「「「なんでお前は女っぽいのに男なんだ!」」」と変態三人衆に言われるレヴィアタンの血を引く少年の、余計な要素が無駄に入ったD×Dのお話 作:グレン×グレン
邪悪とか腐ってるとか言われている状況ですが、個人的に一番納得いく意見としては「社会性がない」「享楽的で刹那的に生きている連中」だったかなぁと。
そういう人間であっても個人としては善良という手合いはるし、実際そういう「個人としては善良」な人もいっぱいいることを実体験として知っています。そもそも六章でもそういう者たちを登場させていると個人的には感じている。
それに作品の主人公としては案外探せば近いタイプはいっぱいいそうではある。というより、そこから社会性を身に着けるタイプは、むしろ少年漫画とかでいっぱい出てきている印象がある。
善とか悪とかそういう以前に、こういう人種がほとんどの世界があれば、そりゃああいう風になるというほかない。
ちなみに連続投稿がいったん止まったのはそれとは別件です。
単純に火曜日の仕事がきつかったのと、ちょっと別件で寄り道したら込みまくって数時間待つことになって、精神的にも時間的にも余裕がなかっただけであります。マジでゴメンm(__)m
一志Side
ライザー氏は、公爵本家の婚約者に選ばれるだけの素質は持っている。
間違いなく今の部長より強い。本気で暴れられると、流石に犠牲無しで済ませるのが面倒な奴ではある。
だからまぁ―
「そっちがそう来るなら、俺も流石に動かないといけないんですが、分かっていますか?」
―こちらも大乱剣舞を構えて牽制をかけるほかない。
イッセー達グレモリー眷属も、気圧されながらも戦意をみなぎらせている。これは流石に譲れないといったところだ。
包囲してタコ殴りにして負傷をアーシアで回復されれば、ライザー氏だけなら勝てるか?
そう思った時、ライザー氏は更に魔方陣を展開する。
そこから現れる翼の形をした片手剣を見て、俺は真剣にヤバいと理解した。
「こちらも遠慮なく伏せ札を使ってもいいんだぞ? コイツの初実戦相手には、十分な相手だとは思うがな……?」
「魔装具ですって!? まさか貴方が持っているなんて……っ」
部長も焦るのは当然だ。
ただでさえ格上の悪魔が、更に魔装具まで持っているというのは鬼に金棒以外の何物でもない。
やばいな、これは流石に想定外だぞ。
「なめんな! 例え上級悪魔だろうが魔装具だろうが、俺達の部長をお前なんかに渡すかよ!」
イッセーは気圧されることなく睨みつけているが、それは流石に蛮勇だぞ。
どうする? この位置取りだと不意を突いて神域装飾展開を阻止するのも―
―その瞬間、間にグレイフィアさんが割って入った。
特に戦闘態勢に入っているわけでもない。自然体といっていい動き。
だがそれだけで、俺は首根っこを掴まれたと錯覚した。
部長もライザー氏も気圧される中、呆れ半分の鋭い視線をグレイフィアさんは放つ。
「流石にこれ以上は看過できません。戦闘をするというのでしたら、サーゼクス様の名誉にかけて私が鎮圧します」
ああ、そうだった。
魔装具込みのライザー氏なら俺達を圧殺できるだろう。
だが生身のグレイフィアさんは俺達と魔装具込みのライザー氏を同時に相手して圧倒することができる。
「……最強の女王と称される貴女にそんなことを言われたら、流石に俺も怖いよ」
落ち着いてくれてありがとう。いや本当にありがとう。
俺は内心で感謝しながら、今後の展開を考える。
しかしそれよりは早く、グレイフィアさんはため息をついた。
「正直、両家の方々もここまでは予想できております。その為、最終手段でレーティングゲームをすることで決着をつけてはいかがかとのことです」
レーティングゲーム。悪魔の駒を保有する上級悪魔が、それによって転生させた眷属を率いて行う教義。
チーム制の武術教義と言っていいそれは、成人した上級悪魔の多くが基本的に参加している。
また成人してなくても、家同士の諍いの決着として、中世ヨーロッパの貴族の決闘のように使われることも多いと聞く。
安全対策はばっちりなされているから、死亡事故はそれこそスポーツ競技のそれを見てもかなり低い部類だろう。少なくとも、いわゆるエクストリームスポーツよりは低い。
だからまあ、納得の対応ではあるんだが……。
「そういうこと。……どこまで私の人生をいじる気なのかしら……っ!」
部長が苛立つのも当然だろう。
ライザー氏は現役のレーティングプレイヤーであり、同時に眷属をコンプリートしていることまでは俺も知っている。
