戦姫絶悪シンフォギア 悪意の体現者   作:爆走ボンバー人間

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お久しぶりです、爆走ボンバーです。
いや、今週のセイバーマジでよかったです。
不死身とされてたデザストの急に訪れる死、死に際に何かを残そうとして連と戦うシーンとか、最後に紅ショウガ食え言うシーンとか、マジでよすぎ!
セイバーキャラで元々好きだったけど、セイバーで最推しになった。
誰か、デザストの二次創作書いてくれないかな・・・

それとアンケートに答えてくださった皆さんありがとうございます!
とりあえずこのままの進行速度でやっていこうかなと思いますが、はやめに原作入るようにします。

それでは第6話どうぞ!


ハジマル絶望

無数の黒い粉塵が舞い散り、夕陽の赤い光に照らされる無人のライブ会場。

ライブを楽しみにしていた観客達が変わり果てた姿に照らされる光は、赤い血の代わりのように見え、鮮血の雨のようでもあった。

先程まで多くの歓声に包まれ、歌声で満ち、光り輝くライトで照らされた会場は、今では夕陽の赤だけがさしこみ、瓦礫の山と化したそこは数時間前まで同じ場所とは思えないほどの無惨な光景に変わり果ててしまっていた。

大勢の人が喜びと楽しさを分かち合い、歓喜と感動で満ちあふれていた『希望』のような場所は、今では恐怖と悲しみ、理不尽なことに対する憎悪と怒りのみが存在する『絶望』であふれかえった地獄へと変わっていた。

 

「なぜだ・・・なぜなんだ・・・!」

 

そんな地獄の中、二つの影のうち片方・・・風鳴翼が叫ぶ

 

「どうしてもっと早く来なかった!?どうして今更になって来た?!お前がもっと早く来ていればこんなことにはならなかったッ!観客も、二課も、奏も・・・!死なずに済んだ!!!答えろ・・・!

 

答えろ仮面ライダーッ?!!」

 

翼は目の前に立つ異形・・・アークワンを問い詰める。

しかし、アークワンは翼の叫びに反応せずこの惨状の中心で呆然と立ち尽くす。

 

ただただ立ち尽くしているのだった・・・

 

 

 

 

数時間前

 

「フンッ!ハァッッ!」

 

仮面ライダーアークワンこと飛電望は、ツヴァイウィングのライブ会場から遠く離れた郊外で大量のノイズを相手にしていた。次々と際限なく現れ続けるノイズに対して、淡々と殲滅しつつも内心では焦りを禁じ得なかった。

 

ライブの開始時間までスターリットと待っていた望だが、会場から離れた場所にノイズが現われたことを検知し、躊躇した。

今この場所を離れてはライブの実験の監視といざという時に対処できない、それだけでなくスターリットだけをこの場所に残していってしまうことになる。だが、行かなければノイズによって人々が蹂躙されるのをみすみす見逃すことになる。そんな一瞬の葛藤を抱え、ライブ会場に残ることを結論付けようとしたとき

 

『ノイズが出たんでしょ?ここは私が見てるから望は行ってきて』

 

スターリットに簡単に見抜かれてそう言われた。顔には出していなかったはずなのに見抜かれたのにも驚いたが、それよりもその提案を拒否しようとするも

 

『私なら大丈夫!これでも逃げ足や運の良さなら自信あるんだから!』

『だから、望は望のやりたいことをして。私はその支えがしたいから、ね』

 

そう言われて渋々出現したノイズの場所へと急いだ。とっととノイズを片付けてライブ会場に戻るために。

だって言うのに・・・

 

「いったいなんなんだこいつら・・・なぜ戦わない?」

 

今までのノイズならただ人間に向かって突撃し、こっちにも突撃してくるだけの単純な行動パターンしかなかった。しかし、今ここに居るノイズ達は、人のいる場所へ向かわず、こちらにも向かってこずに様子を窺うように距離を取りながら隠れ潜んでいる。そのせいで、いつもより殲滅に時間が掛かり、周りに被害がいかないように戦いを強要され、余計な手間がかかってくる

 

嫌な予感がする

 

これまでの知性を感じさせないノイズとは異なる行動パターン

最近のノイズの出現率の多さ

ライブの開始前に出現したタイミング

 

まるで、俺を引き離すための準備のように・・・!

