異世界転生殺し チートスレイヤー アナザーミッション(VSアナザーベストナイン)   作:3S曹長

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 昨日の23時頃から急にUA数(簡単に言うと閲覧した人数)が増えたのが不可解です…。たまたまなのか、それともどこかでこの作品が紹介されたのか。何か知っている人がいたら、教えてくれると嬉しいです。 

 感想欄で以前、「マウントールの能力の作者的テーマは『チートスレイヤーの原点回帰』です」と言ったことがあるのですが、その件について詳しくお伝えします。
 原作の「チートスレイヤー」は、「異世界転生の話ってこういうところがクソだよね!」という原作者の主張モリモリな話でした。その内容は、「異世界転生の主人公は元々は無能なのにチート能力与えられてイキっている奴ばかりだ」という(風に取れる)内容でしたが、マウントールの能力はあえて、「作者である私が異世界転生の話に対してクソだと思う部分』」を能力にしました。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、と前置きして話しますが、俗に言う「主人公がイキっている」異世界転生の話には「いや、登場人物が口を揃えて『スゴい』って言ってるけど、主人公のやってることってそこまでスゴいことじゃ無くね?」と思うような内容がよく見られ(るような気がし)ます。

 例:「毒はワインに入っていたのではなく、国王のグラスに塗られていたんです」という便所のネズミのクソにも匹敵するくだらない推理を披露した主人公に対し、周りの人間が「すごい」と賞賛し、姫が惚れる

 こういう描写が散見されるために「なろうアンチ」が現われたり、「チートスレイヤー」が生まれたりするのかなとも思います。で、こういう描写のある作品の主人公って大抵の場合戦闘がめっちゃ強いんですよね。
 戦闘が強いっていうのは(その理由が何であれ)周りから「スゴい」って言われるのは当然でしょう。でもだからと言って、その主人公のあらゆる行動に対して「スゴい」って言うのはおかしいだろ!
 そんな私の考えを能力として落とし込んだのが、マウントールの特殊能力「畏怖(マウンティング)」なのです。そう言う意味で彼の能力を「チートスレイヤーの原点回帰」と表現したのです。


第五章 外道死すべし その2 「糞野郎」

 ケイルは困っていた。魔人討伐中に突然現われた男が、自分たちの獲物を全て横取りしてしまった。しかもその男はどうやら、自分たちのことを助けたつもりのようだ。「敵の数が多い」という自分の率直な感想をどこかで耳にし、ピンチに(おちい)っているのだと思い込んで助けに来たらしい。正直、ピンチな場面では無かったのだが。

 男は身長がポセイドラと同じくらいの標準体型。一般的な男性より少し背が高いだろうか。上がグレーのパーカーで、下はジーンズズボン。髪の色は茶髪で、容姿はイケメンの部類だろう。だが、転生者ということを踏まえて考えると普通の顔立ちだ。転生者は美男美女が多い。

 男は魔族の群れを即座に手懐(てなず)けてみせた。普通そんなことはあり得ないが、これも男が転生者だと考えれば不思議では無い。自身の特殊能力を使ったのだろう。

 さて、この男への対応をどうするべきか。争いは避けたい。手柄は全て持って行かれてしまうのだろうか。それとも少しは分けてくれるのか。

 

「何があったんですかぁ?」

 

「いきなり魔族が黙り込んだんだが?」

 

 ケイルの元にバニーラとラーシャが駆け寄ってくる。この三人が本日の魔人討伐担当だった。リュートに惚れているバニーラだが、仲間になった以上は他のメンバーとも連携を取ってくれなくては困る。そう言う意味を込めた今回のパーティだったが、バニーラはまるでずっと前から仲間だったかのように、しっかりと連携を取ってくれた。。多少ドジであることは否定できないが、魔女が獣人の転生者を絶賛していた理由が分かった気がした。

 

「ああ、こちらの方が助けて下さったんです。どうやら転生者らしいのですが…」

 

「やあ、初めまして。俺の名前はカセロジャ=クテンハーモン。転生者だ」

 

ケイルが紹介した男、カセロジャが自己紹介する。

 

「あ、助けて下さってありがとうございますぅ。バニーラ=チョコミクスですぅ」

 

バニーラがお礼を言うと、カセロジャは顔をしかめる。

 

「あれ、君…どっかで見たような?」

 

「ふぇ?そうですか?」

 

「う~ん、まあいっか。二人の名前は?」

 

カセロジャがラーシャとケイルを見る。

 

「あ、ええと…。初対面の方に名前を教えるのはちょっと…」

 

「私も同じだ。というか、そもそもお前の助けなんて要らなかったぞ」

 

名乗ることを拒否した二人の様子を見て、バニーラは自分の失敗に気付く。「テンスレ」はベストナインへの復讐を目標としているのだ。そこに所属する以上は、軽率に自己紹介するのは避けなければならない。

