「「「なんでお前は女っぽいのに男なんだ!」」」と変態三人衆に言われるレヴィアタンの血を引く少年の、余計な要素が無駄に入ったD×Dのお話   作:グレン×グレン

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第七話 風の大変態

 イッセーSide

 

 俺は、なんかいきなり現れた友達に本気で怒っていた。

 

 なんでだ、なんで、なんでだよ!?

 

「人が真剣に命がけで頑張ってんのに、なんでお前は綺麗なお姉さんを左右に侍らせてんだ! 畜生、これが偉い人と一般人の差なのか!?」

 

「おいイッセー、色々と突っ込みたいけどそこは言うな。あと事情は今から説明するから」

 

 一志がそういうけど、どういう状況なんだよ。

 

 ってそうだ。一志がレヴィアタンの末裔なのは、悪魔側も殆どの人には知らされてないんだったっけ。口がちょっと滑ってたな。

 

 いやそうじゃない。っていうか何が何だか。

 

 なんで綺麗なお姉さんを侍らしてるんだよ。

 

 一志の左手側にいるのは、ちょっとウェーブが入った黒いロングの髪のお姉さん。年はリアス部長よりちょっと上ってところか?

 

 右手にライフルっぽい武器を持ってるけど、さっきの攻撃は左手に持った銃からだ。フリードやはぐれ悪魔祓いの連中が持ってるのと同じっぽい。

 

 右手側にいるのは、セミロングの明るい茶髪のお姉さん。こっちは大学を出たぐらいの感じで、大人の雰囲気が強かった。

 

 ……血涙が出てきそうだ、エロビデオにもあまり熱心に見なかったのは、そ・う・い・う・ことなのかぁ……!

 

「一応言っておくが、この二人とは今日の昼に会ったばかりだ。……初めて会った気が何故かしないんだけどなぁ」

 

「そうよね」

 

「そうね」

 

 なんで三人揃ってうんうん頷いているんだ!

 

 おのれぇ! モテない男になんて酷い光景を見せてくるんだ、女顔のくせに! 女装したら絶対ばれない奴のくせに!

 

 って頬が痛い!?

 

「……むぅ」

 

 アーシアちゃん、なんで頬をつねるの?

 

 頬を膨らませているところは可愛いけど、俺何かした?

 

「……罪な男だね、兵藤君も」

 

「……女の敵でそれはダメダメすぎです」

 

 あれ? 木場も小猫ちゃんも何言ってるの?

 

 今俺何かしたか?

 

 俺は首を傾げるけど、ふと気づいたら堕天使側の雰囲気が最悪だ。

 

 な、なんだ? 俺やアーシアじゃなくて、茶髪のお姉さんを睨みつけてる。

 

「ふ……ざけるなぁ! 特に、そこのお前ぇ!」

 

 レイナーレが一気にブチギレて絶叫した。

 

 あ、やっぱりあのお姉さんに一番ブチギレてやがる。

 

 何がどうなってんだよ、おい。

 

 俺が呆気に取られていると、レイナーレと付き従ってる堕天使もなんかブチ切れて吠えてきた。

 

「なんで敵を連れてきてるっスか! っていうか、隣の奴は堕天使(ウチら)側の格好じゃねえっすかぁ!?」

 

「どういうことだ!? ことが終わるまでは上層部に内密にすると指示していたはずだぞ!!」

 

 ……え?

 

 俺が首を傾げていると、木場ははたと手を打った。

 

 な、何か気付いたのかイケメン!

 

「木場、どういうことなんだ?」

 

「……落ち着いて考えれば気付くべきだったよ。いくら神の子を見張る者(グリゴリ)とはいえ、この行動を上層部が許可している可能性は低かったね」

 

 ごめんイケメン! 言ってる意味が分からない。

 

 俺容赦なく殺されたよ? 言っちゃ悪いけど、アーシアを殺さないように容赦することとかあるのか?

 

 なんかよく分からずに首を傾げていると、ウェーブのお姉さんがぽりぽりと頬を掻いた。

 

「あ~……言い難いのだけれど、堕天使が神器保有者を殺したり抜き出したりするのは、別に趣味でもなければ世界征服とを目論んでいるわけでもないわ。組織的には「使いこなせずに暴走して被害が出る可能性が大きい」とか「人間社会に見える形で悪行などを行っている」からこその対処でしかないのよ。神器の抜出しも問題の無い人間からは組織的には(おこな)ってないわ。だから、ちょっと言い難いのだけれど……」

 

 なんか凄く言い難そうに説明していると、セミロングの人が苦笑しながら、俺の方を向いた。

 

「……つまり堕天使のその手の行動は、日本国政府からも了承されてるってこと。私達教会としても、基本的に仕方がないこととして黙認する方向で動いてるわ」

 

 まじかよ。部長も仕方ないとか運が悪かったとか言ってるけど、日本も赦してるの!?

