異世界転生殺し チートスレイヤー アナザーミッション(VSアナザーベストナイン)   作:3S曹長

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マン・イン・ザ・ミラー、「異世界転生者殺し チートスレイヤー」が外に出ることを許可しろォーッ。だが!不快な要素は許可しないィーッ。人を不快にさせる恐れのあるコマが出ることは許可しないィーッ!!


第五章 外道死すべし その9 「1と5、2と4」

 カセロジャはマウントールから渡された書類への署名を期日内に全て終わらせてきた。

 彼から書類を渡されたマウントールはその場で全て目を通し、彼に声をかける。

 

「うん、全て問題なかったよ。これで書類上でも正式に、君はベストナインのメンバーとなったわけだ」

 

「まぁ、全部署名だけだったんで、終わらせることが出来たって感じだけどな…」

 

カセロジャが気怠そうに答えた。

 

「それじゃあ今晩早速、ベストナインの会合に参加して貰うよ。結構重要な議題だからね」

 

「なんすか?私、気になります!」

 

「まあまあ、全員揃ってからだよ」

 

マウントールは微笑みながら答えた。

 

 その日の夜、いつもの会議室にベストナインが集結した。空席だった序列5の席にカセロジャが座り、序列1から6までの席が全て埋まる。

 

「Bonsoir.さて、早速米沢の報告を聞きたいところだが、新しく仲間になったカセロジャを置いてきぼりにしないよう、今の我々(ベストナイン)の状況を彼に伝えようと思う。さてカセロジャ、今の状況を見て何かおかしな所があることに気がつくかな?」

 

マウントールに問いかけられたカセロジャが答える。

 

「えっと、序列7の立花亭座個泥(たちばなていざこでい)と序列8の御手洗幼子(みたらいようこ)がいないってこと…か?」

 

「Vous avez raison.正解だ、カセロジャ。単刀直入に言うとだね、彼女たちは現在行方不明だ。もしかしたら殺されているかもしれない」

 

「はぁ!?」

 

カセロジャが驚きの声を上げる。

 

「驚くのも当然だろうが、これは真実だ。そして、二人が行方不明だという話も含めて、これから話す内容は全てベストナインの機密事項だ。後は…言わなくても分かるね?」

 

「他の人に話したらアンタに殺される。そういう内容の話って事だな?」

 

カセロジャの額から冷や汗が流れ落ちる。

 

「その通りだ。では話そう。半年ほど前、魔人との戦闘でルイ=ジュクシスキーとスパノ=ヤナティンが殉職したという話、あれは真実では無い。二人は何者かに殺された、というのが事の真相さ」

 

「は?」

 

 普通の人ならば、「あんなに強い二人が誰かに殺されるなんてあり得ない!」と言う所だろう。しかし、二人に並ぶ強さを持っているカセロジャはそのような反応をしない。彼の抱いた感想は、「俺と同じくらい強い転生者の仕業なのだろう」だった。

 

「その『何者か』って転生者だよな?他のギルドのカチコミか!?」

 

「そこまでハッキリとしたことは分からないが、アシバロンが戦った感想としては、相手は転生者とは考えにくい、だったよね?」

 

「ああ、ヤツらは俺との戦いで特殊能力を一切使わなかったからな。まさか全員が非戦闘能力ということもあるまい」

 

アシバロンの答えを聞き、カセロジャは更に混乱する。

 

「はぁ!?何の能力も持たない現地人がベストナインを二人も殺したと?ってか、アシバロンはそいつらと戦ったことあんの!?」

 

「ああ、すまないカセロジャ。順を追って話そう」

 

そう言ってマウントールはこれまでの流れを説明し始める。ルイの死から始まり、スパノの死、アシバロンの戦闘、転生者の能力封じの仕組みとその対策、そして立花亭と御手洗の失踪…。

 

「以上が、これまでの流れだ。判明していることをまとめた資料を後で渡すから目を通しておくように。もちろんその資料も他人に見られてはいけないよ」

 

そう言ってマウントールは、状況を整理し始める。

 

「とりあえず立花亭と御手洗については現状、生死不明の状態だ。ルイとスパノのように死体が見つかってないからね。世間の混乱を防ぐためにも、一刻も早く二人を見つけ無ければならない。ということで本題だ。米沢、成果はどうかな?」

