少年はそこで英雄と出会う。   作:やってやる!やぁ~ってやるぜ!

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無人島...そして始まらないロケ

さて、ミッションをクリアするために努力はしようと思うが...

 

「海きれ~!!お姉ちゃんにも見せてあげたい!!ねぇハチくんスマホ持ってない?」

「ダメですよ日菜さん。開始前にスマホは没収されたじゃないですか」

「えい!やあ!ダイジョウブですよ!!皆さんは私がこの木刀で守ります!!!」

 

何から守るというのだろうか?何故に木刀?いくら何でもテレビなんだからそこまで過酷じゃないだろ?え、ないよね!?後氷川妹のシスコンがやばい......

 

「しかし流石南の島だけあってもう冬なのにねっとりとまとわりつくような暑さですね」

 

いや、ほんとにそうだよね。マジで暑い。いまにも溶けてゾンビになりそうなレベル。

俺はこの島の地理とか全く分かんないんだけどさ(気付いたらここにいたから)。

そっかぁ...南の島なんだ.....

 

「スタッフさんに飲み水は用意してもらったし、みんなは各自一つ何を持ってきたの?」

「あたしはおねーちゃんの写真!これさえあればどこでだってスヤスヤ寝れちゃうもん♪」

「私はこの木刀です!これで皆さんをお守りします!!刀はブシの魂ですから」

「ちなみに私はふかふかのブランケットよ。固い地面に座るときとか、休憩するときに役立つかなと思って」

 

やばい、何がやばいって氷川妹のシスコンレベルがやばい。俺もシスコン、ブラコンだという自負はあるがなんだかんだ言ってネタの部分も多い。だがこいつは純度100%の真性のシスコンだ。大和も苦笑いしてんじゃねーか。

お互い苦労するな...と顔を向けたら赤くなってサッと背けられたけどな(泣)!!

 

(ひ、比企谷さんが笑いながらこちらを......!これは千聖さんがああいうのも納得の破壊力です......!!)

 

シンパシーを感じた奴に裏切られ傷心状態の俺マジ可哀想......って待てオイ!!!

 

「俺、それ聞いてないんだけど」

 

俺なんも持ってこなかったていうか持ってこられなかったぞ!!!!(気付いたらここにいたから②)

 

「そのことなら大丈夫よ。ちゃんと遊真くんから預かってます。“兄さんがサバイバルするんだったらこれかな?”だそうよ。」

 

すると千聖はポケットから何かを取り出した......ってこれは!!!!

 

「なにこれ?十徳ナイフ?」

「これさえあれば何とかなる。遊真に感謝だな。」

 

そう、千聖が取り出したのは十徳ナイフだ。これは俺が有吾さんに崖から森に投げ込まれたときに服以外に唯一持たせてくれた道具でこれで何とか一週間生き残った。これさえあればどうとでもなる。ありがとな遊真!それはそれとして俺のこと起こさないで見捨てたこと、お兄ちゃん一生忘れないぞ?

 

「それで......無人島に到着したけど、これから私たち何をすればいいんだろ?」

「確かスタッフさんたちが用意したミッションをクリアしていくんですよね?」

 

丸山と大和がここに来た理由について再確認する

そうだ俺はミッションをクリアしなければ給料が貰えない。たとえインポッシブルなミッションでもクリアしなくてはいけないのだ。

 

「よ~し!みんな、絶対生きて帰ろうね!それで絶対新曲発売しよう!私だって頑張るからねっ!」

 

.........

 

「......あ、あれ?みんな、どうしたの?」

「......いえ。彩ちゃんは頑張らなくても大丈夫よ。その......あまり無理はしないでね?」

「ち、千聖ちゃん......?それってどういう意味!?」

「あ~、彩ちゃんはなんかほら?アレだし」

「あ、アレって何?」

「彩さん、何かあったらすぐにジブンに相談してくださいね!不測の事態が起きてもジブンが対応してみせます!」

「私もです!アヤさんに何かあったらこの木刀で守ります!」

「麻弥ちゃんとイヴちゃんまで......ひ、比企谷君!」

 

丸山が小動物みたいに目をウルウルさせながらこっちを見ている......

