×月×日
久しぶりのぶらり二人旅。
今日は、ジャポンからミンボ共和国に移動する飛行船の中で過ごした。予定では明日の昼には着くはずだから今回はそこまで長旅じゃない。それに前みたいにハンターライセンスを使っての移動だったから快適だった。
それにしても一年半以上、三人で暮らしてたせいか少し物足りない感がある。……ハンター試験でシズクと離れた時とは違うなんか変な感覚。うーん、なんて書けばいいのか分らんけどなんか変なんだよな。シズクも少し静かだったし、もしかしたら思ってた以上にあの生活が好きだったかもな……。
×月×日
ミンボ共和国到着。メンチ合流。
約一年半ぶりのメンチ。身長が少し伸びてた……けど、他はマジでなんも変わってねぇ。いつも通りのマシンガントーク、大きな声は健在だった。あと、料理の才能も。
本当にメンチと同期で良かった。タダで美味い飯が食えるって最高。
×月×日
あの野郎やりやがったッ!
普通に再会記念で料理を作ってくれたから合格祝いの時と同じでタダだと思ったのにッ……しっかりとお金をとられたッ!!!しかも、高級食材をふんだんに使ったプロハンターの料理ってことで600万ジェニー請求書を添えて。
当たり前だけど仕事をしていない俺達がそんな金額を払える訳も無く……。暫らく三人で仕事をするということで手を打って貰った。「馬車馬の如く働かせてやる」とめちゃくちゃイイ笑顔で言われました。シズクにはめちゃくちゃ優しくしてたのに俺だけ当たり強いとか、ババアもそうだったけどみんな俺のこと嫌いか?
……でも、冷静に考えたら600万ジェニーを一緒に仕事するだけで無かったことにしてくれるとか、もしかして神なのか?
×月×日
どうやらメンチの計画通りに事は進んでるらしい。メンチはしっかりと仕事を決めてた。
ミンボに来る前は、一週間くらいは遊ぶかとか思ってたけど、明日にはパドキア共和国に移動ということで遊びはナシです。しかもご丁寧に俺達の分の航空券も向こうが手配してた。
……マジでやってんなぁ。
×月×日
パドキア共和国到着。
俺達の最初のハントは、パドキア北西にあるドキ草原に棲むブンラ牛鷲を獲るという難易度Eレベルの動物狩り。
ブンラ牛鷲とは、牛のような巨体に鷲の翼をはやした四つ目の高級食材。巨体に見合わない俊敏さを持ち非常に鋭い足の爪や頭の二本角は鉄を貫くなど危険な生物でもある。また、群れることで凶暴性を増すなどの厄介な特性を持っている。
ブンラ牛鷲の捕獲目標数は10体。
×月×日
念能力ってマジでスゲー。
念の使ってない野生動物に負ける可能性が1mmも存在しない。マジで負ける気がしない。念を習う前までの俺達なら二人で狩るような相手だったのに、普通に一人でやれた。
なんか、こういう前までだったら狩れなそうな動物を狩ると念の凄さを実感する。
×月×日
目標数達成。
捕獲したブンラは、一体だけ今日のキャンプで食べ、残りはメンチが自宅で料理するらしい。何でも今考えている創作料理の出汁として最適なんだと。
晩御飯は、今日獲ったブンラを使ったバーベキュー。美味いだろうとは思ってたけど、所詮ただ焼いただけの肉。舌の肥え始めてきたこの俺らの舌を唸らせられる様なモンにはならねーだろうと思ってたが……俺が馬鹿なだけだった。高級食材を馬鹿にしてた訳では無いけど、想像の五十倍上を行ってたわ。特にタンは最強だった。普通に焼いただけでも肉の旨味と弾力が丁度良くマッチしてうめーのに、それに加えて塩コショウ・メンチの自家製タレを使った味付けが同じ部位なのにそれぞれが違う印象を与える美味しさがあった。
死ぬほど食いました。
×月×日
帰宅。仕事がひと段落ついたという事でパドキア共和国のホテルまで帰ってきた。
メンチのことだから続けて仕事をするのかと思っていたが、そんなことにはならなかった。どうやら今回捕獲したブンラの調理研究をすぐ帰って始めたいらしく、ひとまず明日で解散することになった。とりあえず今日は、仕事終わりという事で休暇も兼ねてめちゃくちゃ遊んだ。観光でゾルディック家が住むというククル―マウンテンまで行ったが雰囲気が凄かった。あそこ魔王住んでそう。
