「「「なんでお前は女っぽいのに男なんだ!」」」と変態三人衆に言われるレヴィアタンの血を引く少年の、余計な要素が無駄に入ったD×Dのお話   作:グレン×グレン

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 そんな感じで、ディアボロス編の最終話です。


第十話 終わりと始まりは表裏一体。

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 なんだろうな、この感覚は。

 

 粉々に吹き飛んで、光の粒子になって消えていくレイナーレを見て、俺はなんか複雑な気分だった。

 

 スッキリしたようで、なんかもやもやする。

 

 ああ、騙されたからとは言っても初恋だったもんなぁ。初めて告白されたんだもんなぁ。

 

「グッバイ、俺の初恋」

 

 涙が浮かぶぜ、チクショー。

 

「……レイナーレ様……な、なんだこの状況は!?」

 

 その時、なんか後ろから声が聞こえてきた。

 

 みんなが振り返れば、そこには俺を襲った男の堕天使がいた。

 

 ボロボロだけど、外の連中から逃げてきたのか!?

 

「……そういえば、奴とも因縁があったな。どうする?」

 

「え、あれ? 何時の間に……あれ?」

 

 あ、一志が何時の間にか、アーシアを抱えて俺の隣来てた。

 

 あのままだとアーシアが人質になりそうなところにいたけど、何時の間に。抜け目がないにもほどがあるだろ。

 

 俺の友人は怖いぐらいにしっかりしてるな、おい。

 

 まあそれはともかく、アーシアには指一本触れさせねえよ。

 

 俺も拳を構えてそいつを睨むと、そいつの肩に手が置かれた。

 

「……申し訳ありません、敵が予想以上に強くあなた以外の堕天使を討ち取られてしまいました。こちらとしても残念です」

 

 あ! 奉作の野郎、いつの間に!?

 

 っていうか、生き残っているはぐれ悪魔祓い(エクソシスト)の連中まで集めてやがる。

 

 あ、部長と冴姫派が呆気に取られてる。

 

「「……何時の間に!?」」

 

「これでも数が少ない魔装具を与えられておりますので、これぐらいはできます」

 

 そう言いながら、奉作は後ろに一発ぶっ放してからはぐれ悪魔祓いを蹴り飛ばした。

 

「実利的にも残念です。ことが成された暁には、神の子を見張る者技術を取引するだけでなく、今後も表ざたにばれてはいけない手術を隠す為の処置をしてもらう予定だったというのに。……ですが、最低限の礼儀として生き残りだけは助けることにいたしましょう」

 

「……ああなるほど。手術後の体力の消耗や残る傷跡をショートカットすることにも使えるのか。それなら癌の切除や移植手術にも使えるな」

 

 感心しながら苦々し気になってる一志に頷いて、奉作は一礼した。

 

「いずれこの借りは返すことにします。ドーナシーク殿、事情は後で説明しますので、復讐する気ならばここは逃げてくださいませ」

 

 そう言われて、ドーナシークは奥歯を噛み締めながら俺達を睨み付ける。

 

「……この恨み、必ず晴らしてくれるぞ、グレモリーども………っ」

 

 そして一気に飛び下がって、そのまま姿を消していった。

 

 ………逃げられた。

 

「………堕天使側や教会の協力もあったのに、私達だけっていうのは酷くないかしら?」

 

「「……そう言われても」」

 

 亞里亞とか冴姫派とか言われてたお姉さん達がそう言うけど、俺達からすると「俺達だけ?」になるしなぁ。

 

 そう思ってると、なんかあいつらが消えていたところに紙が一枚落ちてた。

 

 なんだこれ?

 

 気になって拾ってみると、なんか書いてある。

 

 どれどれ―

 

―ちなみに、シーキョンと群奴には情報抹消用に自爆装置が組み込まれています。私達が消えてから二分ぐらいで爆発するので、お気をつけて♪

 

 へ~。悪の組織っぽい仕組みだな。

 

 ……

 

「逃げろぉおおおおお! それ爆発するらしいぞぉおおおおお!?」

 

 俺は慌ててアーシアを抱え上げながら絶叫した。

 

 みんな、大慌て。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一志Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 か、かろうじて間に合った。

 

「……盛大に爆発したな。しかもすっげえ燃えてる」

 

 爆発に巻き込まれて崩落し、そしてナパームの影響で燃え盛る建物。

 

