お久しぶりです。最後の更新がいつかも覚えてないですが気がのったら更新していきます。
「極の番 『奈落』」
宙に浮いている漏瑚と隕石の真下に巨大な穴が出現した。
「な、なんだ?!」
「じゃあね―バイバイ」
穴に吸い込まれるように落ちていった漏瑚と隕石。
その穴の底には頭が馬で身体が少し細い牛頭鬼とよく似た体型の式神がいた。
「せいぜい足搔いてよ。どうせ死ぬけど」
さて、あとは三匹か。
今のヤツほどではないけど、強いのが残っているな。牛頭を向かわせるか…いやそろそろ時間か。
ま、どうにかなるでしょ。
■■■■
21:49
「終わったのかい?馬頭」
『はい』
漏瑚を祓い終えた式神の一体、馬頭鬼が僕の元へ帰ってきた。
馬頭は牛頭に比べ身体能力は劣るが、その分頭が良く回る。
そのため言葉を話す。
「強かった?」
『ええ、ですが相性が悪かったです。私は獄卒、炎の耐性が高いため彼の炎もさほど効きません。あまり楽しめませんでした』
「そうか残念だったね」
『はい。それとこれを拾いました』
馬頭はそう言って五本の宿儺の指を渡してきた。
「これは…!良くやった馬頭、もう戻ってくれていいよ。また呼ぶかもしれないけどね」
『はっ』
馬頭は足元に現れた黒い穴に吸い込まれるように帰っていった。
「さて…残りはどいつが持っている?」
渡された指は持ち運ぶため専門に作られたであろう物に包まれていたが、それには空いた場所が五つあった。
つまり残っている呪霊三体の内、一体もしくは二体それか、三体が分けあって持っていることになる。
「領域内では呪力の探査が落ちるんだよなぁ」
■■■■
「やっと見つけた…」
領域内では無数の監視役の式神を放つために縛りをかしているため、呪力を探す精度が極端に落ちる。
宿儺の気配が強くなったことでようやく見つけることができた。
「うわっ、目覚めてるし」
急に多くの指を取り込んだら一時的に主導権が宿儺に渡るって先生が言ってたから指の回収をしてたのに間に合わなかったか。
「会いたかったぞ小僧…」
「僕は会いたくなかったよ宿儺」
「クククク…この俺の全盛期であったとしても呪力の多寡では負けるな、やはりオモシロイ」
「で、どうするのさ。そんなに呪力滾らせて主導権が戻るまで僕とお話しするのかい?」
「ふむ‥それもまた一興ではあるが‥‥ご馳走が目の前にあるというのに我慢するわけないだろう?」
「じゃあ、やろうか━━」
「へぇ、やっぱり宿儺と張り合うのか。いくら完全じゃないとはいえ五条悟以外にもいるとは思わなかったな」
五条悟を封じ込めた獄門疆を動かせるようになるまで見張り続けていた夏油傑。
「まったくこんな厄介な奴、自分一人の秘密にするのは勘弁してくれないか。知っていれば真っ先に殺したのにさ」
足元に存在する元凶とも呼べる男に向けてそう呟いた。
「ハハハハッ!!楽しいな、小野武比古!」
僕の鳩尾目掛けて飛び蹴りをかましながら宿儺が話し掛けてきた。
「いやいや楽しくないでしょ、こんな術式も使わない肉弾戦」
当たる直前の蹴りを右手で掴み、空中で蹴りの体勢のまま止まっている宿儺を建物のある方に投げ飛ばす。
「ほう‥?術式を使った闘いが好みか」
「そうさ、肉弾戦なんて先生との組手で飽きてんだ。術式使うと周りの被害が凄いから使わないしね」
「フフフ‥ならばここからは望み通りにしてやろう」
瓦礫から出たきた宿儺は指を二本、僕に向けて構えると━━
「━━解」
無数の見えない斬撃を飛ばしてきた。
「へぇやるじゃん宿儺。久々に怪我しちゃったよ」
解を受けた僕の身体には無数の斬り傷がつけられ、いたるところから血を流していた。
「ハッ!並み術師なら今の細切れになっておるわ。それにお前程の術師が反転術式を使えぬわけでもない」
「ま、その通りだね」
反転術式ですべての傷を治していきながら僕も宿儺に向かって構える。
「じゃ次は僕の番だ━━」