 

「そういうことかよクソッタレが・・・!」

 

このことを考えつかなかった自分の浅慮に嫌気が差す。長年、ノイズと戦って分かった気になって、あるはずがないとその可能性を除外していた。

だが、これまでの違和感と今の状況を踏まえれば、これほど辻褄の合うこともない。

 

「誰かがノイズを操り、この状況を作為的に作り出している・・・!」

 

それならば、ノイズを使って俺をここに縛り付けることも奴らの狙い、そしてその思惑はライブ会場から俺を引き離し、ライブ会場の実験で何かを起こすこと・・・!

ならここに長居するわけにはいかない!

 

手のひらの照射成形機『ビームエクイッパー』により大型銃のカバンウェポン『オーソライズバスター』を瞬間製造し、ヘラクレスオオカブトが描かれたプログライズキーを装填する

 

"STORONG!"

 

"Progrise key confirmed. Ready for buster."

 

「とっととくたばりやがれぇ!!!」

 

自分が持つ一丁だけでなく、周囲にもさらにオーソライズバスターを実体化させ隠れているノイズに向けて撃ち放つ

 

 

バスター

     

      ダスト!

 

 

ヘラクレスの角を模したエネルギー弾が一斉に放たれ、建造物を貫きながらノイズを消し飛ばしていく。周囲の被害を気にしていたが、人が避難している今、建造物まで気にしている余裕はない。

全てのノイズを殲滅し、すぐにライブ会場へと戻ろうとその場を急いで飛び立つ

 

 

直後、膨大な数の悪意が会場から流れ込んできた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・はぁ」

 

私・・・スターリットはノイズの元へ向かう望を見送るとため息を吐いてしまう。

このライブに来たのは実験の監視が目的だけど、せっかく勝ち取ったデートなのに、タイミング悪くノイズが出たせいでおじゃんになった。

本当のことを言うと、望には残って欲しかった。私がデートをしたいっていう下心もあるが、本当はノイズのことがまだ少し怖いから、一緒に居て欲しかった。

 

私はある国の研究機関の研究員だった。そこでは、ノイズに対抗するための兵器が開発されていて、聖遺物の力を現代兵器に移植できないかの研究が行われていた。

私も研究員として、ノイズという災害から人を救いたくて研究に力を尽くしていた。いつか大勢の人が救われると信じていた。でも、そんなことを願っていたのは私だけだった。

ある日、私はおぞましい非合法の実験を目撃してしまった。研究所の職員と見知らぬ人達が密会していて、錬金術がどうの失敗作だのとよく聞こえなかったが、以前から年端のいかない子ども達を人体実験に使っていて、ノイズだけでなく他国の侵略兵器に利用しようとしていることを知ってしまった。

そしてそのとき連れられてきた子どもがララだった。

私は恐ろしくなった。自分が今までこんな研究に加担してしまったことに、子ども達を犠牲にした研究がされていることに。今まで信じてきたものも、研究も正しいものなのか分からなくなった。

そして私は逃げ出した。

研究成果を奪おうとした他国の部隊とノイズが同時に現われ、その混乱に乗じてララを連れて研究所から逃げ出した。ララを連れたのは見過ごせなかったのと、せめてもの罪滅ぼしという自己満足だった。

でも、あと少しのところで力尽きた私たちはノイズに炭にされそうになった。

 

そんなときに現われたのが仮面ライダー・・・望だった。

 

ノイズを倒しに来た彼は、怪我をしている私たちを見て自分の拠点まで運んで治療してくれた。

治療してくれたのに感謝はしていたが、ついさっき非道な実験をしているのを知り、世間では極悪人の仮面ライダーである彼を警戒してしまった。

でも、彼は特に何かするわけでなく治療と衣食住を与えてくれて、接触も必要以上にすることはなく無愛想ながらも対応してくれた。怪我が治ったら好きにしたらいい、と放り出さずに最後まで面倒を見てくれた。

ここまでされたら私も彼を警戒するなど、不誠実なことは出来なかった。行く当てのなかった私たちはそのまま彼のところで厄介になることになった。そこで同じく一緒にいたセレナと知り合ったり、好きに研究もさせてもらえたし、ララも彼が気に入ったみたいで笑顔になった。

彼は私たちに色んなものをくれた恩人だ。

でも、彼は苦しんでいた。

ノイズを倒すために変身し、世間からは存在を否定され、時折苦しそうに魘されていた。

彼は力を持っているけど、強くはない普通の人間だって知った。

私たちと同じように痛くて、苦しくて、迷ったりする人間だって・・・

そんな彼を助けたい、支えたいと思った。

でも私に戦う力はない。

私に出来るのは彼の研究の手伝いぐらいだった。

私が彼に返せるものはほとんどない。だから、私は最後まで彼の味方になることを決めた。

例え、世界を敵に回しても、彼を支え続けると決めた。

 

