ただこっちは手直し必要なさそうな予感。いや実際にどういうキャラなのかは流石にまだ解らんのですが。
ただデザイン的には褐色ウマ娘増えてウレシイ…ウレシイ…
ギムさんはあれ一人称不安定なのはキャラ付けなのか二重人格設定なのか続報がすげー気になりますね!
アンケートは本日5/9までとします。よければお答えしてネ!
「いよいよですねっ!」
アメリカ、ピムリコレース場にて、桐生院桜は弾んだ声を出す。
アメリカクラシック2冠目、プリークネスステークスが今日、此処で行われる。
ダート9.5ハロン、カネヒキリが踏み越えたケンタッキーダービーと同じく、セクレタリアトが未だにレースレコードを持つ。
そのタイムは1分53秒0。
これがどれ程の記録かといえば、この世界線ではセクレタリアトの記録から50年以上経過した現在でも、まず1分53秒台でゴールしたウマ娘は数える程しかいない。
それこそ片手で収まるほどしか居ないのだ。
しかし、桜は目の前に居るウマ娘、カネヒキリはその記録を打ち破れると、トレーナーとして確信している。
「うん、オッケーばっちりだよキリちゃん」
メイントレーナーであるあきはレース三日前に現地入りしている。
映像指導に桜も居る為、トレーニング自体は問題無いのだが、やはり現地で直接見るのが一番である。
食事管理にしても、あき本人が作るものと他人が作ったものとではやはり差異がどうしても出る。
必要な栄養素を見極め、ミリグラム単位の無駄も無く、身体全てに行き渡らせる食事を作るのは常人には不可能だ。
今回もきっちり万全に仕上げ、カネヒキリの調子は絶好調である。
「でも、レースが終わった後すぐに先生は日本にとんぼ返りよね?相変わらず忙しないのよね」
レグルスのチームメイトにしてアメリカでのトレーニングパートナー、ヴァーミリアンはギチギチに詰め込まれているあきの日程に言及する。
何せ、翌日には日本でオークスが行われるのだ。あきはレースが終わったら超音速機で日本に直行である。
ヴァーミリアンがアメリカトリプルティアラ路線を走っている以上、彼女の本番は6月から、カネヒキリとの最初の決戦は8月、トラヴァーズステークスの予定である。
改めて日程を見ても、5~8月はあきの移動距離がおかしい。何故適応しているのか意味不明な程のデスマーチである。
「まぁ。心配は要らない」
勝負服を纏ったカネヒキリが、いつもと変わらずに訥々と口を開く。
右耳には青いリボンをつけ、真ん中に白い流星が走る濃い茶色の髪はショートウルフカットに揃えられている。
黒半袖のタイトシャツに黄色のリボンタイ、首元にファーのついた、タイと同じ黄色のアーミージャケット。
白色のハーフカーゴパンツに稲妻模様が入った黒いブーツ。
まだ中等部でありながら、カネヒキリは外国ウマ娘顔負けのスタイルの良さを持つ。
日本から来たというのに、アウェーともいえるアメリカでも一定以上の人気があるのは、およそ他国人とも思えないその容姿もあるのだろう。
「強いウマ娘は一人。確かにいる」
確かに、あいつは強いのだろう。『血』が疼くような相手だ。
だが、それでも。
「私が勝つ」
バチリ、と。
雷を閉じ込めたかのように青く光る瞳から、漏れ出るかのように電流が走った。
――――――――――――――――
「いよいよだね」
レースを控えるアフリートアレックスに、矍鑠としながらも、既に頭髪全てが白髪になった老いたウマ娘が声をかける。
その老人は十日前、鬼気迫るトレーニングを積むアフリートアレックスの元にふらりとやってきて訊ねたのだ。
『あの雷神に追い縋りたいか』と。
アフリートアレックスは間髪入れずに『いや、追い抜きたい』と答えた。
その答えを聞いた老人は、実に楽しそうに笑い、彼女に一つ提案をした。
今までできたヤツはいない。できても勝てる可能性は極薄い。それでも、できればお前は今より速くなれる。
やるか?と老人は尋ねた。
やるよ。と若者は応じた。
老人の名前はセクレタリアト。その技術の名前は、等速ストライド。
数多いるウマ娘達の中で、ただセクレタリアトにのみ許された走り。
「お前さんのは所詮、まだ付け焼き刃だ。ベルモントまでにはなんとか一丁前にしてやるが、今日の所は普通に走りな」
「わかった。ありがとうコーチ」
しかし、アフリートアレックスが才能に溢れたウマ娘とはいえ、十日間でできる事はたかが知れている。
本番は一番最後、ダート2400m、ベルモントステークス。セクレタリアトのワールドレコード。
だが、このレースを諦めたわけではない。
「でもわかってるね?向こうがこのレースでギリギリのレコードを狙おうって甘えた走りで来るなら…」
「あぁ。私が勝つ」
よし、とセクレタリアトは頷く。
確かに等速ストライドはまだ仕上げていない。だが、このプリークネスステークスで自分の記録を踏み越えられる程度には鍛えた。
「やれやれ。あと30年早いか、20年遅けりゃあねぇ」
「羨ましいでしょ?あげないよ」
「こんなババアに何言ってんだい。敬老の精神ってのを持ちな」
あと30年早ければ、自分で挑んでいた。あと20年遅ければ、まぁ流石にその頃は自分がくたばってるだろう。
あぁ、今の若い奴らがなんと羨ましいものか!
