しばらくの間、数話ほどですが主人公組はお休みとなります。
町外れから更に進んだ先にポツンと数軒の民家がある。
平面に建てられたモノもあれば中には緩やかな傾斜地に建てられ、その周辺には田畑も散見される。
その内の一つ、近くに設けられた
「はぁ、はぁ……」
多少なりともペースが速くなったことを実感しつつ、膝に手を置き肩で息をする。
にじみ出てくる汗を袖で拭うと、赤紅の瞳で空を仰ぎ――
「…………ふぅー、よしッ……」
「たかが十キロ走った程度で息切れするとはそれでも十代の生娘か? なんと不健康な」
「誰だッ!?」
呼吸が整え終わる頃、素振りの準備に取りかかろうとしたところで不意に声が掛かる。
今の今まで人がいる気配などしなかったし聞こえた声も知らない若い少女の声だ。咄嗟に立て掛けていた木刀を掴んで構える。
「そう睨んで構えなくてもいいだろう。ただの女学生だ、まぁ落ち着け。走った後だ水分補給が必要だな。ほらスポーツドリンク、飲むだろう?」
どこに潜んでいたのか、目頭から放した指で目薬のキャップを締めながら少女がゆっくりと近付いてくる。パチパチパチと幾度か瞬きを繰り返してから首にぶら下がったチェーンに手が近付く。
少女は慣れた手つきでそこに繋がれたメガネのつるを摘まんで耳にかけると、次に差し出したのはどこでもよく見かける青いラベルの
しかし、ジャージの少女は受け取ることもなく構えたまま反射で後退る。
「人の敷地内に無断で侵入しておいてよく口が回る」
「まだ警戒心を解かないのか…………困った生娘だな」
「荒魂のいない所に刀使が何の用だ」
睨みつけながらジャージの少女はメガネの少女を観察する。
革色のセーラー服の上には汚れ一つない研究用白衣を羽織りそのポケットに片手を収めて、しかし棒立ちしてはいるが腰には佩刀金具とその左側に御刀を佩刀しており
その姿を見紛うことはない。誰だって知っている。コイツは刀使だ、とジャージ姿の少女は決定付ける。
「ほぉ、
「その左腰の御刀を見れば誰がどう見ても刀使だと分かるだろ」
「日本人はな。だが海外の人間から見れば凶器を携帯するコスプレ集団か何かだと思うぞ?」
「外国人はな。だが私は純然たる日本人だ。そういうお前も日本人だろ」
ジャージの少女が言うように刀使の少女は紛れもない日本人だ。ただ、初見で国籍を問われれば判断は難しいだろう。
なにせその髪は青く、けれど
変わった髪色と髪型をしている所為ではあるが日本人なのは間違いないのだろう。
また、自己申告したとおりジャージ姿の少女も日本人である。
ともに日本人である両者の違いは刀使かそうでないか。
「見かけで人を判断するのはよくないな。なにも黒髪はアジア人だけではないぞ。アフリカや中東の人らも黒髪だ」
「それで、一体なにが言いたいんだお前は」
「ああ、いかんいかん。話が脱線してしまったな…………まだ警戒するのか?」
「当たり前だ」
不審者極まりない少女への警戒心を強めることに神経を注ぐ。
何が目的なのか、それが分からない以上迂闊な行動は避けなければならない。
「ふむ、では自己紹介といこうかお嬢さん。
「それはピカソの名前だろ! しかもなんだ最後のピカチュウは! ふざけているのか、怒られろ!! というか無駄に発音いいな!!」
相手が名乗った名前は授業で聞いたことのある画家の名前に酷似しているがフルネームらしきものの最後にピカチュウなどとぬかすからそれがポケットに納まる国民的アニメのキャラクターだと真っ先に思い至り、反射的に思わずツッコミを入れてしまう。
「観察力だけではなく博識でもある。やはり将来は弁護士になるといい。では改めて、
聞く限りそれも偽名だろうと確証を持ち刀使の少女が言い終わった直後、全力で木刀を投げた。
ヒョイ、と避けるどころか回転する木刀を氏名不詳の刀使は鷲掴む。タイミングがよかったのか、それとも狙ってそうしたのか丁度柄の部分が掌へと収まった。