 

 話を振られた米沢が口を開く。

 

「えっと、とりあえず魔人討伐中のリュートを見つけたんだ。後は()()()()()と、初めて見る女性が一人…」

 

「ン!?睡眠薬?」

 

話を遮ったカセロジャの声を聞き、マウントールが補足する。

 

「ああ、やっぱりダメだな私は。初参加の人間がいるっていうのに話を急ぎすぎる。カセロジャのためにも下手人集団、通称『魔女の集団』のメンバーについて話しておこう」

 

なんだか物騒な集団だ、と「魔女の集団」という単語を聞いたカセロジャは思う。

 

「詳細はこの後渡す資料を読んで貰うとして、簡単な特徴だけ紹介しよう。まずは仲間から『魔女』という名前で呼ばれている女性だ。彼女がリーダー格だと思われる」

 

「だから『魔女の集団』ってことか」

 

「その通り。二人目はリュート。ルイの剣を奪って武器にしている少年だ。彼はこれまでの主立った事件全てに関与した疑いがある。三人目はゴーギャン。スパノ殺しの真犯人だ。四人目はポセイドラ。水属性魔法を使う剣の達人で、アシバロンと戦闘を行っている。そして五人目は名称不明の通称『睡眠薬の女』だ。彼女は立花亭誘拐事件の実行犯だった」

 

「ウァググ…!!」

 

 突然、カセロジャが奇妙な声を上げ、歯を食いしばる。顔がみるみる青くなる、かと思えば急に顔が真っ赤になった。

 

「どうしたんだ?カセロジャ」

 

「え!?い、いやあ何でも無いっすよ。ハハハ…」

 

ギットスの質問に対し、苦しそうな笑顔で答えるカセロジャ。

 

「何でも無い、ということは無いだろう?」

 

しかしマウントールが待ったの声をかける。

 

「う、ううう…」

 

 彼の目を見たカセロジャは、(しら)を切ることは出来ないと判断したらしい。大人しく口を割り始めた。

 

「俺は会ったんだ…その女と。時間はベストナイン採用の通知が来た日の昼。つまり俺はその時、まだベストナインに本当になれるとは思ってなかったんだ!!」

 

「慌てるんじゃ無い。そんなことで私は怒ったりしない」

 

「は…、ええとその日、俺は魔族と戦ってた女性三人を助けたんだ。一人はバニーラって名前のウサギの獣人で…」

 

「おい!ちょっと待て!」

 

話を遮ったのはアシバロンだった。

 

「バニーラが?『睡眠薬の女』と一緒に戦っていたのか!?」

 

「え?ああ、そうだが…」

 

「バニーラと『睡眠薬の女』は味方同士だったってことかい?」

 

マウントールが尋ねる。

 

「ああ、間違いない。二人とも味方だったよ」

 

答えを聞いたアシバロンがマウントールに問いかける。

 

「裏切ったと…、そういうことか?」

 

「可能性は高いね。洗脳、という線も無いわけじゃ無いが…」

 

 二人の会話を聞いたカセロジャはようやく、バニーラが「神の反逆者」所属の転生者だった事を思い出した。彼女に会ったときに、初めて会った気がしなかったのはこのためだったのだ。

 しばらくの沈黙の後、マウントールが口を開く。

 

「彼女の性格を考えれば、()()()()()()()()()()という読みで良いだろうね。まあ、あの程度の転生者はいくらでもいる。どうでもいいことだ。それよりカセロジャの話の続きだ」

 

続きを促され、カセロジャは口を開く。

 

「残り二人は名前を教えようとしなかった。一人は白いフルーレを武器にしていて、もう一人は水属性魔法で戦っていたんだ。恐らくソイツが()()()()()だと思う」

 

「バニーラがギルドに何も告げずいなくなった後、その女と一緒に戦っていたなら間違いないだろう。ただね、君はバニーラが事件に関与していることを今まで知らなかったんだろう?知ってたならもっと早く報告に来るはずだ」

 

「そ、それは…」

 

「言うんだ。何があったんだ?」

 

