「デュエルする前に一つ言いたい事が有る!!」
カーマンとクレバーがデュエルリングに立つなり
カーマンが喋り始めた。
「何ですか?」
「てめぇ機械だから何かイカサマとかしてるんじゃねぇのか!?」
「すみません、 言葉の意味が分かりません」
「機械だからシャッフルしていると見せかけて
実は全て順番を思い通りにしているとかそう言う事をしているんじゃないのか!?」
「なら貴方もカットしますか?」
「それだけじゃねぇ、 機械と言いつつ裏で誰か操作してるんじゃねぇのか!?」
「それは有りませんよ、 保障します」
「証明出来るか!?」
「証明は・・・難しいですね」
「ならば俺に先行を譲れ!!」
「了解しました」
「あの男・・・ごちゃごちゃ言って先行を奪い取ったな」
『うーむ・・・出来る』
ノース校の控え室で万丈目とライダーが話していた。
「これがプロの技と言うのならプロも大した事は無いな
見苦しい・・・」
「それは違うぞルーク君」
市ノ瀬が訂正する。
「プロ、 だからこそ見苦しい
勝つ為ならば泥を啜っても勝つ、 それがプロだ」
「しかしながら先行を取っただけでしょう
しかも相手はサイバー流、 先行を取るのは寧ろ不利になるのでは?」
「プロの腕前を見せて貰いましょうか・・・」
「俺のターン、 ドロー」
カーマン手札:5→6
「フィールド魔法、 光の護封陣を発動、 機械族を宣言する
そしてモンスターとカードを1枚ずつセットしてターンエンド」
カーマン手札:6→3
「光の護封陣・・・
宣言した種族のモンスターは
召喚・反転召喚・特殊召喚されたターンに
攻撃宣言をする事ができないカード・・・」
「明らかにメタを張って来やがったな、 屑が」
イースト校の控え室で悪態をつく岬。
「いや、 寧ろこういう大会やトーナメントならば
アリな選択だろう、 メタを張るのも戦略の内だ」
アモンが悪態をつく岬を諫める。
「アモン、 アンタも甘いなぁ」
「印南、 どういう事だ?」
「騒いで先行を捥ぎ取る奴がその程度で済ます訳が無いだろ?」
「いやいやいやいや、 それは無いだろ
メタを張りまくるとかそういうのは戦略としてはアリだ
だがやり過ぎるのは問題だろう
この対抗戦ではデッキの組み換えは特に規制は無いが
相手のデッキに合わせてメタを組むのは見苦しい
しかもプロだぞ? 勝ってそれで終わり、 じゃないんだ
プロデュエリストとしてこれからの人生が続く
テレビ放映されている前でそんな事をする筈が無い」
「それはどうかな・・・」
「私のターン、 ドロー」
クレバー手札:5→6
「手札から融合を発動
融合呪印生物-光とサイバー・ドラゴンを融合し
サイバー・ツイン・ドラゴンを攻撃表示で融合召喚します
カードを2枚セットしてターンエンドです」
クレバー手札:6→1
「俺のターン、 ドロー」
カーマン手札:3→4
「モンスターを反転召喚、 電磁ミノ虫
リバース効果でお前の機械族モンスター1体のコントロールを
このターンのエンドフェイズまで奪う
当然サイバー・ツイン・ドラゴンを選択する」
「伏せて有る神秘の中華鍋を発動します
サイバー・ツイン・ドラゴンを生贄に攻撃力2800ポイント分の
ライフを回復します」
クレバーLP:4000→6800
「ふん、 ならばミノムシを生贄に炎帝テスタロスを召喚
効果で手札を1枚捨てて貰おう」
「分かりました」
クレバー手札:1→0
クレバーが手札から捨てたカード
カードカー・D
「モンスターを捨てたからレベル×100のダメージだ」
「200ですね」
クレバーLP:6800→6600
「テスタロスでダイレクトアタック」
「罠カード発動、 リビングデッドの呼び声
墓地のサイバー・ツイン・ドラゴンを攻撃表示で特殊召喚します」
「良いだろう、 俺はこれでターンエンドだ」
カーマン手札:4→3
「機械族メタ、 と言うよりはサイバー流メタですね
このデッキは」
「宮迫さん、 それは如何言う事ですか?」
解説席でマリンが宮迫に問う。
「ハンデスをしてくると言う事は融合対策でしょう
融合は手札消費が激しい戦術、 ハンデスをされると途端にキツくなる」
「確かに・・・となるとサイバー流メタデッキ
と言う事でしょうか」
「ふぅむ・・・」
「私のターン、 ドロー」
クレバー手札:0→1
「サイバー・ツイン・ドラゴンでテスタロスに攻撃」
「受ける」
カーマンLP:4000→3600
「そして二度目の攻撃でダイレクトアタック」
「おっとくず鉄のかかしを発動、 攻撃を無効化する」
「サイバー・ヴァリーを召喚してターンエンド」
クレバー手札:1→0
「俺のターン、 ドロー」
カーマン手札:3→4
「エレクトリック・ワームを手札から捨てて効果発動
相手フィールドのドラゴン族または機械族モンスター1体の
コントロールをエンドフェイズまで得る
俺はコントロールを得るのは当然サイバー・ツイン・ドラゴンだ」
ブーブーとブーイングされるカーマン。
流石にさっきからのメタカード連打はサイバー流じゃなくても眉を顰める。
「この程度でブーイングしてたら後が持たないぞ?