「危ないな、ヘルメットを被った二足歩行の猫よろしく指差呼称してなければ死んでいたぞ」
「帰れッ!!!」と、ゼェー、ハー、ゼェー、ハー、息を切らしては今日一番の声量で短く怒鳴る。
「ここまで短気とは、これがゆとり教育の弊害というやつか。では改めて、
ランニングによる肉体的疲労に見知らぬ少女の長口上と一時的な緊張からくる精神的疲労が二重、三重と重く圧し掛かりる。
疲労困憊――目の前で疲弊しきったジャージ少女を目し、平城の刀使は言葉を投げかけた。
「ただ八千年過ぎた頃からニートであるのに飽きてきたんだが…………ツッコまないのか?」
「……もういい、疲れた」
「そうか、ならビタミンをとるといい、飛ぶぞ」
「…………ホントに何しに来たんだお前は」
ドサッと崩れ落ちる黒い髪の少女。その場でお尻を両足のあいだに落として座る――ぺたん座りの形をとり、精魂尽き果てた顔でうなだれる。
もう相手が何を狙っているのかなどどうでもよくなり、さっさと要件を言って欲しい……ただそれだけを思う。
「
「………………何……?」
自分の名前を呼ばれ面を上げる。
コイツは今、私の名前を呼んだのか? 何故私の名前を知っている? 現職の刀使で知り合いはいない。疑心は一気に確信に切り替わり、背中から血の気が引く。
コイツは折神 紫が放った刺客だ。
武器になりそうなモノを求め視線を交わしたままで手探る。
「めでたくお前も刀使の仲間入りとなるワケだが……良かったな、丁度いいチャンスが巡り回ってきて」
「なんのことだ」
攻撃の意志は感じられない。だがそれも油断を誘うものかもしれない以上、気は緩めれない。
感覚を研ぎ澄ませろ。
チラチラと周囲を一瞥し、武器になるような物を探る。
「なんのこと? お前は折神 紫を殺したいのだろう? 母親の仇であるあの
「――ッ!?」
「そんな驚くようなことか? ちゃんと調べれば分かることだぞ
この女一体どこまで……。
地面を這う手がひとりでに止まった。
武器を探している場合じゃないと姫和と呼ばれた少女は動かなくなった身体を無理やり動かして後ずさる。あろうことかこの刀使、自分の名前どころか母親の姓まで言い当ててきたのだ。
得体の知れないモノが姫和にへばりつく。
この女は危険だと判断し逃げる算段をたて始める。
「そこで、だ。
鞘から御刀を抜き取り姫和の前に差し出す。
「私の御刀だ。当然それは真剣だ。刃に触れれば切れるし切っ先を相手に向けて力を込めれば刺し貫くこともできる。復讐を成功させたいのであれば早いうちに殺し方を覚えておくのは損ではない」
「…………自分の御刀を他人に渡すとか、それは刀使としてどうなんだ? それにお前はなんとも思わないのか? 人殺しを手伝うことになるんだぞ」
「それのどこに問題が? そう言われても別にとしか思わんな。そもそも、他人の復讐なんて興味はないし誰がいつどこでどうしてどうやって殺し殺されるかなんて
答えると反転、元居た場所には戻らずに数歩進み、そしてまた反転をして黒い髪の少女を見やる。御刀を渡した少女とは目と鼻の先までの距離。そう、つまりは姫和の持つ御刀の間合いに自らの身体を差し出している。
すると何をするかと思いきや白衣のポケットからメガネ拭きを取り出してレンズを拭き上げ掛け直しては、口を開き――――
「それとな、十条 姫和よ。ナニも斬ったことのないただの小娘風情が刀使に傷をつけれると思うなよ」
――――圧が膨らむ。
なんだこの重圧は。急に、身体に纏わりついて……あの女から発せられている? 先ほどまでとはまるで別人じゃないか……。
今日に限って立て続けに後退る行為。
だがそれも危機に迫る恐怖からではなく強者が発する圧に負けているだけに変わっていた。
身体の震えもないし、心は落ち着きだしている。
分かっている……。
自分は弱い。
言葉にしてみせたが言うほど覚悟なんて出来ていないし、御刀を振るう者としての技量なんてまだまだだ。
どう転んだって今のままじゃ
……あの人?
