異世界転生殺し チートスレイヤー アナザーミッション(VSアナザーベストナイン)   作:3S曹長

6 / 62
 第一章も今回で終了です。

 ここで、皆様にまた一つお願いが出来ました。この作品を他所の掲示板等で宣伝することは控えていただきたいのです。
 現在、コメント欄では賞賛の声が多く、大変嬉しく思っております。しかし、いくら配慮して書いているとは言え、他の作品のキャラクターを元ネタにして製作したキャラクターに悪事を働かせる内容であることに変わりはありません。
 チートスレイヤーの原作について議論されている掲示板では「他所のキャラに悪事を働かせること」自体を嫌悪する声もございます。そのような場所でこの作品のことを紹介されると、この作品も炎上する可能性があります。そうなった場合にはこの作品を削除せざるを得なくなります。
 この作品は「たまたま見つけた人が楽しめる隠れ家的レストラン」のような存在であるのが一番良いと私は考えています。そして合わなかった場合は黙って立ち去り、この物語のことを忘れてくれると幸いです。私はこの話の執筆でご飯を食べているわけではありません。
 
 長くなってしまいましたが、どうかよろしくお願いいたします(物語のあらすじ部分にも追記しました)。


第一章 「神の間違い」殺し その6 「魔女の能力」

 知久類(ちくるい)が熟女を好きになったのは8歳の頃だった。

 それまで彼は異性について意識したことは無かった。他の同年代の子供達と一緒に公園で遊ぶ普通の子供だった。

 ある日、公園に落ちている一冊の本を見つけた。彼は興味津々に本の中身を覗いた。中は熟女の写真でいっぱいだった。本は熟女好きの男性向けアダルト雑誌だったのだ。

 衝撃的だった。初めて見る母親以外の女性の裸体。母親の方がもっと綺麗な裸だったが、彼には何故かこっちの方が魅力的に感じた。その日から雑誌は彼の宝物になった。

 時が経つにつれ、彼はコンビニのアダルト雑誌コーナーで立ち読みをするようになった。

 彼が13歳の頃、教室で彼のことが噂になった。

 

「この間、あいつがコンビニでエロ本立ち読みしてるのを見たぜ」

 

「マジかよ」

 

「しかもただのエロ本じゃなくて熟女ばっかのやつだったぜ」

 

「はあ!?あいつ変態じゃね?」

 

 知久類(ちくるい)は驚いた。彼自身、熟女好きを恥じている訳ではなかったが、他の人が好きになる異性が若い女性ばかりだったので、自分の好みは隠していた。立ち読みをするときも近場では無く、なるべく遠くの場所を選んだ。しかし、中学生になり行動範囲が広がったのは彼だけでは無かったため、たまたま同級生に見つかってしまったのだ。

 その日から彼は変態扱いされ、いじめを受けるようになった。彼は学校に行こうとしなくなり、引きこもりになった。

 引きこもりになってから彼の熟女好きに拍車がかかり始めた。アダルト雑誌を買える年齢では無かったため、万引きをくり返した。二、三度見つかり、両親が呼び出された。その度にこっぴどく叱られた。

 同級生が高校生になっても彼は引きこもりを続けた。パソコンで熟女の女優が出演するエロ動画を見て過ごす日々。ある日彼は熟女の裸を生で見たいと思うようになり、銭湯の覗きを決行した。上手くいかず、見つかって警察署に連れて行かれた。

 

「どうしてだろう、何がいけないんだろう」

 

両親の叱責を受けながら彼は悩んだ。テレビでお笑い芸人が自分の熟女好きを打ち明け、人々の笑いを取っているのを見たことがあった。

 

「なぜ彼は受け入れられて、俺は受け入れられないのだろう」

 

 銭湯の件以降彼は家から出ることすらしなくなった。しかし、熟女の裸を生で見たいという彼の望みは日に日に強くなった。

 あるとき彼は思い至った。

 

