椿の涙<鬼殺隊列伝・五百旗頭勝母ノ帖>   作:水奈川葵

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七.頓狂な男

 那霧(なぎり)旭陽(あさひ)は、天国と地獄が同時にやって来た…と思った。

 

 いや、先に来たのは地獄の方だった。

 見たこともない…いや、昔話の絵草紙で見たような額に角の生えた生き物…いわゆる、鬼…が、旭陽を捕らえようと腕を伸ばしてくる。

 

 必死で逃げてきたが、小路の行き止まりにぶち当たると、すでに体力の限界だった旭陽はヘナヘナと腰を抜かして座り込んでしまった。

 見上げれば、十六夜の月を背にして、涎を垂らして嗤っている鬼の姿。

 

「うわああぁぁ!!!! 神様、仏様、誰でもいいから助けて下さーーいッ!!!!!」

 

 齢十九の男子にしては情けない叫び声を聞いて、その人が来たのかはわからない。

 

 タタタッ、と軽やかな足音が近づいたかと思ったら、月の中に人影が映った。次の瞬間にはギラリと閃く刃が、目にも留まらぬ早さで弧を描き、鬼の首を一刀のもと断ち斬っていた。

 

 自分の横に落ちてきた鬼の首に旭陽は「ヒイッ!」と声を上げる。

 そのまま巨体も倒れこんでくるのを、ほうほうの体で避けると、さっきまで旭陽が腰を抜かしていた場所には、鬼が白目を剥いて倒れていた。

 

「あ……あ……」

 

 唖然として見ている間に、鬼は煙のように消えていく。

 ほんの数十秒で、まるで何もなかったかのように、そこには砂塵が吹き抜けただけだった。

 

 無言でその様子を見つめた後、旭陽はハッと我に返るなり、大声で問うた。

 

「大丈夫ですかッ!?」

「大丈夫か?」

 

 ほぼ同時に同じ事を聞きあっていたらしい。

 相手がきょとんとした顔で自分を見下ろしているのを、旭陽は随分と長い間、見ていた。

 

 旭陽の時間は止まっていた。

 

 黒い詰襟の洋装の服に、黒の袴、憲法黒の羽織。

 地味な装いだが、すぐに女の子だとわかった。

 

 黒目がちの瞳と、ほんのり薄紅に色づいた頬は、ややぽってりとしてわずかに少女らしいあどけなさが残っている。

 その頬に乱れた髪が張り付いているのを、鬱陶しそうに払って頭を振ると、後ろで一括りに束ねた髪が揺れた。光沢を帯びた絹糸のように艷やかな髪。

 

 背は小さいものの、なぜだか圧倒されるような気品に満ちている……。

 

 旭陽はありとあらゆる美の賛辞を思い浮かべたが、そのどれも口にすることが出来なかった。

 

「……大丈夫か?」

 

 少女がもう一度問うてきて、旭陽はあわてて立ち上がった。

 立ち上がると、六尺以上ある旭陽の背に少女がギョッとした様子で見上げてくる。

 

 旭陽はすぐさましゃがんで片膝をつき、少女よりも目線を低くした。

 いつもこの背高のせいで、子供達を必要以上に怖がらせてしまうのだ。もっとも、一緒に遊べばすぐに運動音痴の正体がわかって、たいがいは馬鹿にされるのだが。

 

「あの、大丈夫でしたでしょうか?」

 旭陽がもう一度尋ねると、少女は眉をひそめた。

 

「私が聞いてるんだが……」

「僕は、大丈夫です! ご心配なく!」

「そうか。じゃ…」

 

 そのまま踵を返そうとする少女の手を旭陽は思わず掴む。

 ギロッと少女が睨んできたので、さっと手を離した。

 

「し、失礼しました。お嬢さんに気軽に触れてはいけませんでしたね」

「……お嬢…さん?」

「初めまして。僕は那霧旭陽と申します。お嬢さんのお名前を伺ってもよろしいでしょうか?」

「………」

 

