転生したら最高最善の魔王だった件   作:競馬好き

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狂いゆく歯車 ジオウ版

「リムル・テンペスト、魔物を統べるもの。ソウゴ、時の王者。あなた達に、オークロードの討伐を依頼したいのです」

 

やっぱり居るんだ、オークロード。

 

「オークロードの討伐・・・えっと、俺達がですか?」

「それについてはもう既に対策はこうじてあるよ」

「まぁ、そうでらしたんですね!」

「マジで!?」

「ただし、君たち全員に危険が伴うけどね」

「それはどういうことですか?」

 

シュナが不安そうな顔でこちらを見てくる。俺はラビットタンクハザードライドウォッチを生成し、机に置く。

 

「こいつはもしかして、仮面ライダービルドの」

「そう、ラビットタンクハザード」

「一度、なにやら私と相反する力を確認したのですが、これでしたか」

「まさか一度使ったのか!?」

「うん、使ったよ。他にもハザード系統のライドウォッチを使えば、いけるかもしれない」

 

俺はホークガトリング、海賊列車、キードラゴン、スマホウルフのライドウォッチを生成し、机にのせた。

 

「あの、なぜそんなに警戒しているのですか?これを使えばオークロードに勝てるんですよね?」

 

シュナは不思議そうな顔でこちらを見てくる。そういえば、彼らにはハザードフォームについてなにも教えてなかったな。

 

「勝てるかもしれないって感じだけどね。このウォッチ達は仮面ライダービルドのフォームのうちのひとつ、ハザードフォームっていう形態の力を宿しててね。文字通り、暴走する形態なんだ」

「暴走・・・」

「仕組みとしては、このハザードフォームは、体全体に薬品を浸透させ、戦闘能力を引き上げるんだ。だけど、その薬品の副作用として、戦闘が長引くと、脳が薬の刺激に耐えられなくなり理性を失う。その瞬間、目に写る全てを破壊する」

「っ!?そんな危険な力を使うんですか!?」

「うん、あえて暴走を起こして、オークロードを倒す。俺の戦闘技術じゃ、オークロードを相手にしても勝てないかもしれない」

「他のライダーの力を使ってもですか?」

「能力が強くても、俺の技術が合わないと、能力に振り回されるだけだからね。暴走すれば、的確に相手の弱点を狙ってくれるそれに賭ける」

 

とても心配した顔で俺を見てくる皆。でも覚悟は出来てる。

 

「オークロードに勝ったら、みんなで暴走してる俺を倒してくれ、全力で頼む。俺一人で決めたことは謝るよ。ごめん」

「そんな・・・」

 

俺はウォッチを消すと、皆に頭を下げた。これは、魂の回廊で繋がっているリムルにも内緒にしていたことだ。絶対に止められるからね。

 

「わかった、オークロードの相手、お前に任せるよ。だ!け!ど!妥協案が見つかれば、それを優先するからな!!」

「わかった、ありがとう」

「ソウゴ様の件はわかった。しかしトレイニーとやら、先程から随分と身勝手な物言いじゃないか?なぜこの町に来た?ゴブリンよりも強い種族はいるだろ?」

「そうですわねー、オーガの里が健在でしたら、そちらに出向いたでしょう。まぁ、そうであったとしても、この方達の存在を無視することは出来ないのですけれどね。オークロードにドライアドの里を狙われれば、我々だけでは対応できません。ですからこうして、強きものに助力を願いに来たのです」

 

俺達のことは、前々から知ってたってことか。というか、木の精霊だからこの森の状況を木を通じて知ることなんて簡単か。

 

「オークロードがいるってこと事態、俺達のなかでは仮説だったんだけどー」

「ドライアドは、この森で起きたことなら、大抵のことは把握しておりますの。居ますよ、オークロード」

 

のんきにポテチを食べながら言ってくるトレイニーさん。そんな軽く言われても、こっちはハザードを使って戦うくらいには強敵なんだけどな。

 

「ドライアド様がお認めに!」

「なら、本当だってことか」

 

リムルは、顎に手をやり、しばらく考えた後、トレイニーさんに返答した。

 

「返事は少し待ってくれ、鬼人達の援護はするが、率先して藪をつつくつもりはないんだ。情報を整理してから答えてくれ。こう見えても、ここの主なんでな!」

 

その後、トレイニーさんは会議に出席し続けることになった。両隣にいるリグルドとカイジンさんは額に汗をかいており、気まずいようだ。

 

「会議を続けるぞー、オーク達の意見について、なにか意見があるものはいるか?」

「思い当たることがひとつあります」

「ん!」

「ソウエイ、私達の里、調査してきましたか?」

「はい」

「その様子ではなかったのですね?」

 

どうやら、シュナはソウエイに里の調査を行わせていたようだ。そしてなにやら、わかったことがあるらしい。

 

「はい、同胞のものも、オークのものも、ただのひとつも」

「何が?」

「死体です」

「ええ!?」

 

死体がない?どういうことだ?

