異世界転生殺し チートスレイヤー アナザーミッション(VSアナザーベストナイン)   作:3S曹長

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 当作品のコメント欄は誰でもウェルカム(文字通り)。ログインしていない人も書き込みできます。感想、意見、間違いの指摘、元ネタの予想等、楽しみにしております。
 
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第三章 「Mr.土方」襲来 その7 「俺が行く」

スパノ死亡日の翌日

 

 マウントールの開いた「ワープゲート」をくぐり、ベストナインのメンバーはノイワ村へとやってきた。突然の英雄の凱旋(がいせん)に驚いた村の人達が次々と集まってくる。

 

「皆、いつも応援ありがとう!今回は我々にとって重要な任務があって来ているんだ。君たちに危険は無いから、我々が来たことは見なかったことにしてくれないか」

 

 マウントールはそう言いながら、人々を立ち去らせる。それでも立ち去らない人を追い払う役目は御手洗幼子(みたらいようこ)が引き受けた。

 

 米沢反死(よねざわはんし)の案内で一行は村の外れに建てられた小屋にたどり着く。

 

「突貫工事の小屋だな。少なくとも、長く使う目的で建てられたものではない」

 

小屋を見ながらアシバロン=ボーナスが言う。

 小屋を開けると、スパノの死体が頭(だった部分)を出入り口の方向に向けた状態で倒れていた。左足が切断され、頭と両腕が粉々に砕かれており、辺りに骨片や肉片が散らばっている。

 死体の惨状を見て、立花亭座個泥(たちばなていざこでい)は吐き気を覚えてしゃがみ込む。アルミダ=ザラは腕で視線の先の死体を隠すようにして後ずさる。

 

「ルイよりも殺し方がひどいな」

 

そう言うギットス=コヨワテは顔色一つ変えない。

 

「ここまでひどい死体は()()()()でも一回か二回見たぐらいだ」

 

アシバロンが言う。米沢は死体を見ないようにして、足を震わせながら奥の冷蔵庫に向かう。

 

「その冷蔵庫がどうかしたのか?」

 

「こ、この冷蔵庫から魔女が出てきたんだ」

 

 アシバロンの質問に答えながら、彼は冷蔵庫の扉を開ける。そして「あっ」と声を上げた。

 

「どうしたんだい?」

 

「こ、この冷蔵庫、ハリボテだ…中に何も無いんだ」

 

米沢の言うとおり、冷蔵庫の中には何もなかった。冷蔵庫では無く()()()()()()()()だった。

 

「どうやらこの小屋自体がスパノを誘い込むために作られたようだな。キッチンの設備も最低限かつ安価品ばかりだ」

 

 小屋の中を見渡しながらアシバロンが言う。

 

「かわいそうにな…。こんな死は臨んでいなかっただろうに」

 

そう言いながらマウントールは死体をのぞき込む。

 

「どうしたのよマウントール、随分しんみりしてるじゃない?ルイの時はあんなにサバサバしてたのに」

 

「サバサバ?」

 

 アルミダの問いかけにマウントールが返す。

 

「サッバサバよぉ~。ルイの時は『かわいそうに』的なこと一言も言わなかったじゃないの」

 

アルミダはルイの死体を見つけたときのことを思い出しながら言う。

 

「それは単純に…()()()()()()()()()()()()()()()()()だよな?」

 

「随分ストレートに言うんだね。でもまあ、それが正解だね」

 

ギットスのストレートすぎる意見をマウントールがあっさりと認めたので、他の皆は少しあっけにとられてしまう。

 

「どうしてそんな反応をするんだい?皆本当は気付いていたんだろう?私がルイを嫌っていたことは。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

マウントールの言う通り、彼がルイを嫌っていることはベストナイン全員が気付いていた。誰が相手でも優しく接する彼の、ルイに対する態度は明らかに異質だったからだ。

 

「もちろん知ってたわよ、そんなこと。品行方正(ひんこうほうせい)なアンタが他人を嫌っていたことをあまりにもあっさり認めるから面食らっただけよ」

 

アルミダが皆の思いを代弁する。

 

「あの…私、外に出ていたいんですけど…」

 

 しゃがみ込んでいた立花亭が震え声で主張する。

 

「私も出るわ。全くスパノも迷惑な男ね!弱いのは良いとして、死ぬなら綺麗に死んで欲しいもんだわ」

 

アルミダが立花亭に便乗し、さっさと外に出てしまう。立花亭も彼女に続く。

 

「どうする?これ以上ここにいて何か分かることってあるのか?」

 

 女性陣が出て行ったのを見て、ギットスが問いかける。

 

「そうだね、分かることと言えば…」

 

スパノの死体をしばらく観察していたマウントールが立ち上がりながら言う。

 

「スパノの剣も無くなっている、ということくらいか。他に何か分かったことはあるかい?」

 

問いかけに対して首を横に振る三人。

 

「そうか、ならばもう用は無いね。出よう。幼子ちゃんにもこのことを伝えねばならないしね」

 

 この言葉を受け、残っていたメンバーも小屋を後にした。

 小屋を出た一行に、御手洗が駆け寄ってきた。

 

「みんな~!()(ぱら)ってきたよ~!」

 

「ありがとう、幼子ちゃん。とりあえず判明したことを伝えるね」

 