 

「ふん、随分恥ずかしがり屋なんだな」

 

「すみません。後、彼女はああ言いましたが、助けて下さったことは感謝いたします」

 

ケイルが大人の対応をする。

 

「気にすんなよ。それよりこの森は危険だ。女性三人で抜け出すことは厳しいだろ?俺が出口まで守ってやるよ」

 

「は、はあ…」

 

想像よりもよっぽど厄介なことになりそうだ、とケイルは思った。

 

 カセロジャは歓喜していた。助けた女性の同行者は全員女で、合計三人。しかも全員が美女だった。やはり今の自分は何をやっても上手く行く。自分の強さを見て、三人はもうメロメロだろう。あのつっけんどんな女も所謂ツンデレというのに違いない。もう勝負に出て問題ないだろう。

 

「気にすんな。俺に取っちゃ魔人なんてザコ同然さ。ただ、助けるには一つ条件がある」 

 

「何でしょう?」

 

「抱かせろ」

 

「とっととくたばれ糞野郎」

 

 丁寧な口調をしていた女が、笑顔を崩さないまま暴言を吐いた。生意気な女だ、とカセロジャは思う。さっき自分の強さは見せつけてやったはずだ。

 

「男の転生者っていつもそうですね。女性の現地人をなんだと思ってるんですか?」

 

丁寧語の女を見て、バニーラとかいうウサギ女が震えている。仲間じゃ無かったのか、とカセロジャは疑問に感じながらも言葉を返す。

 

「他に何が出来るんだよ?お前に」

 

「そうですね…、貴方を今この場で黙らせることなら出来ますが?」

 

彼は思わず笑ってしまった。

 

「ハハハ!丁寧口調だから油断していたが、お前が一番生意気だな!面白い!やれるもんならやって見ろよ」

 

 彼の言葉を受け、相手は杖を取り出す。

 

「ほう、睡眠魔法か?そんなんで…」

 

「プシュッ」

 

杖の先から赤い液体がいきなり飛び出し、彼の顔に命中した。余りにも想定外だった。

 

「ぐわぁ!!目が、目があああぁぁ!!てめえ何をするだ……、ウボァー」

 

 カセロジャはその場に倒れ伏してしまった。

 

 相手がしっかり眠りについたことを確認し、ケイルが言う。

 

「ふう。久し振りにイライラしてますね、私…」

 

「ふええ…ケイルさん怖かったですぅ…」

 

バニーラが怯えた声を出す。

 

「ふん、ケイルを怒らせるからこうなるんだ。自業自得だ」

 

ラーシャはそう吐き捨て、大人しくその場に座り込んでいる魔族の群れを見る。

 

「それより、どうなってるんだコレは?」

 

「知りません。コイツの特殊能力なんでしょう」

 

ケイルが言葉を返す。彼女が人をコイツ呼ばわりするなんてよっぽど怒っている証拠だ。ラーシャは呆れかえる。

 

「で、この魔族はどうする?」

 

「当然皆殺しです。魔力袋も全て私達が持ち帰ります。コイツの取り分なんてありません」

 

ケイルの言葉通り、大人しくなったせいでまるで歯ごたえの無い魔族を皆殺しにする三人。多少ストレスも発散できたのか、ケイルが魔族の死体を見て言う。

 

「一番小さい死体はそのまま持ち帰りましょう。研究材料になりますから」

 

この中で一番小さい個体は大型犬ほどの大きさだ。人間三人ほどの大きさがある魔人の魔力袋を取り出しつつラーシャは思った。

 

「魔族の大きさは様々だ。なのにカセロジャはあの短時間で、魔族全員の頭をピンポイントで貫いたのか…。軽率さはともかく、体裁きは転生者としても相当なレベルだな」

 

 魔力袋を全て取りだし、研究材料となる死体はバニーラが抱える。ケイルは道端でグッスリ眠っているカセロジャに一言声をかけた。

 

「それでは私達はこれで。眠っている間に他の魔族に食い殺され無いよう、お気を付けて」

 

恐ろしい口調だった。

 

 

 

 

 

同時刻 「テンスレ」拠点の監禁室

 

 魔女による立花亭への聞き込みが終了した。

 

「ふむ、まあこのくらいで良いだろう。良く吐いてくれたな」

 

魔女はそう言っていたが、どうも不満が隠せないようだ。だがこれ以上はどうしようも無いと判断したらしく、立花亭に猿轡(さるぐつわ)を取り付けようとする。

 

「ちょっと待って下さい。最後に一つ、リュートさんに聞きたいことが…」

 

立花亭が唐突に言う。魔女はリュートが頷いたのを確認し、猿轡をすぐにでも付けられるポジションを取る。

 

