佐藤くんの大嫌い家族   作:痲歌論

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__主は期待していたのか?


♥友と興奮♥

初めてあの2人と出会ったのは春の時だった。おぎゅうと会ったのもすぐだった。俺__佐藤裕樹(さとうひろき)は、今の現状を自分だけで打破できる気がしなかったので、親友__久世大輔(くぜだいすけ)と__五十鈴妖精(いすずえるふ)を含めた3人で話していた。

「んで、その姉妹は前に転校して、ウチに来た伊織っていう子と、3組に来た砂亜菜ってやつだろ?」

大輔は、両親が銭湯を経営しておりそこの高校を卒業したらそこに就くらしい。運動が大の得意で、筋肉も多いが勉強は下から数えた方が圧倒的に早い。

「僕のクラスに砂亜菜って人が来た。席は僕の後ろで、転校初日は僕に握手を求めてきたけど、適当に返しといた。」

妖精がヘッドフォンを首に下ろして、スマホをポチポチしながら大輔に続けて言った。

妖精は女子によく間違えられるが、実は男である。銀髪ショートで腕のところに白いラインが入った黒の上着をよく着ている(生徒指導室にとょくちょく呼ばれてる)。授業中以外ヘッドフォンをずっと付けているので話を聞いてるかわからないが、ヘッドフォンを首に下ろしたら確実に聞いてる。スマホをいじらながら。

「それでさ大輔、妖精。少し俺に案外あるんだけど__」

俺は前に思いついた作戦を2人に話した。その名も、多様性作戦。現代社会で、同性愛なども許されている。だから、この2人に協力をしてもらって男3人で夜の営み的なことをしてる感じにする。もちろん、親のいない時だよ。

「……うわ、キモ。」

妖精の言葉が1番痛かった…。

肉体的じゃなくて精神的に響く言葉はキツイって妖精。

「協力するのは問題ないんだけどよ、そんなことして俺らにメリットはあんのか?」

「協力するのは問題ないの!?」

「どうした妖精、恥ずかしいのか?」

「そういうことじゃ……」

もじもじするな!男だろ!女みてぇなことするな!目覚めるだろうが!

「嫌なら…作戦を変える。だけど、もしこれ以上出なかったらこれでいく!」

その後、何度も話し合いを行ったが良い案は出てこなかった。

ということで…。

「いざ決行!!」

「なぁ、妖精。俺らって裕樹の家来るのって初めてじゃねぇか?」

「確かに。というか、まずはあの姉妹が家でどんな服装か。」

「服装?なんでだ?そこまで問題ある事じゃ……はっ!」

「気づいた?もしかしたらだけど、家でラフな格好で裕樹を魅了するような服装だったら、近親そ__」

「それ以上はR―18になるからやめろ。」

「メタ発言もやめといた方が。」

 

☆ ☆ ☆

 

裕樹の部屋にて。

「おおおい、お前ら落ち着くぞ…。ききき今日は作戦の決行日だ。マジではしなくていいから、とりあえず声だけでも…。」

「1回裕樹が落ち着いたら?」

「そそ、そうだな…深呼吸。すぅーはぁーすぅーはぁー。よし!妖精、ヤるぞ!」

「僕みたいな…女の子にそんな大胆に言うなんて…」

トゥンク…じゃねぇよ!なんで俺は胸がときめいてんだコノヤロウ!こいつは男!大丈夫、きっと大輔も__

「やばい…妖精が女の子に見えてきた。」

ダメだったわ。ここにストッパーがいねぇ。どうしよう、これじゃあこの作品がBLになっちまう。

この作品の趣旨が変わろうとした時、部屋のドアがノックされた。

今の状況はまずい…。脱ぎかけてる妖精に俺は覆いかぶさってるし、大輔は息が荒いし…。

「主……入っていいか。私も主の友達とやらに会ってみたいのだ。」

「おぎゅう!?ちょ、ちょっと待ってくれ。」

おぎゅうならきっとストッパー役になってくれる!

そう期待したんだがな……。

「主、この前の続き……しよう。ほら、私の胸を、ぎゅっと…。」

「お、おい妖精!マジもんが目の前で見れるぞ!一応お前も男なんだから興奮するだろ!」

「まぁ…うん。」

やべぇ、変質者を呼んじまったかもしれねぇ。

大輔がこんな風になるのは初めて見るな。

昔からの付き合いで、憧れていたけど今の様子には憧れないな。こんな状態が学校にバラされたらきっとあいつは大変な目に…。

だから俺は、これを止めなくちゃいけない!

「おぎゅう!ダメだ!俺たちはそんな関係になっちゃいけない!」

「私はただ…揉んでほしいだけなのだが……。主は交尾を期待していたのか…?」

「あ…そういえば前は胸を揉んでほしいだけだったのか…ホッ…。」

安心したとき、元気になった息子をなんとかバレないようにしていたが、おぎゅうに先端を掴まれた。

「安心しているが、主のここは期待しているようだぞ。私は…別にシても構わない…」

心臓の音がよく聞こえる。目の前の光景にドキドキしてしまっている自分がいる。

期待している自分と罪悪感に包まれている自分もいる。

その時、廊下から「ちょっと待ったー!」という声が響くと同時に俺の部屋のドアが強引に開けられた。

「おや、主の妹の砂亜菜…。」

開けてきたのは砂亜菜だった。

「アタシの…アタシのお兄ちゃんなんだから!!」

砂亜菜の口から大きく放たれた言葉に少し驚いてしまった。

自分が姉妹を嫌っているのに関わらず俺のことを兄だと思っていたと知ると、どこか安心したような感覚だった。

 

 




ご読了ありがとうございます。
作者の塩ボウズです。
私の事情で投稿頻度が下がるかもしれません。いや、下がります。そこのところは申し訳ございません。
ですが、作品はしっかり続けていくので応援よろしくお願いします。
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