 アーシアを抱えて走ったイッセーの、遠い目と共に放たれる疲れがにじみ出る声がやけに響いた。

 

 さて、残された謎はかなりあるし、この後もすることは結構ある。

 

 流石に警察とか消防署に通報されてるだろう事態だし、奉作の所属組織とかがさっぱり分からない。今後の後始末とか後処理とかが大変だろ、これ。

 

 だけど、まあ。

 

「とりあえず、ひと段落だな」

 

「ああ。ありがとな、一志」

 

 俺がイッセーの肩に手を置けば、イッセーも頷いてほっとする。

 

 ああ、レイナーレも討ち取ったことだし、討ち取っても問題ない状態にもなった。

 

 そういう意味では問題がなくなったな。

 

「……イッセーに一志もごめんなさい。まだ一つ、絶対に解決するべき問題が残っているわ」

 

「「え?」」

 

 部長がため息をつきながら、何があったのかさっぱり分からないようなことを言ってくる。

 

 思わずイッセーと一緒に首を傾げたが、さてどういう問題が残っているのか。

 

「あの、イッセーさん達はまだ何かしなくてはいけないんですか?」

 

 そう、アーシア・アルジェントが心配そうに首を傾げた。

 

 ………あ。

 

 俺は心から納得した。一番大事なことに気が付いた。

 

「その通り。悪いけど、アーシア・アルジェントをどうするかについてだけは決着しないと帰れないわ」

 

 亞里亞がそう言うと、真っ直ぐにアーシアを見て頭を下げる。

 

「まずは謝罪を。事情が事情だから追放は詫びないけど、そのあとプルガトリオ機関(我々)が保護できなかったことが原因で、こんなややこしい事態に巻き込んでしまったことには責任があるわ。……ごめんなさい」

 

「え、いえ、気にしないでください! 助けていただいてむしろお礼を言いたいぐらいですから!」

 

 恐縮するアーシアだが、まあ実際、責任がないわけではないからなぁ。

 

「……俺が聞いた話だと、教義的グレーゾーンが主体の組織だから枢機卿にも嫌っている連中がいるんだったな。確か現場を担当する大司教が反対派で、情報を秘匿していたとか」

 

 ここに来るまでの聞いた話を、俺は補足説明として告げる。

 

 本来、アーシア・アルジェントはプルガトリオ機関が保護するのが基本的な形らしい。

 

 知らぬとはいえ、聖女が利敵行為をしたのだから追放も処罰としてはさほど異例ではない。だが悪意があったわけではないし、これだけの素質を持つ者を無視することもあれだとプルガトリオ機関は判断する組織……というか、彼女が持つ聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)を持っているメンバーは、一世紀に数人は在籍しているらしい。

 

 しかし教義的グレーゾーンの部隊ということもあり、教会内部でも立場に関わらず嫌っているもは多い。その為今回のような漏らしがあり、察知した時には堕天使側が確保。しかし上層部に情報が言ってないことを察知して、念の為に警戒していた部隊から潜入要因として亞里亞が派遣されたとのことだ。

 

「……念の為言っておくけれど、レイナーレ(アレ)みたいな連中がばかりが堕天使の基本ではないのよ? 既に上層部も、稀少な神器ということもあって相応の待遇を保証してくれているわ」

 

 と、冴姫派もフォローも兼ねて勧誘も行っている。

 

 実際、レイナーレ達が仕事が終わったのにグレモリー次期当主の管轄地にまだいることを怪しんだことで、近くにいた冴姫派の部隊に調査が命じられたそうだ。

 

 そして近くを調べていたところ、捜索を命じられたのを良い事に連絡を入れた亞里亞を発見。同時に俺も二人を見つけ様子見をしていたというわけだな。

 

 で、そこに今度は部長が前に出る。

 

「ふふ。教会の暗部に行くのも堕天使の元につくのも自由だけれど、ここで私はあなたをスカウトするわ」

 

 ……ややこしい事態になってきたな、おい。

 

 俺が半目になっていると、部長はポケットから悪魔の駒を一つ取り出した。

 

「私としても、貴女の神器は貴重だから眷属にしたいと思っているの。私は眷属を大切にするから、待遇についてはこれぐらいわね」

 

 そう言って更に一枚の契約書を取り出すと、裏を見せる。

 

 ちらりと覗き込んだ亞里亞と冴姫派が面食らった。

 

 だろうなぁ。部長は金持ちだし、眷属の福利厚生はちゃんとするし。

 

