ハイスクールD×D ~マジシャンズ・ウォー~   作:ゼロ・ツー

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解説と情報と

零弐side

 

「それじゃ、お前らにとって魔術っていうのはどんなもんだと思う?」

 

その質問の意味がよく分からなかったのか、戸惑いを見せている。

 

「魔術っていうのは、魔術師や私たち悪魔、天使、堕天使みたいな人以外のものが魔力を使って行うようなものを言うのよね」

 

最初に答えたのはグレモリーだった。

 

「確かにそうですわね」

 

「でも、深く考えたことは今までなかったね」

 

「……確かに」

 

続けて、姫島と祐斗、塔城が答えた。

 

「それで、君はどう考えますか?」

 

フェイが問いかけたのは、兵藤だった。

 

「俺はまだ悪魔になり立てだし、魔力の才能が無いらしいからよくわからないんだけど……」

 

ははは、と乾いた笑いをしながら兵藤が答えた。

 

「……はぁ、呆れた。少しは考えようと努力するものではないじゃないんですか」

 

フェイの言葉に兵藤がダメージを受けた様だった。

 

「ま、まぁとりあえずはそこの認識からだな。確かに魔術は悪魔や天使、堕天使といった人ならざる者も使うが、大まかな認識としては、才能のない者が才能のある者に追いつきたいとして作ったもの。それが魔術とされている。確かに魔術はどんな人間にでも使える。それこそ魔力とちょっとした知識が有ればな」

 

兵藤は首を傾げていたが、それ以外はどこか納得した様だった。

 

「魔術は使い方によっては奇跡を起こすことが出来る。なら、才能のある者とはいったいなんだ?才能のない者が使うのが魔術なら、才能のある者が使うのは一体何だろうな?」

 

「……まさか!?」

 

俺の言葉で、気づいた様だった。

 

「そう。才能のある者が使うのが魔法だ。そして魔法とは、魔術の遥か上にあるものだ。大規模な魔術で起こす奇跡でも、魔法は簡単に起こす。つまりはそう言うことだ」

 

「でも、そんなことが……」

 

「それが事実であり、また現実である。ただ、魔法にだって限界はある」

 

「限界?」

 

「そう。限界というのは、ちょっと言い方がおかしいけれども、魔法には大まかに六種の系統に分かれるんだ」

 

「六種の系統?それは一体どういうもの?」

 

グレモリーの疑問は当然のものである。

俺はフェイに目線を送ると、すぐに意図に気づいて、頷いた。

 

「そういうのは見た方が早いでしょう。と言っても、昨日十分に見ていると思いますが」

 

そう言いながらも、ポケットからキャップ付の鉛筆を取り出した。

キャップを外すと、鉛筆の先端二、三センチほどのところに黒い塊があった。

フェイは徐に立ち上がり、壁に鉛筆で線を書きはじめた。

 

「ちょ、ちょっと!?」

 

グレモリーたちが驚いて止めようとしたが、俺が手で制止させた。

 

「〝ブラックドア〟」

 

フェイの詠唱と同時に、壁に描かれた鉛筆の線から、黒鉛のような粒子が吹き出し、内部に向かって壁を黒く染めた。

 

「これがぼくの使う魔法です。この魔法はフィールドを変える魔法ですが、これらは人によって変わってきます」

 

「人によってってことは、他の人は違うのか?」

 

「そりゃそうさ。系統魔法と呼ばれる俺たちの使用する魔法は基本の六種。回避魔法、幻術魔法、破壊魔法、闇黒魔法、神速魔法、生物魔法とある。そして、どの系統にも属さない魔法もあり、それらは特異魔法と呼ばれている」

 

「それじゃ、今のは……」

 

「ぼくの魔法は闇黒魔法。闇黒魔法は空間に直接干渉することが出来る魔法を指しています」

 

「系統魔法は魔法使いがそれぞれ持っているもので、同じものもあれば違うものもあるんだ」

 

これまでの説明で、兵藤以外は大まかに理解できたと思う。

 

「それじゃ、あなたの使う魔法っていうのは何なの?」

 

グレモリーの質問に、どう答えたものかと悩ましくなった。

だが、どうせだから答えることにした。

 

「俺は特異魔法は使えるがな」

 

俺の答えに、みんなが驚いていた。

 

「理由はわからないが、今の俺が使えるのは特異魔法のみなんだよ。昨日使ったのも、特異魔法の一種だしな」

 