 

 うっそぉ。じゃあ俺が殺されるのって、総理大臣とかが許してるのかよ。ちょっとショック。

 

 ……待てよ?

 

 確かアーシアは神器を使って何人も人を治していることから、聖女と言われていた時もあったはずだ。

 

 ってことは神器を使いこなしているわけだ。俺みたいに暴走の危険性とかもない。

 

 って、おい。

 

 俺はジト目をレイナーレ達に向けた。

 

 だって、今の言葉から考えると答えは一つだ。

 

「アーシアから神器を抜き取る理由なんてないだろ。一体なんで―」

 

「言葉にすれば簡単だわ。彼女達の行動は完璧な独断で暴走なの。既に上層部からは拘束もしくは討伐の指示が下されているわ。だから手伝ってもいいし、いやだっていうなら決着がつくまで待ってもいいのだけれど」

 

 俺にそう言いながら、黒髪のお姉さんは持ってた長い方の銃を、レイナーレに向けた。

 

「中級堕天使レイナーレ。要警戒対象の魔装具を大量に秘匿保持及び神器保有者の秘匿保有、更に必要性のない形で神器を抜き取り移植しようとした行動すべてを背信行為として総督は判断しているわ。素直にバクに付けば、命だけは守ってあげるわよ」

 

「そ、そんな……っ」

 

 レイナーレが膝をついて、他の奴らも唖然としている。

 

 な、なんか状況が追い付いてないんだけど、凄いことになってるな、オイ。

 

 俺が呆気に取られてると、更に今度はセミロングのお姉さんが、手に持ってる武器をレイナーレに突きつけた。

 

「ごめんなさい、レイナーレ。私は教会暗部組織「プルガトリオ機関」のジュリエット部隊に所属してるの。こっちがが保護し損ねたアーシア・アルジェントの保護が本命だったんだけど、まさかここまで大ごとになるなんてね」

 

 きょ、教会の人なのか。っていうか暗部ってマジでいるんだなぁ。

 

 いや、そうじゃなくて!

 

「追放したのは教会じゃねえのかよ! それを今更何て、どういうことだ!」

 

 俺はちょっと本気で、教会にはムカついてる。

 

 アーシアを殺そうとしたレイナーレもそうだけど、アーシアを追放した教会にはそれ以上にムカついてる。

 

 なんで、優しいだけのアーシアを追放何て……っ

 

 俺が本気で睨みつけてると、そのお姉さんは真っ直ぐに俺を見つけてはっきりと言った。

 

「言っておくけど、追放そのものは妥当よ。正義を司る神に使える聖女が、悪を司る悪魔を癒してしまった。一般的な信徒や修道士たちでも処罰は必須だし、何より聖女が悪魔を癒すなんて教会の秩序すら大いに乱す行為に厳罰は必須」

 

 そのお姉さんは、アーシアを真っ直ぐ見つめていた。

 

「人に厳しくすることなく無条件に施しを与えることは、甘さであって優しさじゃない。異形側(私たち)はそういう世界に生きているという自覚をすることね」

 

「……っ」

 

 アーシアが息を呑むけど、お姉さんはそれを見ないでレイナーレを真っ直ぐ睨み付ける。

 

「まあそういうわけで、既に彼らを経由する形で、悪魔側や堕天使側にも話はついているわ。既に外周部は教会側(私達の部隊)堕天使側(彼女達の部隊)が包囲しているから」

 

「逃げ場は完全に塞いでいるの。……覚悟なさい」

 

 な、なんかすっごいことになってきた。

 

 ってちょっと待って。悪魔側にもっていってたな。

 

 部長と朱乃さんは、俺がアーシアを助けに行くって言った時、連絡が来たと思ったら俺にアドバイスをしてそのまま出て行った。

 

 木場が説明してくれたから、行ってもいいという意味になったのは分かってる。でもまさか―

 

「お前が連絡してたのか?」

 

 一志に聞くと、一志は軽く肩をすくめながら頷いた。

 

「お前って、こういう時止める側だと思ったんだけど」

 

