ありふれた暗殺教室with深淵卿   作:Kaimax

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こんにちはKaimaxです。
今回もまだ暗殺教室本編であったエピソードではありません。
しかーし!今回には“彼”が出ます!とうとう出ます!


深淵卿の渾身の言い訳!E組には 効果が 無いようだ…

「遠藤だっけ?ぶっちゃけ聞いていい?」

 

 涙の自己紹介が終わったあと、つつがなく終わったHR後チャラそうな人が話しかけてきた。

 

「えーと……」

「俺、前原陽人(まえはらひろと)よろしくな」

「お、おう。それで聞きたいことって……」

 

 十中八苦俺が殺し屋かどうかを聞きにきたんだろうなぁ。みんな気にしてないフリしてるけど、意識がこっちに向いちゃってるし………

 質問が来ること自体は予想してたので、あらかじめ昨日の内に南雲にどのくらいなら話してもいいかを聞いたところ、帰ってきた返事は

 

「別に帰還者ってことを伏せればほとんど答えてもいいぞ」

 

だった。

 普通に考えて、ベルセルクの事や、バチカンでの悪魔騒動は話さない、というか話したくないので伏せるとしても、他に話すような事はあまり無いのだ。

 

「遠藤ってアッチの人?」

「半分浸かってるって感じかな」

「半分?」

 

 俺の微妙な答えにこっそり聞いていたみんなは思わずこっちを見た。

 思わず苦笑いになりつつみんなの疑問に答える。

 

「うん、俺が海外旅行してるときに、ちょうど俺の上司が抱えてる案件があったら頼まれるくらいだから」

「その案件っていうのは………?」

「あー……話していい内容かどうか烏間先生に聞いた方がいいかも」

 

 俺の発言に周りの空気が固まってしまい、やってしまった!と遅ばせながら気がついた。この言い方と話の流れ的に、殺しかなんかと思われている可能性がある。

 せめてもの抵抗として「殺しじゃ無いよ?」と言ってみたが時すでに遅し、みんな完全に聞いていない。

 

「誤魔化さなくてもいいって、俺達だってそんくらいあるかもなって思ってたんだし」

「いや!だから殺しなんてして無いって!!」

 

 どうやってもみんな信じてくれない。「またまた〜」「気にしなくていいよ〜」「ハハハハハ」なんて棒読みで言ってやがる。

 どうにかして誤解を解いておかなければ後々面倒なことになりかねないので、後で南雲……いや烏間先生あたりにどのくらいまで話しても問題ない案件なのか聞いてみよう。

 まぁ、そのためには日本ですら掴んでいない情報なんかが流れると思うけど………仕方ないよな。うん。

 

 

「えー、それではこの英文の訳を出来る人は手をあげてください。…………ふむふむ、やはりまだ少ないですねぇ。まぁこの難易度は仕方がないので………では、気配を薄くして逃れようとしている遠藤君!」

「……手をあげてないんですけど………」

 

 本当に殺せんせーが体育以外の全教科を教えている。しかもこの中学レベルが高すぎる!高校になってから教わったようなことも平気で授業に出てきてるぞ?

 いくら中高一貫の超有名進学校だからってこんなんついていけないで当然だろ!こう言っちゃあれだけど、落ちこぼれクラスでもこの授業理解できるだけ十分すげぇよ!!

 

「誰も手をあげた人に当てるなんて言ってませんからねぇ〜〜ヌルフフフ」

「はぁ、えっと……彼らの先生は…音速飛行のタコのような黄色い生物です?……なんだこれ?」

「おぉ、正解です。遠藤君!まさかこの英文を読めるなんて、流石に言語関係が得意というだけはありますねぇ」

 

 意味のわからない英文を訳させられたと思ったら、今度はオレンジの顔に丸が描いてある顔になった。

 無駄にバリエーション豊かだな、この先生……

 

 

