ハイスクールD×D ~マジシャンズ・ウォー~   作:ゼロ・ツー

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ここまで書くのに時間が掛かってしまいました。

可能な限り書いていきますが、また区切りのいいところで止まる可能性もあります。

ですので、気長に見ていってください。


束の間の接触

零弐side

 

和平会談が行われて数日が経ち、駒王学園も夏休みに入った。

しかしながら、俺とフェイは会談の際のテロ、そこで起こったシヴァとローとの戦闘の傷の所為で、今の今まで療養のためにベットに横になっていた。

まぁ、動きたくても始めの方は動くに動けなかったが。

これまで、クラスメイトなどがお見舞いに来ていたが、今日もいつも通り見舞い客が来ていた。

 

「――てことがあったんだよ」

 

「なるほど。ある意味はた迷惑な事ですね」

 

「確かにな。俺としては、写真に収めて学園中にばら撒いてみたかったな」

 

「やめろ!シャレにならねぇから!」

 

今来ているのは、オカルト研究部員であるグレモリー本人と眷属たち、そして顧問になったというアザゼルだった。

俺とフェイはさすがにまだ体を起こすのがつらいので、可動式ベットで上半身だけを起こしていた。

ここに来た目的は、大事な話があるという事だったが、その前に先日起きた二つのちょっとした事件の話で盛り上がった。

一つは、悪魔の活動報告書を作るためにテニス部部長の安倍清芽に会ったという。

魔物の知識が豊富だというその人は、最初は兵藤を貸し出すという事で話を聞くと言ってきたが、グレモリーは即却下。

結局はテニスで勝負することになったという。

全三戦行い、一回戦目は姫島とハーピーで、姫島の勝利。

二回戦目はゼノヴィアとラミア族で、ラミア族の勝利。

三回戦目は兵藤とグレモリーのタッグで、安倍清芽と雪女のタッグだったという。

兵藤は雪女がウンディーネ同様ゴリラのような容姿に驚きを隠せなかったそうだ。

唯、一緒にいたデュラハンもそれが許せなかったのか、兵藤と合体し、一緒に勝利を収めて、何とか悪魔の活動報告書を完成させられたらしいが、デュラハンと合体した兵藤が呪いで鎧が脱げなくなり、テニス部で働くことになった上に、雪女に惚れられて追いかけまわされたという。

そしてもう一つの方は、グレモリーとアルジェントが術のリバウンドで、子供になってしまったという事だった。

その状態を治すための材料を集めに行ったらしいが、その前の準備中に兵藤が二人を連れてコンビニへ行った際、坊主とメガネに会い、『イッセー撲滅委員会』なるものの存在を知ったらしい。

準備が出来て、材料を取りに行った先でもまた、災難な目に遭ったという。

三つほどの材料を集めに行ったが、最初はミノタウロスの肝らしく、兵藤はそれに追い掛け回されたという。

だが結局、兵藤がそう簡単に取れるわけもなく、途中で群れまで出てきたという。

因みに、これをアザゼルがやれば、作業的に終わらせられた。

簡単に表現すれば、アザゼルは手から光を放った。

牛は死んだ。

アイテムゲット。

といった感じだったらしい。

群れが出てきたことで、うざったらしく感じたアザゼルは、周辺の景色ごと群れを吹き飛ばした。

それに怯えたミノタウロスに同情しながらも、兵藤は切り込んでいったらしい。

二つ目は、ユニコーンの角で、これは姫島が簡単に姿を見せたユニコーンの首に手刀を入れて気絶させて、角をゲットしたらしい。

そして最後の素材は、朱炎龍(フレイム・ドラゴン)。炎を司るドラゴンの背中に生える特殊な鱗だった。

さすがの兵藤もこれが相手では、身が持たなそうだったので、アザゼルが秘密兵器を出したらしい。

それは人型スーパーロボットで、アザゼル曰く、暗黒の時代が生んだ傑作兵器らしいが、やったことといえば、ロケットパンチ一発のみ。

しかも戻っても来ないという欠陥だった。

そのため、兵藤と少し口論になり、その途中で襲い掛かってきたのでアザゼルが光線で黙らせる、もとい倒したことで、素材集めも終わったらしい。

唯、帰ってから集めた素材を焼いて潰して粉にしたものを煎じて飲ませ、術を展開させて元に戻したのはよかったが、ゼノヴィアに特訓させられていたギャスパーが兵藤にぶつかり、兵藤が魔方陣の中に入り、術が発動した。

その結果、グレモリーとアルジェントは元に戻り、兵藤はもともとの対象を一定時間小さくするという効果が掛かり、子供になった。

アザゼルの頼んで薬を取ってきてくれるように頼んだらしいが、アザゼルはすでに満足して帰っていき、兵藤はみんなにおもちゃにされたという。

これらが、つい先日起きた二つのちょっとした事件だという。

そして本題に入った。

 

「実は私たち、夏休みの間、修行やそれら諸々の行事を行うために冥界に帰るのだけれど、あなたたちはどうする?」

 

「行ってやりたいのは山々だが、八月の頭までここからは動けそうにないから、それから合流ってことになるだろうな。行くとしてもな」

 

「そうですね。まずぼくたちは怪我を治すのを優先しなければいけませんからね」

 