不意に出てきた心当たりのない人物を思い描きながら疑問にも思うがしかし、
「本当になんなんだお前は」
「さて、な。ほら、いつでもいいからさっさと斬り殺しにこい。お前の下半身股下同様、産毛すら生えてない剣のド素人であるお前の剣など誰一人として殺せる者などいないのだから」
「聞き捨てならないことを言ってくれるが……本当にいいんだな?」
「ああ構わんよ」
余裕しゃくしゃくといった具合で容認を返答する。
刀使の魂と呼べる御刀を刀使自らの手で手放したのだ。とても正気の沙汰とは思えない。しかも相手は完全な丸腰、荒魂との戦闘経験があるとはいえ御刀の無い刀使など一般人とそう大差ない。
「ふぅ……」
息を吐きだし正眼の構えで相手を捉える。目の前の刀使は隙だらけで不遜さを隠さない自信に満ちた顔から語ってくる。
こちらからは何もしない、どうぞ煮るなり焼くなり好きにしてみるがいい。
鼻につく態度なのは気に入らないが自分が今どれ程のものなのか力量を推し量るまたとないチャンスだ。遠慮はしない、試そうとしているのはそっちだ。怪我をして再起不能になったとしてもそちらの過失だと自身の正当性を訴えては足を八の字に浅く開き、中段で構える。
「……はぁぁあああ!!!」
自分を鼓舞するような掛け声の
間合いを確かめるまでもなかった。既に彼女は間合いの中にいるのだから、後はどう攻めるかだけだが御刀を受け取った時にそれは既に決めていた。初手は袈裟斬りと。
「暗殺を企てているヤツが声をあげるな。それになんだ、そんなモノかお前の実力は。母親から剣を学んでいたのではないのか? 柊家の人間に教わっているんじゃないのか? それでは母親にすら劣るな。いや、そもそもが柊 篝という刀使も所詮はその程度ということか」
「ぐッ! 母さんを知らないお前が知ったような口を聞くなッ!!!」
空を斬った数瞬、相手からの口撃が繰り出されるが受け流すことができずに心が乱される。
ならばと次の一閃は足元に狙いを定めるがこれも初撃同様に手応えを得ない。
「そんな体たらくであるならば復讐など諦めて大人しく父母共々、仏壇か墓石に一人寂しく線香でもあげていろ」
「――ギィッ!!」
目を見開くと頭に血流が昇る。力を込め、斬撃は突きへと切り替わる。
力むのは亡き父と母を侮辱されたというのもあるが、復讐を成さずにおめおめと生きる自分が許せないからだ。
強張るどころか姫和の動きはキレは一段と増す。
獲ったッ!!
切っ先が白衣に触れた。今度こそ当たる。
確信を得たのも束の間、顔を緩ませた少女は一転して解釈不能に陥る。
いないッ!?
後わずかのところで白衣姿の刀使の肉を削げるハズだった。なのにどういうことか。青い髪の少女の姿はどこにも見えない。
予想外の出来事に困惑の表情を浮かべると同時に手元から衝撃がくると次の瞬間には片側の前腕に衝撃が走り、痛みで態勢と自由を失う。
手放した御刀は宙に舞うことも音を立てて地面に刺さることもない。目に入ったのはむき出しの刀身がいつの間にか鞘に収まって滞空している御刀の姿。
どういう……ことだ!?
