そしてこの前は間違えて先の話を先に投稿してしまったようです
申し訳ない
対抗戦一日目が終わり待機場に案内される他校生徒達。
「あ、 あ、 あ、 聞こえておりますでしょうかー
AHOY、 宝鐘海賊団船長の宝鐘マリンですぅー
テレビ放送が終わった後も船長はお仕事なんですよねぇー」
マリンは自身がネット配信している動画撮影の為に待機場中継を行う事になった。
「えーっと待機場ですけども見た目テントの群れですね・・・」
「唯のテントではない!! 万丈目グループ提供のテントです!!」
長作が説明する。
「万丈目グループが?」
「今回の学校同士の対抗戦は我々が全力でサポートしています!!
それ故に各校の滞在の為の費用は我々が負担します!!」
「それは凄いですねー
それでこのテントは普通のテントとどう違うんですかね?」
「中身を見れば分かる!!」
テントの一つを開ける長作。
テントの中にはベッドにLEDランプが置かれていた。
「て、 テントにベッド?」
「ダンボールで作られてはいるが余程の事が無い限りは壊れないベッドだ
そしてマットレスと布団は高級品を使用し疲れを取る仕組みになっている」
「それは凄いですねぇ・・・でもベッドとランプじゃあ・・・」
「まだまだこれだけではない!! こっちに来なさい!!」
長作に案内された先にはフードコートと書かれた大きなテント。
「まるで出店ですねぇ・・・」
「その通り!! このフードコードは我々万丈目グループ飲食部門が
総力を挙げて運営しています!!」
「凄いですねぇ・・・ってアレは!?」
マリンが指差す先には大きな肉の塊!!
そして切り分けられる!!
「俗に言うローストビーフ!?」
「その通り、 しかしそれだけでは無く
海の幸ふんだんに用意されている!!」
どーん!! と言う効果音が似合う様な巨大なマグロが
併設されたステージで切り分けられる。
「マグロ解体!?」
「生徒達のストレスを軽減出来る様に努力をさせて頂いております!!」
「凄いですね!! 流石は万丈目グループです!!」
こんな感じで各校の生徒をもてなしている時に
各校校長達や万丈目グループ関係者は来賓の為の施設にてもてなされていた。
立食パーティ形式の様だが野菜中心である。
「中々良い野菜ですね、 ウメさんの調理が光りますな」
「野菜ばっかや無いけ、 肉くれ肉」
「まぁまぁ矢島さん、 恐らくここの取れたての野菜でしょうし・・・」
校長達は文句を言いながら食べていた。
「中々旨い野菜料理、 と褒めておきましょうか」
マリンの放送に5万円のスパチャを投げながら
もぐもぐと葱焼きを食べる広大。
「それは兎も角、 鮫島さんは何処に行ったんですかねぇ」
「確かに、 鮫島校長は挨拶もしないで何処に行ったんでしょうか?」
「鮫島校長なら会議が有るとかで席を外してますよ」
もぐもぐと人参のグラッセを食べながらランニングマンが言った。
「会議?」
「サイバー流の会議です」
「あ、 そう」
それ以上は聞かなかった校長達であった。
鮫島は自室でPCに向かっていた。
PCを立ち上げチャットルームに入る。
師範代鮫島さんが入室しました
北海道ブロック支部長:鮫島さん、遅いですね
東北ブロック支部長:童実野町ブロック支部長以外全員来てますよ
関東ブロック支部長:童実野町ブロック支部長は何時もの発作で休みですけどね
師範代鮫島:すみません
中部及び四国ブロック支部長:すみませんで済む問題か?
九州及び沖縄ブロック支部長:まぁまぁ落ち着きましょうよ皆さん
関東ブロック支部長:さてではカイザー亮がリスペクトに反した行動を取った件に
ついてですが鮫島さん、弁明有ります?
北海道ブロック支部長:なんで貴方が仕切るの?
関東ブロック支部長:鮫島さんに我々の上に立つ資格は今回の件でないと言う事が
はっきりわかったと思います、 鮫島師範代の弾劾を行いたいです
北海道ブロック支部長:話が噛み合わないね
鮫島師範代が代表から降りるのは当然だとしよう
それでも貴方が仕切るのは意味が分かりませんよ?
関東ブロック支部長:鮫島さんの次席は私でしょう
東北ブロック支部長:それは貴方の勘違いです
「やはり大分不味い状況だな・・・」
鮫島はこの状況を如何にか打開する方法を考えた。
「・・・・・」
鮫島は中部及び四国ブロック支部長の完才 勉に電話をかけた。
「はい完才です」
「鮫島です、 何とか私に味方してくれませんか?」
「幾ら払う?」
「・・・・・五千万円」
「口座に入金が確認出来次第工作に入る」
鮫島は別のPCを起動して銀行口座から金を完才の口座に入金する。
中部及び四国ブロック支部長:鮫島さんが代表のままで良いと思いますよ
九州及び沖縄ブロック支部長:何を言っているんだ貴女は
中部及び四国ブロック支部長:いやいやリスペクトに反したのはカイザー亮です
責を負うのはカイザー亮だけで充分かと、 と言うか責を負う必要も無いですね
何故ならばカイザー亮の実力は非常に高い
あの忌々しい女と同格の免許皆伝ですし
カイザーを処断するのは勿体ない、 あの忌々しい女同様
買収して飼い殺しにしましょう
北海道ブロック支部長:それで門下生に納得しろと?