「お前は止めても行くだろうからな。友人の両手両足をへし折って止めるのは心が痛むから、どこにでも掲げられる仕掛ける大義名分がないか念の為探ってたんだよ」

 

 俺はそう答えられて、なんか目頭が熱くなった。

 

 一志は基本的にドライというか、何て言うかこういうことにマジレスするタイプなところがあるからさ。

 

 きっといたら止めると思ったし、さっき言ってたことも嘘じゃない。……関節の外し方を調べているのを知った時は、流石に覗きを自制する心が強くなったし。頑張って抑えないと本当に外されると確信したよ。

 

 そりゃぁ、情がないわけじゃない。ないけど、人を救う為に悪行に手を出す奴じゃないってことだけは分かってた。

 

 それが、こんなことまでしてくれるのかよ?

 

「ごめんな一志。俺は、お前は犯罪を犯したらたとえ恋人でも即通報するかもしれないって思ってた」

 

「イッセーよく聞け。俺たちの年齢(十八未満)でエロ本を買ったりエロビデオを見るのはそもそも犯罪だ。ちょっとした違法行為を状況次第で見逃す融通が利かないなら、そもそも自分の家でエロビデオの上映会を開かせないからな?」

 

 半目で言われた!

 

「……何をさせてるんですか、先輩」

 

「兵藤君、感覚がマヒしてないかな?」

 

「……うぅ~。イッセーさんは変態さんなんですか?」

 

 小猫ちゃんや木場やアーシアの視線が突き刺さる!

 

「……エッチなのはほどほどにしないと、人生を踏み外しかねないからね?」

 

「……世の中には限度があるから、適度な発散方法で落ち着くべきよ?」

 

 お姉さん達にも言われた。

 

 むしろなんか同情的というか、視線の鋭さは薄いのがなんていうかもにょる。

 

「あら、まだ終わってなかったようね」

 

「うふふ。(わたくし)達の分があって良かったですわ」

 

 そんなことを持ってたら、部長と朱乃さんまで来てくれた!

 

「部長、いらしていたんですね」

 

「……お手間をかけてすいません」

 

 木場と小猫ちゃんがかしこまるけど、部長は微笑を向けてくれた。

 

「大丈夫よ。むしろイッセーを守りながら、よく頑張ってくれたわ」

 

 そう二人を労ってから、部長はレイナーレに鋭い視線を向ける。

 

「ごきげんよう、中級堕天使レイナーレ。私はリアス・グレモリー。グレモリー公爵家の次期当主よ」

 

「寄りにもよって、グレモリー本家の娘ですって!?」

 

「ええ、今日限りの縁だけれど、よろしくね」

 

 驚くレイナーレににっこり微笑むけど、すっごい怖いです。

 

 っていうか、レイナーレもすっごい驚いてるな。確かに部長のお兄さんって魔王様らしいけど、やっぱりそれが理由なんだろうか。

 

 俺はちょっと気になったんで、近くの小猫ちゃんにちょっと耳打ちする。

 

レイナーレ(あいつ)が部長に驚いてるのは、やっぱり部長のお兄さんが魔王様になったから?」

 

「それだけじゃないです。そもそも部長のご実家は、日本でいうなら織田信長に仕えていた時の秀吉と勝家とかの立場ですから」

 

 思った以上に家がすごすぎた。

 

 グレモリーの本家ってすげえ!

 

 俺が面食らって部長を二度見すると、部長はにっこり微笑んでくれた。

 

 レイナーレに向けた絶対零度の微笑みとは違う、あったかい笑顔だ。癒されるぅ。

 

「イッセーさん? どうしてそんな顔してるんですか?」

 

 痛い痛い。何故頬を引っ張るのアーシアちゃん?

 

 俺がちょっと痛い思いをしていると、部長は一志の隣にいるお姉さん達に振り向いた。

 

「そちらの黒髪のほうが玉鋼 冴姫派(たまはがね さきは)さんで、茶髪の方が八款 亞里亞(はちかん ありあ)さんね? 一志がお世話になったし、おかげでイッセーに嫌われなくて済んだわ。ありがとう」

 

 ほうほう。黒髪の堕天使側のお姉さんが冴姫派っていう人で、レイナーレ達をスパイしていた方が亞里亞っていうのか。なるほどなぁ

 

「お構いなく。身内の暴走に付き合わせた以上、むしろこちらが謝る側だわ」

 

「こっちも似たようなものだから、かしこまらなくても大丈夫よ」

 

 そう答えるのを聞くと、その二人と一緒に部長はレイナーレをにらみつける。

 

「さて。奇しくもあなたをどうにかすることは三大勢力の総意のようね。……外の奴らも彼女達の仲間が相手をしているでしょうし、これで終わりじゃないかしら?」

 

「な……あ……そん、な……」

 

 よし! なんかいつの間にか、完全な包囲網ができてるって感じみたいだな。

 

 できれば俺も一発ぶん殴りたいけど、そんな余裕もない状態じゃないか、これ?