対して部長はまだプロデビューをしておらず、何より持っている駒も余りが多い。あと一人は特殊な事情で使えない。
加えて人数に換算すれば、16対6だ。倍以上の数に包囲されるというのはそれだけで脅威だろう。
冗談抜きで圧倒的不利な戦闘だ。これは負ける以外のことを考えられてないやり口だといってもいい。
―それが貴族のすることか。
「……俺としては好都合だが、流石に可哀想な気もするな。……この程度の眷属で、俺の眷属全員を相手にするのは、なぁ?」
「んだとこの野郎!」
あからさまにため息までついてきたので、イッセーがかなりお冠だ。
止めるべきかとも思ったが、ライザー氏は対して怒らず逆に得意げだった。
「なら見せてやろう。俺の自慢の眷属達をなぁ!」
そして指を鳴らすと同時に、魔方陣が展開される。
再び炎がまき散らされながら、現れる十五人の眷属達。
そして彼女達には、一つの共通点がある。
……そう、全員女。それも美少女もしくは美女の類だ。
一応弁護しておくと、ここまで徹頭徹尾というわけではないが、上級悪魔の中にはハーレムを作っている者はさほど珍しくない。
まあ、眷属全員でハーレムを作っているのは少数派だとは思うが。
とはいえ、部長が問題視しているところはそこではない。なのでまあ、そこはあまり気にするところでもない。だがしかし。
「夢は、叶うんだ……叶うんだね」
イッセー。状況を忘れないでほしいんだが。
正直ライザー側は軽く引いているというほかない。そしてそこに異論は全くない。
感涙の涙を滝のように流している、睨み合う状態にならないとおかしい訳の分からない男。
普通に考えて気持ち悪いだろう。だからお前は持てないんだ。もう少し煩悩を制御した方がいいと思うというか、もうちょっと制御できないのかマジで。
「なあ、リアス。君の
ライザー氏が思わず真顔で聞くのも仕方がないだろう。これは悪くない。
部長も思わず額に手を当てている。
「あの子の夢はハーレムなの。貴女の下僕悪魔を見て、悪魔になれば実現可能だと実感して感動してるんだわ」
本当にドン引きだよ。
「きもーい」
「ライザー様、あの人気持ち悪いでーす」
ライザー氏の眷属からも評価がこれだよ。
まあ、空気読めと言いたくなる。
「申し訳ない。これでも一年前に比べると破格に理性で煩悩を制御できるようになっているんだ。頑張ったんだ」
俺はとりあえず弁護を兼ねて謝罪するが、やっぱり説得力は足りてないな。
「……お疲れ様です」
ありがとう小猫。慰めが身に染みる。
「まあ待てお前達。上級悪魔を下級悪魔が羨望の目で見るのは当然のことだ。まして俺の在り方に憧れたというのなら、見せつけてやろうじゃないか」
と、そこでライザー氏がなぜか動いた。
そしておもむろに眷属の一人とキス。しかもしっかりイッセーに視線を向けている。
……流石に意地が悪いぞ。
しかも今度は、他の眷属とディープキスだ。
そこ意地が悪いにもほどがあるな。
「とりあえずイッセー、ステイ」
俺はとりあえず、突っかかろうとしたイッセーの後頭部にチョップを叩き込んでおく。
「痛っ! 止めるなよ一志、あの焼き鳥野郎、マジでムカつく真似しやがってんだぞ!?」
ここで場外乱闘はややこしいことになるだろうから避けるべきだ。
何より―
「態々初見の相手に切り札を見せてどうする。お前ならやり方次第で王式装具程度なら粉砕できるんだから、態々ここで余計な警戒心を見せるべきじゃない」
―その方が、部長達にとって有利になるだろうからな。
もちろん、ある程度の情報は小出しにしておくのも忘れない。
警戒するべきだがどう警戒するか分からない相手。そういう手札を持っているのは、心理的に有利になるだろう。
実際、今の俺の発言でライザー氏とその眷属は警戒している。
「……そんな下賤な下級悪魔くんに、俺が負けると思ってるのか?」
「そこまでは言いません。ですが条件さえ満たせば、あなた以外は一撃で倒せる手段を持っているとだけ、言っておきましょう」
鋭いライザー氏の視線が突き刺さるが、俺は気にすることなくそう誤魔化す。
嘘は言っていないが真実は隠す。これで心理的にマウントが取れるといいんだがな。
眷属側からも視線が向けられているが、気にすることはない。
視線だけならどうでもいい。どんな目で見られようと、俺は成すべきことをできる範囲でなすだけだ。
