転生したら最高最善の魔王だった件   作:競馬好き

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正義と悪:2019

ゲルドは、民を守るために、虐殺を行っていた。許されることではない。だが、それをしなければ、未来ある子供は、死んでいってしまう。彼が魔王とならなければ、今頃オークは全滅していたであろう。

 

彼を倒せば、全てが丸く収まる。しかし、オークは全滅する。子供達は、死んでいってしまう。

 

彼を倒していいのか?

 

それが最善の道なのか?

 

それが本当に正しいことなのか?

 

わからない。

 

俺にはわからない。

 

俺は、どうすればいい?

 

俺は彼を倒し、以降、胸を張って生きることはできるだろうか?

 

オーク達を犠牲にして、生きてもいいのだろうか?

 

そんなわけがない。

 

俺は、どうすればいい?

 

何をすれば正解なんだ?わからない。

 

わからない。わからない。

 

わからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからない。

 

 

わからない!!

 

「落ち着きなよ」

 

すると、背後で声がした。

 

振り向くと、そこには、魔王がいた。

 

「やぁ、この世界のジオウ」

「常磐ソウゴ!?」

 

本物の常磐ソウゴがそこにはいた。

 

「な、なんでここに!?」

「さぁ?でも、君が居るからかな?うん、きっとそうだ!」

 

自信満々に言う本物ソウゴ。オーマジオウの力が影響しているのだろうか?

 

「それで、君はどうしたの?」

「え?」

「そこでうずくまってたじゃん。どうしたのかなって?」

「そ、それは・・・」

 

俺はことの顛末を話した。戦争のこと、オークロードのこと、仲間のこと、オークたちのこと、ほかの種族のこと。なにをどうしたらいいのか、わからなくなったこと。

 

「なにをしたら正しいのか、どうしたらみんなを助けられるのか・・・」

「うーん、確かに、何が正しいのか、何が正しくないのかって、すごく難しいよね。正義と悪ってさ、どちらか一方が存在し続けるってのはないんだと思う。だから、俺はどっちも統べることにしたんだ。だから、俺はみんなを救えた。だからさ、善とか悪とか関係なくさ、全部救えばいいんだよ!」

「そんな綺麗事、実現できるわけない。俺が生きているのは、現実なんだから。作られた世界じゃないんだから」

「別にいいじゃん、綺麗事だって、それがみんな一番望んでいることなんだからさ。それを叶えるだけの力を、俺たちは持ってるんだし。ねぇ、この世界の俺、君のしたいこと、なにかな?」

「俺のしたいこと?」

「そう!君が、あの戦争をどう終わらせたいの?」

 

俺が、したいこと・・・。

 

俺は、オークも、リザードマンも鬼人もみんな救いたい。みんな、笑顔でいて欲しい。

 

「俺は、みんなが笑顔でいられたら、いいと思います」

「なら、それを叶えようよ!俺たちは魔王だ!!みんなが笑顔になれる、そんな魔王を目指せばいいんだ!」

 

みんなが、笑顔になれる魔王、か。

 

「なれますかね?俺に」

「それはわからないよ。でも、時間は前にしか進まない、巻き戻ったりしないんだ。時計の針がぐるっと一周して、もとの場所に戻ったとしても、その時間はもう別のものだ。それに、君には俺と同じく、仲間がいるだろ?」

「はい、たくさんいます」

「ならさ、その人たちも巻き込んでさ、全員で全員のこと救おうよ!独りよがりじゃあ、何にも解決しないからさ」

 

 

全員で全員を救う、か。そっか、俺、さっきまでずっと、俺がみんなを守らなきゃって思ってた。ジオウだから。仮面ライダーだからって。でも、俺の力じゃ、叶わないこともある。善も悪も光も闇も関係なく、みんなで、乗り越えていけばいいんだよな。

 

「もう大丈夫そうだね?」

「はい、行きます。俺、なんか」

「行ける気がする?」

「はい!」

「そっか、それじゃあ、頑張ってね、この世界の俺」

「はい、またどこかで会いましょう。ソウゴさん」

 

そして、俺は、常磐ソウゴと別れた。

 

 

 

 

リムルside

 

 

ソウゴが動かなくなってから少したった。その状態をチャンスと見たゲルドは肉切り包丁を振り下ろす。しかし、不可視のバリアによって、それが弾かれた。

 

「ソウゴ、どうしたんだよ?」

 

 

俺がそう呟くと、突如、ソウゴの体が輝き始める。

 

 

「な、なんだ!?」

 

 

光が晴れると、変身を解いたソウゴが、現れ、ゆっくりと歩き始めた。

 

 

「見つけたよ、俺が目指す、これからの道を、夢を、歴史を」

 

 

そう言うソウゴの目は、変わっていた。男の目をしていた。

 

「俺は決めたよ。俺は、ここにいる全員を救う!!オークだろうが鬼人だろうが、蜥蜴人だろうが関係ない!!俺は、善も悪も関係なく、全員の未来を切り開く!!その答えが、これだ!!」

 

そう言うソウゴの手には、俺たちが見たこともないウォッチが握られていた。

そして、それを、前に突きだし、スターターを押し込んだ。

 

 

『ジオウⅡ!!』

 

『『ジッオーウ!』』

 

ガシャン!ガシャン!

 

そのウォッチは、一つにして二つのウォッチであった。前まで、アナログ時計の音だった待機音は、未来的で、リズミカルな音へと変化していた。

そして、ソウゴは叫ぶ。己を変える合言葉を。

 

「変身!!」

 

 

『『ライダーターイム!!』』

 

『仮面ライダァ~』

 

『ライダァ~』

 

『ジオウ!』『ジオウ!』『『ジオウⅡ!!!』』

 

 

ソウゴは、仮面ライダージオウⅡへと、新たな領域へと進化を遂げた。

 

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