あんな凄い奴らと競い合えるのだ。今この時ばかりは、老いたこの身が憎らしい。
「存分に、走ってくるんだね」
「勿論」
勝ち目はほぼ無い。
だというのに、諦めた様子は欠片も見せない小憎らしい若者を、老いた伝説は笑って送り出した。
――――――――――――――――
『コーナー曲がって最後の直線だ先頭はカネヒキリ!カネヒキリ!日本のサムライがこのアメリカで二冠目を手にするのか!』
『アフリートアレックス二番手追い上げるがこれは届かないか三番手差が大きいこれは無理!』
『カネヒキリだ!カネヒキリだ!アメリカレースの歴史を切り裂いて!雷鳴が今一着ゴールインッ!!』
『二着はアフリートアレックス、差は開きましたが手元の時計では1分52秒台でゴール!』
『えー、今タイム確定が出ました、一着カネヒキリは1分52秒1、ワールドレコード更新となります!』
『二着アフリートアレックスは四バ身差1分52秒8、あのセクレタリアトの記録は踏み越えましたが雷神には届かなかった!』
『強い!強すぎるジャパニーズサムライ!このまま無敗の三冠まであのウマ娘に獲られてしまうのかー!?』
再び対決し、またも敗北したアフリートアレックス。しかし、一戦目とは明確に違う点がある。
それは、彼女も踏み越えた事。数多のウマ娘が越える事ができなかった記録を、踏破したこと。
もし、記録を踏み越えることだけを狙っていた場合、間違いなく彼女にカネヒキリは負けていた。
「残念だよ。過去だけを見てたなら、勝って笑ってやろうと思ってたのに」
「あなたを見て。そんな生温い走りをする程。脳内お花畑でもない」
甘くないなぁと笑う彼女の目の奥には、透徹な闘志の炎だけがある。
悲嘆も憎悪も欠片も無く、油断すればすぐさま喉笛を噛み千切ってくるような、獰猛なまでの純粋な熱だ。
諦めていない。二度にわたり格の差を見せつけられようとも、目の前の彼女はまるで諦めていなかった。
カネヒキリは、アフリートアレックスの瞳を真っ直ぐに見据えた。
「ようこそ。他のチームメンバーのレースを詳しく見てないけど。多分。あなたが一番乗り」
勝てない事を一度認め、それでも勝つと足掻き、限界の壁を蹴倒す事。
これに最も求められるのは、肉体性能ではない。
そも、肉体という点であれば、G1に出て勝てるようなウマ娘ならば皆、基準に達しているのだ。
何故ならばG1に出ている時点で、ウマ娘の中でも天賦の才を持っていると言って等しい。
そのようなウマ娘の肉体性能は、水準が一様に高い事が前提。
無論あればあるだけに越したことはないが、重要なのは。
必要とあらば、記録なんぞただの紙切れのように破り捨てるまでに極まった精神。
地獄のようなトレーニングであろうと、勝てるというのならば絶対にこなす心。
ディープインパクトがあきに。
カネヒキリたちがディープインパクトと互いに。
『勝つ』と決めた心の熱量こそが、レグルスのウマ娘達は他のウマ娘達と一線を画す。
そこにアフリートアレックスは足を踏み入れた。
ならば、
「次は。競る」
「あぁ。次は、土をつけるから」
きっと、次は接戦になる。
そんな予感を互いに覚えつつ、二人は笑い合った。
他のウマ娘達「「「怖っ!?」」」
観客「なんか背筋がゾクゾクしてきたゾ…」
ちなみに『血』は原作のミスプロさん(カネヒキリ:母方の曾祖父、アフリートアレックス:父方の曾祖父)の事ですねぇ。
競馬は大抵そうなんですがどのお馬さんも大抵親戚になるっていう。
むしろカネヒキリは血統だけ見たらほぼアメリカのお馬さんっていう…
なお、まだ足を踏み入れたばかりなので伝説ババアパワーで年季の差を埋める模様。
ババアはやっぱりすげぇな!
トプロさん実装しましたが、口調とかをどうしましょう?直すのはそれ程手間ではないです。
-
原作の丁寧な育ち良さそうなのにしようぜ!
-
今の気のいいヤンキー下っ端ちゃんいいぜ!