「良いだろう。素直に答えた褒美だ。だが変な真似をしたら、この猿轡は二度と外されないと思え」

 

魔女はそう言って立花亭に言葉を(うなが)した。

 

「ありがとうございます。リュートさんにお聞きします。なぜ私を殺さないんですか?」

 

「なぜって…」

 

「大丈夫です。前のように『殺せ』とは言いません。でも、貴方にとっては私もルイさんと同じ復讐対象のハズです。ルイさんを殺したのにどうして私は殺そうとしないのか、その理由をちゃんと知りたいんです」

 

彼女の言い分を聞いてリュートは答える。

 

「ルイを殺したのは、俺の村を滅ぼした張本人だからだ。スパノの殺しを手伝ったのは、俺の村の人間を殺したからだ。でもお前は俺の村の人間を殺してないんだろ?」

 

「確かに私は一人も殺していません。でも、虐殺を見て見ぬフリをしていました」

 

立花亭が答える。リュートは立花亭本人から、自身の村の人間を殺していないのかの確認をしたことが無かった。本人からの答えを聞けただけでも良かった、と彼は思った。

 

「確かに、お前を許せたかと聞かれたら俺は『そうだ』とは言えないと思う。でも、人殺しをしてない人間を殺すことは俺には出来ない。それが答えだ」

 

「そうですか」

 

立花亭はそう言って、最後に一言付け加えた。

 

「答えてくれてありがとうございます。そして、ごめんなさい。貴方の村の人々を見殺しにしてしまって…。私は今、とても後悔しています。悔やんでも悔やみきれません…」

 

この言葉を聞き、魔女は彼女に猿轡を取り付けた。

 

「なるほどな…」

 

魔女は何かを納得したように頷いた。

 

 

 

 

 

数時間後 どこかの森

 

 カセロジャの耳に女性の声が聞こえる。深い水の底から引き上げられるような感覚だ。

 

「カセロジャ様ぁ!カセロジャ=クテンハーモンさまぁ!!どこですか~!?」

 

「う、うんむぅ…」

 

カセロジャはゆっくりと身を起こす。どうやら眠ってしまっていたらしい。

 

「俺は…眠っていたのか?あの女…、間違いない、あの女の仕業だ」

 

(はらわた)が煮えくりかえる思いだった。何もかも上手く行っていた流れを止められた気がしたからだ。

 

「カセロジャ=クテンハーモン様~!!返事をして下さい!!」

 

再び女性の声が聞こえた。彼と一緒に魔人討伐に向かった、現地人の女性だ。

 

「俺はここだ!!」

 

カセロジャは叫びを返す。しばらくして声の主が駆けつけた。

 

「やっと見つけました…。いきなりいなくなって心配したんですよ?ご無事で何よりでした…」

 

女性は荒く息を吐きながら言った。

 

「当たり前だ…。俺が無事じゃ無いわけねぇだろうが…」

 

 突然、カセロジャは声の限り叫んだ。

 

「この俺がっ!!誰かにやられるなんざ!!あるわけねぇだろうがぁ!!!!」

 

「カ、カセロジャ様!?も、申し訳ございませんっ!!」

 

女性が土下座する。自分がカセロジャを怒らせてしまったと思ったからだ。

 

「はぁ、はぁ…、神経がいらだつ…」

 

カセロジャは女性に目を向ける。

 

「神経がいらだつと、陰茎がいらだつ。女、俺に奉仕しろ!」

 

「は、はい!」

 

命令に従う女を見下し、彼は叫んだ。

 

「転生者サイコーッ!!アッハハハハハ」




 というわけで、新キャラのカセロジャ=クテンハーモン登場回でした。パロディたっぷりで、個人的にも大満足です。元ネタはもちろんお分かりですね?

 本来彼は、「とーとつにボツ転生者」のコーナーで紹介して終わりの予定にするはずでした。しかし最近のネットの様子を見て、これはもう新キャラにするしか無いと思い、能力等を新たにブラッシュアップして新キャラに落とし込みました。
 一番悩んだのが名前です。最初は「パラドス=ブゥン」という名前だったのですが、元ネタから離れすぎていると思い、「カセロハ=モンジャクッテン」という名前に変更し、最終的に「カセロジャ=クテンハーモン」になりました。とっても良い名前になったと大満足です。

 彼の元ネタがネットのあちこちを荒らしているのは大問題だと思います。元凶は「CC」という一組織です。
 そして最近、「CC」のコマーシャルに進ノ介が出ていることを知りました。
 見損なったぞ!進ノ介ェ!!(ベルト並感)
 俺が今一番許せねえのは、ネットの…、ネットの風紀を乱したことだぁ!!
 シンゴウアックスをぶち込まれる楽しみにしておいて下さい!いいですね!
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