「「「なんでお前は女っぽいのに男なんだ!」」」と変態三人衆に言われるレヴィアタンの血を引く少年の、余計な要素が無駄に入ったD×Dのお話   作:グレン×グレン

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 今回は原作からあまり変化はない話です。




 後個人的に好きな作品のアニメ感想を、活動報告でやっています。

「現実主義勇者の王国再建記」というアニメですが、まあ興味があるなら見ていただけると嬉しいです。


第四話 リゼヴィム「……いま、すっごく最高なことを聞き逃した気がする!」

 そんなとある日の昼休み。

 

 俺はイッセーから「悪魔稼業での話がしたい」と言われたので、校舎裏で昼飯を食べながら話を聞いていた。

 

 悪魔でリアス・グレモリー眷属の管轄地がここだ。俺はあくまで食客といったところで、部長はあくまで保護観察者だ。

 

 なので、悪魔稼業には参加していない。有事において人員が必要な時に駆り出される程度だ。

 

 だからまあ、俺が悪魔稼業でアドバイスできることはまずないんだが―

 

「………楽しんでくれたって書かれてたのは嬉しいけど、仕事はできなかったんだよなぁ」

 

「……色々な意味で間が悪かったな。まあ、そういうこともあるだろう」

 

 俺はそういうほかない。

 

 イッセーの初仕事は、小猫あてに二つ同時に入ってしまった以来の片方だ。

 

 しかしここで問題が三連発。

 

 一つ。イッセーの魔力が低すぎて、転移すらできない。

 

 転生悪魔でこれは異例と言ってもいい。むしろ小さい子供より少ないとか、ちょっと可哀想すぎて涙が出てきそうだ。

 

 悪魔にとって魔力はアドバンテージ。それが低すぎるってのは、転生悪魔にとって中々あれだろう。前途多難だ。

 

 ちなみに俺は多すぎるぐらいだ。ぶっちゃけ、制御能力では劣るが総量では部長より多い。最も威力を推させること重視しているから、ガチの魔力戦闘に持ち込まれれば勝率は二割あるかないか程度だろう。神器込みの全力ガチバトルなら五分五分を狙えるか?

 

 一つ。依頼人の依頼が「コスプレしてお姫様抱っこ(注:依頼人がされる側で、中年男性)」だったので即座に破綻した。

 

 これは仕方ない。事前に把握できなかったことが落ち度だから、依頼人にとっても不幸なことだ。

 

 ちなみに自転車で向かったので、最初は信じて貰えなかったらしい。むしろショックでマジ泣きしてしまったイッセーを、お茶を出しながら慰めていたとのことだ。

 

 ……いい人ではあるんだろう。イッセー自身もそうだが、問題児だが根っこは善性ってのがいるんだよなぁ。

 

 で、最後。

 

 依頼人が次善という形で提出した案が、ことごとく「結果を味わう前に死ぬ」という悲惨なものだったので、願いを叶えることが不可能だった。

 

 「人は平等ではない」が悪魔の契約における基本原則。必然的に、当人の魂や素質などで契約の対価を測るシステムも用意している。

 

 まあ、個人の能力や性格に違いがあるんだから、全く持って全てが平等ってのは逆に不公平だろう。

 

 だが「金が視界に入った時点で即死」「美女が視界に入った時点で即死」は同情する。せめて認識させてやれよ。

 

 残酷だなぁ、悪魔の世界。

 

 その結果、少年漫画であるドラグ・ソボール談義で盛り上がって終了。アンケートは「楽しかった」「また来てほしい」ではあるが、すべき仕事を諸事情あるとはいえ未達成で失敗してしまったのだ。気にしない方が問題だろう。

 

「まあ、人間最初っから大成功するなんてそうそうない。むしろ失敗が無条件で容認されるなんて、若手の新米が持つ特権みたいなものだ。気にしてはいいが過剰に凹む必要はないさ」

 

 俺はそう言いながら、イッセーの肩をポンポンと叩く。

 

「少なくとも、お前はお前にできる範囲で一生懸命頑張ったんだろう? 今回は流石にお前以外の要素も色々悪かったんだから、むしろ失敗の経験を積めたと思っておけ」

 

「失敗の経験って、積んでいい物なのか?」

 

