異世界転生殺し チートスレイヤー アナザーミッション(VSアナザーベストナイン) 作:3S曹長
魔女の特殊能力「
理由はなんとなく察することが出来ると思うのですが、この弱点がアシバロン戦での描写と矛盾してしまっているからです。それにこの弱点が無くても話を進めるのに支障が無いため、無かったことにいたします。
このような改変は本来あってはならないことであり(仮に商業作品だったら絶対に許されない)、私としても反省しております。今後はこのような改変が起きないよう注意して作品作りをしていきたいと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。
転生前の情報を暴露して転生者の心を乱すことで能力を封じる。
アシバロンの推理を聞き、ベストナイン全員が驚愕する。彼は昨日の戦いを通じてそこまで推測を進めていたのだ。
「どうだ?何か反論があるなら聞いておこうか」
アシバロンが一同を見渡しながら言う。誰も反論する者はいなかった。その一方で質問をする者が一人。
「アシバロンの推測に変な箇所は見当たらないな。確かに、そんな能力があったとするなら厄介だよ。でもね、『転生者の能力を封じる』なんて魔法を使っているのは誰なんだい?そこが一番重要じゃないかな?」
マウントールだった。彼の口調は何かを試しているようなものではなく、単純に「犯人が分かるなら聞いておきたい」という意図が感じられるものだった。
「残念だが、犯人を確定することは出来ないな。だが、ある程度の推測は可能じゃないか?なあ、米沢」
「え、へぇ!?ぼ、僕?」
アシバロンに突然指名された米沢が驚きの声を上げる。
「お前はスパノが殺された時と昨日の俺の戦い、二回も相手の行動を観察しているんだ。お前なら犯人を絞り込めるんじゃないのか?」
アシバロンの言葉を受け、米沢は考え始める。自分が見た二回の戦い、その両方にいた敵は一人だけだ。どう考えても「彼」が怪しい。
「りゅ、リュートじゃないか!?」
米沢が興奮したように犯人を指摘する。
「リュート?それはあり得ないな。絶対にだ」
しかしアシバロンは米沢の推理をはねのけた。
「ど、どうして?リュートは二回とも戦いに参加しているんだよ?」
「リュートが能力を封じる手段を持っているなら、昨日俺が来た段階で即座に使っていなきゃおかしい。俺の強さなんぞ世界中の人間が知っている。それにポセイドラは俺に対して復讐心を抱いていた。俺の強さを警戒しないなんぞあり得んな」
「アンタを油断させるためじゃないの?最初は普通の戦いだと思わせといて、途中で能力を封じることでアンタを混乱させようとしたのよ」
アルミダが反論する。
「ほう、豚にしては中々出来た反論じゃないか。だがそれもあり得んな」
怒りで顔を赤くするアルミダを尻目に、アシバロンは根拠を話す。
「もしそのつもりなら、魔法を発動する前にヤツが俺に攻撃するはずがない。全員が能力を封じる魔法を覚えているのでなければ、魔法を持っている人間が真っ先にやられる事態は何としても防がねばならない。だがな、昨日リュートは俺の過去を暴露する以前に一度襲いかかってきたぞ。結果的にそうはならなかったが、その時点で俺はリュートを返り討ちにして殺すことも出来た。ヤツが魔法を持っているならそんな状況になる行動は決して取らない。違うか?」
「そんなこと昨日その場にいた人間じゃなきゃ分かんないわよ!この脳筋糞土方!!」
アルミダは突っかかるが、彼の反論を否定することは出来なかった。
「じゃあ、誰が犯人なんだ?」
ギットスが質問する。
「これは完全に勘なんだが、魔女なんじゃないかと俺は思うがな」
アシバロンが答える。
「根拠は?」
「完全に勘だと言っただろう?だがまぁ根拠に近いモノならある。
言われてみればそうだ。一人だけ俗称で呼ばれている魔女の存在はどう考えても怪しい。皆がそう思った。
「俺が戦った時に魔女の姿は見えなかったが、あそこには滅んだ村の残骸がいくつもあった。隠れる場所はあったはずだ。米沢の虫を一匹しか回収できなかったことも、向こうにとっては好都合だったな」
「ふん、随分偉そうに講釈を垂れるじゃない!大した戦果も挙げられなかったくせに!」
アルミダが悔しまぎれに突っかかる。
「どうした?随分と突っかかってくるじゃあないか。何の成果も無いお前よりはましだと思うがねぇ、『
場が
しかし例え転生前の名前を知っていたとしても、転生者は転生後の名前で呼ぶのが基本だ。アシバロンがアルミダを転生前の名前で呼ぶのは、彼が最大級に彼女を挑発する時だけである。
アルミダが怒りで、今日一番顔を赤くする。一触即発の状況だ。
「Arrête」
マウントールから「止めろ」の声がかかる。序列2と3の喧嘩を止められる人間は彼しかいない。
