少年はそこで英雄と出会う。 作:やってやる!やぁ~ってやるぜ!
「俺が小3の頃に、あっちにさらわれた話はもうしたよな。それから5年、俺と遊真は、有吾さんと一緒にいろんな所を旅した。その中で俺は有吾さんにしっかり鍛えられてそこそこ強くなっていた。遊真もな。ここまではすべてうまくいっていたんだ。」
上手く...行っていたんだ......
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今から4年ほど前八幡と遊真、そして遊真の父有吾はネイバーの戦争に参加していた。
「敵兵接近!! 簡易トリオン銃、残弾わずかです!!」
「トリオン兵!バンダー確認!!」
「砲撃に備えろ!!」
砲撃用トリオン兵バンダーから城壁に向かってビームが放たれた。
城門は破られ敵が内部に侵入してきた。
「トリガー使いが来るぞ!一般兵は引け!砦まで引くんだ!」
黒い鎧を着たトリガー使いは逃げ惑う一般兵を狙い、飛び上がった。しかし次の瞬間その内の一際は背の低い黒髪の男が突然振り向きひものついたナイフ状のトリガーを投げてきた。
「よーし、釣れた釣れた」
それこそが空閑遊真である。だが、油断したのか至近距離までほか4人のトリガー使いに接近されてしまった。
「とっ......!?」
だが次の瞬間4人の身体を切り裂かれていた。
「おいこら半人前、何ボケっとしてんだ」
「まあでも、ナイス囮だったぞ、遊真」
「別に助けてくれなくても平気だよ、親父、兄さん」
遊真を助けたのは有吾と、この頃既に技術は有吾にも引けを取らなかった八幡であった。
「さすがはユーゴだな。まさか一気に5人もトリガー使いを捕らえるとはな。 これは捕虜交換に使える。うちの団員を取り戻せるぞ!!」
歓声が上がり、兵舎は喜色満面の有様であったが、隅でむくれるものが一人。
「1人は俺が捕まえたのに」
遊真は納得がいかないという様子だった。
「大体、兄さんなんて2人も捕まえてたぞ」
「いいんだよ俺は人前に出たくないし......」
遊真のジト目が八幡に突き刺さる。
すると、遊真に弟が、姉が八幡に声をかけた。
「ユーマは頑張った頑張った」
「ハチマンたちのこと私は頼りにしてるからね」
「......」
「まあお前らがやばくなったら助けてやらんこともない」
遊真はふくれっ面で、八幡は少し照れたようにそっぽを向いて答えた。
全てはうまくいっていたのだ、あの日までは
その日、遊真は有吾に戦場に出ることを止められていた。
「遊真、昨日の夜に西門でうちの団員の1人殺された、うちの団の中でも指折りのトリガー使いだった奴が、だ。目撃情報によるとどうやら敵国は別の国に救援を求めたらしく、ブラックトリガーの可能性が高い。それも2本だ。危ないから砦でじっとしてろ。」
「今日は留守番だな」
有吾と、団長に言われたことに遊真は、反論した。
「なんで兄さんはいいのさ」
「八幡はあれで
「俺がいなくて守りが持つの?」
「心配するな、お前がいなくても俺たちだけで楽勝だよ、半人前」
「やっぱり押し込まれてんじゃん」
城壁から戦場を俯瞰し、遊真はそう呟いた。そしてトリガーを起動し城壁から駆け下りた。
そして民家の屋根を飛び回り、部隊の裏を突こうとする。
『ユーゴから戦場に出ることは止められているはずだが?』
「今はそんなこと言ってる場合じゃないだろ?俺が部隊の裏を突いて崩す。」
そして順調に進み民家地帯を抜け、戦闘状態になっているところに入ったところで、遊真は
“化け物”と出会った。
腕を切られて腹を抉られ顔も半分なくなり、遊真の人生はそこで終わるはずだった。
「おいこら半人前、何負けてんだ」
「俺は気づいてたのに、
あそこでレプリカの子機をやられるようなヘマをしなければ...っ!」
「八幡、お前が気にすることじゃないさ。」
「有吾さんじゃなくて俺がブラックトリガーに......」
「ダメだ、これからの人生楽しんでいきろ。遊真は頼んだぞ、」
「......はい」
「まってろ遊真、今助けてやる。」
有吾は最後にやけに笑顔だった
有吾はブラックトリガーを作り、遊真の失われた体をトリオンの体によって補完し トリガーの中に遊真の生身の肉体を保存することによって遊真の命を生きながらえさせた。そして......
「親父」
すべてのトリオンと命を使い果たした有吾は塵となって崩れて死んだ。
それから3年、遊真は八幡に教えを乞いさらに強くなり、あの日八幡が手に入れた
だがその立役者である遊真に達成感はなかった。
「目的がなくなっちまったな」
『ならば日本に行ってみないか? ユーゴも常々ボーダーという組織のことを言っていたし、ハチマンの故郷でもある。ボーダーの技術力ならもしかしたら遊真の体も元に戻せるかもしれない』
遊真の体はトリオン体には成長の機能が無いので、まるまるあの日のままだった。
これだけ聞くと不老不死のように感じるかもしれないが、有吾のすべてのトリオンをもってしてもそれは不可能だった。
今も遊真の体は少しづつ死んでいる。
「ああそうだな行ってみるか」
「俺は遊真についていく」
その2人を、3年前も一緒にいた姉弟が引き止める。
「行っちゃうの?」
「二人ともここにいていいんだよ?」
遊真は少し考える素振りをしてから、
「戻ってくるような時があればその時はよろしく頼む」
「その時は俺は専業主婦でもなるかな」
「二人らしいね」
「絶対帰ってこいよ!!」
姉弟は涙ながらに二人を見送った。
それから約1年いくつかの世界を渡って二人は
「空閑と比企谷さんに、そんな過去が......」
「三雲、無理を承知で頼む。今の遊真には生きる目的がない。だからお前が生きる目的を与えてくれないか?これは俺にはできないことなんだ」
本当にこんなことを他人に頼む自分が嫌になる。これは本当は仮にとは言え兄である俺のするべきことだ。有吾さんにも頼まれていたしな。だがどうしても俺にはできないことだった。手は尽くしたが、のれんに腕押し、ぬかに釘、どうしようもなかった。
ただ、ここ数日の遊真は本当に楽しそうだった だから俺はつい思ってしまったんだ。
こいつなら何か変えてくれるかもしれない......と
『私からも頼む。願わくばオサム、ユーマに生きる目的を与えてやってほしい。ユーマにはそれが必要だ』
『次回、比企谷夫婦①に、トリガー、