遊戯王GX 転生者、都市伝説に挑む   作:Mr.後困る

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アカデミア・アラカルト(´・ω・´)(デュエル無し回)

校長室に呼び出されたひはつと三沢。

亮が倒れた事についての説明を鮫島にしているのだ。

 

「なるほど、 西湖がサイコ・ショッカーの姿見で蘇ってデュエルして

亮と戦って負けて去って行ったと・・・」

「えぇ、 信じ難いでしょうが・・・」

「いや、 信じますよ」

 

さらりと信じる鮫島。

 

「西湖ならばあの世から化けて出て来ても可笑しくない」

「そうなんですか?」

「えぇ、 西湖は恐ろしいデュエリストでした

彼の指導でサイコ流は繁栄しました

多くの人々の犠牲の上に・・・」

 

カタカタと震える鮫島。

 

「何れにせよ、 デュエルディスクの記録を見ます

貴方達は帰りなさい」

「分かりました、 失礼します」

「しつれいしまーす・・・」

 

校長室から出ていく二人。

 

「ふぅ・・・」

 

掌で顔を覆う鮫島。

 

「失礼しますよぉ」

 

無常が校長室に入って来た。

 

「無常さん・・・如何しました?」

「早朝から会議をしてくれとせっつかれましてね

漸く方針が決まりました」

「方針?」

「サイバー流の部活動が多過ぎる問題ですよ」

「私抜きで会議をしたんですか!?」

「えぇ、 と言うかもう数が多過ぎるので一人一人

意見を出し合って、 その結果が決まりました」

「一体如何言う結果になったのですか?」

「まず第二、 第三サイバー流デュエル部の

代表者による部対抗のデュエルを行います

勝った方の部が主権の部として

新制サイバー流デュエル部として再スタートを切ります

そして新制サイバー流デュエル部、 次世代サイバー流考察部

サイバー・デュエル・テクノロジー・サークル

サイバー超流派交流会、 サイバーパワークラブ

この5つの部の代表者で対抗総当たりのデュエルを行い

上位2つの部が存続となります」

「2つの部を1つにする・・・・・あの」

「6つの部を1つにするとか言い出さないで下さいね」

 

苦々しい顔をする鮫島。

 

「と言うよりも部の統合をしたいと希望したのが

第二、 第三サイバー流デュエル部だけなんですよ

他の部活は独立を主張しています」

「そうですか・・・・・」

 

溜息を吐く鮫島。

何で同じサイバー流なのに仲良く出来ないのだろうか。

 

「それで部対抗のデュエルと言うのは何時からですか?」

「今日の午前中から代表者を決めて午後にはデュエルをして貰います

そして翌日から一日かけて総当たりデュエルを行って貰います」

「急過ぎませんか?」

「急がないといけませんからね」

「何故?」

「何故ぇ? 貴方がそれを言いますか鮫島校長」

 

イラつきながら言う無常。

 

「ど、 どういう事です?」

「武藤遊戯のデッキの公開、 分校との対抗試合、 学園祭

イベントが盛り沢山なんですよ?」

「そ、 そうでした・・・ノース校の対抗戦が有りました・・・」

「ノース校だけじゃありません

今年度から他の分校とも対抗戦を行って貰いますよ」

「えぇ!? き、 聞いていませんよ!?」

「海馬社長からメールが入っている筈です

それから学園祭ですが、 私も詳しく知らされていませんが

今までに無い規模で行うとの事です」

「今までに無い規模? ですか?」

「はい」

 

困惑する鮫島。

 

「インダストリアル・イリュージョン社と海馬コーポレーションを始め

狸屋やホロライブプロダクション等スポンサー企業が沢山居るらしいです」

「ちょ、 ちょっと待って下さい!! そんな話聞いていませんよ!!」

「まだ企画段階らしいです、 何でも学園祭で重大発表が有るとか

海馬社長からメール来てませんか?」

「・・・・・」

 

鮫島は仕事用のPCを立ち上げてメールを確認した。

分校との対抗戦、 そして学園祭の件、 両方とも確かにメールが来ていた。

 