「そうだ、母さんの裸を見ればいいんだ」

 

その日、彼は母親の風呂を覗いた。ドアを少し開けて見るという杜撰(ずさん)な方法だった。当然見つかった。母親は泣き出した。父親がすごい剣幕で彼に近づいた。

 

「お前なんぞ、俺の子じゃない!」

 

父親の手には包丁が握られていた。知久類(ちくるい)が人生で最後に思ったことは「俺の何がいけないんだろう」ということだった。

 

 目が覚めると知久類(ちくるい)は不思議な場所にいた。6畳の畳にちゃぶ台が一つ。彼の前にちゃぶ台をはさんで一人の老人が座っていた。白のチュニックを着ており、教科書で見た古代ギリシャの人間の格好にそっくりだった。昔は筋骨隆々だったのに年老いてしぼんでしまったかのようなガリガリの肉体だった。(あご)ひげと口ひげと髪の毛、いずれも白くてひょろひょろのものが生えていた。老人は言った。

 

「というわけで、お前さんは死んでしまった」

 

老人は神だった。

 

 その後、知久類(ちくるい)は異世界転生のことを神から聞き、異世界に行くことを決めた。今度こそ、自分好みの熟女を好きにするために。

 

 

 

 

 

 ルイ=ジュクシスキーが最後に思い出したのは、彼の転生前の出来事では無く、異世界に行こうとする彼に神が言った警告だった。

 

「ちなみに転生後に死んでも、二度目の転生はないから気を付けるんじゃぞ~」

 

 

 

 

 終わった。復讐は終わった。

 (かたき)の無残な亡骸(なきがら)を見下ろしながら血まみれのリュートは座り込んだ。その時小屋から出てくる人影が一人。

 

「復讐は済んだようだな」

 

魔女だった。彼女はリュートに話しかける。

 

「どうだ?私の言ったとおり、上手くいっただろう?」

 

確かに言うとおりだった。リュートは小屋での魔女との会話を思い返した。

 

 

 

 

 

「適当なこと言うなよ。第一もし連れて行けたとして何をするつもりなんだ?」

 

「私は魔女だと言っただろう?魔法を使うのさ」

 

 リュートの質問に魔女が返す。リュートは再度質問する。

 

「魔法ってどんな魔法なんだよ?」

 

「いい質問だな。私が使う魔法は二つだ。一つは『転生殺しの箱(デリートチートゾーン)』、もう一つは『遠隔会話(テレパシー)』だ」

 

 魔女は説明を始める。

 

「簡単な方から説明しよう。『遠隔会話(テレパシー)』は任意の相手と、離れたまま口を開かず会話が出来る魔法だ。心の中で相手に伝えたいと思ったことが、そのまま相手の頭の中に流れてくる。物は試しだ、実際にやってみようじゃないか」

 

魔女はそういうと、「遠隔会話(テレパシー)」の魔法を唱える。

 

「どうだ?口を開かずとも、頭の中だけで私と会話が出来るだろう?」

 

「本当だ。すごい…」

 

この一連の会話は互いに口を開かず行っていた。魔女は「遠隔会話(テレパシー)」を解除した。

 

「ただし、『遠隔会話(テレパシー)』が使えるのは、私から半径2キロの間、分かりやすく言うならこの小屋から村の中央付近までだ」

 

 魔女は説明を続ける。

 

「もう一つの魔法、『転生殺しの箱(デリートチートゾーン)』は簡単に説明するなら、転生者が得たチート能力を全て使えなくする技だ。私から半径200メートルの間、分かりやすく言うなら小屋を出て少しの所まで、転生者のチート能力を全て打ち消す見えない空間が出来上がる」

 

「なるほど、だからお前の元に転生者を連れてくる必要があるわけか」

 

「そうだ。だがこの魔法には弱点がある。この魔法でチート能力を無効化するには、転生者の心が揺らいでいる必要がある」

 

「心が揺らぐ?」

 

