少年はそこで英雄と出会う。   作:やってやる!やぁ~ってやるぜ!

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B級ランク戦④

 

B級ランク戦 第二ラウンド 夜の部

戦闘は激化していた。

 

遊真は香澄、たえと対峙していた。

 

「とやま先輩、はなぞの先輩、悪いけど二点もらうよ」

「それは無理かな」

「私たちも......りみのために、負けられない。」

 

一瞬の静寂、その後に香澄が遊真に突っ込む。そしてスコーピオンで切ろうとするが、遊真もスコーピオンを出し、拮抗する。そこにたえも畳み掛け、遊真のスコーピオンを割り袈裟に切り裂いた。そしてさらに香澄が仕掛けるが、遊真はグラスホッパーで距離をとる。

 

『戸山隊長、花園隊員の連携に空閑隊員防戦一方だー!!』

「スコーピオンの弧月よりも脆いという特性を突いた良い連携ですね。」

「おお~!!すっごい成長してんじゃん!!!」

『これは玉狛第二危うし!!空閑隊員が落ちれば戦況は傾くぞ~!!!比企谷隊長の見立て通りになりましたね!!』

「ええ、そうですね......」

 

八幡は一息入れて言った。

 

「このまま空閑隊員がまともに相手してくれれば、ですが。」

 

 

追撃をしようとたえが一歩踏み込むが

 

「グラスホッパー」

「......!?」

「たえ!!」

 

遊真にグラスホッパーを踏まされてしまう。そして遊真は香澄に突っ込むと見せかけグラスホッパーで香澄の攻撃を横に躱して家の壁を踏み、そこからモールクローをする。類稀なる反射神経で何とか躱すが香澄の体勢は崩れる。そこを突き遊真は

 

「まず、一人」

 

腕、そして腹を切った。

 

 

『これは痛い!戸山隊長、緊急脱出(ベイルアウト)寸前だぁ~!!』

「あれは空閑隊員が無理やり一対一の状況を作った、って感じですね。一対一じゃまだ空閑隊員の方が強い。」

「空閑隊員は始めからまともに相手をするつもりが無かったみたいですね。」

「これは花園先輩キビシーかな」

 

 

「ごめん!みんな、あとお願い!!グラスホッパー!!!」

『トリオン漏出過多、戦闘体活動限界、緊急脱出(ベイルアウト)

 

香澄はぎりぎりでグラスホッパーにスコーピオンを弾かせ、遊真を壁に縫い留めた。

 

 

「「「上手い(!)」」

 

 

「旋空弧月」

 

そして着地したたえが旋空弧月を放つ。遊真は左腕を切り、何とか回避した。

 

 

『スコーピオンで動きを止めてからの旋空一閃!!直撃は避けたがそのために右腕を無くした!!!』

「これはまた分からなくなって来ましたよ。」

「いや、決まりましたね。」

 

 

その直後に周辺の民家が吹き飛ぶ!

 

『千佳ちゃんの砲撃!!遊真くんの位置はマークしてある。』

「なら、瓦礫ごと斬る!」

 

そしてたえは旋空弧月のモーションに入る。しかし......

 

「グラスホッパー」

「ッ!!??」

 

グラスホッパーにより後ろから遊真が飛ばして来た瓦礫がたえの後頭部を直撃して崩れる。

そして遊真はグラスホッパーで懐に入り、

 

「多分、先輩たちはもっと強くなるよ。」

 

たえの首を落とした。

 

「ごめん有咲、りみ、先に落ちる。」

『戦闘体活動限界、緊急脱出』

 

 

―――———

 

 

『有咲!二人が負けた!!』

「ああ、でもしっかり時間は稼いでくれた。あとは野となれ山となれだ。」

『ごめん有咲!!勝てなかったよ~!!!』

『......ごめん。』

「気にすんな、準備はすんでる。」

 

有咲の視界に穂刈たちが映る。

 

「こっからが私の正念場だな。」

 

『空閑隊員が荒船隊長と当たり、連戦!!だがそれより前に市ヶ谷隊員が何かを仕掛けていました!!諏訪隊長は虎視眈々と漁夫の利を狙う!!そして穂刈隊員は笹森隊員に追いつめられています!!』

「市ヶ谷が何をしたのかが絡んでくる感じですね。」

『東隊長の言う通り、終盤に差し掛かり得点は3、1、0、0で玉狛第二が有利な状況です!!』

 

 

――――———

 

 

穂刈は笹森から必死に逃げていた。修の射程もあり下手に入れば狙い撃ちにされてしまうので逃げ道も制限される。かなり不利な状況であった。

 

「...... おい笹森、いいのか?諏訪さんについてなくて。それとも外されたか?戦力的に。お前じゃ勝てないもんな、荒船には。」

 

挑発して、笹森に冷静さを失わせる作戦だったが、

 

「そうすね。でも今は穂刈先輩を抑えるのが俺の役目なんで。」

 

大規模侵攻、諏訪を助けられず苦渋を飲み、笹森は成長したのだ。

 

「......こりゃ死んだな俺」

 

そうつぶやくと穂刈は90度回転、荒船と戦っている遊真に向けて、イーグレットを放った。それが遊真の肩に命中し、遊真の左腕が死ぬ。

だが追いついた笹森が穂刈を切る。そしてその直後

 

「ここだ!“通常弾”(アステロイド)!!」

 

隠れていた有咲の射撃により完全に虚を突かれた笹森は緊急脱出(ベイルアウト)した。

そして遊真も狙撃により崩れ、荒船に敗北するかと思われたが、

 

 

「まだだよ」

 

 

遊真は後ろにグラスホッパーを出し、後退する。

 

「(グラスホッパー!上!)逃がすか!!」

 

そうして荒船は遊真による。しかし、遊真は後ろの壁を蹴って荒船に突撃した。

 

「「「上手い!」」」

 

追いつめる体勢だった荒船は躱せず、遊真が背中から出したブレードにより両足を切り裂かれた。

すると諏訪が射撃、遊真はグラスホッパーで後ろを取ろうとするが

 

“通常弾”(アステロイド)!」

 

有咲の通常弾により阻まれる。足が削られていて援護の無い諏訪ならばりみと連携すれば勝てる......というと算段で遊真を先に落とすことにしたのだ。だが...

 

「千佳!!」

 

それを許すほど、遊真たちも甘くはない。千佳によるアイビスで一気に周りの建物を壊す。

瓦礫が飛び回る中、遊真はグラスホッパーで有咲を斬るために近づく。

 

「くっそ!“変化弾”(バイパー)!!」

 

それに迎え撃つように有咲も変化弾(バイパー)を撃った......ように見えたが。

 

「なっ!?」

 

それは緊急脱出寸前だった荒船のもとに殺到し、その周りに仕掛けてあった炸裂弾(メテオラ)にも当たり、爆発させた。そして遊真は有咲を斬る。

 

 

 

ある程度破壊も落ち着くと諏訪が遊真に銃口を向ける。遊真はグラスホッパーで移動するがそれに完全に合わせられてしまう。しかし、

 

「決まりましたね......玉狛第二の勝ちだ。」

 

修が死角から諏訪を打ち抜く。

 

『ここだ!!りみ!!!』

「うん!」

 

それと同時に、りみが諏訪を仕留めて一瞬気の緩んだ修を撃ち抜いた。そして、

 

『よしっ!後は私がルートを示すから、時間まで隠れてて!』

「了解っ!」

 

遊真は無駄なトリオンが使えないので、ギリギリ千佳と合流し、りみが逃げ切り試合が終わった。

 

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