異世界転生殺し チートスレイヤー アナザーミッション(VSアナザーベストナイン)   作:3S曹長

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 第四章も今回を入れてあと2話で終了出来そうです。

 書くことも思いつかないので、ここで皆様に一つお伝えしようと思います。
 私はこの作品(チートスアンアン)を、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と思っています。
 さっきまでと言っていること違うじゃない、と思う人もいるかも知れませんが、私が遠慮して欲しいと言っていたのは「他所の掲示板で宣伝すること」です。この二つには大きな違いがあります。

 ハーメルンは二次創作の盛んな小説投稿サイトです。つまりこのハーメルンに来ている人は「誰かの作品のキャラを、他人が勝手に作品に利用することにある程度の耐性がある人」だと思っております(もちろん全員がそうではないでしょうが)。
 一方、他所の掲示板はそういったことに耐性がない人も利用しているハズで、そういった人にこの作品が知られるとマズいかな、と思った次第です。

 以上の理由から、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()です(やる人がいるかどうかは置いといて)。

 ただ、私が作品を執筆し始めてから今日までの間に、私以外の人間が投稿する「チートスレイヤー」の二次創作も現われてきました。喜ばしいことだと思います。同時に、「『チートスレイヤー』の二次創作を執筆すること自体は、特に非難されるような行動では無いのかな」とも思うようになってきました。どうなんでしょうかね。


第四章 離反 その19 「また離反者」

 突然降伏の仕草をとり始めた御手洗に対し、リュートは次に自分が取るべき行動を見失ってしまう。

 その一方で誰よりも先に行動に移した人物が一人いた。ポセイドラだった。彼は素早く御手洗に接近し、刀を相手の首目がけて振るう。

 ガッと音がする。彼の刀は首に当たる前に、突然現われたキャンディの壁に遮られた。キャンディは御手洗の着ているキャミソールワンピースのポケットから伸びている。

 

「ひどいなぁ。武器を捨てた女の子に攻撃するの?」

 

「武器を捨てたのはそっちの勝手だ」

 

「確かにそうだけど~」

 

 ポセイドラは御手洗を殺そうとは思っていなかった。殺すつもりならば「エンチャントウォーター」を唱えている。彼は単に峰打ちで気絶させるつもりだったのだ。御手洗を守るキャンディが反撃を狙って形を変える前に、ポセイドラはリュートの近くまで退却した。

 

「ポセイドラさん!?」

 

リュートは困惑したような声で彼の名を呼んだ。

 パシィッ、と突然鋭い音が鳴った。一瞬何が起こったのか分からなくなるリュート。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだった。

 

「ポセイドラさん…?」

 

味方から手を上げられたのは初めての経験だった。困惑するリュートに対してポセイドラは一言だけ返した。

 

「しっかりしろ」

 

 その声は怒る訳でも呆れる訳でも無く、ただただ()()()()()()()()()()調()だった。その声を聞いたリュートは、()()()()()()()()()()()()()()()ような気分になった。

 

 そんなやりとりをしている間にも攻防は続いていた。今度はゴーギャンが武器であるモーニングスターを御手洗に投げつける。彼もまた御手洗を殺すのではなく、鎖で相手を拘束することが狙いだった。御手洗は自身を拘束せんとする鎖を、真上に跳躍することで避ける。

 そんな彼女よりも更に高い跳躍をする人物が一人。ウサギの獣人バニーラだ。

 

「ううぅっ、御手洗さんお許しください!『人参武器(キャロットウェポン)』、(ウィップ)!」

 

ニンジンの鞭が御手洗に襲いかかる。だが彼女は焦ること無く、ポケットから取り出した棒付きキャンディを舐め、形を変えさせる。キャンディは剣のような形を取り、簡単に鞭を切断してしまった。

 

「あ、あれれぇ!?」

 

「バニーラちゃん、わたしとバニーラちゃんで何が違うのか教えてあげるよ」

 

御手洗が言う。

 

()()()()()だよ。バニーラちゃん今、私に攻撃するの躊躇したでしょ。わたしは違う。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!」

 

 御手洗は心の中で思った。

 

「平和にいけると思ったんだけどな。こうなったら仕方ない。誰かを人質にして強硬手段に出るしかないね」

 

 彼女は即座に行動に移した。

 

「ごめんね、バニーラちゃん」

 

彼女の持つ棒付きキャンディが、数多の触手となってバニーラに襲いかかる。

 

「うわわわわっ!!」

 

触手にバニーラが捕まる…瞬間、彼女に近づく一人の人影。その人物が剣を振ると、バサバサと触手が地面に落ちた。

 

「はわわ…、りゅ、リュートさん…」

 

 バニーラに迫り来る触手を切り落としたのはリュートだった。

 

