異世界転生殺し チートスレイヤー アナザーミッション(VSアナザーベストナイン) 作:3S曹長
正直、今この作品を読んで下さっている方の内、何人がこの感想コーナーを読んでいるか分かりません。でも、それがたとえ0人だったとしてもこのコーナーは続けるつもりです。理由としてはやはり、私が初めて目を通した原作者の漫画だからですね(「賭ケグルイ」は読んだことありません)。「チートスレイヤー」の二次創作を書かせて貰っている身として、読んでいる原作者の漫画はしっかり感想を書くべきだろうと思い、続けていくつもりです。
他の連載作品の感想も書くのは、同じ雑誌で連載されている漫画と比べることも大事だと思うからです。
というわけで、以下に私が毎月レビューしている漫画の通称と簡単なあらすじを書いておきます。興味の無い方は本編へとお進みください。
通称「原作者の漫画」………悪魔の女王に召喚された歴史上の女傑が、己の欲を武器にして戦い最後の一人を決める漫画。「チートスレイヤー」の原作者が原作を担当している。現在私が唯一読んでいる原作者の漫画。下の通称「本家」の後追い漫画。勝手にパクった「チートスレイヤー」とは違い、双方ズブズブの関係(お互いの公式ツイッターで宣伝しあったりしている)。なお、面白さは「本家」の足下にも及ばない。でも「煮こごり」よりはマシ。
通称「本家」…………………人類の存亡を巡って、神と人類がそれぞれ13の代表を選出し、タイマンバトルを繰り広げる漫画。この雑誌の稼ぎ頭であり、私が今最もハマっている漫画の一つ。最近アニメ化し、2クール目の制作も決定した。恐らく読者の中にも読んでいる方がいると思われる。お気に入りの作品であるが故に、文句の言いたい部分も出てくる。
通称「煮こごり」……………豚扱いされて酷いいじめを受けていた主人公が、異世界でクラスメイトへの復讐を決行する漫画。私がこの雑誌で読んでいる漫画の中で一番
通称「メイド喫茶の漫画」…メイド喫茶の男性スタッフとして働くことになった男子大学生の主人公が、個性的なメイド達と触れ合いながら仕事を行う内容のコメディ漫画。私がこの雑誌で読んでいる漫画の中で一番面白いと感じている漫画。「WORKING!!」や「ニーチェ先生」が好きな人は絶対ハマルと思う。個人的にオススメな作品。文句があまり出ないために、レビューもあっさり終わりがち。悲しいなぁ…。
「そう言えば、この機会に聞いておきたいんだけど…」
リュートが口を開く。
「メルクリオさんが今、包帯だらけで動くことも出来ないほどの重症なのは、
「そうだよ。なぁリン?」
「はい~。と言っても、米沢の姿を見たのはメル君だけで、わたしは見てないんですけれどもぉ」
魔女に話を振られたリンが答える。
「どうして彼のダメージは回復しないんだ?魔女の回復魔法は瀕死の俺を回復させるほどの力を持っているのに…」
リュートは全ての始まりとなった
リュートに尋ねられた魔女が答える。
「無論、彼にも回復魔法をかけたさ。普通ならば、例えどんな毒に侵されていようが、瀕死の重傷だろうが、私の回復魔法を使えば万全の状態にまで回復する。
「つまりメルクリオさんが侵されている毒は普通じゃ無いと?」
「その通りだ。彼の状態を正確に言うならば、『毒に侵されている』のでは無く『ある設置式魔法にかけられている』状態なのだ」
「設置式魔法?」
「特定の場所に設置することで、その場で効果を発揮し続ける魔法の総称だ。地下室に殺虫剤のカーテンを仕込んだときに使った『エンチャントミストトラップ』も設置式魔法だ」
確かにあの時仕込んだ殺虫剤のカーテンは、今もまだ効果を発揮し続けている。
「一度仕込めば半永久的に効果を発揮する一方、扱いが非常に難しい。魔法に精通した人間でも、扱える者はごくわずかだ。それで、だ。メルクリオには『設置式無限複製魔法』がかけられている」
再びリュートの知らない単語が出てきた。
「そう難しい顔をするな。知らなくて当然だ。『設置式無限複製魔法』は設置式魔法の中でもトップクラスに扱いが難しく、なおかつ扱える範囲も狭いという、クセが
そう言って魔女は、机の上の瓶から角砂糖を一つ取り出す。彼女は角砂糖を机に置き、スプーンでガンガン音を立てながら砕いていく。元の1/10程の大きさの破片を残し、他は全て自身の紅茶に溶かしてしまった。
「百聞は一見にしかず。実際に見せてやろう。この角砂糖の破片をよく見ておけよ?『デュプリケート』」
魔女の手から魔法陣が放たれ、角砂糖の破片に吸い込まれる。すると、1つの破片が2つに分裂したではないか。そして大して時間をおかず、2個の破片が4個に、4個の破片が8個に増えていく。