マウントールは御手洗に、スパノの死体の状況や小屋の様子を伝える。

 

「今言ったけど、スパノの死体の状況はとてもむごたらしいんだ。それでも見に行ってみるかい?」

 

マウントールの問いかけに御手洗は首を激しく横に振る。

 

「それで、スパノの死体はどうするの?」

 

「それもだが、ルイとスパノの死を世間にどう知らせるのだ?」

 

下手人(げしゅにん)達はどうするんですか?」

 

 アルミダ、アシバロン、立花亭が次々とマウントールに質問をぶつける。だがマウントールは、それらの質問に関してもすでに考えてあったようだ。

 

「世間には、二人は魔族との戦いで戦死したと伝える。無用な混乱を防ぐためだ。そのためにもスパノの死体は、誰にも知られていない今ここで、小屋ごと焼き払ってしまおう。我々だけではこの小屋からこれ以上の何かを見つけることは出来ないだろう」

 

「二人を殺すほどの魔族がいる、という報道の方が混乱を招くと思うが?」

 

「そこは、二人は日頃の油断が(たた)って死んだ、ということにして、二人を殺した魔族もすでに討ち取ったと報道する。『ベストナイン』を殺して回っている人間がいる、という報道の方がマズいだろう?」

 

「なるほどな」

 

アシバロンの懸念を解消したマウントールは立花亭の質問に答える

 

「二人を殺した集団についての対応だが、米沢の発見報告が来てから考えよう。まだ彼らの目的も分からないままだ」

 

「そんな…」

 

彼の悠長な答えに立花亭が絶望したような声を出す。

 

「そんな声を出さないでくれよ。そもそも()()()()()()()()()()()()()()んだよ」

 

「…えっ?」

 

唖然とする立花亭。

 

「なんだいその反応は?『ベストナイン』は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だってことは前から何度も言っているだろう?日頃の行いはともかく、誰かに負けるような転生者では困るんだよ」

 

 マウントールは平然と言葉を口にする。しかし彼の言葉に明確に動揺しているのは立花亭だけだった。他のメンバーは彼の言葉に驚いた様子は見せていない。アシバロンとアルミダにいたっては、笑って同意をしていた。

 

「だからね、立花亭。君が、自分に襲いかかってくるかも分からない魔の手に怯えることは構わない。だけど、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そうなったら君は『ベストナイン』に相応しい転生者ではなかった、ということになる」

 

「そ…そそそ、そんな…」

 

立花亭が絞り出すような叫びを上げる。

 

「そんなことってありますか!?このままではメンバーが更に減らされるかも知れないんですよ!()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!」

 

 場が静まり返る。マウントールは困ったように口を開く。

 

「やれやれ…()()()()()()()()()()()()、困ったな。だが自分で『日頃の行いはともかく』と言ったばかりだ。責められないね」

 

彼は頭をかきながら言葉を続ける。

 

「まあ()()()()()()()()()()()()()()()()()。何か手を打たなければ…」

 

「俺が行く」

 

 マウントールの言葉を遮り、アシバロンが言う。

 

「発見の報告が入り次第、俺がそいつらを潰しに行く。それでいいだろう」

 

 彼はそう言うと、唐突に立花亭の胸ぐらを掴む。誰も止めることが出来なかった。

 

「だから立花亭!早急に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!今すぐにだ!!」

 

 そう言って手を離す。立花亭は恐怖の色を隠せないまま叫ぶ。

 

「ひっ!()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()んん!!」

 

「…よし、それでいい」

 

立花亭の言葉を聞き、アシバロンが納得したように言う。

 

「良いのか、アシバロン?君を失うことはこの世界の損失だ。我々としても君が死ぬようでは白旗を上げざるをえないね」

 

 マウントールの心配をアシバロンがはね除ける。

 

「心配無用だ、俺は死なん。魔人は歯ごたえが無いヤツばかりでしょうもない。男として闘志を呼び起こすような相手が現れるのを待っていたのだ」

 

彼はニヤリと笑った。

 

 

 

 

 

二日後の昼

 

 アシバロンは建設現場で昼食を食べていた。そんな彼の近くに黒い虫の大群が集まってくる。近くの人間が思わずその場を離れる中、アシバロンは身動(みじろ)ぎもしない。黒い虫が集まって徐々に人の形を成していき、一人の男が現れる。米沢反死(よねざわはんし)だった。

 

「あ、アシバロン、例の奴らが見つかった」

 

「分かった。食い終わり次第向かおう」

 

米沢の報告を聞き、アシバロンが言う。

 

「さて、骨のあるヤツなら良いのだが」




 この世界の冷蔵庫は、氷属性魔法の力を封じ込めることで食品を長持ちさせる、家具の一種です。見た目は皆さんの想像にお任せしますが、この世界の電化製品とは違う、というわけです。

 オリンピック野球日本代表の皆さん、金メダルおめでとうございます!
 これに関連して、この作品の裏話を一つ。
 原作から名前がそのまま使われている「ベストナイン」ですが、「ゴールデングラブ」という名前への変更も一時期考えていました。それでも「ベストナイン」という名前をそのまま使うことにしたのは、(ダサいかどうかは置いといて)メンバーの人数が組織名に使われている幹部集団の名前が好きだからですね。十刃(エスパーダ)とか(リアル)六弔花(ろくちょうか)とか飛び六方とか。
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