「……面白いことを言ってくれるな。何ならお前も出るか? 今のままじゃぁハンデが強すぎて余計な横やりが入りそうだしな」
「こちらはもとよりそのつもりです」
真っ直ぐに、俺はライザー氏と視線をぶつけ合う。
「ちょっと一志、いきなり何を―」
部長が止めようとしてくるが、俺はあえてここは無視して続けるべきだと判断する。
「仮にも貴族が娘との約束を反故にした挙句、こんな出来レースじみた真似をまるで譲歩したかのように見せる悪辣な手法には思うところがありますので。貴方を叩きのめすついでに、思惑を吹き飛ばすべきだと思っていますからね」
「言ってくれるな、混じり物のガキが……っ」
一触即発だが、こちら側からは手を出す気はない。
この手の事態で先に手を出すのはややこしいことの引き金だからな。
それに、叩きのめすなら公式に叩きのめせる機会を生かした方がいいに決まっている。
それに、これは通せる可能性は十分にあるはずだ。
「不可能ではないでしょう? ライザー氏も乗り気なうえ、リアス部長は眷属の一人を出したくても出せないんだ。俺なら駒価値的にも
実際問題、これは通す余地は十分にある。
魔王血族が、出したくでも出せないハンデの埋め合わせとして参加したいと言っているのだ。加えて相手のライザー氏もそのつもりである。
「……確かに、旦那様も一志様が彼の代理として参加することを要望するのであれば、ライザー様も認めている以上お許しになるでしょう」
「それはいい。さっきから馬鹿にされているようで苛立たしかったんでな。まとめて躾けてやるとしよう」
よし、グレイフィアさんとライザー氏から言質は取った。念の為にこっそり録音しているから、万が一の時は盛大に公表してやればいい。
「では、決まりということで―」
「―ふざけないで!」
俺の台詞を遮り、部長の声が響き渡った。
おいおい、此処で部長が待ったをかけますか。
「私が私の都合で行うレーティングゲームよ。下僕達だけならともかく、食客とはいえ眷属でない子を巻き込むつもりはないわ。それが私なりのグレモリーとしての責務よ!」
………しまったぁ。そういう方向で責任感を発揮するかぁ。
まあ、自分の我儘にあまり人を巻き込みたくないというのは分かる。むしろ美徳と言ってもいいとは思う。
だけど、これは流石にまずいだろ。
「部長、これはそういう問題ではありません。はっきり言ってどう考えても圧倒的に不利な展開なんですよ?」
「それとこれとは別の問題だわ。私の我儘は私の責任の範疇でどうにかするべきことよ。それが、グレモリー次期当主としての責任というものだわ」
……これは、説得は難しいか。
祐斗達も止める様子はないし、イッセーに至っては感銘すら受けている。
俺も食客であって眷属ではない以上、これではごり押しはできないか。
「……ならこうしよう。十日ほど時間を空けてやるから、その間に牙を研ぐといい。その上で、
俺が歯噛みしている隙に、ライザー氏はそう言った。
「私にハンデをくれるというの?」
「感情だけで勝てるほど、レーティングゲームは甘くない。どれだけ力や才能や技量があっても、初陣では力を発揮できずに敗れる奴だって何人もいる」
部長の苛立ちの視線を真っ向から受け止めながら、ライザー氏は真っ直ぐに言い返す。
そこにはレーティングゲームを既に何度も経験している者が持つ、重みのある説得力が込められていた。
「態々戦力の補充を断ったんだ。せめて今ある戦力を鍛え上げる程度の努力はするんだな。その程度できないようでは、レーティングゲームで勝ち上がることなど夢でしかない」
その真っ直ぐな言葉に、部長も気圧されたのか沈黙し……静かに頷いた。
「その情けが負けに繋がっても、後悔しないで頂戴」
「ぜひとも食らいついてほしいものだな」
そう告げ、ライザー氏は転移の魔方陣を展開する。
そして帰るその直前、イッセー達を見渡してはっきりと告げた。
「精々無様を晒さないようにするんだな。……お前達の一撃はリアスの一撃だと覚えておけ」
―――なるほどな。
確かに、ジオティクスさんが部長の婚約者として見繕ったわけだ。
ただの嫌な貴族というわけではないし、女好きなだけでもない。部長自身が「「グレモリーのリアス」としては愛す」と認めるだけのことはある。
部長、勝てるのか………?
まさかライザーが魔改造されるとは思ってなかった人たち、挙手
あと、レーティングゲームに参加することが無い一志ですが、リアスってなんだかんだで責任感はあるし誇り高い所もあるから、たとえ勝算が下がって