「これが『設置式無限複製魔法』だ。魔法の対象となった物が無限に複製される」
そんな説明の間に、破片の数は64個にまで増えていた。
「そろそろ危険だな。『デュプリケート・オフ』」
魔女の魔法を受け、増殖が止まった。
「私が魔法を止めなければ、あのままどんどん複製が繰り返され、部屋中砂糖まみれになっていたぞ。危険といったのはこういうことだ」
机の上に広がる角砂糖の破片を見て、リュートは息を呑む。こんな魔法が普通に使われていたならば、世界はいつ滅んでもおかしくないだろう。
「こんなの危険すぎるだろ!いい加減にしろ!」
「その通りだ。そして危険な分、扱いが難しく範囲も狭い。世界が簡単に滅びないようにするために、
そう言って魔女は、瓶から角砂糖をもう一つ取り出す。
「この魔法はごく小さい物にしか適用出来ない。この角砂糖ですら『設置式無限複製魔法』の対象にするには大きすぎる。角砂糖を砕いたのは、危険だからと言うのも理由の一つだが、
「小さい物にしか適用出来ない上に、扱いが難しい設置式魔法の中でも特に難しい魔法ってことか」
「その通り。クッソめんどくさい魔法だろう?使う人間がいないのも当然だろう?」
「そうだな…」
リュートは頷きながら、破片を数個手に取る。
「普通に食べられるぞ。複製された物も、持っている性質はオリジナルと全く一緒だ。だからって、もう砂糖を買わなくても大丈夫だとか思うなよ?性質が同じということは、古さも一緒ということだ。続けていたら、そのうち腹を下すぞ」
魔女はそんなことを言いながら、破片を拾って紅茶に溶かしていく。リンとラーシャも魔女に習う。二人は甘めの紅茶が好みだった。
「それで、米沢はこの『設置式無限複製魔法』をメルクリオさんに発動したと?」
リュートはそう尋ねながら、破片を口に運ぶ。魔女の言うとおり、普通の砂糖だった。
「正確には米沢が『設置式無限複製魔法』の対象にしたのは、
「ど、毒素!?」
「彼の体内では毒素が無限に複製されている。いくら回復魔法で毒素を取り除いても、取り除く間に毒素は複製される。結果として、毒に侵された状態からは治らないというわけだ。私がメルクリオと初めて会った時、彼はすでに生きているのが不思議なくらい毒に侵された状態だった。リュートの時と同じ最上級の回復魔法をかけても毒は取り除けなかった。感染してすぐだったならば、毒を完全に消滅させることも出来ただろうがな…」
そう言って魔女はメルクリオを見る。彼は包帯だらけの状態で、ベットの上で眠っていた。
「彼は今、定期的にリンが回復魔法をかけて延命している状態だ。リンが彼から離れられないのはこのためだ。しかし、毒素に『設置式無限複製魔法』を仕掛けたというのも妙な話だ…。ヤツはどうやって、目に見えないほど小さな物を対象にしたというのだ…?」
魔女が疑問を口にする。もちろん、この場にいる誰かが解決出来る訳でも無い。
リュートはそんな答えの出ない疑問よりももっと重要な質問をする。
「どうやったら治せるんだ?」
リュートの質問に魔女が答える。
「『設置式無限複製魔法』が解除される方法は3つしか無い。一つ、使用者が解除する。二つ、使用者が死ぬ。三つ、複製対象が全て消え去る。例えば、メルクリオの体を骨も残さず焼き払うとかな」
「おいっ!!」
リュートが怒りの声を上げる。他の者も魔女を睨みつけた。
「あくまで例えばの話だ。メルクリオを死なせるつもりは無い。私が言いたいのは『メルクリオを治すのならば、米沢を殺す以外に無い』ということだ」
「えっ?それじゃあ、メルクリオさんは自分の復讐を果たせないってことか…?」
「残念だがそういうことだ。こればかりはどうしようも無い」
魔女の言葉をリンが引き継ぐ。
「もちろん、メル君もそのことは理解してますよ。メル君は皆と同じように復讐が果たせないことを残念がっていたけれど、諦めるしかないねって。死んだらおしまいだもんねって。そう納得するしか無かったんですわ…」
彼女は悲しげな目でメルクリオの顔を見つめていた。
「メルクリオの体を侵している毒の
「無論だ」
答えたのはラーシャだった。
「私達が
彼女の言葉を受け、周りの皆が頷く。リュートも改めて、「バグズフェンサー」殺しを心に誓った。
「皆さん、ありがとうございますわ…」
リンの目からは一筋の涙がこぼれていた。
同時刻 「神の反逆者」ギルド
ギルド最上階の一室、マウントールの自室の開け放たれた窓から大量の虫が部屋に入り込む。虫の群れが集まって
「ごめんなさい、マウントール……。御手洗ちゃんを…見失っちゃった…」
