地獄の飼い主   作:クリーム

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渋谷事変時系列がややこしいので間違ってるかも……間違ってたらご指摘お願いします。


リョウイキテンカイ

20:35 東京 渋谷 (〝帳〟内)

    

 

 

 

『じゃ宜しくね武比古』

 

五条から言われた時間が迫り、溢れ出る呪力を全身に流す。

掌を胸の高さで合わせて深呼吸をする。

 

「ふぅ……じゃあ始めるか…領域展開━━━━

 

 

 

 

 

 

━━━━獄落浄土(ごくらくじょうど)

 

 

東〇百貨店、東〇東横店を中心に半径五百メートルを範囲とする領域を展開。地獄に際限がないように武比古の領域にも際限がなく今回は渋谷が舞台なので東〇百貨店、東〇東横店までに留めてある。

宿儺の伏魔御厨子と同様に、結界を閉じず生得領域を具現化する、まさにキャンパスを用いずに空に絵を描くに等しい神業。

 

領域が展開された場所には、渋谷を囲むように赤い川が流れ始め、河原では小石で作られた塔が出来る。

川の内側では空が紅くなり黒雲が現れ始め、角の生えた無数の鬼が呪霊を求めて歩き回る。

 

結界を閉じず逃げ道を残すという縛りによって、結界を閉じるよりも多くの鬼が現れていた。

しかも本来は人間、呪霊問わず襲う鬼達に対して、呪霊だけしか襲わないように縛りを設けた事により鬼達の基本性能が向上した。

地下に降りれば降りるほど鬼達はどんどん大きく強くなっていく。

一階に降りれば二倍、二階に降りれば四倍と、倍々ゲームのように。

 

 

 

これが小野武比古による史上最大規模の領域展開である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■■■

 

 

 

「…やられたね、まさかこの規模の領域展開が出来る術師がいるとは……」

 

渋谷の地下で獄門疆によって五条悟を封印するために待ち構えていた夏油一行はまんまと武比古の領域展開の中に入れられた。

 

「この領域どうする、漏瑚?」

「ぬぅんこの呪力…こちらも領域を展開したところで押し負ける…無駄な呪力消費だ」

「逃げ道は閉じてないみたいだから出ることは出来るぽっいね」

「ならば、このまま当初の予定通り進める。よいな、夏油…」

 

領域が閉じられてないことが判明して余裕が出来た夏油一行。

 

「あぁそれで問題はないよ。

それでもこの状況はとても良くないんだけどね…あちこちで無数の式神の気配を感じる。

地上にいるのは雑魚ばかりだけど僕たちのいるこの階にいるのは数こそ少ないが特級に相当する…」

「結界で閉じなくても問題なし、領域を展開しようと思えばすぐに押し負ける、展開されてても簡単に押し勝てる…バケモノだねこの領域の術師」

 

冷静に領域を読み取りその強さに驚嘆する夏油、またの名を□□。何百年ぶりかの冷や汗を流した。

 

 

「まぁ此処でごちゃごちゃ言ってても仕方がないし、さっさと始めようか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■■■

 

 

 

「うわーえっぐ、昨日見せて貰ったより凄い事になってんなー」

 

帳から少し離れたところで冥冥、憂憂と一緒に待機していた虎杖はその場所からでも黙視できるほどの広範囲で展開された領域を見ていた。

 

「冥さんは先輩のこと知ってたの?」

「まぁね、将来有望なバケモノさ」

 

武比古と認識があると言う冥冥は武比古の領域展開に特に驚いた様子もなく掛かってきた電話に出る。

 

「…へぇ。虎杖君、行き先は変更だよ。明治神宮前駅に渋谷のと同じ帳が降りた…私達はそっちに向かう。

彼がいる分、こちらが圧倒的に有利だ。気楽に走るよ虎杖君」

「押忍っ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

■■■■

 

21:16

 

 

 

「弱い呪霊がちょっといて強い呪霊が何体か。強い改造人間はいないけど弱い改造人間がうじゃうじゃ、か」

「面倒くさいね。虎杖くんが言ってたツギハギの呪霊の仕業っぽいし」

 

領域を展開し幾分か時間がたった頃、手持ち無沙汰になった武比古は鬼達と視覚を共有して地下の様子を伺っていた。

 

「虎杖くんが勝った二級呪霊との会話を聞くに、ツギハギの名前はマヒト、真人かな?」

「何階にいる?…五階か、他の特級も五階にいるけど五条先生の相手をしてるのか……真人は虎杖くんに任せて僕は五条先生の援護でもするかな」

 

両手を地面につけ地下五階に門を開くイメージをする。

 

 

獄門 開 牛頭鬼

 

突如地下五階に禍々しい大きな門が現れた。

この門から現れる鬼は武比古が許可しない限り出ることが出来ない。しかも莫大な呪力が必要なため、いくら呪力お化けの武比古でも一日五回までしか召還出来ず、同時に存在出来るのは二体までである。

 

『聞こえるかい?牛頭』

『ブモォ』

 

牛頭と呼ばれた門から出てきた牛の頭をした鬼は、頭に響く己の主人の声に耳を傾ける。

 

『その先に五条先生がいるから手伝ってあげて』

『ブモ』

『頼んだよ』

『ブモォォォォォォォッ!!!』

 

牛頭は主人に頼まれた任務を遂行するため、前に会ったことのある五条の呪力を感知し、進路の先ある壁をぶち壊しながら真っ直ぐ突進していった。

 

 

 

 

 

 




武比古くんの術式の説明

日本のどこかで『地獄って恐いなー』とか『地獄堕ちたくないなー』と思うだけで呪力が増える。
直接的な攻撃の手段はあまりないが多くの式神がいるので問題なし。

式神の種類

五級から特級までいる。
武比古のいる高さによって召還できる呪力が増える。
地上にいれば五級は消費ゼロ。地上で特級を召還しようとすると最大呪力量の半分必要。


領域は本編で説明した通り。


今回出てきた式神

牛頭鬼くん
普通の特級相当の式神より強い。
領域で呼び出すとさらにパワーアップ!
『ブモォ』とかしか言えないけど会話可能。

相方がいる。二人揃ったら何かが起きるかも……


感想お待ちしております

※獄門彊の彊を疆に変更しました。
※少し内容を変更しました。

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