転生したら最高最善の魔王だった件   作:競馬好き

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恐れ

「「「「かんぱーい!!」」」

「か、かんぱーい・・・」

 

お、俺達は、う、打ち上げと称して飲みに出掛けていた。だが、こんな店とは聞いてない!!俺、前世ではこんな店一回も行ったことがないんだぞ!!露出の激しい服を着たお姉さん達が隣に座ってるなんて俺には耐えられない!!なんか悪いことしてるみたい!

 

「ソウゴ、そんなに顔を赤くして、まさかこういう店がはじめてなのか?」

「うぶだなソウゴ、こういう場は楽しんでおけばいいんだよ」

 

楽しむ?そんなの無理だね!だって横を見れば超綺麗なお姉さんがニコッとこちらに笑みを見せ、恥ずかしくなって下を見れば、なにとは言わないがポヨポヨと揺れているものが二つあり、どこを見ればいいのかわからず、涙目でリムルのほうを見る。

 

「こりゃダメだな、ソウゴには刺激が強すぎた」

(おい、お前何歳で転生してきたんだ?)

(17歳)

(あー・・・)

 

なにかを察したような顔をするリムル。学生で転生してきて、ここまでのステップアップは俺は耐えきれないよ!

 

「違う店にすればよかったか?」

「いえいえ!大丈夫ですよ!みんなで楽しんでください、俺はあっちのほうにいますんで!」

「だがなぁ、誘ったほうとしては、二人が楽しんでくれないとなぁ」

「すみません、未熟なばっかりに」

 

何で俺はあんな歳で転生しちゃったんだろう?ちょっとでもいいから社会勉強をしてからがよかった。俺は飲み物を持って少し離れた席に移動した。

 

 

離れたはいいが、やはりつまらないのが現状だ。俺は暇潰しがてら、ライドウォッチを作り出し眺めた。

 

「あら、それはなに?おもちゃ?」

 

すると、この店のママさんが話しかけてきた。

 

「あ、え、えっと、おもちゃじゃないです。こ、これは・・・歴史です」

「歴史?一体なんの?」

「えっと、言ってもわからないかも」

「なら、教えて、どんな歴史なのか」

「わ、わかりました」

 

 

俺はスキルの念写を使って、平成仮面ライダー、20人を写した。それぞれお馴染みのポーズをとるライダー達。その中に、俺が変身する仮面ライダージオウがいる。最高最善の魔王になるライダーが。

 

「この人、いえ、魔物かしら?この方達の歴史なの?」

「はい、平成仮面ライダー、一つの歴史に集結した、立派な戦士達の名前です」

「いっぱいいるわね、私はこの人が好きかな?」

「仮面ライダー鎧武ですね、フルーツのアーマーを纏って戦うアーマードライダーっていう種類のライダー。平成ライダー15人目。最後は神様になった仮面ライダーでした」

「神様!?」

 

ママさんが出すとは到底思えない声を上げると、その声に反応して皆こちらを向く。

 

「なんだソウゴ、結局よろしくやってるじゃねぇか!」

「こ、これは仮面ライダーのことを教えてて」

「カメン、ライダー?」

「なにそれ!私も聞きたい!」

「もしかして、俺の剣を複製したときになったやつのことか?それなら俺も聞きてぇな」

「そういや、俺もちゃんとソウゴに聞いてなかったな、仮面ライダーのこと」

 

続々と集まってくるみんな。お姉さん方の乳圧でちょっと苦しい。でも、仮面ライダーについては、リムルにはちゃんと話したい。この場を借りて話しておこう。

 

「ぷはっ!そ、それじゃあ、話すよ、ライダーのこと。俺の力のこと」

 

俺はまずクウガのライドウォッチを手に取り、話をはじめた。

 

 

 

 

「す、すごいな仮面ライダー」

リムルが額に汗を流しながら答えた。

「ええ、想像していたよりも遥かに凌駕するほどの内容だったわ」

「これうちの店でしてもよかったのかしら?」

「それでそれで、君はどんなライダーなの?」

 