米沢が泣きそうな声で、自室で本を読んでいたマウントールに話しかける。自責の念と、マウントールからの罰への恐怖で、彼の心は押しつぶされそうになっていた。
「そうか…。いや、そんな泣きそうな声を出すんじゃあない。確かに見失ったのは良くないことだが、向こうも既に
米沢は激しく首を横に振る。
「じゃあやっぱり、向こうに何らかの対策をされているんだ。彼女の道のりは途中まで分かっているんだろう?」
「うん、途中までなら…」
御手洗には最初、十匹ほどの虫が付いていた。しかし、拠点到達時には半分ほどに数が減っていた。もう半分は既に米沢の元に帰っていたのだ。虫が定期的に御手洗から離れて米沢の元に帰ることで、彼女の位置を大まかに把握するという、名付けて「ヘンゼルとグレーテル作戦」を実行したのである。
その時、不意に部屋の扉がノックされた。
「失礼します、マウントール様」
「おお、丁度良かった。入ってくれ」
部屋に入ってきたギルドの使用人に、マウントールは封書を手渡す。
「これを至急、カセロジャ君の部屋に届けてくれ」
「かしこまりました」
封書を受け取った使用人は、一礼をして部屋を出て行った。
米沢はマウントールに尋ねる。
「カセロジャって誰?」
「以前話した
マウントールは口元に軽く笑みを浮かべる。
「新入り投入に良い機会じゃないか。ま、詳しい紹介は明日ってことで」
というわけで、カセロジャ=クテンハーモンはベストナインの新入りでした。知ってたって?まぁそうでしょうね…。
以下、作者の愚痴です。読む価値無し。
はい、というわけで前書きで書いたとおり、某漫画雑誌のレビューをします。
今月号は「原作者の漫画」が表紙でした。大人気御礼とか
今月の「原作者の漫画」を語るには、「本家」との比較は避けて通れません。なぜなら、両作品とも今月号で試合の決着が付いたからです。同じ節目を迎えた二つの作品を見比べて確信しました。「原作者の漫画」が抱える
もちろん、作品自体もしょうもないんですが、この漫画は作画担当が駄目です。言っておきますが、絵自体は普通に上手なんですよ。問題なのは作画担当が「女の子が傷だらけになっている絵を描きたくない病」に侵されていることです。
両作品ともに、試合の決着がつく瞬間はどっちが負けてもおかしくない、と言う状況でした。で、実際に「本家」の方は欠損描写があったり脇腹を貫かれてたりと、ちゃんと満身創痍の状態になっているんですよ。一方で「原作者の漫画」は作画担当が前述の病気にかかっているせいで、「双方ボロボロだから、もう決着がつく」と観戦していた悪魔の女王が言っていた割には、お互いかすり傷みたいな描写でした。
「死ぬまで殺し合う、という設定ならちゃんと傷だらけでボロボロだと描写しろよ!」って話です。今回の話にも原作者の落ち度があったんでしょうが、それが探せないくらい作画担当の酷さが際立ってました。悪いこと言わないから、こんな漫画の作画担当は辞退して、少女漫画雑誌でラブコメ描いていた方が良いと思う。
対する「本家」はですね、本当に圧倒されました。勝負の結果は予想通りだったんですが、それでも
でも、負けた方が使っていた新しい武器は普通にダサいと思う。
「煮こごり」ですが、さっきボロクソに言った「原作者の漫画」が可愛く見えるくらい酷かった。読んだ後に頭抱えたくらい酷かった。中盤以降がガチで酷い。
中盤以降の流れを簡単に説明すると、「敵の前に主人公が登場→主人公に敵が攻撃→主人公の仕掛けた罠が発動し敵をはめる→次々と罠にはまった敵が無力化される→さぁ処刑の時間だ」という流れなんだけど、問題だらけでした。
まず、敵の能力が「舌を伸ばして攻撃する能力」なんだけど、その能力で主人公に攻撃を仕掛けた次のコマで、
主人公の仕掛けた罠も本当に酷い。簡単に説明すると、「敵が踏んでいるカーペットに仕掛けたロープが引っ張られることで、カーペットがめくれて敵の足を取る」罠でした。で、ロープはカーペットの角に結ばれているんですけど、罠が発動したコマ以前のコマで、
多分「いや、この作品は主人公がクラスメイトに復讐する部分が重要なんであって、その前の敵を無力化する場面は前座みたいなもので重要じゃ無いからw」とか作者は考えてるんでしょうけど、そんな甘ったれた考えで商業作品を作るなと言いたい。
あと最後に一つ。「ミスミソウ」をパクるな。パクるんなら「チートスレイヤー」みたいに堂々とやれ。
「メイド喫茶の漫画」は相変わらず面白かったです。主人公がバイトするきっかけとなった人物でもある「主人公の友人の妹」(名前だけは以前から登場)が初登場するんですけど、しっかりキャラが立っていました。主人公の「自分でもハッキリしない恋心」についてもしっかり描写できてましたね。