「もう大丈夫だよ、バニーラ」

 

そう言った彼の目には先程までの迷いが一切無かった。ただ目の前の敵に立ち向かう、その固い意志だけが宿っていた。

 

「あれれ、素敵な王子様をゲットしたんだねバニーラちゃん」

 

 御手洗の言葉を聞いて、顔を真っ赤にするバニーラ。しかしリュートは動じない。

 

御手洗幼子(みたらいようこ)、もうムダだ。俺はもう君の言葉に動揺なんてしない!」

 

「ありゃりゃ、ダメかぁ」

 

リュートに剣を向けられ、困ったような声を出す御手洗。

 と、その時。背後から大きな声が聞こえた。

 

「そこまでだ!」

 

 声の主が近づいてくる。その正体は、屋敷に隠れていたはずの魔女だった。

 

「なっ、なぜ出てきた!?」

 

ポセイドラが困惑した声を出す。

 

「どうしても何も、向こうから言ってきたじゃないか。『自分はどうしてくれても構わない。立花亭に会わせてくれればそれでいい』とな」

 

「そんな言葉を信じるのか!?」

 

「そうだな、普通なら信じられない所だ。だが今の我々は()()()()()()()()()()()()。この事実がある以上、向こうも変な行動には出られない。御手洗にとって立花亭は、誰にも代え難い大切な人間なのだからな」

 

「知らん。そんなことは俺の管轄外(かんかつがい)だ」

 

「ああそうか。このことはリュートにしか教えて無かったな。ならばお前が知らないのも無理は無いなポセイドラ」

 

 そんな会話をする彼女を御手洗はじっと見つめる。魔女としか言えない恰好(かっこう)をした白髪の女性。米沢が言っていた「魔女」に間違いなかった。

 

「あなたが魔女さんだね?」

 

「そうか、もう私の存在もバレてしまっていたのか…」

 

御手洗の問いかけに魔女が答える。ある程度予想はしていたが、出来れば外れていて欲しかった。

 

「あなたが転生者の能力を封じているって本当?」

 

「残念だが、今のお前に質問する権利は無い。だが逆にお前は私達の質問に答えねばならない。()()()()()()()()()()()な」

 

魔女が冷淡に言い放つ。だが、御手洗は引かなかった。

 

「じゃあこれだけは聞かせて。タッチーは生きているの?」

 

「ふふふ、その質問にだけは答えてやろう。立花亭は生きている。お前が我々の命令に従うなら、会わせてやる。お互いに生きた状態でな」

 

「そっかぁ…、良かった」

 

御手洗は何かの呪縛から解き放たれたかのようにその場にしゃがみ込んだ。

 魔女は相手のそんな様子には構わず質問をぶつける。

 

「どうして私達と強引に戦おうとしなかった?」

 

「それはね、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

御手洗はマジメな口調で続ける。

 

「ルイルイとスパノンはその場で殺したよね?でもタッチーはその場で殺さなかった。他の人がどう思ってたのかは知んないけど、わたしはこう思ったよ。『向こうは殺す相手を選んでる』って。じゃあ何でタッチーだけ殺さないんだろうって考えたとき、バロンの言葉を思い出したんだ。ポセイドラが自分に復讐心を抱いてるって。じゃあタッチーが殺されないのは当然だなって思った。あの子は現地人の恨みを買うようなことはしないもん」

 

彼女は自分の考えを正直に話す。

 

「もちろん、別の予想も無かったわけじゃ無いよ?例えば『女性は痛めつけてから殺したい変態さんの集まり』とかね。でもここに来て、バニーラちゃんの考えを読み取って確信出来た。あなた達は良い人の集まりなんだって。だったら、タッチーと会わせてくれるならわたしはどうなってもいいって思えた。それに…」

 

そこまで言って彼女はリュートに目を向ける。

 

「ルイルイの剣を持っている君がリュートだって分かった。そして君の顔を見て思ったんだ。君は悪いことなんて出来ない人だって。直感だけどね。でもその考えは間違って無かった。あんなにかっこよくバニーラちゃんを守れていたんだもん」

 

 普段なら恥ずかしさを隠せないだろうリュートだったが、彼はまだ緊張を解かなかった。

 御手洗の答えを聞いて、魔女が口を開く。

 

「なるほど、お前の考えは理解した。だが私達は『お前が良い人間なのか』について確信を得ることは出来ないのでな。とりあえず、()()()()()()()()()()()()()()()

 

「ええっ!?」

 

リュートが真剣モードでいられるのはここまでが限界だった。

 

「なんだ、やっぱり変態さんの集まりだったんだね」

 

「たわけ。お前が服の中に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()は知っている。実際にそれを使ってポセイドラの攻撃を防いだだろう。相手の反撃の手段を奪うのは当然だ。そして、女性のボディチェックは女性が行うのが当然だ。ケイル!こっちへ来い!」