「……ぐぅ。これでは教会側(私達)のアドバンテージは「一応教会側にいられる」程度しかない! これが、欲を司る悪魔の力……っ。ですが、信徒としての意識が残っているなら、厳しいかもしれませんが悪魔に身をやつさない自己に厳しい心を持った方がいいと思う!」

 

 盛大に亞里亞がダメージを喰らっている。まあ、暗部組織は金はかけられているだろうが立場的には嫌われ者だろうしな。

 

「ま、負けられないわ! 今なら総督達も責任を感じているから、仮面〇イダーみたいに改造施術でパワーアップできるわ! そうすれば、貴方は聖女を超えて超聖女になれるチャンスが……あるのだけど、どう?」

 

 冴姫派は無理に押し通そうとしなくていいと思う。というかそれ、デメリットじゃないか?

 

 なんだろう。亞里亞は押されているようで負けじと押して、冴姫派は押し返しているようで押されているというかなんというか。

 

 さて、アーシアはどう判断するのか。

 

 見るからに戸惑っていたが、アーシアはふとイッセーの方を向いた。

 

「あの、イッセーさんはどうするんですか?」

 

 その瞬間、亞里亞も冴姫派も苦笑しながら諦めの表情を浮かべていた。

 

 部長も俺も、これは勝ちが決まったと目と目で通じ合う。

 

 そして一人、イッセーだけが意味も分からずぽかんとしていた。

 

「お、俺? 俺は部長の眷属だから、普通に悪魔としてやってくぜ?」

 

 全く、そういうことを聞いているんじゃないんだろうけどな。

 

 モテたいとか言っているくせに、盛大に鈍感なことを言ってくる奴がいたもんだ。

 

「……私は、イッセーさんと一緒にいたいです」

 

 ほら、この恋する乙女の発言にすら、きょとんとしているし。

 

「……決まりのようね。なら、一つだけ言っておこうかしら」

 

 そう苦笑しながら、冴姫派は屈みこんでアーシアに目線を合わせると、真っ直ぐに目を合わせる。

 

「……その気持ちの行く先がどうなったとしても、やけを起こして投げ捨ててはいけないわ。例え悲しい結果になっても、それを背負って前を踏み出しなさい」

 

「え? は、はい」

 

 よく分かってなさそうなアーシアの返答に、冴姫派はぽんと肩に手を置いてから、そのまま離れる。

 

 そして亞里亞も、アーシアの方に真っ直ぐ目を向けていた。

 

「アーシア。私もその想いは尊いものだと思うわ。それが汚されるかもと思ったら、例え聞かれた側がショックを受けると思っても、必ず助けを求めなさい」

 

「……はい。よく分かりませんが、覚えておきます」

 

 その答えに、亞里亞も冴姫派も微笑んだ。

 

「……じゃあ、私達は撤収するべきでしょうね。縁がないことを祈っているわ、リアス・グレモリー」

 

「次に会う時は敵同士ね。その時は、容赦なく倒しますので」

 

 そう告げ、亞里亞も冴姫派も自分達の部隊がいる方向に歩き出す。

 

 本当なら、このまま見送るべきだと思う。

 

 だが俺は、声をかけるべきだとふと思った。

 

 理由は分からない。ただ、何となく二人の間に朝焼けが見えたような気がする。

 

 そして、その幻覚を見ると、そうすべきだと心から思った。

 

「……二人とも!」

 

 声をまずかけて、すぐに何を言うべきかを考える。

 

 会ったばかりで、何も知らない。

 

 それなのに、どこかで会ったと思う。

 

 そんな二人がいてくれたからこそ、今日俺達はこの結末を迎えることができた。

 

 だから、きっと―

 

「……ありがとう! 俺は、二人のことを今度こそ忘れない!」

 

 ―そう、自然に出た言葉が答え何だろう。

 

「自分でもよく分からないけど、何故か凄く嬉しいかな」

 

 そう、不思議に思いながらの亞里亞の華やいだ笑顔。

 

 そして苦笑交じりの、だけど同じような冴姫派の笑顔が目にまぶしかった。

 

「そうね。私もなんでか忘れたくないと思っているの。……できれば、戦いになることなく出会うことがあればいいと思うわね」

 

 そう言って、冴姫派は先に暗闇に消えていく。

 

「それじゃあ、運が良ければ、お茶でもね」

 

 そう告げ、亞里亞もまた闇に消える。

 