 少女はそれまで一応礼儀として、さっきから自分をジロジロと見てくるこの奇妙な男に対して、平静を取り繕っていたのだが、とうとう自己紹介を始めた時には、もうあからさまに怪訝な表情を浮かべた。

 

「……駄目でしょうか?」

 

 旭陽はおずおずと頼んでみたが、ますます少女は困惑を深めたようだった。

 じりじりと後ろへと後退っていく。

 

「あ、あの…怪しいものではありません。これでも東校……いや、医学校に就学しております。実家は代々薬問屋で……」

 

 旭陽はどうにかして少女を安心させようとして話していたのだが、いきなり手で制された。

 

「…忙しいので、あなたの来歴を聞いている暇がない。無事であれば問題はないので、これで失礼する」

 言うなり少女は踵を返して脱兎のごとく駆けていく。

 

「ええぇぇっ!!??」

 旭陽は訳が分からず、どうしても話を聞いて欲しくて少女を追ったが、近所の子供達と競走してもビリになる旭陽には到底追いつける速さでなかった。

 

 息切れして足を止めた旭陽の目に焼き付いたのは、羽織の後ろ身頃に染め抜かれた一輪の椿の花であった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「あらぁ…? 結ちゃん?」

 

 その名で呼ばれた時、勝母は思わず固まった。

 往来の中でいきなり足を止めた勝母に、後ろを歩いていた羅宇屋が文句を言いながら横を通り過ぎていく。

 勝母を母の名で呼んだ女は、笑みを浮かべながら寄ってくる。

 

「いやいや、結ちゃんな訳ないね。いくらなんでもこんな若い訳ないよ。私とそう年変わらなかったはずなんだから……ってことはァ……あんた、(みゆき)ちゃんだね!」

 

 久しく呼ばれなかった名前を聞いた時、勝母はズキリと胸が痛んだ。

 唇を噛み締めて顔を強張らせたままの勝母を見て、女はやれやれ…と肩をすくめて笑う。

 

「忘れちゃったかい? 昔は『おタカねね』って、そりゃ懐いてくれたんだけどね」

「お……多可(たか)…さん?」

 

 勝母の脳裏に母と一緒によく行っていた薬種問屋にいた娘の顔が浮かび、目の前の女と重なった。

 女は嬉しそうに手を叩いた。

 

「そうそう! 思い出してくれたかい?」

「あ……はい」

 

 まだ達が生きていた頃に、懇意にしていた薬問屋。縫が鬼の毒薬ばかりを作るようになってからは、他の問屋を贔屓にしたので、いつの間にか疎遠になっていた。

 

「大きくなったねぇ……すっかり娘さんだよ」

 多可は目を細めて、勝母の姿を眺めた後で、当たり前のように聞いてきた。

 

「結ちゃんは? 元気かい?」

「………亡くなりました」

 

 声を落として言う勝母に、多可は信じられないように目を見開いた。

 

「……そうかい。逝っちまったかね」

 

 しんみりとなって言ったが、その年になると死はさほどに珍しいものでもないのだろう。すぐに明るく笑った。

 

「お(たつ)様は? それに結ちゃんの妹もいたろう?」

 続けざまに尋ねてきて、勝母は俯いた。

 

「二人とも……亡くなりました」

 

 往来の雑踏の中では、その声はあまりにか細く聞こえなかった。

 だが、打ち沈んだ勝母の表情で、多可は理解したようだった。

 息を呑み、ゆっくりと深呼吸してから、いきなりガシッと勝母の肩を掴む。

 

「幸ちゃん! 今、暇かい?」

「……はい?」

「ちょいとおいで」

「え? え?」

 

 勝母は自分でもわからないまま、多可に手を引っ張られるままついて行った。

 