テンション高めのお姉さんが、俺に詰め寄ってくる。これからジオウの話をするところだ。

 

「俺は、この時計をモチーフにしたライダー、仮面ライダージオウだ」

 

仮面ライダージオウ。すべてのライダーの力を受け継ぎ、時空を越え過去と未来をしろしめす時の王者。産まれながらの王にして、最高最善の魔王にも、最低最悪魔王にもなれる平成最後のライダー。

 

「これは俺達が捕まってたときに話してくれたな!さっきまで紹介してたすべてのライダーの力が使えるんだよな?」

「ええ!?そうなの!?」

「とんだ魔王ライダーね」

 

リムルは驚かないけど、他の人は目を見開いて驚いている。やっぱり、ライダーの力って、強いんだなぁ。

 

「そうだよ、このライドウォッチの力でね」

「思うんだが、一体これはどういう仕組みであの鎧が出せるんだ?」

「それは俺もわからない、なんたって、俺は偽物のジオウだから」

「どういうことだ?」

 

俺は、この人達にこの力を手にいれるまでのことを話した。リムルのことを省いて。事故にあい、死んでこの力を持って転生した。右も左もわからない中、俺はゴブタに出会い、はじめてこの力を使った。最初に使ったのはドライブの力。その力で猪を倒し、リムルと出会った。リムルに、ソウゴ。本物のジオウと同じ人物の名前を着けてもらい、ここまでやってきた。

 

「それじゃあ、もともとお前さんは人間だったってことか」

「そうだよ」

「急に魔物になって怖かったでしょうに」

「ううん、そうでもなかった、魔物になったことは怖くなかったけど。内心、自信がなかったんだ、このライダーの力を使うことが」

 

仮面ライダーの名を冠するということは、これまで俺がテレビで見てきた人たちと同じ人物になるということ。ましてやジオウだ。自信がなかった。ただの学生が、急に仮面ライダーになったのだ。もしかしたら失敗しちゃうんじゃないかって、だれかを傷つけちゃうんじゃないかって。

 

「そうだったの」

「うん、いまでも怖いんだ」

 

目を伏せてジオウライドウォッチを見つめる。キラリと光るそのウォッチは、本来俺が持つべきものじゃない。

 

「ソウゴよ、なに気負ってるんだ?」

「カイジンさん?」

「その思いがあれば、お前は大丈夫だ。人ってのは力を持つとすぐに調子に乗っちまう質だ。だが、お前は違った。そのカメンライダーの名の意味をちゃんと理解して、その力と向き合ってる。運命なんて壊していけ!いただろ?その世界の破壊者のでぃけ、ディ」

「ディケイドね」

「そうそうそれだ、そのディケイドのようになればいい。それこそ、本物のソウゴのように最高最善の魔王になればいいさ。そんな魔王だったら、この世界を支配されてもだれも文句はいわないさ。それによ、もし最低最悪の魔王になっても、俺達が止めてやるさ。俺の力をなめるなよ、すべてのライダーの力になんて負けないさ!」

「私も、そのときは一緒に止めるわ。子供の過ちを止めて上げるのも、大人のつとめだもの」

「皆さん・・・」

「そうだぜソウゴ。それに、俺もいるしなぁ、いざとなったら、俺が胃袋で隔離しちまえばいいし」

「それ俺出れなくなるじゃん。まぁ出れるけど」

「え!?出れるの!?」

「オーロラカーテンで」

「それがあったか・・・でもまぁとにかく、ソウゴなら大丈夫。なんたって俺が名前を着けたんだからなぁ!!」

 

俺のまわりにいる人たちが、いい人たちでよかった。少し自信を持てたと思う。それに目標も決まった。

 

「俺、なります。最高最善の魔王に。常磐ソウゴさんがなったように、俺も魔王になる!みんなを幸せに出きるような、笑顔に出きるような、そんな魔王に!!」

「そのいきだ!!さぁ飲め飲め!!今日は無礼講だからな!!ハッハッハッ!!」

「うふふふ、こんないい話聞かせてもらったのだから、お礼をしないとね、ねぇ二人とも、これやってみない?」

 

なんか卑猥な動きをするお姉さん。だが、その膝の上に乗っていたのは水晶玉だ。占いでもするのかな?