「こ、 これは!?」

「如何しました?」

「・・・海馬オーナーは分校との対抗戦の結果で

重大発表とやらを行う場所を考察すると・・・」

「あらぁー、 つまりこれはかなり責任重大ですねぇ・・・」

 

重大発表の内容は分からないが海馬社長が言いたい事は分かる。

デュエルアカデミアの学校ごとの序列を決める。

言外に海馬はそう宣言している。

 

「これは・・・私だけの問題ではありませんね・・・」

「この盛り沢山な内容を片付ける為にもさっさとサイバー流の部活のゴタゴタを

解決して貰いますよ」

「・・・言い方が悪いですが、 分かりました善処します」

 

鮫島は決意に満ち溢れた。

 

 

 

 

 

 

「・・・・・と、 いう訳で第二サイバー流デュエル部と対抗戦を行う事になった」

 

第三サイバー流デュエル部顧問である才眠が

第三サイバー流デュエル部の部室に部員達を集めてこれまでの経緯を説明した。

 

「あの数だけ多い、 第二って名前で自分達を上に見ているボケ共に

一泡吹かせられるんですね!!」

「顧問!! 是非とも俺が対抗戦に出たいです!!」

「しゃあ!! 目に物見せてやる!!」

 

各々テンションが上がる。

 

「あの・・・皆さん、 第二サイバー流デュエル部が嫌いなんッスか?」

 

翔が雀に尋ねる。

 

「まぁ不満は有るでしょうね、 向こうの方が優遇されているし

でも実力的にはこっちの方が上でしょ」

「そうなんですか?」

「あたぼうよ!!」

 

後ろから現れるやや天然パーマが入った不精髭の男。

如何やらオベリスク・ブルー生の様だが貫禄が違う。

 

「え、 だ、 誰ッスか?」

「災防 図だ、 よろしくな一年坊」

「災防さん!! 来てくれたんですか!!」

「ふっふっふ、 後輩共の為だ、 幽霊部員の俺でもやらなきゃなぁ!!」

「幽霊部員?」

「災防さんは私のいっこ上の先輩」

「いっこ上? でも雀さんって3年生・・・」

「だぶりよ、 言わせないで」

 

災防は1年就職浪人している。

 

「・・・私は先輩のこと知りませんが就職できなかったんだから

大した実力じゃないじゃないですか?」

 

杏子が尤もな疑問を口にする。

 

「いやいや、 俺は最煉やカイザーよりは格は落ちるが

そんじょそこらの奴には負けねーよ

就職出来なかったのは単純に就職について無知だっただけの事」

「就職について無知?」

「そうだ、 俺はデュエルばっかりやってて

就職についての情報を集めなかった

インターンとかエントリーシートとか全く知らなかった

知らない内にエントリーシート〆切っててそれで就職浪人を・・・」

「それに関してはすまない、 私も知って居るだろうと思って・・・」

 

すまなそうにする才眠。

 

「兎に角!! 俺が出れば勝利は確実だ!!

第二のボケ共に優遇されていた部費や部室を諸々奪い取ってやろう!!」

 

おおー!! と皆が盛り上がる。

 

「すみません、 災防さん・・・本当は部長の俺がやるべきなのに・・・」

 

申し訳なさそうにする部長の尾西。

 

「気にするな、 箔が着くってもんよ!!」

「ありがとうございます・・・」

 

 

 

 

 

 

一方その頃、 第二サイバー流デュエル部の部室では

第二サイバー流デュエル部外部指導員、 最煉 煙太郎が部員達を集めていた。

 

「今日、 第三サイバー流デュエル部の代表とデュエルをする事になった」

 

ざわつく部員達。

 

「先輩、 どういう事か説明して下さい」

 

第二サイバー流デュエル部部長で最煉の一つ下の後輩。

ニット帽を被った細いラー・イエローの男、 笠井 久次郎が発言した。

 

「どうもこうも無い、 サイバー流の部活が多過ぎるから

まず最初に第二、 第三サイバー流デュエル部を統合する事になった

何方が主体になるかを決めるデュエルだ」

「それって生徒が代表じゃなくて良いんですか?」

「代表を決めろとだけしか言われていない、 ゴリ押ししてでも俺が行く

お前達では力不足だ」

 