「挫折に慣れずに成長すると、いつか失敗したとき立ち直れなくなるってのはよくある話だろう? 失敗は無条件で肯定されるべきじゃないが、成功する為に一生懸命頑張った末の失敗は、買ってでもする価値があるべきだと思うぞ?」

 

 なり立てでかつ初仕事なんだ。その上で一生懸命頑張った上で、楽しんでは貰えたなら価値はある失敗だろう。

 

 ああ、これは仕方ないさ。

 

「まぁ、事前に講習を受けているのに失敗ってのは、あまり連発できないから気をつけろよ?」

 

「………講習? ぶっつけ本番だったけど?」

 

 え、そうなの?

 

「それは失敗するなって方が無理じゃないか?」

 

「いや、堕天使に殺されそうになるよりはきつくないからって……」

 

 ……部長、それは根性論に頼りすぎです。

 

 困難っていうのは精神的な物だけでなく、肉体的な物や技術的なものもあるんですけど。

 

 ……悪魔のノリなんだろうか。俺、魔王の血統をかざせる自信もなくなってきたぞ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日、イッセーは再び落ち込んでいた。

 

 というより、憔悴していた。

 

「魔法少女の格好をした、世紀末覇王な人って現実にいるんだなぁ」

 

「……なんだその、漫画でもないと会えないだろう癖の強いキャラは」

 

 ちなみに、封印されている部長の眷属も女装趣味だが、こっちはこっちで漫画にしかいなそうな「こんな可愛い子が、女の子のはずがない」を体現した子だ。

 

 うん。あんなのがいるなら世紀末覇王(そんなの)もいるか。(こんなの)もいるし。

 

「で、依頼そのものもできなかったのか。……まさかと思うが魔法少女にしてくださいとか言ってないだろうな?」

 

「……ビンゴ」

 

 マジか。

 

「それは仕方ない。魔法は確かに存在するが、なり立てのイッセーでは教えるどころか使うこともできないだろうしな。というか、お前のセンスだと異世界に行ってくれとか言いそうだな」

 

 ちょっと冗談めかして言ってみたら、イッセーは遠い目を明後日の方向に向けた。

 

「………行ったけど無理だったってさ」

 

「待てイッセー。それちょっと聞き逃せない」

 

 異世界と言っても色々あるが、大抵はアースガルドとかオリュンポスとか言った神々の領域だ。しかも只人が迷い込まないように処置はされている。そもそも移動する際に経由する世界の狭間は相応の能力や手段がないと生きることすら困難な空間だぞ。

 

 え、逝ったの……いや行ったの?

 

 俺はちょっと考えると、しかし今問い質すのをやめることにした。

 

 もしガチの異世界なら、確か学者がある可能性を審議している程度の段階の代物だ。もしそういう研究をしている裏の学者に知られたら、その人が大変なことになりそうだ。

 

 後で部長に相談しよう。悪魔は魔法使いと契約する者らしいから、運が良ければ紹介する代わりに話が聞けるかもしれない。

 

 まあ、そうなると大ごとになるからちょっと待つべきだな。イッセーが当事者に絡むから、最低限マナーとかを勉強してからの方がいいだろう。

 

「……ゴホン。で、結局どんな風に楽しんだんだ?」

 

「ああ、そのミルたんって人のおすすめ魔法少女アニメの1シーズンを夜明けまで見てたんだ。なんつーか、ガチで燃えるアニメだったぜ?」

 

 よし、誤魔化せた。

 

 後一応アニメも見ておこう。今後を考えると、ある程度話が合わせられる程度の知識はあった方がいいだろうしな。

 

 ただ、もしどこかの神話勢力の縄張りとかだった場合、悪魔側とそこでちょっと人も目置きそうではある。

 

 もし未発見だとすると、別の意味で大騒ぎになりそうではある。

 

 ………慎重に、それこそ数か月ぐらいゆっくりと外堀から埋めるべき案件だよなぁ、コレ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな日の夕暮れ時。部室でイッセーが説教されていた。

 

 まあ、部長が言うべきことを言っているだけではあるが。

 

 俺達は悪魔だ。そして堕天使もいる。そして他の神話体系の神々も存在している。

 