 

「はーい」

 

 魔女の要請を受け、ケイルも屋敷から出て行く。

 

「というわけで、男性陣は帰った帰った。バニーラ、お前も屋敷へ戻れ。御手洗の懐柔(かいじゅう)を受けるかも分からんからな」

 

「わ、分かりましたぁ」

 

 こうしてケイルと魔女が御手洗のボディチェックを行い、戦闘班は屋敷へ一旦退却する。その道中、リュートがポセイドラの側に駆け寄る。

 

「ポセイドラさん!」

 

「リュート…」

 

ポセイドラは気まずく感じた。情報の共有を(おこた)った魔女にも問題があるとは言え、勝手な判断で御手洗と戦闘を始め、尚且つリュートに手を上げてしまった。

 

「リュート、すまな…」

 

「ありがとうございました。ポセイドラさん!」

 

「……ん?」

 

「今までの俺はどこかで戦いに集中出来てなかったみたいで、相手の言動に惑わされて、結果的に足を引っ張ってしまって…。でもポセイドラさんのお陰で戦いに集中するよう意識を変えることが出来ました。ありがとうございました」

 

「そ、そうか…。だが今後は自分自身で戦いに集中するようにならなければな」

 

「はい!」

 

結果オーライだとポセイドラは思った。

 

 

 

 

 

数分後

 

 魔女とケイルが御手洗を連れて屋敷へ戻ってきた。御手洗は手足を縛られており、着ている服も魔女の用意した別の服になっている。

 御手洗は立花亭の監禁されている部屋に連れて来られた。二人の再会はこの部屋で行われる。魔女は既にテンスレメンバーに指示をしていた。リンとメルクリオは待機を続行。ジモーとラーシャは隣の部屋で待機。残りは再会に立ち会うというフォーメーションだ。万が一、御手洗が変な行動を取った場合は、隣の部屋にいる二人が奇襲をかける作戦だ。

 ドアが開かれ、御手洗の目に立花亭の姿が映る。

 

「タッチー!!」

 

同時に立花亭の猿轡(さるぐつわ)も外された。

 

「御手洗…ちゃん…?」

 

ぐったりした様子で相手の名を呼ぶ。相当精神が参っているらしい。

 

「大丈夫?酷いことされてない!?」

 

「大丈夫です。それよりどうしてここに…?」

 

「そんなの…」

 

御手洗の口調が変わった。

 

「そんなの、貴女が心配だからに決まっているじゃないですか、立花さん」

 

「御手洗さん…」

 

「貴女が無事で、本当に良かった…」

 

 心から安堵する御手洗。同時に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。彼女は心の中で思った。

 

「大分厳重なチェックだったけど、()()()()()()()()()()はバレずに済んだみたいだね」

 

とっておきの隠し場所とは、彼女の奥歯が生えている歯茎(はぐき)(ほお)の間だった。そこに()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだ。

 彼女は自身の舐めたキャンディを()()()()()()()()()()()()()()()()()だ。つまり、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()なのだ。彼女がこの手を初めて試したのは、つい昨日。敵陣に潜入するに当たって武器を隠し持つことが出来れば、と考えて思いついた方法だった。これはマウントールも魔女も知らない、御手洗だけが知る究極の奥の手だった。

 御手洗は立花亭に問いかける。

 

「ねえタッチー、『神の反逆者』に帰りたいと思う?」

 

立花亭が肯定した場合、即座に彼女を連れてここを脱出するつもりだった。

 

「私は…、もうあそこへは()()()()()()()()()

 

 しかし、立花亭の返事は否定だった。声に覇気は感じられなかったが、それでも彼女の言葉には強い意志が感じ取れた。

 

「私は今まで、ルイさんやスパノさん、アルミダさんによる人々の虐殺を見て見ぬふりをして生きてきました。そんな私があそこに戻って、再び人々の英雄として見られて良いはずがありません。私は心の底から後悔しています。だからもうあそこには戻りたくありません」

 

「…そっか」

 

 立花亭の返事を聞いた御手洗には、その言葉が誰かに言わされたものでは無くて彼女の本心なのだと理解出来た。仲間の蛮行を放っておく。ベストナイン全員が何気なく行っていたその行為に、立花亭の精神が耐えられなくなっていたのだ。

 御手洗も迷わず言った。

 

「タッチーがそう言うなら…わたしもここに残るね」

 

 御手洗は手足を縛られた状態で何とか立花亭の側に()()う。

 

「もうあなたを一人にはさせないから。私がずっと側にいるから…」




 次回で第四章が終えられると思います。またちょっとした企画を考えているのでお楽しみに。
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