×月×日
メンチが帰っていった。
今回無理やり仕事を手伝わされたとはいえ、三人でワイワイ騒ぎながら仕事するのは楽しかったな。シズクも楽しそうだったし、正直このまま美食ハンターとしてこれからやっていくのもアリなのか……?一応、これからも仕事をやる際には連絡を寄こすらしいし、どうやらなし崩し的に美食ハンター入りする日も近いかもしれんな。
まぁ、でもとりあえずは最初の目的であるやりたいこと探しをメインに旅を続けていくか……。
×月×日
やりたいこと探しの旅 一日目
パドキア共和国観光。大目玉のククル―マウンテンはもう行ったから今回のメインはショッピングとパドキアの郷土料理に焦点を当てて遊んだ。
×月×日
やりたいこと探しの旅 三十日目
そろそろ金銭的な問題が出てきそうだから仕事を受けることにした。今回は裏ハンター試験を合格しているという事もあって簡単に仕事を受けることが出来た。てか、前回からは想像できないようなめちゃくちゃ丁寧な対応だった。マジで最初からそうしとけよなって。ホント協会さん掌クルックルよな。
×月×日
やりたいこと探しの旅 七十日目
ミンボ共和国到着。前回来た時はまともに遊べなかったが今回は違う!俺達は遊びに来たぞーミンボーー!!!とりあえず有名な料理屋は何処だッ!!
×月×日
やりたいこと探しの旅 百三十日日目
久しぶりにメンチから仕事の誘いというか強制依頼の連絡が入った。今回はあいつに騙されないように万全の準備で向かう。シズクは別に気にしてないのか呑気に久しぶりにメンチの料理が食べたいと言ってた。
……シズク、お前はなぁあいつに甘やかされてっから別にいいかもしれんけどなぁ!!お、おれは、アイツにバカにされ煽られながら馬車馬の如く働かされるんだぞッ!
×月×日
やりたいこと探しの旅 二百十二日目
初めてカジノに行った。ポーカーとかいうカードゲームバカ難しくないか?どうやったら運以外の要素がアレに絡んでくんだよ。ボロクソに負けたんだが?
一方シズクは、ルーレットで大当たりしてた。
シズクさんやワシに少しだけお金を恵んでくださらぬか?ダメなら貸しでいいからさ。だから、ほんと少し、マジで少し、ちょびっとだけ頼む!!!貸してくれたらその金で一発当ててくるからッ!
だから、五万貸してくんね?
×月×日
二日ほど意識が戻らず寝たままだった。体中が痛い。少し体を動かしただけでも体が悲鳴を上げてるのが分かる。
二日前、小遣い稼ぎの仕事を終わらせたタイミングで三人組が話しかけてきた。筋肉ダルマと黒髪イケメン、金髪イケメンの三人。最初は無視して足早に去ろうとした…けど、そのうちの一人が流星街にいた頃にお世話になった金髪あんちゃんだってことに気付いた。名前は憶えてなかったけど顔は憶えてた。
金髪あんちゃんの名前はシャルナーク。俺達が名前を忘れてることに気付いて向こうから教えてくれた。
今回ここで会ったのは、偶然じゃなかった。しっかりと裏情報サイトで調べた上での接触だった。そこまでして俺たちに会う理由。それは盗賊グループへの勧誘。13人で構成されたAクラス犯罪集団その一席に招待された。
ルールは少なく、それを守れば後は自由。誰も縛りはしない。なんだったら何かしたい時には、メンバーと交渉すれば手伝いもしてくれるフットワークの軽い集団。
―――悪くない。そう思った。流星街を出てすぐだったら一瞬で了承するほどの好条件だった……けど、加入は拒否した。シャルさんは驚いてたけど、外の世界を知ってしまった俺達にはもうそんな選択肢は無かった。
そこから先は戦闘。筋肉ダルマVS俺達の初めての死闘。
結果は完全敗北。でも、俺たちは二人とも五体満足だし生きてる。内容的にはボコボコだったけど、最悪じゃない。まだやり直しが利く。
だから、次は負けない。
絶対に俺たちが勝つ。
変更点
クロロに「発」を盗られる→盗られない