 手を振り払うのは簡単だったが、道行きに赤ん坊だった頃の話をされると、逆らい難い。

 目的地に着くまでの間、多可の質問に答えていたら、鬼殺隊に入ったことも、今は花柱となったこともすっかり話してしまっていた。

 

「そうかい。頑張ったんだねぇ…大したもんだよ。今更だが、お祝いだ。おばさんがちょいと珍しい、美味(おい)しいもん食べさせてあげるよ」

 

 やがて多可はいかにも当世風の瀟洒な洋館の門をくぐり、入っていこうとする。

 

 躊躇する勝母に、

「大丈夫だよォ…とって喰われやしないから」

と、カラカラと安心させるように笑って、扉を開けた。

 

 慣れた様子で窓際にある円卓の椅子に腰掛けると、出てきた混血児らしい女中に注文する。

 しばらくすると、琥珀色のお茶と、こんがりと狐色に焼かれた煎餅のようなお菓子らしきものが出てきた。

 

「ここの異人の人とたまたま知り合ってね。ご馳走になってから、時々寄せてもらうんだよ。食べてご覧、これ。ビスケイトっていうんだよ。甘くて美味しいよ。ウチは薬草問屋だけど、この紅茶の茶葉ってのを、仕入れようかとも話していてねぇ……」

 

 多可は婿をとって家を継いだらしい。

 色々と話してくれた後で、

「ま…後を継いだなら、またウチもご贔屓にしとくれ」

と、ちゃっかり売り込んできて、勝母は苦笑した。

 

「そうですね……叔母はあまり治療に興味がなかったので、また、おばば様のように、私も本草の勉強をすることにします」

 

 達の残した薬草学の本などを読んで、自分なりに薬の調合をしたり、庭で種々の薬草類を育てたりはしていたが、所詮個人で行うには限界もある。

 それに、薬事のことだけに関わっておられないのだから、確かに外部からそうした材料を仕入れる必要はあるだろう。

 

「ああ。このご時世でね…色々と新しい国からの珍しいのも入ってるのさ。きっと役に立つものもあるよ」

 

 多可は鬼殺隊のことを多少なりと知っている。

 その昔、多可の祖母にあたる人が、鬼に襲われたのを達が助けた縁で、花鹿家と繋がっていた。

 

「それにしても嬉しいよ。幸ちゃんにこうしてまた会えるなんてね…。ウチも御一新で色々とゴチャゴチャしちまって、気付いたら疎遠になっちまったもんだから、どうにも伺いづらくてねぇ……」

 

 また、あの名前で呼ばれる。

 チクリと勝母の胸が痛む。

 

「あの…今は五百旗頭(いおきべ)勝母(かつも)と名乗ってます」

 意を決して言うと、多可は目を丸くした。

 

「五百旗頭…勝母?」

「はい」

「勝母…ってのは、お達様がそう呼んでらしたね、そういえば。五百旗頭ってのは…あの男の苗字だね」

「………はい」

「そうかい。うん、まぁ……親の苗字を継ぐのはおかしなことじゃないよね」

 

 多可は腑に落ちないようだったが、自分なりに納得させたらしい。暗い顔で俯いた勝母に、それ以上は尋ねてこなかった。

 

「うん。勝母…か。ま、確かに剣士としちゃ、そっちの方が威勢があっていいだろうね。私にはまだ可愛い幸ちゃんにしか見えないが……。じゃ、これからは勝母様とお呼びしよう」

 

 さっきまで子供として扱っていた多可は、勝母を鬼殺の剣士として一人前に扱うべく威儀を正すと、頭を下げた。

 

「改めて、今後とも我が神農屋(じんのうや)をご贔屓に」

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 多可と再会してから、勝母は暇をみては神農屋を訪れるようになっていた。

 

 その日も胃薬に使う漢方の材料を頼んでいたのを取りに来たのだが、番頭相手ならば五分ほどで済むことが多可に捕まってしまい、いつの間にか屋敷内に招かれて、また紅茶をご馳走になっている。