「このようなことになってすまないと思うが、いい機会だ。君の実力を測らせてもらおう。もちろん後々の訓練カリキュラムのためでもあるから全力でくるんだ。君の勝利条件は対先生ナイフを俺に当てることだ。」

「全力っていうのは体操服での全力ですか?」

「……戦闘服があるのか?」

「まぁ、一応………(あんまり使いたくないけど)」

 

 俺は今、校庭で烏間先生と対峙している。

 少し離れたところでクラスメイト達はキラキラした目をこちらに向けて、殺せんせーはニヤニヤと笑いながら観戦していた。

 はじめての体育の暗殺訓練は誰かとペアを組んで烏間先生と組み手形式で戦うというものだった。が、ここでも問題発生。完全に俺の事を殺し屋(天職が暗殺者だからあながち間違いではないが)だと信じ込んでいるクラスメイト達は、力試しという名目で烏間先生と俺の対決を見たいなどと言ってきたのだ。

 烏間先生もその提案に最初は否定的だったが、みんなに訓練を行なっていく上でどのくらいの強さなのかはわかったほうがいいと説き伏せられ、もちろん俺に拒否権などないので半ば無理やりここに立たされている。

 っていうか、俺ここで戦うなんてことしたら卿出ちゃってこの先ここで生きていく自信なんてなくなるぞ。

 

「あの〜やっぱりやめにしません?」

「……それは彼らに言ってくれ。俺にはどうしようもできん」

「ですよねーー」

 

 こうなったら出来るだけ卿が出ないように戦うしかない。なんか最近どんどん卿の出番が増えてるような気がするけど……どうにか抑え込むしかない。

 完全に諦めた俺はポケットに手を入れその中に開いた宝物庫から南雲作サングラス。卿風にいうと“天眼”のサングラス………イタイイタイ。

 

「じゃあ、これだけ付けさせてください」

「………わかった。開始は君のタイミングでいい」

 

 サングラスをスチャッとつけて、ターンしそうになるのをグッと、それはもう必死に堪えた。

 危ねぇ、たったこれだけで卿になりかけたぞ。こんなんで大丈夫なのか俺!?

 

「行きます!」

 

 サングラスに付与された“瞬光”と“先読”を一応発動させてさらに“縮地”を使う。そして一瞬で烏間先生の背後をとりナイフを突き出す。

 何故こんなに全力なのかというと、卿が出る前に速攻で勝つ。これしか俺の心を守る術はもはやない。一度でも躱されればもう手遅れだ。

 呼んだ?というふうに卿が出てきて、主導権を握られてしまう。それだけは絶対に避けなくてはならない。

 そのためにも、今ここでものすごい動きをして後で怪しまれてももはやいい。新たな黒歴史を心に刻み込まれるよりは万倍マシだ。

 

「っ!!」

「フッ、これを躱すか……さすがは国の先鋭部隊にいただけはある………しかし、何故躱せた?」

 

 刺突の姿勢のままニヒルな笑みを浮かべ、フッと笑いジョ◯ョ立ちしたその人は………そう!かの深淵卿!コウスケ・E・アビスゲートだ!!きっとこの様子を異世界のウサミミ暗殺集団が見たのなら「なんて香ばしいポーズなんだっ!」と言っただろう。

 突然のジョ◯ョ立ちに固まってしまった烏間先生に浩介は、これまたフッと笑った。

 

「なるほど、戦士としての感………か。恐ろしいものだな。だが、本当の恐怖はここからだぞ?反撃しなければついて来れまい?」

「反撃してもいいのか」

「フッ、当たり前だろう?さぁ!コウスケ・E・アビスゲート……推して参る!!」

 

 今日は一段とフッが多い卿はきちんと名乗りも欠かさない!