「動揺、不安感、焦燥感などだ。簡単に言えば、平常心の転生者のチート能力は解除出来ない」

 

「じゃあどうするんだよ」

 

「さっきも言ったが、転生者の転生前はゴミみたいなものだ。そんな過去を、知らないはずのお前の口から言われたならば、相手は間違いなく動揺する。転生前の姿は転生者にとってトップシークレットだからな」

 

 魔女は説明を終え、リュートに作戦を伝える。

 

「作戦はこうだ。『遠隔会話(テレパシー)』を発動したまま、お前と私は一旦別れる。魔法の圏外になると声が聞こえなくなるが、圏内に入れば再び会話が出来る。お前がルイを誘っている間に私は『転生殺しの箱(デリートチートゾーン)』を発動しておく。近くまで連れてきたら私に伝えろ。そこでルイの過去について『遠隔会話(テレパシー)』でお前に伝える」

 

魔女が続ける。

 

「私は木箱の一つに隠れている。お前はルイが部屋を物色する前に奴の過去について語り始めろ。あとはお前の思うがままに…、いや待てよ」

 

「なんだよ」

 

「もしもお前の剣とルイの剣がぶつかったなら、お前の剣は必ず折れる。奴の剣は神からの特別製(ギフト)だからな」

 

「なんだそんなことか」

 

リュートが自信を持って言う。

 

「そうなれば相手は油断する。勝ちを確信した所に折れた剣を突き刺してやる」

 

その言葉を聞いて魔女は笑った。

 

「頼もしいな。お前が奴の剣を使う分には問題は無い。剣を奪って首をはねてやれ」

 

作戦会議は終了し、リュートはルイがいるであろう歓楽街へと向かった。

 

 

 

 

 

 全てが終わった今、リュートは魔女にお礼を言う。

 

「ありがとう。お前のお陰でルイをこの手で殺すことが出来た。これでリディアも…村の皆も少しは浮かばれるだろう」

 

リュートの目から涙がこぼれる。安堵の涙か、亡くなった者を(しの)んでの涙なのか、彼には分からなかった。そんな彼を見ながら魔女は笑って言葉を返す。

 

「おいおい、泣くのは勝手だが感謝するのはまだ早い。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「え?」

 

リュートは唖然(あぜん)となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第一章 「神の間違い」殺し END

「ベストナイン」 残り8人




 スゲーッ爽やかな気分だぜ。自由度の高いゲームの最初にやらなきゃ行けないチュートリアルを終えた時のよーによぉ~~~ッ

 第一章終わりました。ルイの過去と前話の種明かしでした。

 ルイの過去については神との会話も入れたかったのですが、思ったより長くなってしまったので省略しました。転生する際に神とどのような会話をするのかについてはまた今度。  
 後、念のために言いますが、ルイの過去は私の体験談ではございません(笑)。昔から小説を読んできた賜物(たまもの)ですね、あの描写は。

 種明かしについては「なぁーんだ」「つまんね」等の声があるかと思います。
 仕方ないじゃ~ん。ネットでよく言われる「どうやって転生者を殺すんだよ」「なんで魔女の所に連れて行かなきゃならんのよ」「なんで転生者の前世が陰キャだったら転生者を殺せることになるんだよ」他多数の疑問に答えるにはこうするしかなかったんだもん。
 でも個人的に、平常心の転生者はチート能力を封じれない、という設定は上手く出来たと思います。察しの良い方なら、今回と同じ方法でベストナイン全員は倒せないことが分かるでしょうし、何より、「どうして転生前が陰キャだと転生者を殺せることになるのか」の疑問について答えが出せましたからね。
 え、まさか魔女の演説って()()()()()()()()なんてことはないですよねぇ?

 原作最大の問題児であるルイの始末も終わったし(え、最大の問題児は魔女だろって?)、ここからは私の自由に書ける範囲が更に広がります。物語ももっと面白くしていくつもりなので、皆様楽しみにしていてください!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。