 

「20万もの大軍が食えるだけの食料を、どうやって賄っているか疑問だったが・・・」

「もしかして食ったのか?死体を?」

「ユニークスキル、飢餓者(ウエルモノ)

「飢餓者?」

「どんなスキルなの?」

「世に最悪をもたらす者、オークロードが産まれながらにして保有するスキルで、オークロードの支配下にあるすべての者に影響を及ぼし、蝗のようにすべての者を食べ尽くす。喰らった相手の力や能力さえも取り込み、自分の糧とするのですわ。あなた様の捕食者と似ていますわね?飢餓者の代償は、満たされることのない飢餓感。オーク達は果てしない飢えを満たし、力を得るためだけに進むのですわ。ただそれだけに、彼らの王の望み故に」

 

まるでアマゾンズみたいスキルだな。

 

「うーん!!てことは、うちも安全ではないな、嵐牙狼(テンペストウルフ)に鬼人、ホブゴブリン、そして仮面ライダー。味はともかく、オーク達の欲しがりそうなエサだらけだ」

「お前もな」

「え、俺?」

「なーにが俺?だよ、最強のスライム」

「え?」

 

苦笑する皆を。ほんと、この人は自分がどれだけ強い存在なのかわかってないよな。

 

「オークロード誕生のきっかけとして、魔人の存在も確認しておりますわ。あなた様は放っておけない相手でしょうけど」

「魔人か」

「いずれかの魔王の手の者です」

「ふーむ」

 

オークロードへの対処法はあるけど、大軍の相手をどうするかなぁ。

すると、突然トレイニーさんが立ち上がった。

 

「リムル・テンペスト様。改めてオークロードの討伐を依頼します。暴風竜ヴェルドラの加護を受け、牙狼族を下し、鬼人を庇護し、時の王者と友情をかわすあなた様なら、オークロードに遅れを取ることはないでしょう」

 

その言葉を聞いたリムルは、俺と大賢者に相談してきた。

 

(うーん、大賢者、ソウゴ、どう思う?信用して良いと思うか?)

(別に俺は大丈夫だよ。戦う覚悟は元から出来てる)

『ドライアドは、ジュラの大森林の管理者。不届きな者、森に対して害意を持つものに対し、天罰を下す存在と言われています』

(天罰、かぁー。でも20万だぞ?)

(オーズのガタキリバコンボの力を使って50人は人増やせるよ。俺の分身だけどね)

(でもそういうのってあれだろ?スペックが落ちたりとか)

(しないよ)

(えっ?)

(ガタキリバはスペックが落ちたりしない分身を50人作り出せるんだよ)

(マジか、それはすごいな。でも20万だからなぁ・・・)

 

「当然です!!」

「ええ!?」

 

と、紫苑がリムルに抱きつきながら自信満々に言った。

 

「リムル様にかかればオークロードなど敵ではありません!!」

「やはりそうですよね!」

「ええ!!」

 

(うっそー!この子、勝手に・・・)

 

「わかったよ、オークロードの件は俺が引き受ける。皆もそのつもりでいてくれ」

「はい!もちろんです、リムル様!」

「どうせ最初からそのつもりさ」

「俺達は旦那を信じてついていくだけさ」

「その通りですぞ!!我らの力を見せつけてやりましょう!!」

「「「おう!!」」」

 

オークロードと、本格的に戦争をすることが決まった。そして、ハザードの力を使うことも。

そして、作戦会議が始まった。

 

「オーク20万もの大軍を相手取るとなると、蜥蜴人との同盟を前向きに検討したいところだが、使者がアレなんだよなぁ」

 

 

『我が名は、ガビル!!!』←アレ

 

「はぁ、話が通じるやつと交渉したいところだが・・・」

 

ガビルのお父さんとかと話が出来たら良いんだけどね。

すると、ソウエイが立ち上がり、解決案を提示してくれた。

 

「リムル様、蜥蜴人の首領と直接話をつけてもよろしいですか?」

「ソウエイ、出来るのか?」

「はい」

 

すごい自信満々で返事をするソウエイ。もう既に蜥蜴人の村の場所は突き止めてるみたい。

 

「よし!では蜥蜴人と合流し、オークを叩く!」

「「「ハッ!!」」」

「決戦は、蜥蜴人の支配領域である湿地帯になるだろう。これは、蜥蜴人との戦線協定が前提条件だ。頼んだぞソウエイ」

「お任せを」

 

一瞬にして消えていき、任務を遂行しはじめるソウエイ。ほんと優秀だな。

さて、俺も、各ハザードウォッチで出来ることを探ってみよう。というより、ビルドにあるすべてのベストマッチフォームの戦闘スタイルを学んでいけば良い。こういう時に活躍するのが、俺の念写だな!