手札から死者転生を発動
手札を1枚捨てて墓地のエレクトリック・ワームを手札に戻す
そしてまた効果発動、 今度はヴァリーを貰おう」
カーマンが手札から捨てたカード
サイバー・ドラゴン
「どうぞ」
「そしてサイバー・ツイン・ドラゴンで2回のダイレクトアタックだ」
「発動するカードが有りません、 どうぞ」
クレバーLP:6600→1000
「それではメインフェイズ2にヴァリーの効果を発動
サイバー・ツインと一緒に除外する事で2枚ドローする」
カーマン手札:1→3
「っ・・・・・ターンエンド」
「何だか・・・良い様にやられているな・・・」
十代がぽつりと呟く。
「一方的な展開、 と言う訳でもない
寧ろヘマもしていると言える」
「カイザー、 一体どういう事だ?」
「まず光の護封陣、 これが無ければ
このターン、 サイバー・ドラゴンを特殊召喚して
モンスターとの総攻撃でこのターンに決める事が出来た
そして最後の2枚ドローで顔を顰めた
恐らくは何かしらのモンスター
もしもこのターンの初めにドロー出来ていれば総攻撃により勝てた」
「そもそも、 サイバー・ドラゴンを召喚
ヴァリーと除外して2枚ドローしていたら良かったんじゃないの?」
カイザーの講釈に持論をぶつけるメグ。
「それもアリだな・・・いずれにせよ
このままクレバーが負けるとは思えん」
「クレバー・・・勝てよ・・・」
「私のターン、 ドロー」
クレバー手札:0→1
「命削りの宝札を発動
自分は手札が3枚になるようにデッキからドローします」
「手札0で都合良く引けるなぁ・・・マジで何か仕込んでいないか?」
クレバー手札:0→3
「プロト・サイバー・ドラゴンを召喚
カードを2枚セットしてターンエンド」
「綺麗に使い切るなぁ・・・」
クレバー手札:3→0
「俺のターン、 ドロー」
カーマン手札:3→4
「エレキングコブラを召喚
このモンスターはダイレクトアタッカーだ
エレキングコブラでダイレクトアタックする」
「ガード・ブロックを発動、 ダメージを0にして1枚ドローします」
クレバー手札:0→1
「ふん・・・ターンエンド」
カーマン手札:4→3
「私のターン、 ドロー」
クレバー手札:0→1
「サイクロンを発動します、 くず鉄のかかしを破壊します」
「別に構わん」
「プロト・サイバー・ドラゴンでエレキングコブラに攻撃します」
カーマンLP:3600→3500
「この程度じゃなぁ?」
「ターンエンドです」
クレバー手札:1→0
「俺のターン、 ドローっと」
カーマン手札:3→4
「おっと、 ここで良いカードが来たぞ
サイクロンだ、 セットカードを破壊する」
「セットカードはやぶ蛇です
セットされているこのカードが相手の効果でフィールドから離れ、
墓地へ送られた場合または除外された場合に
デッキ・融合デッキからモンスター1体を特殊召喚する」
「やぶ蛇ぃ? また面倒なカードを・・・
でもどうせサイバー系のモンスターなんだろぉ?」
「と言う事は2枚目のエレクトリック・ワームが手札に有るのですか?」
「さぁなぁ?」
「私は禁忌の壺をデッキから守備表示で特殊召喚します」
「はぁ?」
「禁忌の壺? 何だか凄そうなカードですが・・・どんなカードでしたっけ?」
「確かにマイナーなカードではありますね、 効果は派手ですが・・・」
解説席で首を傾げるマリンに解説をする宮迫。
「リバースした場合
自分はデッキから2枚ドローする
フィールドの魔法・罠カードを全て持ち主の手札に戻す
相手フィールドのモンスターを全て破壊する
相手の手札を確認し、その中からカード1枚を選んで持ち主のデッキに戻す
の4つの効果から1つを選んで発動できる効果ですが・・・
最上級モンスターですし使うのは難しい・・・」
「普通に考えてディスアドバンテージですね・・・
明日香さんが使ったバースト・リバースで使うと良いかもしれませんね」
「あー・・・壁のつもりかぁ
残念だなぁ」
にやにやと笑うカーマン。
「バッテリーリサイクルを発動
自分の墓地の攻撃力1500以下の雷族モンスター2体を選択して手札に加える
墓地のエレクトリック・ワームとエレキングコブラを手札に加えるぞ」
カーマン手札:2→4
「そしてエレキングコブラを召喚してダイレクトアタック」
クレバーLP:1000→0
勝利したが歓声は無かった。
デュエルの内容としては下の下。
確かに勝ったがカーマンがクレバーよりも強いと思う者は誰も居ないだろう。
「凄いな・・・」
亮を除いては。
「凄いなって・・・カイザー
サイバー流に対してのメタデッキだぞ?」
「いや、 俺が行っているのはデッキ構築だのプレイングだの
そう言う事じゃない、 そういうデッキを使って大舞台でデュエルをする
その性根だよ、 普通の人間ならば出来ない事をする
それも強さだと思う」
「いや駄目だろ、 普通に考えて」
亮の言葉を真っ向から否定するひはつ。
「何故だ? 相手に勝つのはデュエリストとして大切な事だと思うぞ?」
「プロデュエリストの試合でこんな事したら白けるでしょ、 場が
金を貰ってデュエルをするのならばこんな事をしちゃいかんでしょ
少なくとも僕ならば返金を求めるよ」
「そうか?」
「デュエル強いだけじゃあプロはやってけないでしょ
プロレスラーが相手の攻撃避けてみなよ、 白けるよ」