季節は夏。
前年より、
「はぁ~、いい加減熱くなるのやめてほしいねぇ...。こんなんじゃ枯れちまうよ。」
俺は部屋で冷房の効いた部屋でそんなことをつぶやく。
どうやら、この暑さのせいで
「ぬ、
「お、おぎゅう!?どうした!?」
おぎゅうは俺の座っているベットにしがみつき、ばたんと倒れている。
も、もしかして熱中症か!!
まずい、そうなるとまずは水を飲ませなきゃいけない。
...で、でも妖怪って水あげればいいのかな。人間と変わらないのかな。
わからん。どうすれば___。
俺はこのとき、思い出す。
俺と
あのときは俺は思い切り蹴られたあとに、砂亜菜に治療されて起こされたことを。
人間じゃないし、砂亜菜に聞こう!!
そう思い、俺は砂亜菜の部屋へと走り出した。
砂亜菜の部屋の扉を思い切り開ける。
思い切り過ぎたせいで扉が嫌な音したけど、これでおぎゅうは大丈夫だ。
と、部屋に入ると、砂亜菜タオル一枚だけの姿だった。
「んなっ!!部屋入るならノックくらいしなさいこの変態!!!!」
砂亜菜のビンタが俺の頬を襲い、土下座をして事情を説明した。
「そういうことね。わかったわ。おぎゅうの状態をすぐ見るわね。」
ホッと安心したが、砂亜菜からの視線はとても痛い。
部屋に戻ると、おぎゅうは最初見たときよりも苦しそうにしていた。
息が荒く、頬は赤い。熱があるようで、やばそうな状況だった。
「そうね、とりあえず水をあげましょう。それと、濡れたタオルを。」
俺はそう言われ、すぐに水と濡れたタオルを準備した。
おぎゅうを俺のベットに寝かせ、水を飲ませてから濡れたタオルと額にそっと置いた。
「...お兄ちゃんがいなかったらおぎゅう危なかったかもね。ありがと。すぐアタシに相談してくれて。」
「あぁ、俺と砂亜菜が初めて会ったときのことを思い出してな。きっと砂亜菜なら治せるんじゃないかなって思って。」
「そんなこと覚えてたの?...ちなみにアタシのパンツの色覚えてんの?」
...白。って言えるかよ。
「い、いやぁ覚えてないかな。」
「ふぅん、嘘ついてるようにも見えるけど。まぁいいわ。しばらく様子見て、おぎゅうが楽になってきたらなにか作るわ。」
そう言って、砂亜菜は俺の部屋を出ていった。
俺はおぎゅうへと視線を向ける。
先ほどよりか楽になったように見える。
俺は椅子に座り、学校の課題を進めた。
数時間後、おぎゅうを目を覚ました。
「ん...主...?」
「お!体は大丈夫か?」
「うん...。もしかして主がやってくれたの?」
「いや、ほとんど砂亜菜がやってくれたよ。」
「そうなんだ...。いっぱい、お礼しなきゃ。」
おぎゅうはベットから立ち上がり、砂亜菜のところへ行こうとしていた。
「ちょ、おぎゅう。まだ治ったばっかだしゆっくりした方がいいと思うぞ。」
俺はおぎゅうの手を掴み、ベットへと引き戻した。
すると、俺とおぎゅうの会話に気づいたのか、砂亜菜が部屋に入ってきた。
「おぎゅう、状態はどう?」
「たぶん...大丈夫。」
「そう。ちょっと様子見るわ。」
砂亜菜はおぎゅうの前髪を上げ、砂亜菜の額とおぎゅうの額を当てた。
「まだ熱はあるわね。きっとお兄ちゃんが触ったらやけどするくらいにね。」
「そんなか!?でも、普通の熱中症じゃそんなには...。」
「まぁ、普通のならね。だけど、お兄ちゃんとおぎゅうの違いは
そういえば、この前
あいつならもしかしたら、おぎゅうの熱の原因を知ってるかもしれない。
「砂亜菜、もしかしたら妖精ならなら治せるかもしれない。」
「確かに、エルなら過去に色々調べてたから知ってるかもね。じゃあ、エルに聞いてみましょう。場合によってはこの熱が大きいことを引き起こすかもない。人間でも熱中症は危ないものよね。それと同じで、妖怪もものによっては弱いかも。」
「おぎゅう、俺の部屋でゆっくりしてな。俺と砂亜菜で行ってくるから。」
「うん...いってらっしゃい。あ、砂亜菜。」
砂亜菜は振り返り、おぎゅうの言葉を待つ。
「ありがとう。」
「っもう。アタシはただお兄ちゃんの手伝いだから!」
「砂亜菜、ツンデレだね...。」
「あぁ、確かに砂亜菜はツンデレだ。俺もよくそのせいで___」
「うるさい!!」
俺の頬が再び襲われる。
その痛みを頬にかすかに感じながらふたりで妖精のもとへと向かった。
ご読了ありがとうございます。
作者の痲歌論です。前々から名前は変えていましたが、しっかりと報告します。
本日から活動名を、塩ボウズから、痲歌論(まかろん)とさせていただきます。
名前が変わったからといって今までと変わらず活動させていただきます。
おぎゅうの熱の正体はなんなのか。
そして、なぜ発症したのか。
次回もお楽しみに。
名前が変わってもこれからもよろしくお願いします。