ハッキリと弱いと称された部員達は不満気な視線を送る。

しかし最煉は気にも留めない。

 

「最煉さん、 部対抗で先生が出るって聞いた事無いですよ?」

「しつこいぞ笠井、 これは決定事項だ

今日の午後にデュエルを行うから見る様に」

 

そう言ってつかつかと去る最煉。

 

「・・・如何します部長?」

「いや・・・これは校長に怒られるよね・・・

一応代表決めておこう」

「じゃあ俺行くわ」

 

副部長の坊主頭で3年生のオベリスク・ブルー、 丸祭 倍が立候補した。

 

「まぁ先生が駄目だったら俺が行く感じで良い?」

「それで良いと思う」

「うん・・・・・」

 

第三サイバー流デュエル部とは違い盛り下がっているのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ~あ・・・今日も勉強かぁ・・・」

 

つまらなそうに授業が終わり背伸びする十代。

授業は国語の授業、 つまらなさそうに受けているのは皆一緒である。

 

「なんつーか、 マジうぜぇ・・・」

「サイバー流のゴタゴタに俺達を巻き込むなよ・・・」

「午後から第二と第三サイバー流デュエル部のデュエルだけど見るか?」

「明日からもサイバー流のデュエルを何回もするんだから見る必要ねーだろ」

 

不満を口にする生徒達。

 

「翔も居ねぇし、 明日香と万丈目は他の学校

ひはつは・・・もうどっか行ったか

三沢は真面目に勉強してるからそっとしておこう

どうすっかなぁ・・・」

 

ぐうたらする十代。

 

「万丈目にでもメールするか、 おい慕谷ー」

「何だよドロップアウト、 何の用だ」

「万丈目にメールでもしようと思うけどアドレス知らね?」

「悪いけど価値の無い奴のアドレスは消す主義でね

太陽のアドレス諸共消したよ」

「そうか、 じゃあ如何すっかなぁ・・・」

 

あんまり期待していなかったのでさっさと去る十代だった。

 

「・・・・・!!」

 

慕谷はよろめいた、 恐ろしい事に気が付いてしまったのだ。

 

「も、 もしかして・・・俺って・・・

ぼっち・・・って奴になったのか・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

慕谷が恐ろしい事実に気が付いたその頃

ノース校に転学した万丈目と太陽。

彼等は圧倒的ハングリー精神でカードを拾い集め研究をしデュエルをする

このサイクルで力を磨き

ノース校のキングと呼ばれる江戸川を下したのだった。

 

「やりましたね万丈目さん!!」

『やったねアニキぃ~』

「あぁ、 そして鬱陶しい!!」

 

カードを集める過程で精霊が宿るカードである

おジャマ三兄弟のカードを手に入れたのだった。

 

「またあの精霊の幻覚ですか?」

『幻覚じゃないのよぉ~』

「まぁ、 害は無い・・・所で江戸川

お前を倒したから俺が新しいキング、 と言う事で良いんだよな?」

「あぁ・・・俺を倒したんなら文句ある奴は居ねぇだろ

だが一つ言っておこう」

 

デュエルに負けて尻もちをついていた江戸川が立ち上がる。

 

「何だ?」

「このノース校で最強のデュエリストは俺だけじゃない」

「どういう事だ?」

「それは私が説明しよう」

 

ノース校校長、 市ノ瀬が現れた。

 

「むっ・・・アンタか」

「ちょくちょく出るけどアンタ何者だ?」

「ふっ、 色々と回りくどく君達を試したが

実は私がここの校長の市ノ瀬です」

「「な、 なんだってー!!ΩΩ」」

 

驚愕する万丈目と太陽。

 

「万丈目君

君にはキングに伝わるカード、 アームド・ドラゴンを渡そう」

「ありがたくもらう

しかし最強のデュエリストが他にもいるってどういう事だ?」

「うむ、 ノース校にはキングの他にも称号が有る」

「番長とか? 裏番みたいな?」

「太陽君、 分かり易い例えだ」

 

びし、 と指を指す市ノ瀬。

 

