少年はそこで英雄と出会う。 作:やってやる!やぁ~ってやるぜ!
今、俺たちは三雲の病室の前にいる。雨取もキューブから戻り、合流した薫と千聖も一緒だ。
「...オサムは、まだ目を覚まさないのか?」
「大丈夫だ...迅さんが死なんと言ってたからな」
「そうか、なら安心だな」
すると、遊真は席を立った。
「レプリカ探しに行くけど、兄さんも行く?」
「......遊真、レプリカはもういない。アフトクラトルの遠征艇をレプリカが動かして 帰還させる。それが今回の作戦だった。」
「......そっか...」
遊真は、少し表情を歪ませてからそう言った。
「......遊真、レプリカの子機が消えてないだろ?その間はレプリカは死んでないってことだ。そういう風に作ったって言ってたからな。そんで、今レプリカはアフトクラトルにいる。しかもアフトクラトルに行く機会は必ずある、お前が目的を達成すればな」
「...!ありがとな!兄さん!」
遊真はそう言って笑った。
......俺は......
「ちょっと、疲れたから部屋戻って休むわ」
「......兄さん?」
そして俺は玉狛に用意してもらった自分の部屋に帰った。
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俺は部屋に戻ると、その壁を殴った。
「俺が...俺がもっと強ければ!三雲には大怪我を負わせてしまった!!レプリカがいなくなって遊真を悲しませてしまった!!!俺は......俺は......!!!!」
すると、今まで気づかなかったが誰か二人が俺のことを見ていた。
「......!」
「やっぱり、みんなの前では強がっていたわね」
「八幡......今の君は...ひどい顔だ」
なんだよ、俺は別にいつもひどい顔だぞ、何なら顔として認識されないまである、といつもなら自虐ネタも飛び出すが......今はそういう気分ではない。
「なんだ、来てたのか。みっともないトコ見せたな、俺は家帰るわ」
そういって部屋から出ようとすると二人に引き留められた。
「......あなたは、また一人で全部背負い込むの?」
「そんなつもりじゃ......」
「八幡...」
すると、薫が真剣な表情で言った
「私たちがそんなに頼りないかい?」
それは...ちが...
「あなたはどこかで自分ならどうとでもなると思っているんでしょう?自惚れないで、あなただけじゃどうしようもないことなんて、いくらでもあるわ」
「じゃあどうしろっていうんだよ!!有吾さんが死んだときも!今回も!俺は変えられなかったんだ!!自分を!!!俺はあの時、有吾さんに助けられた時からそして、遊真の命の代わりに有吾さんの命が手のひらからすり抜けたとき、決めたんだよ......俺の人生の全てをかけて
俺はあの時も今度も、背負えるもんは背負って、かけられるもんはかけてきた。俺の人生と他に何をかければいいってんだよ...
「馬鹿ね...私たちがいるわよ。私たちの人生くらい一緒にかけさせなさいよ......!幼馴染でしょうが......!」
「八幡......私たちはね、君を助ける為に強くなったんだ。人生をかけるぐらい今更さ」
そう言うと、千聖と薫は俺を正面から抱きしめられた。
「八幡...たまには泣いていいのよ」
「ああ、私たちが受け止めるさ」
......俺は、千聖と薫に向けて全てをさらけ出した
「俺はずっと心細かったんだ......寒くて、暗くて...でも有吾さんが助けてくれて、それで死にかけたこともあったけど、ネイバーフッドでの生活に慣れ始めたのに、有吾さんが死んで、強くなって誰ももう失わないって決めてたのに...今度はレプリカが......!怖いんだ、もう誰も失いたくないのに遊真が小町が、お前らが死ぬと思うと......!!」
俺はそこからはよく覚えていないが、二十分くらい話し続けて、家に帰った。
俺は家に着くとソファーに倒れ込んだ。うつ伏せで......
死にたいいいい!!!!死にたいいいよぉぉぉ!!!!なんだよ、女子に抱きとめられて、かっこ悪!!!!いや、これはあれだ。俺がかっこ悪いんじゃなくてあいつらがかっこよすぎるんだ。きっとそうだ!!(錯乱)......かっこ悪...
「お兄ちゃん!足、じたばたさせてうるさい!」
「小町、俺は今男としての沽券に関わる問題と直面しているんだ。そっとしておいてくれ」
「なにそれ、気持ち悪い」
小町ちゃん?マジトーンで言わないで?お兄ちゃん傷ついちゃう!!いやキモ、このノリはキモイ
すると、小町は溜息をついて俺に近づいてきた。
「千聖さんと薫さんから聞いたよ、お兄ちゃん、小町にも、頼ってくれていいんだからね!あっ!今の小町的にポイント高い!!!」
またこいつはそのポイントはどこで使えるんですかねぇ...ま、今は
「ありがとな」
礼を言うか...俺は小町の頭を撫でた。
すると、ちょうど遊真も帰ってきた。
「ただいま......と、兄さん、なんかあった?」
「どういうことだ?」
「いや、病室ではひどい表情で疲れたなんてウソついて出てったからな。それがだいぶいい顔色になってたから...俺のことも頼ってくれよ?」
心配かけて俺は兄失格だな、と思いながらも全力でお兄ちゃんを遂行する!!とばかりに小町と遊真を引き寄せて頭を撫でた。
「俺は兄だぞ?お前らのことぐらい守ってやるよ」
ありがとな、遊真。
やはり比企谷八幡は幼馴染と弟妹には勝てない。
それから一週間後、三雲が目を覚ましたという連絡があった。