2019年8月12日
「あ・・・」
あれ?
「おい大丈夫か!?救急車!!救急車を呼んでくれぇ!!!」
視界が歪んでる。ハッキリとものが見えない。意識も、すぐに消えてしまいそう。
あぁ、仮面ライダージオウ、最後まで見れなかったなぁ。BGMも主題歌もよかったから最後まで見たかった。
『確認しました。ユニークスキル、
どうなっちゃうんだろう?ソウゴ。本当に最低最悪の魔王になっちゃうんだろうか?グランドジオウも活躍できたところあんまり見れなかったし、残念だったなぁ。そういえば、映画もあるじゃん。絶対映画限定フォーム出るじゃん。見たかったなぁ。
『確認しました。
どんな姿なんだろう?オーマジオウの力を使うのかな?そうだったらまた新しいチートライダーとして名を馳せるし、熱いシチュエーションだよなぁ。って言うか寒っ!!
『確認しました。炎熱耐性、冷気耐性を獲得。二つを獲得したことにより、熱変動耐性を獲得、成功しました。続いて、チートライダー、スキルとして確立不可。処置として、種族、チートライダーとして再現。成功しました』
人が静かに死のうとしてるのに、一体この声はなんだ?バカにしてるのか?というか、何で急にこんなハッキリとものを考えられるように。あれ?視界が真っ暗でなにも見えない。遂に死んだのか?ハハッ!俺仮面ライダーのこと考えながら死んじまったよ。これからどうなるんだろう?天国にても、行くのかな?死後の世界ってどうなってるんだろう?
そんな、疑問を持ちながら、しばらくの間待っていると、突如、猛烈な光が視界を奪い、それが徐々に晴れていく。
目をシパシパさせながら開けると、そこは森のなかだった。
「ここはどこだ?」
俺は立ち上がりながらキョロキョロと辺りを見回す。どこを見ても森、森、森。道なんかはなく、遭難していると言っても過言ではない状況である。
「マジで、ここどこだ?」
森?何で森?せめてどこかの道にしてくれたらよかったのに。これただの遭難だからね。はぁ、というか、さっきから腰が重いんだが。
俺が腰の辺りをつかむと、ゴツゴツとした感触のものが腰にあった。見てみると、それは黄金の腕時計をもしたとある最強のライダーへと変身するためのベルトだった。驚いていたら消えてしまった。
「さっきの声、こういうことか」
先ほどの声も、何個かを除いて全てジオウに関するものを話していた。仮面ライダー、ジオウ、オーマジオウ、オーマフォーム。
ん?オーマフォーム?ってことはジオウ、映画でオーマジオウの力使うのか・・・って、ネタバレくらったぁああああああ!!まぁもうその映画も見れないんだけどね。見たかったなぁ、オーマフォームの無双。
「あ、俺がやればいいのか」
そうだよ、オーマフォームの力持ってるんだったら俺がやればいいんだよ。
ってそんなことよりもこの森から脱出しないとアカン。俺は、とりあえず小さい頃に見ていたサバイバル漫画の知識を生かして、太陽で方向を知り、とりあえず北に進むことにした。
しばらく進むと、人の足跡と犬の足跡を発見した。
「まだ暖かい」
近くにいるな。もしかしたら森から出る方法を知ってるかもしれない。後を追ってみよう。
俺は足跡をたどり、足跡の主達を発見した。足跡の主達は、なんとゴブリンと巨大な狼だったのだ。
「に、人間じゃねぇ・・・」
しかも魔物ときた、確実に俺は攻撃される。俺はただ森を抜ける道を知りたいだけなのに・・・。
「そこにいるのは誰っすか?」
げっ!気づかれた!