 

「みんな、俺が暴走したときのために、ビルドにある、あらゆるベストマッチフォームの戦闘スタイルについて、覚えておいてほしい」

「ですが、ライダーと言う戦士達の戦いの資料がこの世界にはありません。どう学べば・・・」

「大丈夫、俺のスキル、念写を使えばすぐに見れるよ!それじゃ、行くよ?」

 

俺はスキル、念写を発動し、白い布で代用したスクリーンに仮面ライダービルドの映像を写していく。

 

「仮面ライダービルドは、有機物と無機物の力を宿した、フルボトルというアイテムを使うライダーだ。基本フォームとなるのが、ラビットタンク。ウサギと異世界にある戦車という兵器の力を使って戦う」

 

『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!!イェェエエイ!!』

 

 

「鎧が2色に別れてるんですね」

 

良いところを指摘してくれるベニマル。ここからがビルドのスペックの特徴だ。

 

「そう、だから、部位によっては左右で違う性能を発揮するんだ。まずはラビットの方。ラビットの鎧は俊敏性と跳躍力の強化。高速でジャブなど、手数で攻めてくる。タンクの鎧は高い機動力と頑強さ、そしてパワーを兼ね備えている。このラビットタンクフォームは、とてもバランスのとれたフォームなんだ。だけど、今言った性能は通常のラビットタンクの性能だ。ハザードとなれば、これが強化された性能で君達に襲いかかってくる。さらに、暴走状態では、君達の首、心臓のある胸、脳のある頭を中心に狙い、確実に殺すことを重視した攻撃を仕掛けてくる。以降のフォームも同じだ」

「了解しました!」

「失礼。意見、よろしいでしょうか?我が魔王」

「もちろんだよウォズ」

「ありがとうございます。ラビットタンクハザードの場合、一番隙が有るとすれば、必殺技のライダーキックの時です。ライダーキックを受け止め、ベルトに装填されたウォッチを取り外すことが出来れば、変身を解除することが出来ます。それが、倒さずに我が魔王を止めることが出来る方法でしょうな」

「ありがとうウォズ。ウォズは、この場で唯一、暴走状態のハザードと戦ったことがある人物だ。でも、この方法は、ウォズが変身したフィーチャリングキカイの防御力があってこそのものだ。無理そうだったらやめてくれ、君達の命が危険だから」

「了解しました、ソウゴ様」

 

あまり今言った方法はやらないでほしい。フィーチャリングキカイの防御力でもあれだけの怪我を負ったんだ。変身できない彼らがやったら大怪我間違いなし、命だって危ない。

 

「では、次のフォームだ。次のフォームはゴリラモンド。このフォームはー」

 

 

その後、すべてのベストマッチフォームの解説を終了し、次にハザードという共通の性能を解説していく。

 

「ハザードは、共通してある能力を有している」

「暴走する以外にもあるんですか?」

「ああ、ハザードには、接触した物体を、分解・霧散させる機能があり、必殺技発動時には、敵の装甲を分解し、剥き出しになった中枢にエネルギーを叩き込み、破壊するといった能力がある。この能力は、たぶん肉体にも影響する。だから、再生能力を持ってないと心臓だったり脳に直接エネルギーを叩き込まれる可能性がある。そうなれば即死は免れない」

「なんと危険な能力ですじゃ・・・」

「なら、さっきの方法で止められるのは俺とウォズさんだけか・・・」

 

と、リムルが言う。でもとてつもないダメージがリムルに残ってしまう。そうなればオークロードを討伐できるものがいなくなってしまう。それだけは避けたい。だから、なんとしてでもハザードでオークロードを倒さなければならないのだ。

 

「とりあえず、ハザードの能力については大体わかった。暴走したときの対策は、俺がなんとかしておくよ!」

「ありがとうリムル」

「もしくは、また私が、我が魔王を止めて見せます」

「ありがとうウォズ、頼もしいよ」

「お褒めの言葉、ありがたき幸せ」

「それじゃあ、これで会議は終了とする。武具の点検などを行って出陣の準備をしておくように!」

「「「「ハッ!!」」」」

「了解!」

 

これにて会議は終了。すぐに出陣となる。待ってろよオークロード。絶対倒して、この森に平和を取り戻して見せる。

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