物理的にそのような状態は起こり得るハズはない。ならどうして。
次々と思考を巡らせ続ける中、右側から猛烈な圧が姫和を襲う。
相対し、そして消えていた刀使が視線の外にいる。迅移も使っていないのに生身の人間が瞬時に移動するなど聞いたこともないし、こんなのは理解が追い付かない。
これが最前線で荒魂と戦う者との差……それとも経験の差だとでもいうか。
悠長に思考を続けていると新しい衝撃が腹部に襲う。
「――ガッ!?」
掌底が打ち込まれ、そこで姫和の意識は失う。
倒れむ前に刀使の少女は姫和を片腕で支えた。
「ふむ…………初めて対人による殺人を試みてのコレか。できれば『ひとつの太刀』をこの目で見たかったがまぁいい。及第点には届かないがこれは
独り言を漏らし鞘に収まった御刀を佩刀金具に着け終わると姫和が着ているジャージのポケットを弄る。お目当ての
「…………こ、こは………………はっ!?」
直ぐに身体を起こし左右に首をふり、周りを見渡すとそこは見慣れた畳部屋だった。しかもご丁寧に布団を敷かれ、床に就かされている。
私の家? 確かあの女から一撃を貰って…………そうだ、あの女はどこへ!
立ち上がろうと布団に手を掛けたところで鼻孔に香りが伝わると異変だと気付くがスンスン、と嗅ぎなおす。
これは、味噌汁の匂いか?
「おお、丁度いいタイミングで起きたな。手を洗ってこい、食事にしよう」
現れたのはピカチュウだの平平だのと偽名を語った素性が分からぬ刀使の少女。匂いの元は
「……何故勝手に人の家の台所を使っているんだ」
「気にするな」
「気にするだろ」
早歩きで台所へと赴く。乱雑に荒れた状態かと思いきや小鍋やフライパンが置かれてはいるが使用したと思われる菜箸やスプーンなどが洗い桶の中に浮かんだり沈殿され、台所の状態は到って奇麗にされてある。
調理して出たと思われる生ゴミもゴミ箱へ入っていた。
「ああ、食材はこちらで用意したものを使ったからな安心していいぞ。流石に他人様の家から食材をくすねてまでなんてことはしない」
最後の小鉢を取りに来た少女が通りすがりに姫和に声を掛け、居間に戻る。
「…………」
食卓に並べられたのは先ず大皿。四、五品目の野菜炒めに冷凍食品と思われるたこ焼き、ミニハンバーグにナポリタン。それと山盛りの具材が入った焼きうどん。
ほうれん草の胡麻和えが小鉢に盛り付けられ、小鍋には湯豆腐と、これはポン酢だろうかが小皿に入っている。
そして具の無い味噌汁に白米と、ハンバーガー。
何故この組み合わせでハンバーガーなんだ……いや、そもそも米とパンと麺類……。
「どうした食べないのか?」
「炭水化物が多いし組み合わせとバランスはどうなっている……そもそもどうしてそう平然と食べていられる」
「どうしてもなにも腹を空かせたんだ食べる以外の選択肢などないだろう?」
ムシャムシャと頬張る刀使は咀嚼と喉を鳴らす合間に言葉を交わす。
「そういうことでは……」
――きゅるるるる~
腹を鳴らし耳と頬を朱く染め、黙り込む。
「遠慮することはない。金銭を要求したりはしないから思う存分食せ」
「……いただきます……………………美味しい」
食卓に飾られた中で先ずは味噌汁に手を伸ばす。
一口、音を立てず口に含むと、次いで野菜炒めに箸を伸ばし口に入れ、咀嚼し、味わい、ポツリと言葉が出る。腹を空かせていたこともあり箸が進んでいく。
「御代わりはあるからしっかりゆっくりと味わえ」
食事を済ませた姫和と刀使の少女は食器が片された食卓を囲う。食後のお茶を喉に通していると不意に、刀使の少女が口を開きだした。
「食事も済んだことだし改めてキチンと自己紹介致そうか」
「は?」
スカートから取り出したスマホを操作しBGMが流れ出しバッと立ち上がると、手を胸に当て少女は語り部のように語り出す。
「芝居に魅入られて幾星霜、紆余曲折の荒波の中、芝居をこよなく愛し! そして愛され! 遂には芝居をおかずに自家発電をキメ今に至る!! そうッ!!!