「人間!?どうしてこんなところに!?」
「あはははぁ~、迷って」
「おっちょこちょいな人間っすね、森の出口まで案内するっすよ」
とても親切なゴブリンでよかった。これで攻撃されたらヤバかった。いや、やばくないか、一応偽者だけど我が魔王だし。
「でも少し待ってくださいね?ちょっとこいつの相手しなきゃいけないんで」
ゴブリンが指差した方を見ると、巨大なイノシシがいた。
「なんじゃありゃ」
「魔物っすよ、あれうまいんですよ、焼くと肉汁が溢れだしてきてそれはもう」
よだれを滴しながら言うゴブリン君。
「うまそうだなそれ」
想像するだけでも美味しそうだ。でもどうやって倒すのあれ。剣で斬るのか?いや無理そうだけどな。しかもゴブリン君持ってるの棍棒だし。
「ねぇ、ゴブリン君」
「何すか?」
「あいつ俺が倒してもいいかな?」
「いいっすけど出来るんすか?」
「まぁ、出来ると思う」
俺は体をまさぐりジクウドライバーを取り出そうとするがない。
「あれ?ジクウドライバーは?」
どうしようかと思っていたその時、腰の辺りにクウガのアークルのように体内から現れた。
「あ、俺版のジオウって肉体変化型?」
本物のジオウとは異なることに気づきながら次に、ライドウォッチを探した。ポケットにもどこにもないので困っていたら手に光と共に現れた。
「俺のジオウ、本物と違いすぎね?変身プロセス。まぁいいや、ちょっと俺の力を試してみよう」
ライドウォッチのウェイクベゼルを90度回転させ、ジオウのレジェンダリーフェイスを出現させ、ライドオンスターターを押し、ライドウォッチを起動した。
『ジオウ!!』
それをD9スロットに装填した。すると、時計の紋様が背後に現れ、ライダーの文字が現れる。
「おおおお!!何すかそれぇ!!なんか超カッコいいっす!!」
目をキラキラさせながら俺を見るゴブリン君。
「そうだろう、それじゃあ、変身!!」
ジオウお馴染みの構えからジクウドライバーを360度回転させる。
『ライダーターイム、カメーンライダー!ジオーウ!!』
すると、体がむずむずし始める。肉体変化が始まった証拠だ。肉体変化が完了すると、ライダーの文字が顔面に引っ付く。クウガみたいなジオウだな。
「おおおおおおお!!姿が変わったっす!!すごいっすね!!あんたのスキルの力っすか?」
「うん、ユニークスキル、時之王者っていうやつの力だよ。って、そんなこと説明してる場合じゃない!」
「ブルルルルル!!!」
気をなぎ倒すほどの威力の突進を行ってくるイノシシ。はじめての戦闘なので、ギリギリでそれをよける。
「今の俺には、反射神経とか戦闘センスが皆無。なら、スピードでそれをカバーする」
『ドラーイブ』
俺は頭の中に念じ、ドライブライドウォッチを取り出し起動。それをD3スロットに装填し、また360度回転させる。
『アーマーターイム!!DRIVE!ドラーイブ!!』
ジオウに変化した肉体に、仮面ライダードライブを思わせるアーマーが引っ付く。
「さぁ、ひとっ走り付き合ってね?」
俺はドライブアーマーの加速能力でイノシシを翻弄して、近くの岩に激突させる。
「これで、終わりだ!!」
『フィニッシュターイム!!ドラーイブ!!』
二つのライドオンスターターをもう一度押し、必殺待機状態へと移行させ、ドライバーを360度回転させる。
『ヒッサーツ!ターイムブレーク!!!』
音声と共に、ドライブのドリフトカイテーンをおもわせる回転をしながら高速移動しイノシシに攻撃を加えていく。最後に、体当たりを加え、トドメを差す。
「おおお!なかなかやるっすねぇ!」
「すごいだろう!俺の時之王者!そういえば、ゴブリン君、名前は?」
「俺はゴブタっす!」
「よろしくゴブタ君!俺はソウゴだ」
「よろしくっすソウゴ!そうだ!このイノシシ、うちの村で食べていかないっすか?」
「え?いいの?俺人間だよ?」
「何言ってるんすか?さっきは急だったすから気づかなかったっすけど、ソウゴ魔物っすよ」
きょとんとした顔でゴブタ君が言ってくる。
ええええええ!!俺魔物なの!?そういえば、変な声がこんなこと言ってたな。
(チートライダー、スキルとして再現不可、処置として、種族、チートライダーとして再現。成功しました)
俺の種族チートライダーだ!!なんだ種族チートライダーってバカみたいな名前の種族じゃないか!!!
「さっ!うちの村はこっちっす!」
「え、あ、ちょっと待って!」
俺は変な種族に転生してしまったことに嘆きながらゴブタ君の村へと向かった。