 なら当然だが、聖書に記されし聖四文字の神とそれに仕える天使達も実在している。

 

 同じ神話体系といえるだけのことはあり、三大勢力は睨み合いの状態だ。四大魔王が死んだ大きな激戦でどこもダメージを追っているが、既に数百年前ということもあり、小競り合いは普通に起きている。

 

 そんなわけで、イッセーという悪魔を教会のガチな奴が見掛ければ殺し合いになりかねない。

 

 何せ、神が作り上げた神器を持った奴が悪魔に転生しているからな。見方によっては神に対する冒涜というほかない。

 

 そんな聖職者であるシスターを、寄りにもよって教会に案内したらしい。

 

 ……よくその場で問題にならなかったな。教会に悪魔が近づくことすら、不要にやると察知されると聞いたんだが。

 

 事情を知っている立ち位置の者がいなかったのか? もしくは「悪魔でありながら信徒に善行をするとは見事」とか言った感じで、特別に見逃されたのか?

 

 俺は首を傾げるが、その間も部長はイッセーに説教している。

 

 ま、この手の説教が激しいのは、それだけ心配しているからだ。

 

 ただ怒るだけなら長いのは問題だが、本当に危険でありどうなるかについても教えているからまあいいだろう。そういう「なんで危ないか」「ならどうすればいいか」を説教に組み込むのは、実態的にも精神的にも有効だしな。

 

 しかし……。

 

「この駒王町に信徒側の拠点があったのか? 俺は聞いたことないぞ?」

 

「そうだね。かつては教会があったとは聞いているけど、今この町に信徒側の拠点はなかったはずだよ」

 

 俺は首を傾げるし、木場も怪訝な表情だ。

 

 仮にもガチの教会があるのなら、きちんと登録されているだろう。そういう部署がどっかにあったはずだ。

 

 そんなのが管轄区にあるのなら、上層部だって連絡ぐらいはすると思うんだが。

 

 ……ちょっと後で確認した方がいいだろうか?

 

 俺がそう思った時、朱乃さんが神妙な顔で入ってきた。

 

「部長、大公から連絡が来ました」

 

「あら、今月は頻度が多いわね」

 

 と、部長も説教を終えたところで、しかし真剣な表情を浮かべる。

 

 まあ、答えはまず間違いなく予想できる。

 

 厄介ごとだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 大公からはぐれ悪魔討伐の要請が来たことで、俺も含めてグレモリー眷属が動くことになった。

 

 イッセーは今回は見学だが、まあこれは仕方がない。

 

 神器の能力もよく分かってないし、イッセーは喧嘩の経験すらろくにないんだ。

 

 いきなり戦えって方が普通は無理だ。まずはゆっくり戦闘の空気を感じさせるにとどめておくべきだろう。

 

 というか、リアス・グレモリー眷属はプロとしてレーティングゲームでデビューしていない若手悪魔として考える場合、最高峰に到達していると言ってもいい質を誇っている。

 

 戦車である小猫は、その小柄な体に見合わぬ怪力を耐久力で、はぐれ悪魔を殴り飛ばす。

 

 騎士である祐斗は、高い機動力で敵の視界にすら止まらず切り刻む。

 

 そして―

 

「うふふふ。久しぶりにぞくぞくしますわぁ」

 

 ドSという(カルマ)をもつ朱乃さんによって、はぐれ悪魔は雷撃地獄を味わっていた。

 

 ………イッセーが震えて部長に抱き着いているけど、そこはスルーしよう。

 

 俺も相手が敵であることからすぐに言うべきことではないと思ったが、そろそろいいだろうと思ったので、朱乃さんに声をかける。

 

「その辺にしてください朱乃さん。いくら人間界にも冥界にも迷惑をかけている下衆とはいえ、加虐には限度があります」

 

「あらあら。一志くんはそういうことをは厳しいですわねぇ」

 

 ちょっと残念そうにしていたけど、朱乃さんは素直に引いてくれた。

 

 俺はどうも、加虐という行為が好きじゃない。

 

 そりゃ嫌いな相手に容赦できるほど人間はきっちり割り切れるわけじゃないだろうが、仮にも法を持っている存在なら、自分を基本縛るべきだ。

 

 相手が悪人なら何をしてもいいという考えは、戒めるべき思想だろう。

 

