佐藤くんの大嫌い家族   作:痲歌論

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__あ、やっと返してくれた。


突入!学校!

今日も今日とて、新しい姉妹が出来たとのにも関わらずいつも通り1人で登校。

それは、俺が姉妹を嫌いだから。家族になったんだから仲良くしろと思われても仕方がないが、前にも話した通り俺には姉妹が嫌いな理由がある。

それが無くならない限り、俺はあの2人のことを好きにはなれないだろう。

そして今日もいつも通り教室で本を読んでいると、幼なじみの(あい)が隣でずっと話しかけてくる。

「ちょっと、裕樹ー?また無視?愛ちゃん悲しんじゃうなぁー。」

「お前、一人称愛じゃないだろ。」

「あ、やっと返してくれた。」

元気にニコッと笑う愛の表情はどことなく砂亜菜に似ていた。

そう思っていると、愛からあの“姉妹”について聞かれた。

「またかお前は。家でも学校でもそんなに話さないよ。まずまず、幼なじみならわかってるだろうが、俺は昔から姉妹というものが嫌いだろ。」

「そうだねー。でも、あれから時間も経ったし、もう大丈夫だと思ったんだけどな、私は。」

「時が癒してくれたら良かったんだがな。」

「時が癒してくれたら、あんな風に伊織ちゃんが裕樹のことを気になってないんだろうなー。」

そう愛が言うと、伊織が気になってしまい、そちらに目線を送ってしまった。

すると、愛の言った通りもじもじとした感じで俺を見つめていた。

だが、俺はすぐに読書に戻る。

「あらら、すぐに本読んじゃって。もしかして、伊織ちゃんと熱い眼差しで照れちゃったのかなー?」

「そんなことがあったら今すぐ早退する。」

「主が早退したら…私が……慰めてやろう…。」

愛の横から現れてきたおぎゅうが続けて言った。だが、なぜここにいる。ここは学校だ。

おぎゅうまでここに転校となったら困る…。

毎回寝ている時に裸でベットに入ってくるもんなんだから、同じように学校でもやられたらとんでもないことになるぞ。

「えぇー!?何この子可愛いー!」

「んにゃ、そんな風に撫でるな…。私を……撫でていいのは…主とその…姉妹だけだぞ。」

「そこに私も追加してよー!」

「今日…初めて会った人を……撫でて良いと…承認するわけがない…。」

ホームルームのチャイムが鳴り、愛は自席に戻りおぎゅうは俺の隣にいたままだった。

もちろん、先生が来るとおぎゅうは連れていかれしばらくすると先生と制服姿のおぎゅうが来た。

「えー、今日また転校生が来ました。では自己紹介お願いします。」

「よろしく……お願いします。主…いや、裕樹君のペットの……おぎゅうです…。」

はい来ましたクラスメイトの痛い視線。

「裕樹君、君は一体この子になにをしているのかな?」

先生がじりじりと問い詰めて来るのが怖すぎる…!確かにペットではあるけどここでは誤解を生むからやばい!

突然椅子を引く音が聞こえ、伊織が先生の元へ向かう。

「おぎゅうちゃんは私と裕樹と共に住んでる方です。ペットというのはおぎゅうちゃんの虚言です。ので、裕樹君は別に悪いことはしておりません。」

伊織は普段学校では真面目で誰からも好かれている存在、先生からも変な風には思われてなく、嘘はつかないと思われているのだろう。

先生はすぐに引いてくれた。

後で礼を言うか。

その日は休み時間におぎゅうがずっと俺の膝の上に座っていること以外普通だった。

だが、授業中にわかったのはとんでもなくおぎゅうが勉強出来ないということ。

化け猫ということもあり、人間の勉学に疎いことは予想はついていた。

その日の帰り道、俺と伊織とおぎゅうの3人で帰ることとなり、休日に砂亜菜含め4人で勉強会を開くことになった。

「てっきり俺は妖力で勉学もなんとかなるとは思ったが、出来ないのか?」

「無理…出来るけど……したくない。めんどうくさい。」

「おぎゅうがやりたくねぇだけじゃねぇか…。仕方ねぇ、一応俺だって勉強が苦手なわけじゃない。教えられることは教えてやる。」

「それと裕樹君、実は砂亜菜も…色々と。」

「は?砂亜菜も?マジか…まぁ伊織と2人体制でいけばなんとかなるよ。」

砂亜菜も勉強が苦手とはびっくりだ。あれだけでかい口を叩くもんだから俺よりなにもかも上とは思ったがな。

 

勉強会当日。

砂亜菜とおぎゅうは机でぐったりとしていた。

「こーら、2人ともしっかりしなさい。勉強会するわよ。」

伊織がしっかりしていて助かった。もししっかりしてなかったから俺は部屋に引きこもってるね。

「お姉ちゃん〜、なんで勉強会なんて開くのよ〜。それにおぎゅうが学校行くなんて初耳だったのに。」

「なぜか学校に来てて、色々あって学校に入ることになったらしいわ。」

「え?でもお金とかは…。」

「主が払ってくれる。」

自慢げに言うな。経済的に俺が死ぬんじゃ。

「というのは…冗談で……。本当は…主の両親が払ってくれる。」

「それじゃあ、感謝しなきゃね。ということでアタシは部屋で感謝するためになにかお礼の物を考え__」

「砂亜菜ちゃん?なに逃げてるのかしら?」

「お、お姉ちゃん…ひえぇ。」

おぎゅうと砂亜菜は俺たち2人にみっちり勉強を叩き込まれたとさ。




ご読了ありがとうございます。
作者の塩ボウズです。
今回はおぎゅうが学校に転校してくる話でした。
ちなみにおぎゅうは妖力で頭が良くなるのは本当です。
それと、身体能力も可能です。しようと思えばボンキュッボンも可能です。いつかの話に出しましょうかね。
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