 本当に、なんでいうべきかと思ったのか自分でも分からない。

 

 言いたいではない。言うべきだと心から思ったから出た言葉だ。

 

 本来敵同士なんだから、どれだけ言いたくても言うべきではないんだ。三大勢力の争いは千年以上続いているから、今の小康状態でも油断できない。

 

 何より、敵に回れば俺は容赦なく切るだろう。心が痛むがそれはそれ。成すべきことを成さずに済ませられる性分じゃない。

 

 それでも、だとしても。

 

 二人とこうして会えたことが、俺はとても嬉しかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なんだ、これが真の嫉妬の炎なのか?」

 

「……イッセーさん、どうしたんですか? すごい怖い顔ですよ?」

 

「あら、イッセーってば信徒や堕天使の部下に色目を使うの? ふふ、自分に正直なのね」

 

 

 

 

 

 

 

 後ろの外野の言うことは気にしない。絶対にしない!

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 奉作に連れられ、ドーナシークたちは謎の施設にまでたどり着いた。

 

 ここに来るまで、転移の回数は五回を超える。またそのすべてが、多少の移動を経由するという念の入れようだった。

 

 これでは一流の異形組織であろうと完璧にトレースすることは不可能だろう。

 

 だからこそ、ドーナシークは戦慄する。

 

 この施設は明らかに優れた技術力が使用されている。

 

 単純な科学技術だけではなく、神秘的な技術も多用されていることがドーナシークにも分かる。いや、分かるからこそ分からない。

 

 この施設に使用されている技術は、先進国の一般的な領域を遥かに超えた科学技術が使用されている。同時に神秘的な技術も、神の子を見張る者の最先端技術に匹敵する物が使われている。

 

 だからこそ、ドーナシークは戦慄する。

 

 人間達では価値を見逃すような、しかし偉業にとって価値のある物品を見つけることで自分達の地位を上げようと、偶々侵入した裏社会のマーケット。

 

 ドーナシークが運良く見つけることができた穿岩(せんがん)のような掘り出し物を探している時に、自分達が堕天使であると分かった上で接触してきたこの男。

 

 そのおかげで多数の魔装具を獲得できたのは僥倖だが、まさかこれほどまでの施設を保有する組織に属しているとは思っていなかった。

 

 ……今更ながらに寒気を感じ、ドーナシークは前を行く奉作に尋ねることを抑えられなかった。

 

「貴様達は何者だ? サタナエルさまが出奔する際に、異形や異能のはぐれものを集めていた可能性があると聞いたことがあるがそれか? それとも、他の神話の者なのか?」

 

 可能性があるとするならそのどちらかだろう。

 

 むしろそれ以外考えられなかったドーナシークだが、奉作は首を横に振る。

 

「いえ、私達はどこの神話勢力の配下でもありません。そしてサタナエル殿の影響を受けた者達による、無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)を錦の御旗にした禍の団(カオス・ブリゲート)と名乗る予定の組織でもありません。もちろん、人間の国家が後ろ盾についているわけでもありません」

 

 さらりと出てきたとんでもない情報に、ドーナシークたちは戦慄する。

 

 無限の龍神、またの名をオーフィス。

 

 この世界において聖書の神は愚か、あまねく神話体系のどの強者でも単独では敵わない、二柱の龍神。黙示録の龍(アポカリュプス・ドラゴン)であるグレートレッドと並び立つ、規格外の極み。

 

 その一角が頂点に立つ組織ができていることにも驚いたが、問題はそこではない。

 

 どの神話体系に属するわけでもない。人間の国家が後ろ盾についているわけでもない。まして龍神が率いるような謎の組織でもない。

 

 なら、彼らはいったい何なのか。

 

「おやおや。誰かと思えば営業部門の……奉作くんだったかな?」

 

 その疑問を言葉にするより先に、そんな声が影の向こうから聞こえてくる。

 

 陰に隠れているが、おそらく人間の男で初老といったところか。年の割にしっかりとした体を持ち、白衣に身を包んでいることが分かる。

 

「こらこれは、開発部門の統括者がこんなところまで来るとは。現場の視点ばかりだと、統括者の視点とは合わないのでは?」

 

「そうでもない。現場の視点や感覚を知るからこそ、統括する側は「どうすれば動くか」を知ることもできるからね。なによりよりよりGF(ギガンティック・フレーム)の開発には、生産側・運用側・操縦側の視点は必要だとも。……シーキョンを使ったそうだが、どうだったかね?」

