる奴ってマジでいんだなw」

「ってか、人殺しててもおかしくなくね?証拠写真撮ろうぜw」

「いいな!SNSで『殺人直後の顔写真撮ってみた!』とかどうよ!」

「っべー、それ!天才かよw」

 

などと、少年の風貌から勝手な憶測を叫びながら写真を無断で撮ろうとする輩までいる始末だ。そして、それを周りの人間もそれを咎めもせず、中には声に出さないだけで同調している人間もいる。

少年を庇ってくれる、擁護してくれる、慰めてくれる人間は誰もいない。

なぜなら人間は、善意よりも悪意のほうが繋がりやすいから。

少年に手を差し伸べる小さな善意によって、大多数の巨大な悪意に目をつけられ、踏みにじられ苦しむぐらいなら遙かに楽で、簡単で、楽しいから自分もその悪意に同調するほうを選ぶ。

利己的で、合理的で、賢しくも醜悪な人間らしい選択だ。

そんな周囲の悪意に晒される少年は、その悪意に気づきながらも全く意に介さず、街中を歩みを進め、ふと何かに気づいたように急に顔を振り向かせる。少年が振り向き視線を向けた先が突如爆発した。

 

「キャアアアアアアアアアア!!!」

「な、なんだぁ!?爆発!?」

 

先程まで少年に悪意をぶつけていた周囲は、突然起きた爆発に驚き、少年から爆発音がした方向に一斉に視線を注ぐ。そして、街全体に聞こえるほどの鳴り響くサイレンの音。彼らはその音を聞き、一斉に血の気が失せたように顔を青ざめさせる。このサイレンの音が示すことはただ一つ。

 

「ノ、ノイズだ・・・ノイズが出たあああああああああああ!!!???」

 

壁から、建物から、そして地面から物体の障害など関係ないように、文字通り透り抜けてきた人を滅亡させる、人ならざる異形の存在、ノイズが現れる。悲鳴を挙げ、我先にと逃げ惑う人々。

ただ一人、少年だけはその場に留まり続ける。視界を埋め尽くすほどのノイズに対し、悪意の視線に対しても顔色一つ変えなかった少年の顔が、憤怒に染まる。

 

「・・・知性の欠片すらないクソの有象無象ども。人類に、世界にとって害悪でしかない悪意の象徴・・・!」

 

怨嗟にまみれた呪詛を吐き捨てる少年。

少年の足下が黒ずみ、ドス黒い液体染みたオーラが這い出る。

悪・憎・怒・滅・亡・怖・暗・絶・殲・痛・恐・凶・邪・死など、人の暗黒面を思わせる文字を纏ったオーラが少年の手元へと収束し、白い仮面の装飾がついたキーと中央に赤いコアがついた継ぎ接ぎにした機械の断面図のようなドライバーとなる。ドライバーを腰部へとつけると、ひとりでに巻き付きベルト、アークドライバーとなる。

もう片方に持っていたキー、アークワンプログライズキーを顔の横に持っていき、薬指で起動スイッチであるライズスターターを押す。

 

アークワン!

 

アークワンプログライズキーが起動され、ライズキーブレードが展開する。

 

そして少年は戦うための呪文を、

 

変わることの覚悟を、

 

そして自身にとっての呪いを唱え、アークワンプログライズキーをベルトに装填する。

 

「変身・・・!」

 

シンギュライズ!

破壊 破滅 絶望 滅亡せよ!

 

コンクルージョン・ワン!

 

そこにいたのは先程までの少年の姿ではなかった。

そこにいたのは、不気味な人型の存在。

機械的に見えて、それでも生きた生物にも見えるそれはまさに、白き亡霊の異形。

白き異形はその歩んだ後にドス黒いオーラを残しながら、ノイズへと足を進める。

その拳で破壊し、その爪で殲滅し、その蹴りで滅亡させていく。

その白き身体に、ノイズの残骸()を被りながら、一匹も逃すことなく、例外なく滅亡させる。

ノイズの滅亡。

それが白き異形の導きだした、変わることのない不変の結論。

 

「か、仮面ライダー・・・」

 

無慈悲に、無遠慮に、合理的に、そして確実に人類の敵であるノイズを倒していく異形を見た人々はその名が口から漏れる。

しかし、その名を呼ぶ声に包まれた感情は、安堵ではなかった。

ましてや喜びでも感謝でもなかった。

その名に込められたものは、恐怖と畏怖、絶望・・・

ノイズに対するものと同じ・・・悪意だった。

 

彼の名前は飛電望(ひでんのぞむ)

またの名を仮面ライダーアークワン

 

この世の悪意の体現者であり、悪意を根絶させるもの

 

世界の悪の代名詞であり、悪意の器

 

そして、ノイズと同じ人類の敵である

 

「ノイズは全て滅ぼす・・・!それが俺の結論だ・・・!」

 

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