「行くとしてもってことは、行かないつもりはないのね?」

 

「たりめぇだ。治ったらサーゼクスとも話さなくちゃいけない事があるのに、行かないわけねぇだろ」

 

俺の言葉に、アザゼル以外が驚いていた。

何せアザゼルはその場に居合わせるから、驚く必要が無いのである。

 

「ま、なんにせよ怪我が治らないと何もできないから、お前らはお前らのことをやれよ」

 

「そう。わかったわ」

 

グレモリーがそう答えると、みんなも頷いていた。

唯、塔城だけがいつもと少し様子が違うのが気になったが、今は何もできなかったし、調子が悪いだけだとこの時は思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

それからまた日が経った。

予定より早くリハビリ出来るほどに回復したのは八月に入る前だった。

俺より早くリハビリに入っているフェイも、順調に回復していった。

先日、グレモリーたちとシトリーたちがレーティングゲームを行うと聞いたが、大丈夫かという心配だけはあった。

そんな時、思わぬ訪問者が来た。

訪問者は黒を強調としたブレザーに赤いチャック柄のスカート、白いマフラーを首に巻き、手裏剣を模った髪留めでポニーテールに髪をまとめ、左目を髪で隠した女だが、普通ではない。

魔力の粒子が感じられることから、魔法使いだと分かった。

 

「テメェ、トレイラーか!」

 

「ちょっ!?待つッスよ。自分トレイラーじゃないッス。唯あなたたちに話があって来ただけッスよ」

 

俺とフェイ、七美が構えると、慌てたように止めてきた。

 

「話だと?」

 

「そうッス。自分は風間レヴィ。レヴィと気軽に呼んでください、先輩方。自分は『ウィザードブレス』に所属する魔法使いのニンジャみたいなものッス」

 

レヴィの口からありえない言葉が出てきた。

『ウィザードブレス』に所属する。

既に壊滅しているはずの組織に所属するという人物。

怪しすぎる。

 

「やっぱり殺るか」

 

「そうだね」

 

「だから待ってほしいッス。自分は確かにウィザードブレスに所属しているッス。けど、正確にはウィザードブレスの残党の一人で……」

 

「残党だと?」

 

「なるほど。じゃあ、君が例の密会者だったんだね」

 

「そうッス」

 

「おい、どういうことだ?井蛙」

 

井蛙の話によると、上層部やほとんどの構成員を失ったウィザードブレスだったが、生き残っていたメンバーもいたらしい。

そのメンバーは何とか生き残った他のコミニティのメンバーを集めて、ウィザードブレスとしての形だけを残すことが出来たというが、昔からの統制などはすでに無くなっているという。

 

「その時の生き残っていたメンバーも既にトレイラーとの戦闘で死亡しているッス。そんな時、トレイラーの幹部を退けた魔法使いの二人組がいるという話が舞い込んできて、こうして話に来たってことッス」

 

「それで、俺たちに会うために、先に井蛙に接触していたと?」

 

「そう言うことッス」

 

どうやら嘘はついていないということはわかる。

井蛙が話に応じている時点で、ある程度は信憑性がある。

 

「因みにですが、今のウィザードブレスはどれくらいの人数が残っているんですか?」

 

「ざっと百人ちょっとって所ッスね。自分を含めた『フォートップ』と呼ばれる人物たちが今はみんなをまとめている感じッス」

 

「なるほど。……それで、俺たちにそれだけを言いに来たわけじゃないんだろ?」

 

「えぇ。自分はあなたたちにお願いがあって来たッス」

 

レヴィはそう言って、徐に頭を下げてきた。

 

「お願いッス。ウィザードブレスに来てほしいんス」

 

「何故です?まとめ役はいるのでしょう?」

 

「確かにまとめ役はいるッス。だけど、自分も含めて一番長く魔法に触れたメンバーでも七、八年ほどなんス。それに比べて、あなた方は十年以上魔法に触れてきたって聞いているッス」

 

確かに、俺は十一年ほど、フェイは十二年ほどは魔法に触れてきた。

井蛙はもっと長いが、それは仕方ないとしても、七美は九年程度と聞いている。

と成れば、確かに俺たちはトレイラー以外の魔法使いの中でも長く魔法に触れていると言える。

俺は少し考えてから、井蛙の方を見た。

井蛙はただ黙って頷いてきた。

それはたぶん、自分で考えて、行動していいということの表れなのだろう。

 

「……わかった。時間をくれ」

 

「そう……スか」

 

レヴィは残念そうな表情を浮かべていたが、俺は一枚の紙を渡した。

 

「……これは?」

 

「俺の連絡先だ。今度魔王と話をするから、そん時に呼んでやるから、そこに一度連絡を入れろ。それまでに答えも出してやる」

 

「……わかったッス!」

 

レンが帰ると、フェイが話しかけてきた。

 

「何で答えを言ってあげないんだ?どうせ決めてたんだろ?」

 

「少し考えたいことがあってな」

 

「ま、それもレイジらしいと言えばレイジらしいか」

 

「どういう意味だよ?」

 

ただ今回は、トレイラーに対抗している魔法使いたちがいることを知っているだけでも収穫だった。

 




誤字脱字がございましたら、ご報告お願いします。

感想も、気楽にどうぞ。

自分のもう一つの作品の方もよろしくお願いします。
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