 

「性能は運用目的と要求仕様は満たしています。準神滅具保有者や魔王の妹が率いる眷属が相手なので成果はあまりといったところですが、足止めや露払いを基本運用とする人海戦術用としては十分な成果かと」

 

 そう語り合う二人だったが、すぐに我に返るとドーナシーク達に向き直った。

 

「っと失礼。まずは彼らの案内と挨拶を済ませないと」

 

「それはすまなかった。では、とりあえず私が挨拶をするべきかな?」

 

 奉作に続きながら、男は影から姿を現す。

 

 その姿を見て、何人かのはぐれ悪魔祓いが息を呑んだ。

 

 あまり目立つ特徴のない、初老の男性だ。誰が見ても科学者のそれだと分かる程度だが、いったい誰なのだろうか。

 

 そう思ったドーナシーク達も、次の言葉には目を見開くほかない。

 

「……ろ、ロメール・コモツス。GFを世に広めた、ロメール博士だって?」

 

 その言葉に、誰もがすぐに驚愕する。

 

 下級悪魔クラスでは、一対一だと敗北しかねない強大な兵器。

 

 生命エネルギーを同調と外部動力により増幅させる、いわば仙術の科学的際現に片足を突っ込んでいる、超技術。それがGF(ギガンティック・フレーム)である。

 

 それを開発し、現実の人型機動兵器という誰もが躊躇しそうなものを一気に流通させた謎の人物。

 

 どうやって世界各地の建設業者などに無償提供できるだけの資材と資金を確保し、誰にも気づかれることなく製造していたのかは謎だった。

 

 それが、何故こんなところにいる。

 

 其の疑問符を誰もが浮かべる中。ロメールは大仰に手を広げる。

 

「ようこそ、堕天使とはぐれ悪魔祓いの諸君! ここは我々ディメンタール教団の、営業部門が保有する拠点の一つだよ」

 

 更に混乱が助長された。

 

 ディメンタール教団といえば、世界各地で大量の信者を獲得している邪教集団。

 

 他者を蹂躙する悪意を肯定し、被差別対象を拉致して迫害する危険思想の組織。自ら発表した心顕術だけでなく、GFや魔装具を積極的に投入することで国連加盟国と渡り合う、異形の視点から見ても異常というほかない組織である。

 

 それが堕天使に魔装具を売りつけ、あろうことはGFすら用いてグレモリー次期当主との戦闘を行う。

 

 もはや狼狽というほかない状況のドーナシーク達を見て、ロメールは更に微笑んだ。

 

「さて、いい機会だから君達も悪徳を成そうじゃないか。退廃を齎す過剰な善意を駆逐する為にね」

 

 それはまさに、悪魔以上に悪意に満ちた囁きだった。

 




 ディメンタール教団はがっつり関わる敵勢力です。ここまではうすうす予想できていたことでしょう。

 しかし、GFを開発したロメール博士が最初からメンバーだったり、禍の団とは異なる形で出てくる敵対勢力だとは思ってなかったと思います。思ってたらちょっとびっくりです。

 禍の団は禍の団で強化しますが、それに喧嘩を売れる勢いでディメンタール教団が暴れることになるでしょう。禍の団との戦いは、かなり長い間三つ巴になると思うのでご了承くださいな。









 そして次からは、戦闘校舎のフェニックス編になります。

 自分が各作品で、フェニックス編をしっかり書いているのはかなり少ないです。

 なにせこの戦いは上級悪魔同士のお家騒動といってもいいので、他の勢力をからませることができない。そして原作をきちんと立てる非アンチ筆頭の自分としては「イッセーを活躍させる」と「オリ主も相応に動かす」の両立が必須。必然的に、禍の団を介入させやすいライオンハート編とは異なり、ぶっちゃけやりにくい所でもあります。インフレの加速も足りてないので、ここまで含めると今後の展開とかで苦労するところもあってね。

 ですがこの作品は、相応に練った結果いろんな勢力の魔改造が比較的簡単にできるようになっておりますので、その心配は無用。
 ライザーたちもしっかり魔改造できる下地が整っているので、まあ何とかできると思っております!







 あ、ディメンタール教団の設定も同時投稿しているはずなので、そちらも見ていただけると嬉しいです!

 ついでに一志の設定もちょっと追記しておりますので、そちらもできれば一読くださいませ!
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