なのに・・・

 

「情けないなぁ、私・・・」

 

彼の背中を押して見送ったのに、もう不安に押しつぶされそうになってうずくまってる。

彼はもっと苦しんで悩んでるのに、自分の弱さが嫌になる。

 

「あの、大丈夫ですか・・・?」

 

うずくまってた体勢から顔を上げると、薄い茶色の短髪の女の子がこちらを心配そうにみていた。

 

「あ、えっと、大丈夫よ。特に何もないから・・・」

「でもうずくまってましたし、気分が悪いとか・・・」

「ううん、本当になんでもないの。一緒に来てた人が急用で来れなくなったからちょっと、ね」

 

いけない、少し愚痴っぽくなっちゃった。彼を送り出したのは自分なのに

 

「え、お姉さんもなんですか?!」

「お姉さんも、ってことはあなたも・・・?」

「えと、はい。友達に誘われたんですけど急に来れなくなっちゃって」

 

アハハ、と苦笑する女の子。この子も私と同じなのね

 

「で、でも未来・・・その子は私の一番の友達で来れなくなったのもその子が悪いってわけじゃ・・・!」

「その未来ちゃんっていう子、とってもいい友達なのね」

「ッ!はい!未来は私の一番の親友です!」

 

誇らしそうに嬉しそうに返事しているし、本当に大切な友達なのね。なんだかこの子とは他人とは思えない、私と似てるような気がする。なんとなくだけど

 

「それで、えっとお姉さんは・・・」

「ああ、ごめんなさい。自己紹介がまだだったわね。私はスターリット。よろしくね」

「私は立花響です!よろしくスターリットさん!それでスターリットさんの来てた人って・・・」

「うん、彼も急用で来れなくなっちゃったの。でも、彼にとって大事なことだから仕方ないわ」

「彼って、もしかして彼氏さんですか!?」

 

望がか、彼氏!?

 

「か、彼氏とかじゃないわ!?いや、彼のことは大切だとは思ってるけど・・・」

「それじゃ、もしかして片思いとかですか?!どんな人なんです?!」

「え、えと、それは・・・」

 

響がすごく目を輝かせて聞いてくる。やっぱり女の子は恋バナとか好きなのね。

 

(それにしても望がか、彼氏・・・!別にいやってわけじゃないけど、なれたら嬉しいけどでも・・・!)

 

その後、響に色々聞かれてタジタジになっちゃったけど、お互いにペアが来れなかった者同士で一緒にライブを観る事になった。

ライブの監視が目的だけど、いざ始まると本当に素敵な歌で私も響もほとんどライブのユニットについて知らなかったけど気づけばペンライトを振って楽しんでいた。

そして一曲目が終わり、二曲目に入ろうとした瞬間

 

爆発音が響いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このツヴァイウィングのライブの裏側で、ライブ会場の別室に設けられた実験室にて特異災害対策機動部二課による、完全聖遺物『ネフシュタンの鎧』の起動実験が行われていた。実験目的である『ネフシュタンの鎧』の起動には成功したものの、直後に『ネフシュタンの鎧』から膨れ上がるエネルギーが臨界点を超え、暴走してしまった。

これにより実験室は倒壊する事となった。

 

この暴走による余波は当然会場にも伝わり、ライブ会場での突然の爆発という形で現れてしまった。このあまりにも突然すぎる事態に、会場全体が騒然として誰一人として動けずにいた。

それはステージにいた天羽奏と風鳴翼も例外ではなく、人々に届けていた歌を中断し、爆心地へ視線を釘付けにされる。

会場の人々は混乱し、不穏な空気が会場を包み込んだとき

 

奴らは、やってきた。

 

その異変に最初に気づいたのは、ツヴァイウィングの二人。

背筋に走る慣れたくない怖気に、空へと顔を向けたとき彼女らの目は奴らを捉えた。

 

「これは、まさかっ!?」

 

「ノイズが、来る──!」

 

奏と翼の口から零れた言葉通りに、爆心地の近くに突如としてノイズが現れた。近くにいた人々は炭素の塊に変えられ、粉塵となってその場で崩れ落ちる。

 

それにより、人々はやっと現実を認識する。

目の前でノイズによって人が殺された現実を・・・

人々は悲鳴を挙げ、我先にこの場から逃げようと会場の出口へと走る。

そしてそれをノイズが追いかけ、人々を次々に自らの身体とともに炭素へと変えて殺していく。

 

