「ここがうちの村っす!」
ついた村は、ゴブリン違と狼が協力しあいながらのどかな暮らしをしている村だ。
「いい場所だね」
「そうっすか?気に入ってくれたなら嬉しいっす!そうだ!ここの村長に会ってほしいっす!」
やっぱり村長いるんだ。まぁそりゃそうか、しきる人がいないと村は機能しないか、ただでさえ小さいのに。
「リムル様ー!お客さんを連れてきたっすよー!」
「おー!ゴブタ君、ありがとう」
この村で一番豪華な家に入ると、水色のスライムがちょこんと座っていた。
え?スライム?
「君がお客さんかい?たいしたもてなしがいま出来ない状況だけど、楽しんでいってくれよ!俺はリムル!」
「俺はソウゴ、よろしくお願いします。あの、ほんとにスライムが村長なの?」
「へー、名前持ちか、誰かに着けてもらったのか?」
「え?どういうこと?」
名前を着けてもらう?誰かに?まぁそうなんだろうけど、俺親居ないし、着けてもらったわけじゃないのか。なら俺名無しなのか。
「いえ、自分で名乗ってるだけです。俺親居ないですし」
「え!?そ、それは悪いことを聞いたね、どうだろう、そのソウゴって名前、俺が着けてあげようか?
「え!?いいんですか?ありがとうございます」
この世界で名付けは特別なことなのだろうか?
俺はそんな疑問を持ちながらリムルさんに名付けされるのを待った。
「お前の名は、ソウゴだ」
リムルさんが俺に名付けをすると、リムルさんから膨大な量のエネルギーが俺に流れ込み、リムルさんがぐったりし始めた。
「大丈夫ですか!?」
「き、君、ものすごいポテンシャルを秘めているね」
スライムの顔がさらに青くなり、具合が悪いことがよくわかる。
名付けをするとこんなことになるんだ!?気軽に頼んださっきの俺を怒りたい。
「本当の本当に大丈夫ですか?」
「大丈夫だって!君は心配性だなぁ」
リムルさんは軽く言ってるけど、相当キツかったはずだし。
「君、出身はどこなんだい?」
「出身ですか?日本」
そう言おうとして、ふと思った。この世界に日本があるかもわからない以上、存在しない国が出身ですなんて言ったら怪しまれるのではないか?
「君、いまなんて?」
そんなことを考えていると、リムルさんがこっちに近づき、じっと俺の顔をみてくる。
「ゴブタ君、彼と二人にさせてくれ、盗み聞きも無しだ」
「わかったっす!ほら、みんな出るっすよ」
そう言って、リムルさんはゴブリン達を外へ追いやった。
「君、いま日本って言ったよな」
「は、はい」
俺は息をのみ、何をされるのか恐怖しながらリムルさんの次の言葉を待っていた。日本って言葉は言っちゃいけなかったのかもしれない。もしかしたら、呼んではいけない魔物の名前と日本という国名が偶然同じだったのかもしれない。
しかし、俺の心配は、リムルさんのある言葉で意味をなくした。
「君もこの世界に転生してきたのかい!!」
「え?」
どういうこと?
「俺も元日本人なんだよ!!」
えっと、リムルさんは俺と同じように転生してきたってことでいいのかな?ということは、この世界には、俺以外の転生してきた人がいるってことか!!
「まさかもう同郷に人に会えるとは思わなかったよ!!これからよろしくな!」
「よろしくお願いします!俺も同じように転生してきた人が居たなんて夢にも思いませんでしたよ!」
でもスライムに転生したなんてリムルさんは苦労しただろうなぁ。いや、俺と同じように転生したってことは、この人も俺みたいに強い力を持って転生したことになる。もしかしたら俺よりも強いのかも。
「そうだ!同郷のよしみで、お前もここにすまないか?家とか無いだろうし」
「ええ!?いいんですか!!ありがとうございます!!」
こんなにすぐ住むところが見つかるとは思わなかったなぁ。雨風に晒されながら眠るのは辛いからな。
「それじゃあ、小さいけど、この村を案内するよ!!」
「はい!お願いします!」
その日、リムルさんに連れられ、俺は村をまわり、歓迎会をして眠りについた。
これが、後に、俺と共に魔王となるリムルさんとの出会いだった。