 

 紅茶を飲み干し、帰ろうと立ち上がったところに、廊下を歩いてきた男と目が合った。

 

「あああぁぁぁーーーッッ!!!!!!」

 

 とんでもない大音声に、勝母は一瞬耳がキーンとして眉を顰めた。

 

「椿の君ーッ!」

 

 意味のわからぬことを叫んで、その男は部屋に入ろうとして、したたか鴨居に頭をぶつけてしゃがみこむ。

 多可が両耳を塞ぎながら、あきれたように言った。

 

「馬ッ鹿だね、この子は! いい加減、自分の背丈の勘定をしな。何回鴨居に頭ブツけてんだよッ」

「あ…多可姉さん……只今帰りました」

 

 額を押さえながら、男は這って部屋に入ってくると、ゆっくりと立ち上がる。

 その背高な姿を見た途端、勝母はハタと思い出した。数ヶ月前に、鬼から助けてやった奇妙な男だ。

 

 嫌な予感がする…。

 

「お多可さん、じゃあこれで。お手間かけました。失礼します」

 挨拶もそこそこに帰ろうとした勝母の袂を、男があわてて掴む。

 

「まっ、待って下さい」

 ビリ…と袖付けが破れたのは、男の力のせいか勝母が無理に歩こうとしたせいか。

 

「なにやってんだいッ、あんたはーッ!!」

 多可が怒鳴りつけると、男はあわてて手を引いて頭を下げた。

 

「すッ、すいません、すいませんっ!」

「勝母様、申し訳ない! さ、脱いで。すぐに繕いますので」

「え? あ…いえ……」

 

 おそらくこの二人は姉弟なのだろう。

 どちらも騒々しくて呆気にとられている間に、勝母は羽織を脱がされて、また元の位置に座らされていた。しかも、なぜだか正面にはその多可の弟がニコニコ笑って座っている。

 

「ようやく会えました、椿の君に」

 

 言われて勝母は眉を寄せた。

 誰のことだ、それ。

 

「お名前を聞けなかったので、羽織の後ろに描かれた椿にちなんで椿の君と呼んでいたんです。あ、僕の頭の中だけです。誰にも言ってません。あの後、もう一度会えますように…って近所のお稲荷様に願掛けしたんです。会えるまでは、決して誰にもあなたの事を言わないようにしますから…って。さっそく、後で油揚げを持っていかないと。お稲荷様には必ずお礼をしないと祟られると申しますからね。何枚くらい要るのかな…?」

 

 こちらが一言も口をきかないうちから、ベラベラと喋りまくる男を前にして、勝母は嫌な予感が当たったと内心で嘆息するしかなかった。

 

「あ、僕の名前、もう一度言っておきますね。那霧旭陽と言います。再びお会いできて、とても嬉しいです。お名前伺ってもよろしいですか?」

 

 この流れで無視もできない。それに勝母が言わなくとも多可から知れよう。

 

「……五百旗頭勝母と申します」

 堅苦しく頭を下げると、旭陽はますます晴れやかな笑顔を浮かべる。

 

「五百旗頭……かつもさんと仰言るのですね? 字は? かつというのは、活動の活ですか? それとも勝利の……」

「勝ち負けの(かつ)に、(はは)です」

 

 憮然として答えたのだが、旭陽の笑顔はまったく勝母の気持ちを斟酌(しんしゃく)しない。

 

「いいお名前ですね! 勇ましさとたおやかさを兼ね備えたお名前です。勝利の母……フム、まるで勝利の女神のようですね。ニーケーというのですが、ご存知ですか? 希臘(ギリシャ)の神話にあるのです。例えるなら……神功皇后が一番近いですかね」

「はぁ……」

 

 もう意味がわからない。

 とりあえず羽織が返ってくるまでは聞き流しておくしかない。

 しかし、旭陽は放っておいてくれない。

 

「そういえば…あの時のお礼をしていませんでした。有難う御座います。助かりました」

 