「キングの他にもクイーン、 ビショップ、 ルーク、 ナイトの称号が有る

キング、 クイーンはそれぞれこの学園での最強デュエリストの

男女を指す」

「つまり万丈目さん

俺もそのビショップだかルークだかにならなければならない

そう言う事ですか?」

 

太陽が尋ねる。

 

「強くなれたのはお前のサポートが有ってこそ、 だ

手伝おうじゃないか、 おっさん、 いや校長

他の連中の所に案内してくれ」

「もう来ている」

「何?」

 

ざっざっざとやって来る3人の男女。

 

「キングがやられたか」

「腹切って死ね」

「物騒だね、 ビショップは・・・」

「お前達は・・・」

「私はルークのルーク・バレンタインだ」

 

白人の眼鏡をかけたスーツの金髪男性が静かに答える。

 

「ビショップだ」

 

ビショップを名乗るのは何処から如何見てもロボットにしか見えない

異形の存在だった。

 

「クイーンの七色 色彩」

 

赤と青のツートンカラーのツインテールで

赤いアイシャドウの美少女が呟いた。

 

「ナイトは?」

「ナイトは現在空席、 前任者が後継を指名せずに卒業したから」

「私はここにいる4人、 そして太陽君をナイトに据えて5人で

本校との対抗戦を行おうと思っています」

 

市ノ瀬が宣言した。

 

「しかしながら校長、 この二人はまだまだ真っ当な様子

ルークや私には到底及ばない」

「な、 何だと!?」

 

色彩の言葉に怒る万丈目。

 

「落ち着きなさい、 君は市ノ瀬校長から精霊のカードを手に入れた筈

それならば耐えられるでしょう」

「耐えられる?」

「七色、 お前まさか・・・」

「市ノ瀬校長、 クイーンの権限を持って

シャタードシャフトへの道を解禁して頂きたい」

「な、 何だとぉ!?」

「正気か」

「シャタードシャフト・・・?」

「一体それは・・・」

 

困惑する万丈目と太陽、 シャタードシャフトを知る者は戦慄する。

一体シャタードシャフトとは何なのだろうか・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、 ウェスト校の明日香は・・・

 

「デュエリストは体が資本!! まずは鍛え直せ!!」

「はい!!」

 

ウェスト校の教師、 プロフェッサー・コブラと共に荒野と言う名の

校庭を走り込みしていた。

 

「おー・・・すっげぇなぁ」

「まだ走っているよ・・・」

 

生徒達が口々に呟く。

 

「コブラ先生から直々に扱かれているとは・・・あの娘、 何者だ?」

 

ウェスト校の校長、 ミハイル・イワーノヴィチ・ペドロフは

老齢ながらも鋭い眼光を向けながら生徒達に尋ねる。

 

「あの新入り、 元々本校の生徒だったんですがこっちに送られて

本校に戻る為にコブラの旦那直々に扱かれている所です

何か旦那の琴線に触れたらしい」

「そうか・・・コブラ先生が見ているなら心配は要らないな

あの娘と言い、 今年の生徒は粒揃いだ」

 

カーンカーンと終業の鐘が鳴る。

 

「よし、 今日はここまでにする、 良く頑張った!!」

「はぁ・・・はぁ・・・ありがとうございます・・・」

 

明日香は走り込みが終わり肩で息をしながら学生寮に戻った。

 

 

 

 

 

 

ウェスト校の学生寮は男女別々で200人の収容人数を誇る。

本校の様に色分けされていない、 しかしながら待遇には残酷なまでの差がある。

まず生徒達は男女別に順位分けされる。

そして順位毎にデュエルポイント、 DPが支給される。

順位が低い程、 支給されるDPは低い。

そして高順位になればなる程、 支給されるDPは高くなる。

このDPを消費して学園から様々なサービスを受けられる。

これだけならば大して問題の無いシステムに見える。

しかしこのDPがこの学園の全ての生命線と言って良い。

 

DPで受けられるサービスは生活に必要な衣食住も含まれる。

つまりDPで食費、 衣料費、 住居費も賄わなければならない。

食事は様々な物を食べられる食堂の様なシステムだが

当然ながら上質な食事程DPが高い。

住む為の部屋の家賃もDPに左右される。

中には部屋を借りずに寮の廊下で寝る生徒も居る。

食事は安いながらも考えられたメニューで悪くない味付けだが

部屋に関しては家賃が最も高い部屋でも本校のレッド寮並の部屋と悪い。

 