門下生達に見限られれば我々はおしまいだぞ?
中部及び四国ブロック支部長:見限られるのは鮫島師範代だけです
もしも門下生が離れる様ならばサイバー流を割れば良い
師範代鮫島:割る?
関東ブロック支部長:サイバー亜流の様にサイバー流の分断か
中部及び四国ブロック支部長:集金力は無くなりますが共倒れよりは良い
北海道ブロック支部長:良いでしょう、ならば経過観察と言う事で
関東ブロック支部長:了解した
九州及び沖縄ブロック支部長:流れている感じはするが良いだろう
東北ブロック支部長:皆が認めているなら仕方ない従おう
「これはどういう事です!!」
「完全には庇い切れない、 五千万円分は時間を稼いだ
後は自分で何とかしろ」
電話口で口論になる鮫島と完才。
「ふざけるな!!」
「これ、 全部録音しているぞ?」
「っ!!」
頭を抱える鮫島。
「まぁそんなに悲観する事は無い
最悪、 童実野町ブロック支部長を動かせば
新規入門者が増えるだろう」
「童実野町ブロック支部長に頼りたくないんですよ・・・」
鮫島が応対に四苦八苦していた頃、 渦中の亮はオベリスクブルー寮で
抗議に来たサイバー流デュエリスト達とデュエルをしていた。
「もう見てられませんよ・・・」
止めに入る才覚。
「君は・・・第一サイバー流デュエル部部長の才覚君か、 何故止める」
「集団虐められですよこれじゃあ・・・
雑魚が貴方の相手になる訳が無いじゃ無いですか・・・
そんな事より顧問がお呼びです、 一緒に来て貰って宜しいですか?」
「あの人が? 分かった付いて行こう」
「ありがとうございます」
才覚に連れられる亮。
「・・・っ糞!!」
残されたサイバー流デュエリスト達が悔しがるのだった。
「おのれ・・・リスペクトデュエルを汚しおって!!」
最煉も怒りで如何にかなりそうな表情になっていたのだった。
デュエルアカデミアの地下の地下
第一サイバー流デュエル部顧問のプライベートフロアに向かうエレベーターに入る
才覚と亮。
「顧問は何と?」
「ただ呼んで来てくれと」
「そうか」
エレベーターの扉が閉まる瞬間にガッ、 と手が扉に挟まった。
「!?」
「何だ!?」
エレベーターは止まり、 扉が開く。
「君は・・・ノース校の代表の・・・」
手を挟んだのは色彩だった。
色彩もエレベーターの中に入る。
「お、 おい・・・一体何の用だ?」
「色々調べていてね、 奴が下に居るんでしょ?
私は奴に用が有るの」
「用が有るの・・・って言われてもなぁ・・・」
ちらり、 と才覚がエレベーター内のカメラを見る。
「このエレベーター動かすの先生だから
先生が嫌だったら動かないと思うぞ?」
がたん、 と動き始めるエレベーター。
「如何やらアイツも会いたがっている様ね」
「???」
なんやかんやあって
デュエルアカデミアの地下の地下。
地下宮殿と言っても差し支えの無い豪華なフロアに辿り着いた3人。
「ごっちゃごっちゃして趣味悪いわねぇー
住んでいる人間の低劣な人間性が現れている様だわぁ」
嫌味を言う色彩。
向こう側からLEDライトの電飾をゴテゴテに付けたセグウェイに乗る
傍目から見れば宇宙人の様な女がやって来た。
「やぁ、 愚妹にカイザー、 久しぶりだな」
じゃらじゃらと大量のアクセサリーやネイル。
滅茶苦茶な色彩の触手の様なヘアースタイルに訳の分からない色彩の服装の女
第一サイバー流デュエル部顧問、 七色 極彩が現れた。
「久しぶりだな」
「ほんっとうに久しぶりね極彩!!」
つかつかと極彩に近付いて拳を振り上げる色彩。
がっ、 と押さえつけられる才覚。
「久しぶりに会った姉に対して失礼じゃない?」
「アンタの事は姉とは思わない!!」
「待て、 待て待て二人共、 一体どういう事だ? 姉妹なのか?」
「そ、 私の10年下だっけ? 8だっけ?
まぁとりあえずそこそこ年下なのよ、 この子」
袖から取り出した指差し棒で色彩の顎をくい、 とする極彩。
「極彩ィイイイイイイイイイイイイ!!」
「ここまで恨まれているとは・・・一体何をした?」
「家庭崩壊かな?」
「それは恨まれる」
「まぁ聞いて頂戴、 愚妹も押さえつけられながらで良いから聞きなさい
私が何故自分の家庭を壊さなければならなかったのかの理由を」
「・・・まぁ良いだろう」
亮は何で身の上話を聞かないといけないのか?