 

「あ~、アレだ。ほら、無理......すんなよ?」

「比企谷君まで!?」

「とにかくみんなで彩ちゃんをフォローしていきましょう。決して無理は禁物よ?」

「「「「「おー!」」」」」

「み、みんな...... 守ってくれるのはとっても嬉しいけど...... なんか複雑だよぉ~!!」

 

その丸山の悲鳴にも似た叫び声は無人島に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「......あら?スタッフさんたちが集まっているわね 。

そろそろ撮影開始のようだけど、もう少し具体的に内容の説明をしていただけますか?」

 

千聖が聞くとスタッフさんが

 

「そのあたりは撮影しながら必要であればご説明しますから!」

 

と、答えた。う~ん、なんだこのどことなく漂う行き当たりばったり感は......

 

「それじゃあ......はい!カメラ回りました!

丸山隊の皆さんと比企谷隊長こんにちは!!では早速、最初のミッションを......」

 

すると大和がスタッフさんの言葉の途中で割り込んだ。

 

「ちょっといいでしょうか?ミッションの前に島を1周させてもらえると嬉しいです。規模感を知っておきたいので」

「それってもしかして森の中にも入るってこと......?だ、大丈夫かな?もし何か出てきたりしたら......」

「確かに危険はあるかもしれません。でも、それならなおさら、どこが危険なのか知っておくことも大事だと思います」

「なるほど......地の利を得る、ってことね」

 

そう言えば大和はオペレーターだったか。オペレートで指示を出すにしてもマップの環境を知らなきゃ意味がないからな。

 

「俺もそれに賛成だな。現時点での環境や状態、彼我の戦力差を知るにもいい手だと思う。俺はお前らが生身でどこまで動けるか知らないからな。」

「あたしもサンセー!みんなでお散歩するの、絶対楽しい♪」

「それじゃあ、麻弥ちゃんの言う通り、まずは島を1周しましょうか」

 

スタッフさんの様子が変だな。有吾さんに教わった108のサバイバルスキルの一つ、“聞き耳”で......

 

『おい......大丈夫か?台本によると、“島を探索してみよう”っていうのが最初のミッションだったけど......』

『まあ編集でなんとかなるさ。それにしても大和麻弥って子と比企谷隊長すごいな。こんな状況でずいぶん冷静に判断できるもんだ。』

 

どうやら出す予定だったミッションを大和に先回りされたみたいだな...

 

「おい、この番組大丈夫か......?すっごいグダグダだぞ?」

「私に言われても知らないわよ」

 

千聖とコソコソ話をしていると大和が

 

「それじゃあ、直射日光を避けて森を通って行きましょう。強い日差しに当たっているとそれだけで体力が奪われてしまいますから......」

 

ああ、それには俺も賛成だが...

 

「ちょっと待て、袖まくってる奴らは戻したほうがいい。」

「なんで?長袖だと暑いよ比企谷君」

 

確かに長袖は暑い。だがな、森っていうのはそんなことも気にならない程の危険があるんだよ......

 

「いや、この感じだと森の中は風が通ってそんなに暑くもないだろ。それに森の中を通るんだったら中に茂みなんかもあるはずだ。そこを通ることもあると思うがそういう時袖とかまくってると色々危ねーんだよ」

「それは何で?ハチくん?」

「お前らも紙で指切ったことぐらいあるだろ?それと同じように葉ってのは切り傷とか作りやすいんだよ。それこそ擦れただけとかで簡単にな。それにこんな気温だと虫とかも結構いるかもしんないからな。蚊に刺された~ぐらいなら可愛いもんだが、ここは無人島だ。所有者の人はいるかもしれんが見た感じ手入れもそんなされてない。端的に言えば何がいるかわからんから怖ぇ~って話だ。こういう所で肌の露出は基本的に敵だぞ?」

 

いやマジ服無いと怖いよ?あれは有吾さんに放り込まれて三日目、川を見つけてそこで服を乾かしている間に少し探索......これ以上はやめよう。思い出してかゆくなってきた。

 

「へぇー!ハチくんは物知りなんだね!るんっ♪ってする!!」

 

すると氷川妹が抱き着いてきた。ってぇ!近い近い近いい匂い、後暑い!!

 

「八幡君?」

 

だが俺の体は一瞬で冷え切った。千聖の絶対零度の視線を浴びたからだ。氷川妹も珍しく動揺している。

 

「ち、千聖ちゃん......?」

「いえ、いいのよ。さあ、行きましょうか?」

 

はい

 

 

 

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