 もはや、大半の人、いやこの場にいる全員が置いていかれている中、卿と烏間先生の試合が再び始まった。

 

 

「えっと……、なんだったんだろうね?今の……」

「「「「「「さぁ……???」」」」」」

 

 茅野の問いかけに近くにいたみんなが同時に答える。

 茅野の言う「今の」とは言わずもがな、遠藤君の口調と雰囲気ががらりなんてレベルを超えて変わってしまった事だ。

 意味のわからない名乗り?を聞かされた時、みんなは「アビスゲートどこから来た!!?」と思ったが、誰も口にはしてない。口の出来ない。なにせ、今現在目の前で繰り広げられている光景がとてもじゃないが信じられないのだ。

 なにせ遠藤君の雰囲気が変わってから、烏間先生はずっと後手に回っている。遠藤君が言っていたように烏間先生も反撃しているのだ。しかし、遠藤君は危なげなく躱すか、反撃してきた拳や足を足場にして、飛び上がったりなどの人間離れした動きで全て捌いている。

 しかも近距離だけでなく、烏間先生とそれなりの距離が開くと体操服のポケットに手を入れて、どうやっても入らないような数のクナイ型の対先生ナイフを投げる。それも素人目でも分かるほどきちんと目眩しや、注意逸らし、攻撃、と機能している。

 たまに「フッ」と言ったり、ターンしたり謎のポーズを取ったりしてるけど、想像を絶するほど強い。

 

「遠藤君、すごいね、渚」

「う、うん……僕達とはレベルが違いすぎる………」

 

 

 クラスメイト達がそれぞれ関心したり、驚愕したりしている中、卿はかなり焦っていた。

 マジかよ、こんだけやってるのに全部ギリギリで裁かれてるんだけど!?しかも、ちょっとずつだけど反応が良くなってきてないか!?

 そう、思わず素に戻ってしまうほどに。

 いくらまだ“深淵卿”の深度Ⅱ状態とはいえ、それでも深度Ⅱなのだ。普通の人間が対応できるようなものではない。

 一旦攻防が止まり互いに少し距離ができたので、改めて烏間先生を見据える。

 

「フッ……流石にここまでやり合えた人間ははじめてだが……そろそろ限界じゃないのか?」

「そう言う君は……まだまだ余裕のようだな」

「これくらいでへばっていては今ここに立ってないからな」

 

 ここでさらに卿はクルッとターンして、ナイフを烏間先生に向けた。

 心身の高ぶりから卿はあと少しで自身の深度がⅢに到達することを予見し、もう決着がついてしまうのかという、憂いを含んだフッを放つと最後の攻防に入ろうとした。

 

「さぁ!これで最後d」

「降参だ」

「「「「「「えっ!!?」」」」」」

 

 突然の降伏宣告に、卿が降臨したときのような沈黙が場を支配した。

 しかし、それも束の間。

 

「「「うおおぉぉぉぉ!!すげえぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」」」

 

 一瞬で沈黙が歓声に変わった。突然の歓声に卿も驚き素に戻ってしまう。それと同時に浩介の顔面は蒼白になり、急速に気配が薄くなっていく。

 みんなが烏間先生と浩介のもとに駆け寄ってくる中、件の彼は気配と体を小さくして蹲ってしまった。

 

「あ、あれ?遠藤は?」

「グスッ……グスッ」

「「「「「え?」」」」」

 

 突然何処かから誰かがすすり泣く声が聞こえた。こんな時に泣くなんて誰だ?という顔でみんなが辺りを見渡すと………

 

「イタイ、イタイよぉ。なんでこんなになっちゃうんだよぉ。なんだよ「反撃しなければついて来れまい」って何様だよ……グスッ」

 

 という、いつものごとく、心に大ダメージを受けた浩介が体育座りで小さくなっていた。

 

 

 その後浩介は、教室に戻った殺せんせーと烏間先生、クラスメイト達が一堂に介した状況で、どうにか戦闘中に意図せず第二人格みたいなのが出てくるという、意味のわからない説明をして誰も何も納得してない中、必死に苦笑いを維持し続けるのだった。




えー…どうだったでしょうか?
深淵卿の話し方ってこんな感じだったよね?ね?……自信無くなってキタァァ………((((;゚Д゚)))))))

それはともかく次回もお楽しみに!!
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