 

「占い、やってみない?」

 

やっぱり占いだった。前世では占いは朝のニュース番組の星座占いしかやったことないからな。面白そうだ。

 

「はい!やってみたいです」

「それじゃあ、スライムさんとライダーさんの運命の人なんてどうかしら?」

「いいですね!」

 

俺の運命の人か、どんな人なんだろう?かわいい人がいいな

「まずはスライムさんからね!」

 

と言って、お姉さんが水晶玉に手をかざすと、玉の模様がぐるぐるとまわり、そして、綺麗な黒髪に、ほほに赤いやけどのような痕がある美人が現れた。

 

「ほう、こいつはイザワ・シズエじゃないか」

「イザワ・シズエ?」

「ああ、爆炎の支配者と言われる自由組合のギルドの英雄で、見た目は若いが、何十年と活躍した。いまは引退してるっ話だ。どっかの国で若手を育ててるとか何とか」

「へー」

 

(イザワ・シズエ。どっからどう見ても日本人の名前だ。人の姿を保ってるってことは、俺達とは違う方法でこの世界に来たのかもな)

(この人が俺の運命の人・・・なんか縁を感じるなぁ)

 

リムルはこの人を興味深そうに見る。俺もこういう人なのだろうか?

 

「次はライダーさんね!どれどれぇー」

 

先程のように水晶の模様がぐるぐるとまわり、そして現れた。なんだ?これは?

 

そこにあったのは、真っ青な空だった。不思議に思っていると、とある紋様が浮かび上がった。

 

「これは!?」

 

それは、オーマジオウのような顔の魔方陣だった。その魔方陣に無数のマグマが流れ込み、禍々しいライダーの字を形成する。場面が変わり、炎のなかに立つ者が一人、現れた。顔は見えない。一体こいつは?

そいつが腰に着いていると思われるオーマジオウドライバーのオーマジクウマトリクスに触れると、黄金の時計のバンドが彼を包み込み、オーマジオウへと変身した。

 

「この人が、ライダーさんの運命の人?」

「いや、違うだろう、もしかしたら、こいつ自身かもしれないぞ」

「俺、自身・・・」

 

もしかしたらこの光景は、逢魔之日を表してあるのかもしれない。だとしたら、俺はオーマジオウになってしまうのだろうか?

 

「運命の人じゃなくて、運命の日か・・・」

「待って!まだ続きがあるみたい!」

 

もう一度水晶を見ると、そこには桃色の髪に角が生えたの女の子が悲しい顔をしていた。横には、リムルがいる。

 

「お、俺がいるぞ」

「この女の子が運命の人?」

「こいつはオーガの上位種族の鬼人じゃねぇか。えらいべっぴんさんだなぁ」

 

そんなことよりも、俺がオーマジオウになるかもしれないという事実を重く受け止めなければいけない。もしかしたら、俺はこの世界を・・・。

 

「元気を出せ、さっき言ったことをわすれたのか?」

「っ!?いえ、わすれていません!」

「なら、この運命をぶち壊せ、それで最高最善の魔王になれ」

「はいっ!」

 

そうだ!本物のソウゴさんだって、諦めなかったんだ。きっと、本編でも最高最善の魔王になっているはず。だったら俺も、あきらめず、最後まで全力で足掻いてやる!

 

「さぁ、こんな重い話をここでおしまいだ。飲んでわすれちまうぞ!!」

 

カイジンさんがグラスに入ったワインを一気に飲み干したのを皮切りに、皆はおもいおもいに飲み始めた。俺も、ジュースだけど飲んで食べた。しかし、それを邪魔するやつが現れた。

 

「おやおや?カイジン殿ではありませんか!いけませんなぁこんな上品な店に下等なスライムを連れ込んでは!」

 

口ひげを着けて、いかにも高級な服を着てワインを片手に持つ男。カイジンさんが言っていたベスターだ。

 

 

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