DPでカードも購入出来る為、 生徒達は生活費を削ってカードを買うか

カードを我慢して生活を向上させるかの二択である。

またDPはデュエルをすると学生毎に支給されたデスベルトにDPが加算される為

必然的にデュエルをする回数が増えて実力向上に繋がる。

因みに毎日デュエルタスクと言う物が設定される。

例えるならば○○を召喚しろ、 ○○を使って勝利等の条件を付けて

デュエルしてタスクを熟すと更にボーナスDPが配布される事になる。

 

明日香もこのシステムに初めは面食らったが徐々に慣れていき

今では女子ランキング30位にまで急上昇した。

 

「それでも早くちゃんとした部屋が欲しいわね・・・」

 

明日香は寮の自室に荷物を置いた。

自室と言っても広さは畳三畳も無い狭い部屋である。

 

「汗流そう・・・」

 

そう言って着替えとタオルを持って外に出る明日香。

当然ながら入浴もDP頼りである。

必然的に節約の為に最低ランクのDPを支払い

コインシャワーを使う事にした。

 

「はぁ・・・ちゃんとしたお風呂入りたい」

 

明日香がシャワーを浴びていると

べちゃん、 と横でシャワーを浴びていた生徒が倒れた。

 

「!! ちょ、 ちょっと!? 貴女大丈夫!?」

「うぅうう・・・」

「っ誰か!! 誰かー!!」

 

叫ぶ明日香。

 

「如何したの!?」

 

外から何人か女子生徒が入って来る。

 

「倒れた!!」

「またぁ!?」

「医務室に運ぶわよ!! タオルかけて!!」

 

医務室に運ばれる女子生徒。

 

「また倒れた・・・これで今月5人目よ?

ムチャなのよこんな体制・・・」

 

女子生徒が呟いた。

 

 

 

 

その日の夜、 ウエスト校の女子寮のロビーで集まる女子生徒達。

 

「このままじゃあ卒業までに殆ど人が居なくなるわ!!」

 

たらこ唇の眼鏡っ子のロッテ・フランクが宣言する。

 

「確かに、 入学した女子生徒が100人・・・

50人がもう退学している、 滅茶苦茶よ・・・こんなの・・・」

 

金髪の美女、 ニナ・フォルトナーが悲痛そうに呟く。

 

「もうそんな季節かー」

「若いなー」

 

他の生徒が遠巻きに見ている。

 

「あの・・・そんな季節って?」

 

明日香が尋ねる。

 

「待遇が悪いって話」

「一年の頃はそういう話する連中が多いんだよね」

「つまり・・・先輩ですか?」

「そうそう、 私2年」

「私3年、 アンタ、 ここに来たんなら分かるだろ?」

 

そう呟く3年生。

 

「何がですか?」

「この学校は青春を、 人生をデュエルに全振りして

デュエルを強くなる為の学校なのよ」

「DPと相談して体調管理もする、 これは収入で生活を立てる

まさにプロデュエリストのメタファーと言える

毎日自動的にDPが貰えるからまだ有情よ

強く無ければプロは生活出来ない

弱ければプロを辞めて別の仕事をすれば良いって訳よ」

「・・・・・」

 

明日香は固唾をのみ込んだ。

この人達はデュエルに対して真剣だ。

恐らく自分よりも・・・

 

「アンタ、 コブラの旦那に気に入られているけど、 何か有ったの?」

「兄が本校で行方不明になったから探す為にも本校に戻らないといけない」

「それは大変ね・・・ま、 がんばんなさいよ」

 

先輩方は立ち去ったのだった。

 

「・・・・・もっと強く、 強くならなければ」

 

明日香はロビーで騒いでいる女子生徒に背を向けて自室に戻ったのだった。

強く無ければチャンスは回って来ないのだ。

本校に戻る為には最低でもウェスト校女子最強にならなければ・・・

デッキの再構築を考える明日香であった。

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