トレーナーさんのことを意識し始めたのはいつだったか、なんて聞かれても私にも答えられない。
いつの間にか出会って、いつの間にかトレーナーとウマ娘の関係になって、いつの間にか二冠を達成して……流れ流れて結果として緩い関係性が続いた。
トレーナーになってって頼んだのは私だし、トレーナーもそれを結果として受け入れて、あのとき彼にはあとからトレーナーから降りるって選択肢もあったはずなのに、気がつけば大事な三年間を一緒に走ってきた。
クラシック二冠を取ってから、私達はそこまで勝利を得られなかった。当然だ、シニアにはスペちゃんやキングの他に、グラスやエルといった強いウマ娘ばかりが集まってる。他にも強いウマ娘たちばかりで、私はその中の玉石にもなれない外れ石。
だから3年目の終わりに、あの土砂降りの雨の中山でトレーナーさんは私にこう告げた。自分ではなく、もっと強くなれるトレーナーと一緒にトレーニングするべきだ、と。
その時だったとおもう。私が本気でトレーナーの膝にすがりついたのは。なんでかはその時は分からなかったけど、本気で泣きついて、おねがい、一緒にいて、私を見捨てないで、そうみっともなく暴れる私を、トレーナーは仕方ないと言って撫でてくれた。
今だから言えるけど、血統もない、才能もない、勝利もできない、そんな中でトレーナーまで失ったら、多分私は本当になんにもないウマ娘になって、自分自身が居なくなるような感覚がした。
だから私は今までのサボりぐせをやめた。トレーナーに呆れ、見放されたくないから。
だから私はゲートにもすんなり入るようにした。ゲートがどんなに狭くて怖くても、トレーナーから見捨てられることより怖くないから。
はじめのうちはトレーナーさんも驚いていたけど、受け入れてくれた。けど何時からか、トレーナーさんは私のことを不気味がって、だんだんと意識的に避けるようになった。
なんで、どうして、混乱する私はそれが見捨てられたと思った。いやだ、それだけは絶対にダメだ。私が私じゃなくなってしまう。
だからトレーナーさんのコーヒーに、タキオンからもらった少し強めの睡眠薬を入れた。
だから眠ってしまったトレーナーさんを、普段誰も来ない空き教室の中に閉じ込めた。
だから私はその空き教室のドアや窓を全部ふさいで、トレーナーさんが逃げられないように、助けが来ないようにした。
だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから、だから―――
「トレーナーさん、大好きですよぉ」
―――だから、
疲れすぎてなんとなく書いてたら怪文書らしきものが出来上がってたという恐怖(他の作品書かなきゃ)