と思いながらも話を進める為に聞く事にした。
「私の家は貧しかった
肉体労働で働く父と主婦の母と共にオンボロアパートに住んでいたのだった
貧しいながらも家族で生活をしていた
妹が生まれてからは食事の量も減ったがそれでも我慢しながら生きて来た
唯一の娯楽は拾ったカードでのデュエル程度だった
デュエルをしている時に家族には
お爺さん、 お婆さんつまり祖父母と言う概念が有る事を知った
両親に祖父母の事を聞いてみると何故か今までにない位にキレられた
結局祖父母の事は分からなかったがキレると言うのは明らかに変だ
少なくとも死んだのならばそんな事は思わない筈
違和感を感じた私は自分の事を調べる事にした
そしてブチギレた」
「・・・一体何が有ったんだ?」
「私は戸籍を調べる事にした
だが私とこの愚妹には出生届も提出されていなかった
そして私は自分が酷い状況に陥っていると知った
学校に行くのは義務だったと知った時は驚いたよ」
はは、 と自嘲した。
「私は家に警察を呼んで両親を逮捕して貰った
家庭崩壊って言うのはこの事だな」
「確かに私の家は貧しかったけども
父さんと母さんは私達に愛情をくれたじゃない!!」
「私は食事が欲しかった、 ランドセルが欲しかった
可愛い洋服が欲しかった、 学校で過ごしたかった
親は愛と言う物を与えたつもりで何も与えて来なかったじゃないか」
「そんな事は無い!! 父さん達は」
「加えて親達は駆け落ちだった
知ってたか? 両親両方に婚約者が居て物凄い迷惑が掛かっていたって事を」
「え・・・」
知らなかったと言う顔をする色彩。
「婚約者達に支払う慰謝料で父方の家の方は金が無くて
家を売って借金までしたらしい、 酷い話だね」
「そんな事って・・・」
「愛とやらに準じた結果、 私達娘含めてみーんな不幸になった」
「・・・私は幸せだった」
「だから私達は不幸なんだって・・・
本来享受できる筈の幸せを奪われたんだよ
アンタが今こうやってデュエルアカデミアに入学しているのは
アンタを引き取った母方が学費を出してくれているからだ
あぁ、 そう言えばアンタが小学生になる前にあの両親は出て行ったんだっけ」
じゃらじゃらとアクセサリーを弄る極彩。
「さて、 言いたい事は全部言ったし、 才覚
その子を摘まみだして」
「はい」
「ってちょっと待て!!」
ばっ、 と立ち上がる色彩。
「私がここに来たのはアンタに文句を言いに来ただけじゃない!!
両親は一体何処に居るんだって事!!」
「とっくの昔に墓の下だよ」
「・・・嘘だ」
「嘘よ」
殴りかかろうとする色彩。
「まぁそれは兎も角、 それをアンタに教えるメリットって何か有るの?」
「アンタねぇ・・・ならこれよ!!」
デュエルディスクを展開する色彩。
「私が勝ったら両親の居場所を教えて貰う!!」
「負けたら?」
「代表戦を降りる!!」
「OK、 テレビで見ていて辟易として来たからね少し減った方が良い」
派手なセグウェイを蹴ると中から
ライトがチカチカするデュエルディスクが出て来た。
「「デュエル!!」」
「先行は貰うわ、 私のターン、 ドロー!!」
色彩手札:5→6
「モンスターをセット!! カードを3枚セットしてターンエンド!!」
色彩手札:6→2
「私のターン、 ドロー」
極彩手札:5→6
「羽根帚、 パワボンサイドラ3体融合、 サイエンでセットに攻撃」
「は・・・?」
色彩LP:4000→0
「パワー・ボンドでサイバー・エンド・ドラゴンの召喚だと・・・?」
「驚く事は無いよ亮、 私もサイバー流の正当後継者
サイバー・エンドも持っているのは当然だ」
膝をつく色彩を後目に亮に話しかける極彩色。
「とりあえずほい」
名刺を色彩の元に落とす極彩。
「・・・何よコレ」
「爺さんの名刺、 親の居場所を知りたければ聞きに行けば良い」
「!!」
顔を見上げる色彩。
「鬱陶しいし、 さっさと行って」
「分かった」
名刺を拾い上げてさっさと行った色彩。
「才覚、 アンタも帰って良いよ」
「分かりました」
才覚も帰った。
「さてと、 亮、 アンタ明らかにリスペクトに背いたデュエルをしたけども
これから如何するの?」
「・・・如何、 とは?」
「身の振り方よ」
「身の振り方?」
「そうこれからのキャリアを如何するつもり?
サイバー流に真っ向から逆らった以上
サイバー流に留まるつもりは無いでしょう?」
「当然、 サイバー流を飛び越えたデュエリストになろうと思います」
「ならば良い仕事が有るから紹介してあげる」
「良い仕事?」
にぃぃと笑う極彩だった。