バッ、と大袈裟に両腕を広げ天井を仰ぎ。
「――――この
振り上げた拳を高らかに掲げては名を告げる。それも仰々しく。
一体なにが始まったというのか目をパチパチとさせ置いてきぼりをくらう姫和を他所に依然スピーカーからはBGMが鳴り続ける。
「だが
仰いでは目から流れた一滴を畳に染みこませ、頬に残った雫をそっとふき取る。
「故に狙うはゴールデンラズベリー賞だ。切実なまでに喉から手が出るほどに欲しい。なんだったら大金を積んでもいいとさえ思う」
「情報過多過ぎる……」
「もう一つ、これは余談だが
「どうでもいいし、テンションについていけない……」
「そうか、それは何よりだ」
頭を抱え突っ伏しそうになる。この女、一刀 雷花と話していると生気を吸い取られてしまうと錯覚に陥っていく。いや、これは寝て起きても疲労感が残る感覚に近い。
姫和は完全に疲れてしまった。
「というか、どれが本名なんだ……」
「今々にフルネームを言ったではないか、一刀家の雷花嬢だと」
畳に置かれた御刀を佩刀金具に着けながら雷花は返答する。
「なんだ聞こえなかったのか? 耳の遠いヤツめ仕方ない、ではもう一度最初から――」
「それはもういい。それよりピカソや平平、正親町三条のくだりは何だったんだ」
「その辺はただの即興だ気にするな」
「頭が痛い……」
「なら真面目な話をしよう。お前の今後についてだが刀使になるつもりはあるのか?」
姫和が頭を抱えていると先ほどのふざけた態度とは打って変わって真面目なトーンで雷花は話し出す。
「脈絡もへったくれもないのだが。お前は私を連れにきたんだろ何を確認する必要がある」
「五条学長からは連れて来いと言われただけだが無理強いしてまで連れて行く気はない。それでは人さらいだ。それに、どうせ五条学長からも刀使になる気があるかどうかを聞かれる、後か先かの違いだ」
随分とまともなことを言うなコイツ、さっきまでのは本当に何だったんだ。と、心の中でひとりごちるだけに留めておく。また同じテンションで喋られては身が持たないから。
そう思い到り、姫和は話しを進める為に雷花の質問に二択で答えてみせる。
「行くのを拒否したらどうなる」
「早々にここから立ち去る。復讐も、それに伴う準備も何もかも自分独りでするといい。当然だが伍箇伝、刀使に関わりのない以上、
「じゃあ、行くと言ったら」
「その場合は予定通り平城、ひいては五条学長のもとへ連れていく。今日この日をもってお前も晴れて刀使だ」
「…………」
手で口元を覆い隠す。
これはまたとない千載一遇のチャンスだ。刀使になれば
しかし、本当にこの一刀 雷花という刀使を信用していいものなのか? ひょっとしたらこれは演技で、暗殺を未然に防ぐためではなく見せしめとして現行犯で捕らえ処刑するかもしれない。
まだ疑念が拭えない以上、懐疑の念がまとわりつく。
「じっくりと考えるといい。お前の人生の分岐点だ後悔のない選択をしろ」
目を瞑り、その言葉を噛みしめる。
後悔のない選択。
自分にとってそれは何なのか、改めて自分に問う。
復讐を諦めて貝のように
違うだろ! そんな人生は。私の望むべき、進むべき道じゃない! 私は私がやるべき事を成すだけだ。だから……。
目蓋を開き、重い口を開く。
「……分かった、私をその五条学長のもとへ連れてってくれ」
「思ったよりも早い決断だな。だがいいんだな、それで。後からやっぱ止めるはなしだぞ」
「私のあるべき日常はもうどこにもないんだ、戻る気もない。覚悟も、進む道も、決まっている」
「フッ、いい面構えだな。いいだろう、なら表へ出ろ」
今日という日、青い
少女は復讐の鬼へと到る道を歩みだす。
キャラ公開情報
『刀使』
氏名……
御刀……
一人称……私
備考……一般校に通う少女。
父親と母親とは死別後、母方の親戚である柊家のもと小烏丸とともに修練に励む毎日を送る。
フラグポイント 増減値 累計
??? +1 1
氏名……
御刀……????
一人称……
備考……平城学館の刀使。
折神 紫が大荒魂であることや姫和が暗殺を企てていること等、様々な情報を掴んでいる。