まるで信じられないものを見ているような目線を向けられたが、これが事実だからしょうがない。

 

「まぁ、大体のことはわかったことだからいいけど。よかったらあなたたち、私の下僕にならない?」

 

「「……はぁ」」

 

「なんで溜め息!?」

 

まさかこう来るとはさすがに考えていなかった。

 

「説明していなかったのは悪かったと思います。唯、ぼくたちはあなたたちの下に着くことは決してできませんよ」

 

「あら?何故?」

 

「そこらへんも含めた説明はするさ。まず、魔法使いになるのにはいくつか条件が存在するんだ」

 

「条件?」

 

「そう。まず一つ目、魔法使いとしての才能があること。二つ目は、神器(セイクリッド・ギア)を持たない事。三つ目は、一度は魔法と接触すること。最後が最も重要なことで、人間であることだ」

 

さすがにこの説明だけだと理解してもらえてないらしい。

実際、兵藤が疑問の声を上げてきた。

 

「だけどよ、魔法使いになった後に悪魔に転生しても魔法を使うことはできるんじゃないのか?」

 

「言っていることが理解できてませんね。魔法使いは人間しかなれない。つまり人間でなくなった時点で、魔法を使うことはできなくなるんですよ」

 

「実際過去に人間やめて魔法使えなくなった奴はいるらしいしな」

 

フェイの説明に補足を加えたら、納得はしてくれたらしい。

 

「そう。なら仕方ないわね。だけど、さすがに私たちの管轄で好き勝手やられるわけには行けないから、この部活には入ってもらうけどいいかしら?」

 

「上から目線なのが気に入らないが、まぁその方が俺たちも動きやすいしな。そうさせてもらうか」

 

「そうですね。そうさせてもらいましょう」

 

こうして俺とフェイはオカルト研究部に入部することになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日が過ぎた。

その間にあったこととすれば、グレモリーたちが行なっている悪魔課業で兵藤がはぐれ悪魔祓いに遭遇して怪我をしたという事らしい。

また、その際見た事ない魔術を使うのがいたという。

恐らく魔法使いだろうと推測している。

はぐれ悪魔祓いを率いている堕天使のところに何故魔法使いがいるのかわからないが、嫌な予感がした。

そして今、部室内では少しごたごたが起きていた。

ことの発端は、怪我で休んでいた兵藤が現れて、堕天使側にいるシスターを助けに行きたいと言い出したことである。

正直言って無茶苦茶である。

堕天使の行っている物事に悪魔が介入するというのだから、唯では済まなくなる。

しかし、堕天使側にも不審な点はいくつかある。

俺の推測通りであれば今回は問題なく救出に移れるだろう。

実際に今姫島がグレモリーに耳打ちをしているのだから。

話終えたのを見計らって、部屋から出たグレモリーに声を掛けた。

 

「グレモリー。出る前にちょっといいか?」

 

「なにかしら?少し急がなければならないのだけれど」

 

「……堕天使を潰しに行くんだろ?」

 

「っ!?気づいてたの」

 

「まぁな。そこでだ、フェイを同行させてくれないか?」

 

「フェイを。何故?」

 

「魔法使いの出所について聞こうと思ってな。情報は少しでも多い方がいい」

 

まだ謎の魔術師が魔法使いと決まったわけじゃないが、確かめるに越したことはない。

グレモリーも少し考えてから、許可してくれた。

フェイにも事情を話してグレモリーの方に行ってもらい、部屋に戻った。

すると部屋の中では何やら三人で話をしていた。

 

「なんだなんだ?悪巧みでも考えてんのか?」

 

「悪巧みって、いい方が酷いと思うんだけど」

 

「……もっとましな言い方があると思います」

 

「まぁそこん所は気にすんな。で、行くのか?」

 

「あぁ、アーシアを助け行く。邪魔すんじゃねぇぞ」

 

兵藤ははじめから覚悟は決めていた様だった。

だったら俺のやることは決まった。

 

「だったら、俺もついて行ってやるよ。ちょいと聞かなきゃいけない事もあるしな」

 

「いいのかよ?」

 

「いいも何も、やることがあるんだから仕方ないだろ。唯、やるんだったら徹底的にやっとけよ」

 

「あ、あぁ、わかった!」

 

こうして、教会襲撃に動き出した。

 




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