その光景を見て奏は戦う決心をする

 

「飛ぶぞ翼!この場で槍と剣を携えているのは私たちだけだ!」

「あ、でも司令からは何も・・・」

 

司令である弦十朗達がいる実験室は爆発の中心点だったため、指揮系統が麻痺、誰も通信に応答がなく、何の指示もなく独断行動することに翼は渋ってしまう

しかし、奏は止まらない。

あの日、全てを失い仮面ライダーに槍を向けたときから、自分は復讐ではなく人を護る槍になることを誓ったのだから。

 

翼の反応を待たず、奏は飛び立ち、聖詠を口にする

 

 

Croitzal ronzell Gungnir zizzl(人と死しても、戦士と生きる)

 

 

そこに居たのは先程までの歌姫の天羽奏ではなかった。

歌い魅せるための衣装から戦うためのオレンジと白の鎧に身を包んだ戦姫だった。

 

腕のガントレットを重ね合わせ巨大な槍に変えた奏はそのままノイズの群れへと突っ込み、貫き、なぎ払っていく。

 

それを見た翼も遅ればせながら、戦いへと加わる。

 

双翼の装者は人々を、自分たちの歌に希望を持ってくれた人達を守るためにノイズ達へと飛び立った。

 

そして二課の装者が戦い始めて、やっと我に返ったスターリットは隣で同じように某けていた響の手を取る。

 

「響!逃げるわよ、早く!」

「え、あ、スターリットさん!?」

 

響の手を取りその場から急いで離れる。しかし、入り口の方は我先に逃げようとする人達がごった返しになっており、とてもではないが通れそうではない。むしろ、人の波に呑まれて余計に危ない。

だが、この場で留まっていてもノイズが迫ってくるために危険なため、とりあえず人混みから離れながらノイズとも距離を取る。時間を稼げば、きっと彼が来てくれるはずだから。

 

しかし、飛行型のノイズがスターリット達目がけてその身体を槍のようにして突撃してきた。

このままではノイズに貫かれ殺されてしまう、と響は恐怖から目を閉じてしまう。

 

ズキュゥン!!!

 

重い発砲音が響き、響が目を開けるとそこには銀色の特徴的な拳銃を持つスターリットだった。

スターリットは隠し持っていた拳銃『ショットライザー』でノイズを撃ち抜いたのだ。変身能力こそないが、望が複製した量産型のショットライザーであり、ノイズにも有効な武器だ。

 

「ッつ、くぅ・・・!」

 

しかし、ノイズを倒した代償とでもいうのか、スターリットは自分の腕にかかった衝撃による痛みに歯を食いしばって耐えていた。

 

ショットライザーは本来あるAIロボット兵装であるため、50口径対ヒューマギア徹甲弾を内部で生成し射出するのだ。高初速・長射程を得るための光子被膜「フォトンSコート」により反動軽減もされているが、それでも生身で使う場合はかなり反動が強く、鍛えられていない者が使えばその反動で逆に怪我をすることになる。

 

まだ腕に痛みはあるが今はそんなことを気にしている場合じゃない、ともう一度響の手を取りこの場から離れながら、襲い来るノイズを痛みに耐えて撃ち倒していく。響も何がなんだかよくわからなかったが、今は逃げることに集中することにした。

 

 

 

が、気づけば響は突き飛ばされていた。

 

 

 

「・・・え・・・・・・?」

 

 

響が最後に見た光景は、ノイズに呑み込まれていくスターリットの姿だった。

 




如何だったでしょうか?
今回の話では、スターリットについての話を入れました。
原作スターリットの違いはシンフォギアには関わってないけど聖遺物研究をしていた点と、研究所でララと会っていてそこから逃げ出して拾われたのがテスラではなく望という点です。まぁこの世界にテスラいないんですけどねw
それとララについても原作と違うという伏線張りましたが、またララについての話も書きますので伏線は回収します。

そして、スターリットは生存か、死亡かどちらになるのか・・・
本当は今回でツヴァイウィングのライブ終わらせたかったんですが、ちょうどいい区切りがつかなくてぐだぐだになりそうだったので、一旦ここで区切って次回こそはツヴァイウィングライブ終わらせます!
それから一話挟んで原作入るか、挟まずに原作入るようにします。
もう6話で次7話なのにまだ原作入ってないから飽きられそうで怖いですが、どうか根気強く作品を見守っていただけると嬉しいです!

それでは次回もお楽しみに!

今後の作品の進行について

  • 今のままでいい
  • はよ原作入れ
  • セレナとかの加入説明話はよいれろ
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