 深々と頭を下げられて、勝母は目線を逸しながらややぶっきらぼうな口調で言った。

 

「別に…それが仕事です」

「仕事?」

「………鬼を狩るのが仕事です。お多可さんから聞いたことは?」

 

 旭陽は目を見開いた。

 

「えっ? 勝母さん、まさか鬼殺隊の人なんですか!?」

 

 耐えられず、勝母は額に手をてて溜息をついた。

 どうして今頃になってその話なんだ? 馬鹿か、こいつ……。

 

「危ないですよ。大丈夫なんですか?」

 いかにも善良な顔で、善良そうなことを言ってくる。

 

「大丈夫です」

 にっこりと笑って言ったのは、腹の底に溜まった癇癪玉が飛び出しそうだったからだ。ガッチリと笑顔の仮面を被っていなければ、怒鳴りつけそうだ。

 

 しかし旭陽はその勝母の微笑みを見た途端、真っ赤になって俯いた。そのまま黙りこくってしまったので、ある意味有り難い。

 これ以上話していると、頭がなんだか腐ったヘチマのようになってきそうだ…。

 

 沈黙が訪れたところで、ようやく多可が勝母の羽織を持って現れた。

 

「お待たせしてすいませんねぇ…勝母様。この馬鹿のせいで。まったく…妙なことにばっかり物知りで粗忽者なんだから。旭陽、あんたちゃんと謝ったのかい?」

「もう…いいですよ」

 

 勝母は言いながら、羽織を着ると早々に立ち去ろうとしたが、いきなり旭陽は立ち上がると、大股に座卓を跨いで一足飛びで勝母の前に立った。

 

 逃げようにも、後ろに多可がいて避けられない。

 まずい…と思っていると、旭陽はいきなり片膝を折ってしゃがみ、勝母の右手をそっと包み込むようにとる。

 

 利き手をとられただけでも癇に障ったが、旭陽は真剣な目で見上げてくるなり、とんでもないことを言い出した。

 

「僕と、結婚してください!」

「………」

 

 ヒクヒクと頬が痙攣する。

 

 初対面から意味不明過ぎて、挙動不審過ぎて、なるべく関わらずにいようと思っていたし、そのつもりで接してきたのだが、どうして求婚される羽目になっているのだろう…?

 

 あまりに経験にも想像にもない状況に勝母は思考停止する。

 しかし、旭陽が固まったままの勝母の手の甲に、軽く口づけのような素振りをしたので、とうとう我慢の限界がきた。

 

 スルリと旭陽の手から逃れると、握りしめた右手を旭陽の頭に振り下ろす。

 それでも手加減はした、一応。拳の中でも一番やわらかい場所で殴った。五分の力で。

 だが叩かれることを想定していなかった旭陽は、あっさりとのびた。

 

「……すみません、お多可さん」

 勝母は一応謝ったが、多可は首を振った。

 

「すみませんはこっちだよ。本当に素っ頓狂な子で、申し訳ない」

「………失礼します」

 

 勝母は軽く頭を下げると、さっさとその場を立ち去った。

 神農屋から出て、足早に家へと急ぐ。

 

 

 ―――――結婚してください!

 

 真っ直ぐな旭陽の瞳に嘘はない。

 からかっているわけでもない。

 あくまで真剣としか思えない旭陽の言葉が、何度も頭の中で反芻する。

 

 有り得ない…。

 意味がわからない。

 なんなんだ、あの男は……。

 

 もぞもぞとした気持ちが這い上がってきて、勝母は落ち着かなかった。怒りたかったが、うまく怒れない……。

 

 今頃になって、やたら顔が火照(ほて)る。

 何度もバチバチと両頬を叩きながら、早足で歩く勝母を、道行く人が不思議そうに見ていた。

 

 

<つづく>

 

 

 






次回は明日2021.08.23.月曜日に更新予定です。


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