 

 なら、もうこれで決着―

 

 

 

 

 

 

 

 

「いえ、そういうわけにはいきませんね」

 

 

 

 

 

 

 

 ―その時、レイナーレの隣に人が立っていた。

 

 どこから現れた!? っていうか、格好から見ても堕天使やはぐれ悪魔祓い(エクソシスト)でもないだろ?

 

 部長たちどころか、冴姫派や亞里亞も驚いて―

 

「おっと、まずはこれをしなければ」

 

 ―スカートが(めく)れた。

 

 気づいた時には、この場にいたスカートをはいている人達の内、しゃがんでいるアーシア以外の全員のスカートが捲れていた。

 

 なんだこの展開。天国か!

 

「イッセーさん? 鼻血がいっぱい出てますよ、大丈夫ですか?」

 

 ああ、大丈夫だよアーシア。これはむしろ、最高だから。

 

「こ、この状況でそっちに視線が向くんだね……」

 

「慣れろ祐斗。イッセーはこういう奴だ」

 

 木場も一志もうるせえよ!

 

 で、でも確かに、今はそんな場合じゃなかった。

 

 っていうかここ、屋内で地下だぞ?

 

 なんでこんなところで、しかも全員のスカートが捲れるなんてことが起こるんだよ。

 

 あと、男が凄く涙を流していた。

 

「ああ、あまねくすべての人々の祝福を齎せました。教義的に問題はありますが、これだけは決して譲れません」

 

 こいつがやったのか。

 

 どうやってやったのか凄く聞きたい。

 

 俺達がいろんな意味で戸惑っていると、隣にいたレイナーレが我に返って振り返った。

 

「……な、なんでここにあんたがいるのよ!」

 

「それはもちろん、アフターサービスです」

 

 あ、アフターサービス?

 

 俺が戸惑っていると、後ろで動きがあった。

 

「……冗談でしょ!?」

 

「そ、そんな……っ!」

 

「……どうやらまずいことになっているんだな。何があった?」

 

 亞里亞と冴姫派が慌てて声を上げて、一志がそれに気づいて内容を尋ねる。

 

 それに二人が答えるよりも早く、男が口を開いた。

 

「新技術のテストを兼ねたアフターサービスです。本当はもっと早くこれたのですが、少し懸念事項があったのでそちらに気を取られてしまいましたが、こちらが新たに提供できる商品から、魔装具とGF(ギガンティック・フレーム)を小規模ですが送らせていただきました」

 

 じょ、冗談だろ!?

 

「てめえ、いったい誰なんだよ!」

 

 なんかもう色々聞きたい頃があるけど、とりあえず真っ先に名前とか立場とか聞きたい!

 

 俺がそんな気持ちを込めて怒鳴ると、男は不敵な笑みを浮かべながら、一丁の拳銃を取り出す。

 

 それを胸に掲げながら、そいつは自分の名前を聞く。

 

 これから先、俺が手にした力が理由で、何度も本気で殺し合うことになる男の名前。

 

「そちらのレイナーレさんに、部下用の魔装具をお売りいたしました。裏社会の武器商人をしている落果 奉作(らっか ほうさく)と申します」

 

 そう、この男は。

 

「この世で最も女性が美しい姿である、スカートが捲れる瞬間を世に広めることを特技としております。以後お見知りおきを」

 

 変態だった!

 




 ちなみに冴姫派はリアスよりの口調で、亞里亞は今どきの一般的な二十代女子の口調をイメージしています。結構ぎりぎりで決めたので、時々間違えるかもしれないけど頑張ります。







 そしてついにタグのように変態を呼び出すことができました。オリジナルネームド変態、落果奉作。

 こいつはいうならば「イッセー級の変態(スカートめくり属性)」です。イッセーがおっぱいで進化を遂げるなら、奉作はスカートめくりで進化を遂げる存在です。

 あとこいつの懸念事項は説明する機会がなさそうなので言っておくと、ディオドラの警戒です。チャンスがないか狙っているディオドラを「リアス・グレモリーが増援を要請したのかもしれない」と注意を払っていたことで出遅れました。
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