少年はそこで英雄と出会う。 作:やってやる!やぁ~ってやるぜ!
比企谷八幡①
小さい頃からそれにおびえていた。
白くて怪物のようなそれは、時々現れて、僕のことを捜しているようだった。
いくら逃げても追って来て、死ぬかと思ったこともあった。
でも、周りのことがなんとなくわかる力のお陰で何とか逃げてこれた。
何故、こいつらは僕のことを狙うのだろうか?この僕の不思議な力が原因なのか?
ならこんな力は要らないから、神さまお願いします。僕もみんなみたいに、友達と一緒に笑ったり、泣いたり、くだらないことで怒られたりしたいんだ。
そんなことを考えることも増えた。
でも小学三年生になっても、それは続いた。
お父さんや、お母さん、そして小町を危険な目に遭わせたくないと思って何とか隠して逃げてきたけど、周りのみんなは僕が突然走りだしたり、誘っても断ってばかりだったりして、気味悪がられていた。
そしていつの間にかみんなから避けられるようになってしまった。
俺の目は徐々に腐っていった。
でも、二人だけ離れないでいてくれた子がいた。俺はそのおかげで救われていた。
だが、そんな平穏も長くは続かなかった。
ある日、離れないでいてくれた二人のかおちゃんとちーちゃんと遊んでいるとき、恐らく気が緩んでいたのだろう。物心着いてからずっと気にしていたそれから一瞬だけ意識を逸らしてしまった。そして......
「あれ?何、あの黒いの?」
それは現れた。その黒い円形の門から現れた見慣れた白い怪物は楽しい時間を一瞬にして奪った。
「う、うわぁ!!!!ば、化け物!!!」
「かおちゃん!ちーちゃん!逃げろ!」
「は、はちくん⁉」
俺は咄嗟に二人をかばって僕はその化け物に飲み込まれてしまった。暗い、狭い、怖い......もう長い時間閉じ込められている。
......これからどうなってしまうのだろうか。薄れていく意識で考えていると
「無事か?少年?」
刀のような光るものを持った大人が立っていた。
これが俺、比企谷八幡と空閑有吾さんの出会いだった。
「あれから、もう9年か。」
あの後有吾さんの息子の遊真と会い、様々な国を巡り、時には戦争や内乱に巻き込まれることもあった、そして、4年前に有悟さんが、遊真の命をつなげる為にブラックトリガーになった。
だが、遊真の体は今もなお着々と死に近づいている。その為、有吾さんの蘇生、遊真の治療の為に玄界に訪れようとしている。
9年ぶりなのでだいぶ変わっている町に驚愕しながら、
「行くぞ、ユーマ、レプリカ」
俺は一歩を踏み出した。