 だからまあ、多少は空気を読む。その上ですぎるようなら物申す。この辺りの塩梅を取っている。

 

 まあもっとも―

 

「貴様ぁあああああああああっ!」

 

 ―こういうことをするからこそ、このはぐれ悪魔はこんなことをしているんだが。

 

 俺はため息をつきながら、朱乃さん狙いの魔力を神器で弾き飛ばす。

 

 同時に、その炸裂が目くらましになったことを利用して、即座に蛇を構成して魔力の射撃で撃ち据える。

 

「がぁあああああ!?」

 

「―加虐はあまりよくないが、価値の無い容赦もすべきでないだろ? 世の中油断は禁物だ」

 

 自分でも冷めていると断言できる目で見てから、俺は警戒だけはしつつ部長に声をかける。

 

「部長。示しとしては貴女がとどめを刺すのが一番かと」

 

「そうね。懲りてなさそうだから手早く済ませましょう」

 

 そして、部長はまっすぐに手を向け魔力を込める。

 

「私の眷属に不意打ちをするとは、滅っされるに値すると知りなさい」

 

 そして、跡形もなくはぐれ悪魔は消滅した。

 

 犯罪を犯す奴は、基本的に二種類だろう。

 

 単純に馬鹿か、勉強ができる馬鹿か。

 

 現代社会において、法律を守るということは基本的に得だ。それが分からず法律を平然と破る奴は、少なくとも馬鹿の側面があるというほかない。知らなかっただけっていうケースもあるが、無知も馬鹿の定義に入れるかどうかは議論を生みそうだから控える。

 

 転生悪魔と言っても主の性格で待遇は変わるが、だからといって脱走して人食いって時点で論外だろう。加えて言えば、仮にも眷属を何人も率いてきた上級悪魔相手に、はぐれ悪魔が一人で勝てる方がまずおかしい。

 

 まったく。すべきことを放棄してしたいことだけするって奴は、馬鹿なことをしているとしか言いようがない。

 

 もちろんできることとできないことはあるが、考える時間があるのならちょっと考えればわかりそうなことをするからな。まあ、はぐれ悪魔になる奴の大半は増長して暴走する奴だから、考えないっていうのは普通にあり得る気もするが。

 

 内心でため息をついていると、何故かイッセーが肩を落としていた。

 

 ……そういえば、あいつは自分の駒価値が八駒分あること知ってるんだろうか?

 




 どっかの作品の感想でも出てたけど、リゼヴィムがミルたんのこの情報を知れば、絶対にやる気スイッチが入って禍の団が大幅強化されていたことでしょう。ミラクル!!







 一志の戦闘における基本スタンスは「必要悪としてすべきこと」といった感じですね。

 容赦はしないが加虐もしない。それが一志の戦闘における基本行動。必要ならば容赦なく嵌め殺しも挑発もするが、わざと時間をかけていたぶるぐらいなら、スパッと殺すかさっさと拘束するかのどっちかをするタイプです。

 自分の価値観が絶対などとは思ってないし、何より他者と価値観が違うことは当たり前だと尊重することもできるため、ある程度はドSも容認。そもそも超えてはならない一線を踏み越えすぎているとも思っているため、敵が何かしてくるようなら容赦なく叩きのめす。ただしそれはそれとして「すべきでないことをすることを良しとしない」。これが一志の行動理念。








 ちょっと気分転換とかでサーヴァント風のステータスを作ったりもしてました。その過程で「この章が終わった時点での、重要度の高いオリキャラで最適なクラスのサーヴァント風ステータス」を出そうかと思ったのですが、そこでふと気づいてしまいました。

 ……一志のステータス。出したらもうネタバレ意外になりゃしない。

 設計コンセプト上出すほかないが、この段階で出すとド級のネタバレが過ぎるところがあるので、一志のサーヴァント風ステータスは結構後にならないと出せそうにないと気付いてしまいました。

 そこから連鎖的に「別の原作を用いた彼のたとえ」を考慮した結果、これまたネタバレが過ぎることばかり浮かぶ浮かぶ。







 ネタバレにならないぎりぎりのラインでのたとえは、一つ。

―――こいつ、絶対に人理修復を成し遂げられない。
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