「アルミダ、アシバロンが敵に痛手を負わせられなかったことは事実かもしれない。でもね、敵の手口が分かったのは
マウントールに言われてしまっては、どうすることも出来ない。アルミダは沸き上がる怒りを拳に乗せ、机を叩いた。
「しかし、アシバロンの言うことが本当なら対策は簡単だ。
「簡単じゃ無いですよ」
マウントールの発言を立花亭が否定する。
「少なくとも私は自分の過去をバラされて平常心でいられる自信は無いです。自分が出来ることを他人も出来ると思いこむなんて、随分と自己中心的じゃないですか」
そう言う立花亭の口調には覇気が感じられなかった。
「かわいちょーでちゅね~、立花亭ちゃ~ん。自分の過去を言われて平常心を保てないなんて雑魚でちゅね~」
アルミダが立花亭を挑発する。どう考えても八つ当たりだ。
「言っておくが、ただ淡々と過去を言われるわけじゃない。相手はこちらの心を乱そうと、相当挑発した言い方をしてくるぞ。豚が耐えられるとは思えんな」
アシバロンが再度アルミダを馬鹿にする。
「ふ、ふん!どうせ『オールマジックキャンセル』を発動している私には通用しないわよ!」
「そうだな」
アシバロンが吐き捨てるように同意した。
「わたしはどうだろうなあ?そんな恥ずかしい何かがあるんじゃ無いけど、あること無いこと言われたら乱しちゃうかも」
御手洗が自信無さげに言う。
「俺は…どうなんだ?」
「お前が心を乱すなら見てみたいものだな」
自問するギットスに対してアシバロンが言う。
米沢はブルブル震えるだけで何も言わなかった。
「リーダーはどうなのぉ?自分の過去を暴露されて平気?」
「モチロンさぁ!」
御手洗の問いかけにマウントールが答える。
「転生前に、誰かに言われて恥ずかしいことをした覚えはないよ。若いときは多少ヤンチャもしたけれど、まぁ
彼は自信満々に答えた。
結局その日のミーティングは「米沢の虫の帰還待ち」ということで締めくくられた。
一週間後 王都 「神の反逆者」ギルド
アシバロンの報告から一週間が過ぎた。なのに虫は一匹も帰ってこない。この事態に対しての話し合いが、この日の朝のミーティング内容だった。
「どういうことなのよ?本当に帰ってきてないの?」
アルミダが早々に米沢に問い詰める。
「本当だよ、全然帰ってこないんだ」
困り果てたように答える米沢。
「まだ
アシバロンが続けて尋ねる。
「未だに帰ってこない理由は二つしか考えられないよ。
「それなら、殺されている可能性の方が高そうだな」
結局アシバロンが結論づけた。
「どどど、どうするんですか、マウントールさんっ!?」
必死な口調で立花亭が尋ねる。彼女はこの数日、いつ襲われるかも分からない恐怖に怯えながら過ごしていた。
「う~ん、戻ってこないなら仕方ないね。いっそ諦めようか?私はね、このままでも構わないとも思っているんだよ」
マウントールの口調は、冗談とも本気とも取れなかった。
「あの下手人達はね、『神が私に与えた試金石』なんじゃないかと最近思うようになったんだ。
「そ、そんなのって…」
「おっと、
マウントールは立花亭の質問に答えた。
「そんなの…そんなんじゃ納得出来ません!」
立花亭が叫ぶ。彼女にしてみれば、彼の答えでは納得出来ない。身を削るような恐怖に耐える日々は一日でも早く終わらせたかった。
「一刻も早く、確実に下手人達を討つ手段を講じるべきです!皆さんも黙ってないで何か言って下さいよ!ベストナインの危機ですよこれは!早くヤツらを見つけないと…」
「
彼女の必死の訴えを遮ったのはマウントールだった。彼は今まで向けたことが無いような(それこそ自分勝手な行動を取り続けるルイを見るときのような)、冷たい目で立花亭を見ていた。
「何だ、この
マウントールは矢継ぎ早に立花亭を責め立てる。立花亭は怯えた表情で彼を見つめる。他のメンバーも
「
「は…はい」
彼女はそう答えるしか無かった。
「だから結論としては『これからも下手人達は米沢が捜索するがそれ以外の対策は行わない』、以上だよ。ああ、そうだ。くれぐれも
マウントールはミーティングをこう締めくくった。
しかし、この時誰が予測できただろう。下手人達の情報を得られず、向こうも行動を起こさない期間が、この後
一つ言えることがあるならば、
どうして「テンスレ」の動向が半年以上掴めないのか。理由は次回書きたいと思います。
ここで、皆さんにお願いしたいことがあるのです。答えを聞いて「え?でもこうすれば良かったんじゃ?」と思うこともあると思うのですが、「しょせんは二次創作が初めての素人の思いつきだ」と温かい目で見て下さると幸いです。
まだ物語が続く関係上、特に「
皆さんが楽しめる作品になるよう、これからも頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。