たった3センチの根性   作:ダブドラ

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今の所3日に一話投稿予定ですがよろしくお願いします。


プロローグ

はじめの一歩

 

それは今も尚連載が続くボクシング漫画である。

主人公幕之内一歩がプロボクサー鷹村守と出会い、「強い」とは何なのか考え葛藤しながらボクサーとして、人間として成長する物語だ。

 

 

・・・そんな風に解説している俺ははじめの一歩の大ファンである。

脇役やモブと言われるキャラクターにも見せ場がありキャラクター1人1人にストーリーがあるはじめの一歩という作品に俺は15歳で魅了され、それから欠かさず漫画を買っているのだ。

高校生となった今でも、はじめの一歩を愛している。

 

そんな一歩ファンの俺の目の前に今、信じられない光景が広がっている。

 

「な、なんだよ・・・ここってまさか・・・」

 

見覚えのある建物。外装は古びており、中の音が聞こえてくる。看板に目を向けると・・・

「鴨川ボクシングジム!?」

まさに鴨川ジムである。この音はサンドバッグを叩く音だったのだ。ふと窓にジムを覗いている自分の姿が写る。

 

・・・・・・嘘だろ・・・

 

紛れもない。俺の顔は鴨川ジム所属のジュニアライト級ボクサーである木村達也に酷似していた。

いや、酷似なんてものじゃない。まさにそのものだった。これってまさか俗に言う転生ってやつじゃ・・・

 

「ははは・・・マジかよ・・・」

 

実は木村は俺が一番好きなキャラである。

好きなキャラに転生したならば、嬉しいのはもちろんだがそれよりも驚愕の方が勝っている。

 

「あれ?そういや何で俺は転生なんか...確か学校の屋上から飛び降りたはずじゃ・・・ああっ!」

 

そうだ。俺はいじめの主犯共に飛び降りさせられたのだ。普通なら死んでいるはずだった。地面に叩きつけられたと思った直後気を失い、気づいたらジムの脇の路地に倒れていたのだ。 とはいえ、

 

「これからどうすりゃいいんだよ・・・」

 

まあやることなんぞ一つだが。

俺が木村達也である以上、ボクシングをするのは必然だが、原作じゃタイトルマッチで間柴とやるんだよな・・・

あくまで正史であれば、だが。

 

日本チャンピオンか・・・

 

目指してみるか?出来るのか?俺に?

・・・いや、悩むな。やるしかない。やってやる。やってみせるさ。

「やるぞ! 俺はチャンピオンになってやる!」

 

そう決意した俺の前に2人の男が現れた。

 

「おい木村ぁ! 何してやがる。ロードワーク行くぞ!」

 

「よっしゃ木村ぁ!鷹村さん追い抜くぞ!」

 

ミドル級の鷹村守にライト級の青木勝だ。青木の声に頷き、鷹村さんの声に俺も笑顔で答え、走り出した。

 

「はい! 鷹村さん!」

 

ここから、俺の、木村達也の物語が始まる。

 

 

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