マウントールに言われ、彼は渋々と口を割り始める。

 

「その後、()()()()()と口論になって…。で、大したこと無い相手だと油断してしまって…なんていうか……その…赤っ恥なんですが…フフ……()()()()()()()()()()()………。睡眠薬を不意に顔面に浴びせられて、ほとんどその場で熟睡さ…」

 

最後の方はもう、投げやりな言い方だった。ため息を吐くマウントールとアシバロン。「馬鹿じゃないの」と(あざけ)るアルミダ。米沢とギットスは何も反応を示さなかった。

 

「ハァ、まあ君が眠らされた件については許そう。強さが重要なベストナインのメンバーとしては失態だが、()()()()()()()()()()()()()()()()()からね。それより聞きたいのは、フルーレの女の事だ。何か外見の特徴とかは覚えているかい?」

 

 マウントールの質問にカセロジャが答える。

 

「そんな目立った特徴は無かったが…、茶髪のロングヘアーだったなぁ。白と黒のストライプシャツに革のベストを羽織っていた。下はデニムズボンで…そんなところかな」

 

「同じだ…!」

 

米沢が不意に声を上げた。

 

「同じ?」

 

「同じなんだよ!今日初めて見た女と外見が一致してる!」

 

興奮した様子で答える米沢に対し、アシバロンが尋ねる。

 

「つまりカセロジャが襲われた日のパーティから、バニーラとリュートが入れ替わった状態だったってことだな?」

 

「そうだね。場所はポルポル地区で、今はそこを重点的に探して…」

 

「馬鹿がっ!」

 

「え…ええっ!?」

 

アシバロンから唐突に罵倒を受け、米沢は戸惑いの声を上げる。

 

「だからお前はいつまで経っても敵の拠点を見つけられないんだ!いいか?ヤツらにしてみれば、こちらに拠点が見つかったら終わりなんだぞ?ベストナイン総出で襲われるとも分からないのだからな。それにヤツらは既にお前の虫に気付いているんだ。でなければ、御手洗を見失うことなどあり得ん!違うか?」

 

「ち、違わない…」

 

「そんなヤツらが、素直に拠点付近で魔人討伐などするものか!!拠点とは離れた場所で討伐を行っているハズだ。外で活動する際は、拠点内で『ワープゲート』を発動して遠方に出かける。ついでに言えば、王都からも離れた場所を選んでいるだろうな。それならば、例え外出中にお前の虫に見つかっても平気というわけだ」

 

「で、でもアイツらには一匹尾行させて…」

 

「拠点には既に虫の対策がされていて、尾行されても問題ない状態になっているのだ。お前はヤツらに踊らされているんだ!!」

 

「じゃ、じゃあ…」

 

米沢が泣き声を上げる。

 

「じゃあ僕はどうすれば良かったんですかっ!!」

 

「どうすれば良かったのかを考えるな!これからどうするべきかを考えるんだ!」

 

アシバロンが一喝する。

 

「いいか?お前がこれから探すべき場所はヤツらを見つけたポルポル地区じゃあ無い。()()()()()()()()()()()()()()()()だ!御手洗は恐らくヤツらの拠点の近くに踏み行ったんだ。だから消息が分からなくなったんだ。探すならそこだ」

 

「うぅっ、うっ、うっ」

 

 すすり泣く米沢に対し、マウントールも声をかける。

 

「米沢、アシバロンの言っていることは正しいと私も思う。御手洗との約束もあるから詳しいことは言えないが、彼女は向こうの拠点がどこにあるのか、何となく察せられたのだと私は思う。彼女が敵拠点の近くに行ったのだという見立ては外れてないだろう」

 

 こうして米沢は、捜索方法の変更を余儀なくされることとなった。

 

 最後にひとつ言っておく。「運は収束」する。




 どうでもいいんですが最近、イルーゾォ(スタンド「マン・イン・ザ・ミラー」)×零余子(下弦の肆)というカップリングを思いつきました。
 何でこんなのを思いついたのか本人にも分からず、特に共通点も見られないカップリングですが、どうしてだか相性ピッタリな二人に感じられます。「是非、自分の二次創作で使いたい!」という方がいらっしゃいましたら勝手に使って、どうぞ。
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