カイザーのリスペクトを無視した様な行動。
十代の勝ち方、 様々な事を議論していたデュエルアカデミアの生徒達だったが
現在、 その話は誰もしていない、 と言うのも
イエロー寮とブルー寮の定員を大幅に削減し
レッド寮の人数を大幅に増やすと言う決定をデュエルアカデミアのオーナー海馬が
宣言したからである。
デュエルアカデミアの全校生徒は
最煉が15人の生徒を連れ出して去ったので現在390人。
各寮の収容人数は余裕をもって150人ずつだが定員は130名としていた
新しく発表されたイエロー寮の定員50人、 ブルー寮の定員30人。
レッド寮の定員は310人
(寮に入れない者は新しく建て増しするまでキャンプでもして貰う)
残ったレッド寮の中でも成績劣悪者25人は要考査。
つまり再試験の結果では退学と言う厳しい状況になっていた。
当然ながら生徒達は一斉に勉学に勤しんでいるのだった。
「文字通り、 鬼気迫るって感じですね・・・」
「そうね」
職員室で佐藤と最愛が話していた。
「しかし何と言うか・・・
授業中に関係無い勉強をする生徒も出始めて・・・少し辟易しています」
「・・・・・佐藤先生、 同僚として忠告するけども
貴方の授業、 つまらないし実戦的かと言うと首を傾げる
時代遅れと言わざるを得ない」
「・・・ハッキリ言いますね」
「まぁ聞きなさい佐藤先生、 尻に火が点いているのは生徒だけじゃない
我々も指導能力が問われる、 濃い中身のある授業をしなければ排斥されかねない
新しく来た教育実習生はタイトルホルダーばかり
私達よりも格上、 今のうちに私達も実力を付けないと追い抜かれる」
「・・・・・私はタイトル手前だったんですけどね」
「取れていなければ実績は無いよ」
顔を抑える佐藤。
「我々も勉強会の様な事をしようと思います、 佐藤さんも如何ですか?」
「我々?」
「教師陣での勉強会、 サイバー流の教師とクロノス先生が参加します」
「うーん・・・
それよりも少し無茶な改革だしそれを辞めさせる方向にした方が・・・」
「それはやったノーネ」
ぬっ、 と現れるクロノス。
「物凄い長い粘り強い説得のケッカー、 何とか今の状況になったノーネ
海馬オーナーの最初の提案だとブルー寮の生徒10名とかそのレベルだったノーネ」
「・・・・・それは最初からそうする予定では?
最初から厳しい条件をつけて緩和して要求をのませやすくする
と言う手口の可能性は・・・」
「・・・・・それでも勤め人の我々ニーハ如何する事も出来ないノーネ」
「・・・・・」
頭を抱える佐藤だった。
新制サイバー流デュエル部は人がまばらである
居たとしてもレッド生ばかりである。
「これは・・・酷いわね・・・」
雀がぽつりと呟いた。
「ブルーやイエローは自己学習に励んでいる
今回はライバル同士だ、 献花にならないだけマシ、 か」
「才眠先生、 でもこれは少し問題では?」
「まぁ気にする必要は無いさ、 君こそ勉強は良いのかい?」
「私は元々オベリスク・ブルーの実力は無いですから」
「そうかい、 それでも努力はした方が良いのではないか?」
「デュエル譜は取っていますよ」
「うん、 それが良い・・・あれ? 丸藤君は?」
「カイザー?」
「弟の翔君です」
「アイツなら来てねーよ」
杏子がお菓子を食べながらやって来た。
「才倉さん、 貴女何故ここに?」
「座学するよりもデュエルをし続けてリズムを作っておきたいからな」
「そうですか、 それよりも丸藤君が来ないのは何故?」
「なーんか、 色々悩んでいるらしい」
「このタイミングで勉強も何もしないのは
退学にして下さいって言っている様な物ですよ」
「そうだねぇ・・・彼には期待していたがここまでならば仕方ない
諦めよう」
「そんなあっさりと・・・良いんですか?」
「やる気の無い奴に何時までも構っている暇は無い」
「残酷ですね」
「いや、 これは仕方ないだろう」
雀の感傷をばっさり切る杏子。
一方レッド寮では
「いやいや、 ここはこれでしょ」
「うーん、 如何かなー」
紅色艶やかなツインテールを揺らしながら色彩が十代と話し合っていた。
「属性融合HEROの方が良いじゃない」
「いや、 でも結構使っているからなぁ・・・」
「東堂とか言う奴とカードトレードしたじゃない」
「うーん、 じゃあいっその事」
「ねぇ」
ひはつが二人の会話に割って入る。
「何で僕の部屋で話してるの?」
「あー・・・翔がまだ色々と悩んでいるみたいでな」
「まだ勝ち方に拘っているのか翔君は・・・」
「カイザーの変節もショックだっただろう・・・」
「カイザーと言えば彼、 この島から少し出ているみたいですね」
「先生から何かしらの仕事を任されたらしいが・・・」
「あのクソ女、 また何か企んでいるのか」
色彩が極彩を思い唸る。
「良く分からないけども・・・とりあえず僕達は次のテスト思い切り
ぶつかるしかない」
「それは当たり前じゃない」
「そうだな、 デュエルは何時だって全力でやるから面白い、 そうだろ?」
「いや、 筆記試験あるよ十代」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
頭を抱える十代だった。
デュエルリングにてデュエルをするメグと明日香、 万丈目と太陽。
「勉強になるな」
デュエルを観戦する第一サイバー流デュエル部の面々。
「そうですね・・・それ以上にこの気迫・・・
抜き身の刀の斬り合いを見ている様だ」
第一サイバー流デュエル副部長 木野 断裁が感嘆する。
「いやいや」「マッチ戦3回目だと言うのに」「勢いが落ちていない」
「刀の斬り合いでも」「こうは行かないよ」
交互に喋るのは第一サイバー流デュエル部の紅二点。
砕刃 陽姫と砕刃 陰妃、 彼女達は鮫島の師匠である砕刃師範の曾孫である。
「・・・・・」
第一サイバー流デュエルの御意見番、 梔 細目は黙して何も語らない。
「だがあいつ等馬鹿だな、 こうして俺達が見ているのに
堂々とデュエルして手の内を見せるとは」
「露出狂なんだろ」
「それは無いと思う、 何故ならあいつ等は服を着ている」
「賢いなぁ甜菜」
「( ・´ー・`)ドヤァ」
第一サイバー流デュエル部の馬鹿二人、 甜菜・ハラショー(ロシアのハーフ)
万歳 山椒はズレた会話をしていた。
「いずれにせよ、 あの四人は強敵になるだろう」
「我々もライバルとなりえるだろ?」
「そうかな?」「少なくとも私達は」「貴方達になら」
「やられても良いかなって」「思っているよ」
「それはつまり・・・告白!?」
「「いや、 それは無い」」
「シンクロして言わなくても良いじゃんかよぉ」
さめざめと泣く甜菜。
「しかしながら素晴らしい戦術だ
メグは植物族を使うだけじゃない
アイヴィ・シャックルで相手を植物族にして
ローズ・テンタクルスで攻撃回数を増やし
流星の弓-シールで連続ダイレクトアタックをするとは」
「良いコンボだ、 真似したいね俺達サイバー流だから使えないコンボだが」
「受け継がれし力で攻撃力を上げれば」「私達でも再現可能じゃない?」
「サイバー・ドラゴンやその融合体は」「攻撃力高いからね」
「せせこましいな、 強いカードは強い故に隙が無いんだよ
そんなコンボを使わなくても強いカードを使っている俺達は強い」
「甜菜は賢いなぁ」
知性を感じない馬鹿な会話だが真理を着いて居なくもない。
「いずれにせよ第一サイバー流デュエル部の在籍条件は
オベリスク・ブルーの生徒である事だ」
「つまり次の月一テストは全校生徒で30位以上か」
「行けるか?」
「楽勝だろ」
ふふんと鼻を鳴らす甜菜。
「奢れる者も久しからず、 だぞ」
「何言ってるのかさっぱり分からんな天野
この学校の生徒の少なくとも半分がサイバー流だ
サイバー流の部活に入っているからな
そのサイバー流の中でも俺達はトップクラスだ
だから問題無い」
「話はそう単純に行くか?」
「考え過ぎるのも良く無いだろうさ」
そして月一試験が始まった。
まずは筆記試験、 なのだが・・・
「・・・・・何コレ?」
何故か試験会場は教室では無くデュエルリングだった。
更にデュエルリングに何故かスペースが二つ作られていた。
男女別になっている様だった。
そして極めつけには大勢の倫理委員会が待ち構える。
「男女毎にスペースに入って下さーい」
「???」
促されるままにメグは女性スペースに向かった。
「はい、 これに着替えて」
中に居た倫理委員会の職員にジャージを渡される。
「???」
促されるままに服を着替える。
「あぁ、 制服はこちらで預かります、 試験が終わったら返します
そのジャージは下着と一体になっていますので下着もこちらへ」
「???????」
マジで何をやっているのかさっぱり分からない。
言われるがままに制服を渡す。
「筆記用具も預かりますね
試験中はこちらの消しゴムと鉛筆を使って下さい」
「え、 分かりました」
「最後にこれを・・・」
かぽ、 と前が見える様に穴が空いた箱を被せられるメグ。
「?????????????????????????あの・・・さっきから何をしているんですか?」
「カンニング対策です」
「カンニングって・・・」
「おい、止めろ!! おい!!」
隣の男子のスペースから暴れる音がする。
「うわあああああああああああああああ!!」
「何だ何だ?」
騒めく生徒達。
「静粛に!! こいつはカンニングの為の機材を隠し持っていた!!
カンニングしようとした者は当然退学!! 以上!!」
「うわあああああああああああああぁぁぁぁぁぁあっぁ・・・」
「・・・・・」
メグは気の毒に思いながらスペースを去って行った。
筆記試験が終わった翔は完全に魂が抜けていた。
「ははははは・・・」
終わった、 完全に退学まっしぐらだ、 と。
「しょ、 翔・・・」
十代が声をかけようとする。
「翔君、 そう気を落とさなくても大丈夫だよ」
ひはつが慰める。
「君に僕の何が分かるんスか!!」
「いや、 周り見て見なよ、 レッド生の半分以上は君と同じ状態だ」
魂が抜けている生徒達。
「・・・・・こ、 これなら行けるかな・・・?」
「あぁ!! ここから巻き返して行こうぜ!!」
「よーっし頑張るッスよー!!」
翔は盛り返したのだった。
「・・・・・ふん、 楽観極まれり、 って奴だな」
青いジャージを来たトッドが翔を心底軽蔑した眼で見る。
「アンタ如何思う?」
傍に居た色彩に問うトッド。
「既にオシリスレッドって時点でもうピンチだと思うけどね
危機感が無さ過ぎる」
「ふっ、 俺もそう思う、 実技で何人心折れるか楽しみだね」